mission 6:phobia of bugs and flies ~ちょっと匂う再会~
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「臭い〜暗い〜。
けど、それよりもきたなぁい〜。
こんなとこ進みたくないけど…他に道ないもんね……」
ディーヴァは自身が進む地下水路について不平をもらしながら、白いワンピースが汚れるのも構わず足を動かした。
赤いストールで鼻を覆っても臭いニオイは鼻腔を刺激するため、片手は鼻を摘んでいる。
独特の鼻声になっており、ついでに若干涙目だ。
ここがどこだかはわからない。
けれど、水路から外に繋がってるかもしれない。
無事に外に行けたなら…そうしたら助けが呼べる。公衆電話を探そう。
公衆電話からまずは911に連絡して、そこから国の偉い人へとどうにか繋ぐことができれば上々。
悪魔の存在は、国の一部の人間には伝わっているからなんとかしてもらえるだろう。
そしてデビルハンターで有名なダンテに居場所を伝えてもらうのだ。
強い悪魔がうようよいるようなこんな場所、ダンテのようなデビルハンター以外には対応ができない。
薄く張っているだけとはいえ、生ぬるく足元を濡らす水の中を歩くと。
にちゃ。
水の中の汚いゴミを踏んづけた感触が時折ある。
ゴミの詳細まではいちいち確かめないが、気分は最悪だ。
「うひゃぅ!
ううう…なんでサンダルなんか履いちゃったんだろ……」
それはしかたのないこと。
ただの遊びならともかく、今回はレディとリゾート地で海に入ったり浜辺を歩いたりという、サンダルの方が都合のよい場所に旅行に来ていたのだから。
当たり前だが、悪魔に攫われるなんて1つも思っていなかった。
「でも怪我が治っててよかったぁ。
こんな汚いお水のとこ、キズキズ状態で進んだら、ばいきん入って死んじゃうところだもの」
ディーヴァが眼を覚ます前は、それはもう目も当てられぬほど身体中細かい傷だらけだった。
血が滲んでいない場所なんかないのでは?と思うくらいの有様で、その痛みと怪我に比例して精神もズタボロ。悪魔の親玉への恐怖と絶望に心を支配されていた。
ダンテが見たら怒り狂うどころか、卒倒してしまうかもしれない。
そう、眼を覚ます前はそうだった。
目を覚ますと傷が1つもなかった。
あれが、あの痛みと恐怖が夢のわけはない。それは分かっている。
傷がないなら良かった、確かにそう思うけれど、では誰がこんなに綺麗サッパリ怪我を治したのか?いや、自分の体に何が起こったのか。
不思議で、そして不安だ。
それでも傷がないことはやはり良いことだ。
特にこのようなばい菌、細菌、病原体がウヨウヨと漂っていそうな場所では。
傷があったなら、そこから病気になって、破傷風やら敗血症、皮膚の末端でいえば壊疽してしまっていたはずだ。
傷がなくてもその危険性は十分あるが。
いつまでも考えていたところで仕方ない。
先に進もう。
ディーヴァはつま先でそっとゴミを傍に寄せた。
「??
レッドオーブがいっぱい沈んでる……」
進む水路では、水の中に赤いキラキラが多数見つかる。
この通路だけでかなりの数だろう。とはいえ、ディーヴァは全く手を出さない。
レッドオーブが必要だと言ったダンテが「そーら、ディーヴァ、ひろってこーい」とでも言わない限りは。
もしもそんな言い方してきたらしばらく口聞かないけれど。
「え?何?悪魔の血の結晶なんて、今回のあたしは拾わないわよ?
汚い水に手を突っ込みたくないし!」
ディーヴァよ、誰に言っている。
いくらダンテがコレクションしているものでも、触りたくないものはある。
これがそのうちのひとつ、レッドオーブだ。
天使の血がそうさせるのか、拒否反応まではいかなくとも見ているだけで嫌な気分にさせる。
とはいえ、コレクションではなく使用用途は魔具の強化、自身の強化、はたまた然るべき場所での金銭がわりになるのだが……。ディーヴァに言っても、ダンテはあまり理解してもらえないのだった。
して、この沈んだレッドオーブは、ダンテがベルゼバブを倒した時のものである。
ダンテが捨て置いたものが、そのまま沈んで残っているのだ。
もしもダンテが悪魔を無視して倒して行かず、次の場所へと向かっていたらここには大量のベルゼバブがディーヴァを待ち構えていた。
そうなればディーヴァはこの場で蠅の餌となっていただろう。
ディーヴァもダンテも知ることではないが、ダンテの行動にそっと感謝しておこう。
「誰か触った後…?が、ある」
次の部屋に行くための扉は、長い年月のうちに汚い苔などで覆われていたのだろう、茶色と緑に薄汚れていた。
だが、一箇所だけ不自然に、苔が削り取られている。
ドアノブだ。
ドアノブをつい最近、いや、ついさっきだ。
誰かが触ってあげたであろう、痕跡が手の形に残っていた。
悪魔だったら嫌だ。
もちろん、どんなに仲良くなっていたとしても、心を許し始めていたとしても、あの強そうな人間の姿をした悪魔と会うのも嫌だ。
なぜなら、見つかってしまったら連れ戻されてしまうだろうから。
また、…また、あの悪夢のような、いっそ殺して欲しいと思うような拷問されてしまう。
もう痛いのも、苦しいのも、恐怖に怯えるのも嫌だ。
思い出すだけで、体がキンと冷えていき、小刻みに震え始める。
それでも。
「それでも、進むって決めた以上、ダンテに会いたいって気持ちがある以上、先に行かなくちゃ」
ディーヴァは顔を上げ、扉を睨むようにして前を見据えた。
ドアノブをしっかりと握る。
ねちょ。
「わっ!
……爪に汚いの入った〜〜はぅぅ……」
ドアノブのそこかしこにまだ付着している汚い苔がディーヴァの爪を汚す。
このレベルで情けない声を上げてしまうディーヴァ。
まだまだ道は長そうである。
けど、それよりもきたなぁい〜。
こんなとこ進みたくないけど…他に道ないもんね……」
ディーヴァは自身が進む地下水路について不平をもらしながら、白いワンピースが汚れるのも構わず足を動かした。
赤いストールで鼻を覆っても臭いニオイは鼻腔を刺激するため、片手は鼻を摘んでいる。
独特の鼻声になっており、ついでに若干涙目だ。
ここがどこだかはわからない。
けれど、水路から外に繋がってるかもしれない。
無事に外に行けたなら…そうしたら助けが呼べる。公衆電話を探そう。
公衆電話からまずは911に連絡して、そこから国の偉い人へとどうにか繋ぐことができれば上々。
悪魔の存在は、国の一部の人間には伝わっているからなんとかしてもらえるだろう。
そしてデビルハンターで有名なダンテに居場所を伝えてもらうのだ。
強い悪魔がうようよいるようなこんな場所、ダンテのようなデビルハンター以外には対応ができない。
薄く張っているだけとはいえ、生ぬるく足元を濡らす水の中を歩くと。
にちゃ。
水の中の汚いゴミを踏んづけた感触が時折ある。
ゴミの詳細まではいちいち確かめないが、気分は最悪だ。
「うひゃぅ!
ううう…なんでサンダルなんか履いちゃったんだろ……」
それはしかたのないこと。
ただの遊びならともかく、今回はレディとリゾート地で海に入ったり浜辺を歩いたりという、サンダルの方が都合のよい場所に旅行に来ていたのだから。
当たり前だが、悪魔に攫われるなんて1つも思っていなかった。
「でも怪我が治っててよかったぁ。
こんな汚いお水のとこ、キズキズ状態で進んだら、ばいきん入って死んじゃうところだもの」
ディーヴァが眼を覚ます前は、それはもう目も当てられぬほど身体中細かい傷だらけだった。
血が滲んでいない場所なんかないのでは?と思うくらいの有様で、その痛みと怪我に比例して精神もズタボロ。悪魔の親玉への恐怖と絶望に心を支配されていた。
ダンテが見たら怒り狂うどころか、卒倒してしまうかもしれない。
そう、眼を覚ます前はそうだった。
目を覚ますと傷が1つもなかった。
あれが、あの痛みと恐怖が夢のわけはない。それは分かっている。
傷がないなら良かった、確かにそう思うけれど、では誰がこんなに綺麗サッパリ怪我を治したのか?いや、自分の体に何が起こったのか。
不思議で、そして不安だ。
それでも傷がないことはやはり良いことだ。
特にこのようなばい菌、細菌、病原体がウヨウヨと漂っていそうな場所では。
傷があったなら、そこから病気になって、破傷風やら敗血症、皮膚の末端でいえば壊疽してしまっていたはずだ。
傷がなくてもその危険性は十分あるが。
いつまでも考えていたところで仕方ない。
先に進もう。
ディーヴァはつま先でそっとゴミを傍に寄せた。
「??
レッドオーブがいっぱい沈んでる……」
進む水路では、水の中に赤いキラキラが多数見つかる。
この通路だけでかなりの数だろう。とはいえ、ディーヴァは全く手を出さない。
レッドオーブが必要だと言ったダンテが「そーら、ディーヴァ、ひろってこーい」とでも言わない限りは。
もしもそんな言い方してきたらしばらく口聞かないけれど。
「え?何?悪魔の血の結晶なんて、今回のあたしは拾わないわよ?
汚い水に手を突っ込みたくないし!」
ディーヴァよ、誰に言っている。
いくらダンテがコレクションしているものでも、触りたくないものはある。
これがそのうちのひとつ、レッドオーブだ。
天使の血がそうさせるのか、拒否反応まではいかなくとも見ているだけで嫌な気分にさせる。
とはいえ、コレクションではなく使用用途は魔具の強化、自身の強化、はたまた然るべき場所での金銭がわりになるのだが……。ディーヴァに言っても、ダンテはあまり理解してもらえないのだった。
して、この沈んだレッドオーブは、ダンテがベルゼバブを倒した時のものである。
ダンテが捨て置いたものが、そのまま沈んで残っているのだ。
もしもダンテが悪魔を無視して倒して行かず、次の場所へと向かっていたらここには大量のベルゼバブがディーヴァを待ち構えていた。
そうなればディーヴァはこの場で蠅の餌となっていただろう。
ディーヴァもダンテも知ることではないが、ダンテの行動にそっと感謝しておこう。
「誰か触った後…?が、ある」
次の部屋に行くための扉は、長い年月のうちに汚い苔などで覆われていたのだろう、茶色と緑に薄汚れていた。
だが、一箇所だけ不自然に、苔が削り取られている。
ドアノブだ。
ドアノブをつい最近、いや、ついさっきだ。
誰かが触ってあげたであろう、痕跡が手の形に残っていた。
悪魔だったら嫌だ。
もちろん、どんなに仲良くなっていたとしても、心を許し始めていたとしても、あの強そうな人間の姿をした悪魔と会うのも嫌だ。
なぜなら、見つかってしまったら連れ戻されてしまうだろうから。
また、…また、あの悪夢のような、いっそ殺して欲しいと思うような拷問されてしまう。
もう痛いのも、苦しいのも、恐怖に怯えるのも嫌だ。
思い出すだけで、体がキンと冷えていき、小刻みに震え始める。
それでも。
「それでも、進むって決めた以上、ダンテに会いたいって気持ちがある以上、先に行かなくちゃ」
ディーヴァは顔を上げ、扉を睨むようにして前を見据えた。
ドアノブをしっかりと握る。
ねちょ。
「わっ!
……爪に汚いの入った〜〜はぅぅ……」
ドアノブのそこかしこにまだ付着している汚い苔がディーヴァの爪を汚す。
このレベルで情けない声を上げてしまうディーヴァ。
まだまだ道は長そうである。
