mission 4:same sword style ~黒き鎧の魔剣士~
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落ちそうなそこから、軽くよじ登ったダンテを待っていたのは、さらに高い場所へと移動した悪魔。
ちょいちょい、という手の動きで、ここまであがってこいと誘っているのがわかった。
「ナントカと煙は高いところが好き、と。
いいだろう、そこをテメェの墓標にしてやる…」
悪魔のいる場所まで一息でのぼったダンテは、今度こそなりふり構わずアラストルを振るった。
同じ流儀の剣技がぶつかり合う。
なぞるように瓜二つの剣筋。技。
悪魔が同じ流儀を使えるのは、剣筋を見切られたその瞬間からだいたいわかっていた。
串刺しにするかのごとく、大剣がダンテに向かって突き出される。
その動きから、スティンガーがくるのも理解していた。
「スティンガーまで一緒とはね。
だけど、そんなデケェ剣でスティンガー、どんだけ腕力あるんだ?
ほんとなんつーガッツの持ち主だよ…!」
しかし、本当に似ている。同じだ。
スパーダの剣の流儀そっくりそのまま。
不思議でならない。
その素顔を見てみたい。
頭まで鎧に包まれ、どんな顔なのか、どんな姿なのかわからない悪魔の無機質無表情な顔を、ダンテは鍔迫り合いで至近距離のさなか、疑問を持って見つめていた。
躱し躱され、時に当たり当たられ。
なかなか倒れないダンテの前に、悪魔はしびれを切らして大きく間合いを取った。
大きな技が来る…!
そう思っていたそれは、剣ではなくまるで『刀』を振るうかのような居合斬り。
こんな大ぶりの剣で居合とは…なんて豪胆。なんて腕力だ。
そして刀で思い出されるのは、もちろん。
ーーーと、間一髪、悪魔の渾身の居合を躱したダンテの銃弾、そしてアラストルの剣技が決まった。
膝をつく悪魔は、続けざまにダンテが大きくアラストルを振りかぶる。
悪魔の仮面のような目が光った。
『っ!マスター!!』
「くっ!?」
ダンテの斬撃をいなし、手足に青い魔力を纏わせて肉薄する悪魔。
固い拳、鋭い蹴りがダンテのボディーを狙い、とうとうキツイ一撃が入った。
俯くダンテの頭をむんずと鷲掴み、首を締めながら壁に押し付けて持ち上げる。
ダンテのような長身の男を片手で持ち上げるとは…、悔しいがやはり腕力だけは悪魔の方が上だ。
今度から腕立て伏せくらいやろうかな。
「うぐ…、かはっ……」
敗北を悟った。
ディーヴァに会えない。ディーヴァを、助けられない…。
自分はどうなってもいいが、ディーヴァだけは、なんとかして助けないといけないのに。
もう、泣かせたくないのに。
走馬灯が走る。
その走馬灯の中ですら、ディーヴァは泣いていた。
走馬灯でくらい、ディーヴァの笑顔を見せてくれ。
いや違う、この状況を打開せねば。
打開して悪魔を倒し、ディーヴァを助けださねば。
悪魔との戦闘を楽しんでいる場合じゃない。
なんのためにオレはここにいる!彼女を助ける、ついでに仇たる魔帝をぶっ潰す、そのためだろうが!!
ダンテの目が光る。まだ諦めていない目だ。
だが、首を絞める力は強まってくる。
絞める?いや、このまま行くと首が千切れ飛ぶだろう。悪魔とは残忍。そういう生き物だ。
「ぐ……、は、なせ…っ」
なんとかして逃れようともがくダンテの動きでか、ダンテのコートの中から首にかかるアミュレットがシャランと飛び出てしまった。
赤く輝く、ダンテとバージルの親の形見、アミュレット。
それを悪魔が目にした途端だった。
ダンテは突如投げ飛ばされ、苦しみから解放された。
解放した本人は、苦痛に悶え、頭を抱えて唸っている。
「…はぁ、はぁ…、な、んだ……?」
一体、アミュレットの何が悪魔を苦しませる?
悪魔は青い魔力に全身を包んだかと思うと、飛び上がり、そのまま虚空の彼方へと消えていった。
「なっ…おいーー。
決着ついてないってのに…!」
『また再戦しに来るでしょ。
それに、決着もなにも今のはマスターの完敗。逃げてくれて万々歳じゃん?』
「痛いとこついてくんなよ…。
まあ、アイツの墓標にするつもりが、自分の墓標になるところだったのは認めるが」
同じ剣筋、そしてアミュレットを見てからのあの変化。
それの意味するところは。
「…いや、まさかなー。
それにあいつあんなにでかくない。あれだけ身長差あるとアレもでかくなる。
あいつがもし今のやつだったらアレもオレのよりでかく…そんなの許せん!ズルすぎだ!!」
『マスターなんの話よ?』
「ナニの話」
『……』
聞いた俺がバカだったのか、それともこの男をマスターに選んだのがそもそも悪かったのか。
もう悩んでも仕方のないことを悩んで、あの悪魔でなくても頭を抱えたくなるアラストルだった。
●あとがき
最終的に下ネタくるダンテに、アラストルと共に頭抱えたい。(お前がそう書いているんだろ)
今やDMC5でもお馴染みになったシャドウ、ネロアンとの戦闘。ネロアンはともかくシャドウ…ここだとかわいい。DMC5ではどれだけ美化されていたのかわかる。
ばーじぅ!からはそう見えてたのね……!
ちょいちょい、という手の動きで、ここまであがってこいと誘っているのがわかった。
「ナントカと煙は高いところが好き、と。
いいだろう、そこをテメェの墓標にしてやる…」
悪魔のいる場所まで一息でのぼったダンテは、今度こそなりふり構わずアラストルを振るった。
同じ流儀の剣技がぶつかり合う。
なぞるように瓜二つの剣筋。技。
悪魔が同じ流儀を使えるのは、剣筋を見切られたその瞬間からだいたいわかっていた。
串刺しにするかのごとく、大剣がダンテに向かって突き出される。
その動きから、スティンガーがくるのも理解していた。
「スティンガーまで一緒とはね。
だけど、そんなデケェ剣でスティンガー、どんだけ腕力あるんだ?
ほんとなんつーガッツの持ち主だよ…!」
しかし、本当に似ている。同じだ。
スパーダの剣の流儀そっくりそのまま。
不思議でならない。
その素顔を見てみたい。
頭まで鎧に包まれ、どんな顔なのか、どんな姿なのかわからない悪魔の無機質無表情な顔を、ダンテは鍔迫り合いで至近距離のさなか、疑問を持って見つめていた。
躱し躱され、時に当たり当たられ。
なかなか倒れないダンテの前に、悪魔はしびれを切らして大きく間合いを取った。
大きな技が来る…!
そう思っていたそれは、剣ではなくまるで『刀』を振るうかのような居合斬り。
こんな大ぶりの剣で居合とは…なんて豪胆。なんて腕力だ。
そして刀で思い出されるのは、もちろん。
ーーーと、間一髪、悪魔の渾身の居合を躱したダンテの銃弾、そしてアラストルの剣技が決まった。
膝をつく悪魔は、続けざまにダンテが大きくアラストルを振りかぶる。
悪魔の仮面のような目が光った。
『っ!マスター!!』
「くっ!?」
ダンテの斬撃をいなし、手足に青い魔力を纏わせて肉薄する悪魔。
固い拳、鋭い蹴りがダンテのボディーを狙い、とうとうキツイ一撃が入った。
俯くダンテの頭をむんずと鷲掴み、首を締めながら壁に押し付けて持ち上げる。
ダンテのような長身の男を片手で持ち上げるとは…、悔しいがやはり腕力だけは悪魔の方が上だ。
今度から腕立て伏せくらいやろうかな。
「うぐ…、かはっ……」
敗北を悟った。
ディーヴァに会えない。ディーヴァを、助けられない…。
自分はどうなってもいいが、ディーヴァだけは、なんとかして助けないといけないのに。
もう、泣かせたくないのに。
走馬灯が走る。
その走馬灯の中ですら、ディーヴァは泣いていた。
走馬灯でくらい、ディーヴァの笑顔を見せてくれ。
いや違う、この状況を打開せねば。
打開して悪魔を倒し、ディーヴァを助けださねば。
悪魔との戦闘を楽しんでいる場合じゃない。
なんのためにオレはここにいる!彼女を助ける、ついでに仇たる魔帝をぶっ潰す、そのためだろうが!!
ダンテの目が光る。まだ諦めていない目だ。
だが、首を絞める力は強まってくる。
絞める?いや、このまま行くと首が千切れ飛ぶだろう。悪魔とは残忍。そういう生き物だ。
「ぐ……、は、なせ…っ」
なんとかして逃れようともがくダンテの動きでか、ダンテのコートの中から首にかかるアミュレットがシャランと飛び出てしまった。
赤く輝く、ダンテとバージルの親の形見、アミュレット。
それを悪魔が目にした途端だった。
ダンテは突如投げ飛ばされ、苦しみから解放された。
解放した本人は、苦痛に悶え、頭を抱えて唸っている。
「…はぁ、はぁ…、な、んだ……?」
一体、アミュレットの何が悪魔を苦しませる?
悪魔は青い魔力に全身を包んだかと思うと、飛び上がり、そのまま虚空の彼方へと消えていった。
「なっ…おいーー。
決着ついてないってのに…!」
『また再戦しに来るでしょ。
それに、決着もなにも今のはマスターの完敗。逃げてくれて万々歳じゃん?』
「痛いとこついてくんなよ…。
まあ、アイツの墓標にするつもりが、自分の墓標になるところだったのは認めるが」
同じ剣筋、そしてアミュレットを見てからのあの変化。
それの意味するところは。
「…いや、まさかなー。
それにあいつあんなにでかくない。あれだけ身長差あるとアレもでかくなる。
あいつがもし今のやつだったらアレもオレのよりでかく…そんなの許せん!ズルすぎだ!!」
『マスターなんの話よ?』
「ナニの話」
『……』
聞いた俺がバカだったのか、それともこの男をマスターに選んだのがそもそも悪かったのか。
もう悩んでも仕方のないことを悩んで、あの悪魔でなくても頭を抱えたくなるアラストルだった。
●あとがき
最終的に下ネタくるダンテに、アラストルと共に頭抱えたい。(お前がそう書いているんだろ)
今やDMC5でもお馴染みになったシャドウ、ネロアンとの戦闘。ネロアンはともかくシャドウ…ここだとかわいい。DMC5ではどれだけ美化されていたのかわかる。
ばーじぅ!からはそう見えてたのね……!