mission 3:stuffy blazing-spider ~巨大な蜘蛛との遭遇~
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格納されていた尾をずるりと持ち上げた悪魔。
それは蜘蛛とは呼べない凶悪な形状。
いいえわったしはさそりざのおんなぁ〜。鼻をつまんで歌ってみよう。それっぽくなるぞ。
尾の形はサソリそのもの。
その尖った尾の切っ先をダンテに向ける。
自身の背中に突き刺す場合も厭わず、ダンテにむかって高速で突きを繰り出す。
岩をも砕くであろう鋭い突き。
それをアラストルで防ごうとするダンテだが、やはり場の不安定さではうまく受け流せない。
一撃目、二撃目と耐えたそれも、三撃目ともなると、足がよろけた。
「くっ…これではさすがに乗ってられないか」
三撃目を剣で受けつつ、飛び退るダンテ。
間一髪防げはした。
だが、そのわき腹には尾がかすったあとが。
腹から足へと血が伝っていた。
かすったといえ、それは抉られたのと同じくらいの怪我。
一般人ならお陀仏モノだ。
『めっちゃ血ィでとるー!』
「おまいう?
オレのこと串刺しにしたおまいう??
こんなの擦り傷だ。コートでバッサー!と、隠しちまえば見えない。
それよりも、サソリ状の尾とはいえ、幸い毒はなさそうだぜ…」
毒を食らったならわかる。
症状が違うもんな。
背中から降りざるを得なくなり、他に足つけたダンテ。
擦り傷、などと言ったが、なかなかに痛い。
降りながらゴロゴロと転がるダンテに、すぐさま向かう、悪魔の次の攻撃。
落ちたところを狙おうとしていたのだろう、口に集まった魔力が、火炎弾として発射される。
『避けるにゃ間に合わないぜ…!」
「わかってらぁ。
オラァァァ!デッドボーーールッ!!」
『えええ!?』
アラストルをバッド代わりに、向かってきた豪速球の燃える魔球をピッチャー・悪魔へと打ち返すダンテ。
「ゴブバッ!?」
軌道変わらず蜘蛛悪魔の口中へと吸い込まれていった火球が、その中で暴れ狂いダメージを負わせる。
まるで口内炎。
まさか自身の放った攻撃が自身を攻撃するとは思わなんだ。
とはいえ、ほのおタイプの●ケモンに(●ケモンじゃないっての)同じくほのおタイプの技がどのくらいきくかというと、ダメージ半減。
つまりあまり効かないのである。
悪魔のダメージもそこまで大きくはなかろう。
ちょうど二発目を撃とうとしていた悪魔。
撃とうとした矢先に返球されたが、出る物は出る。
ダンテはそれを知ってか知らずか、火球を追うように、悪魔の口めがけてスティンガーを穿つ。
「まだ出そうってか?
そう何発もヤらせないぜ、早漏の蜘蛛野郎」
撃つ直前に更なる追撃たる、ダンテのスティンガー。
とうとう火炎弾の発射は阻止された。
「絶対に許さんッ!
ぺしゃんこに潰してくれるッ!!」
ゴウッ!
巨体を持ち上げて天井高く飛び上がった悪魔。
体全体でのしかかって潰そうという魂胆だろうが、影でどこに落ちるか丸見え。
そもそも潰すのはオレの行く手ではなく、オレ自身。
こういう豪胆で頭に血が上りやすいやつは、まっすぐにしか落ちてこない。
…なにより溶岩が固まったような外殻と、その巨体。魔力で機動をあげていても重すぎるだろう。
「そんななんもない場所、落ちたところで床が抜けちまうだけだぜ」
「!!きっ、貴様…!」
避けるのは簡単だった。
オレの上に乗るのはディーヴァだけだからな。
とはいえ、ディーヴァも騎乗位はあまりしないが。しないというよりしてくれない。
正常位か対面座位、あるいはバックからがお好み。…オレの好みのことな?
きっとしばらくはお預けタイムになるだろう。
悪魔に攫われて酷い目にあっているかもしれないディーヴァに、無理なことはさせられない。
普段からさせるな?エロいことは無理なことじゃない。
たまに無理させちまうけど愛故だ!な!?
何度も言うぞ。あいゆえー!!
「…よっと。
オレがぶっといの突き刺してやるぜ」
悪魔が目の前に降ってきたのを好機と、ダンテは再びその背中に飛び乗る。
凶悪な笑みをその美貌に浮かべると、アラストルの柄の握りを変え、背中に走る体組織の亀裂へとザックリ突き刺した。
まるで聖剣でも刺さっているかのような見た目。
「イッちまいな」
軽くだけ。そう、軽くだけデビルトリガーを引く。
強い雷を浴びたアラストル、その鋭い電撃が背中を伝い悪魔の体を走る。
プラスアルファ、アラストルをグリグリと弄る。
「グ…!」
痛みと衝撃に悪魔が呻いた。
残り体力が少なくなったのか、その体が赤く変色してきているのに気がついた。
体温も湯気が出そうなほどに上昇している。いや元々熱いけど。
「茹でたカニみたいにうまそうなナリしてるじゃねぇか」
なかなかの熱さにアラストルを引き抜いて飛び上がるダンテ。
そのまま頭部に兜割りを食らわせてやる、そう思った時だった。
『マスターあいつ速くなったぽい』
「…は?ガハッ!?」
残り体力が少なくなるのと引き換え、その行動の速度が上がるとは誰が想像しただろう。
手負いの獣はタチが悪いということか。
『あーあ。食らっちゃったー』
素早い悪魔の鋭い爪が、ダンテの体を横薙ぎにする。
とっさにアラストルを縦に構えたため、横薙ぎは防げた。爪を振り下ろされていたら危なかっただろう。
ただし動く柱に思い切り突っ込んだ。痛い。
「はよ…言えよ…っ!
…たく、こりゃ遊んでいられないぜ…」
リベリオンと違い、スタイルチェンジと呼ばれるダンテの戦法は使えない。
だが、それに近いことはできる。
ダンテは手足に魔力を集中させ、自身を加速させた。
「テメェが速くなるならオレも速くなるだけのことだ」
「なっ…!?」
一瞬、悪魔の視界からダンテが消えた。
と、同時、ダンテは音も立てず悪魔の背中に飛び上がり、その背にアラストルのスティンガーを繰り出した。
再び突き立てられたそれは、先ほどと同じ場所を穿つ。
「ギャアアア!?」
突き立てた剣目掛け…。
「必殺、まわし…っ蹴りっっ!セヤッ!!
とったどー!!!!」
「グガアアアアア…ッ」
回し蹴りを繰り出し、その勢いで剣から伸びる背中の裂傷を広げる。
亀裂から外殻が盛大に割れ、マグマとも血とも取れる体液が傷口からほとばしる。
ダンテがその蟹『蜘蛛だってば』のすき身をほじり掲げる前に、悪魔は己が放つ溶岩へと身を崩し、溶けるように姿を消した。
「今晩のおかずは蟹すき鍋!デカイ蟹とったどー…って、消えちまった」
『だから蟹じゃなくて蜘蛛!』
逃げたなら仕方ない。また来たら今度こそ蟹すき鍋だ。
アラストルを背中に戻し、ほどよくたまった疲れをほぐすように肩を回す。
久しぶりの大物の相手、ディーヴァには悪いがなかなか楽しめた気がする。
「ああ、いい汗かいた。次は中庭か」
『獅子の証を中庭で使うんだったよね』
「え?中庭の噴水で汗と海水とついでに血を洗い流すために行くんだろうが」
『え』
アラストルの言葉を笑い飛ばしたダンテは、扉を開け、シャワータイム(違う)へと急いだ。
●あとがき
ダンテとファントムのやりとりが地味に好き。
ポケモン好きなもんで、ポケモンネタ多いのすみません。下ネタ多いのもすみません。コレからも増えるよ!
それは蜘蛛とは呼べない凶悪な形状。
いいえわったしはさそりざのおんなぁ〜。鼻をつまんで歌ってみよう。それっぽくなるぞ。
尾の形はサソリそのもの。
その尖った尾の切っ先をダンテに向ける。
自身の背中に突き刺す場合も厭わず、ダンテにむかって高速で突きを繰り出す。
岩をも砕くであろう鋭い突き。
それをアラストルで防ごうとするダンテだが、やはり場の不安定さではうまく受け流せない。
一撃目、二撃目と耐えたそれも、三撃目ともなると、足がよろけた。
「くっ…これではさすがに乗ってられないか」
三撃目を剣で受けつつ、飛び退るダンテ。
間一髪防げはした。
だが、そのわき腹には尾がかすったあとが。
腹から足へと血が伝っていた。
かすったといえ、それは抉られたのと同じくらいの怪我。
一般人ならお陀仏モノだ。
『めっちゃ血ィでとるー!』
「おまいう?
オレのこと串刺しにしたおまいう??
こんなの擦り傷だ。コートでバッサー!と、隠しちまえば見えない。
それよりも、サソリ状の尾とはいえ、幸い毒はなさそうだぜ…」
毒を食らったならわかる。
症状が違うもんな。
背中から降りざるを得なくなり、他に足つけたダンテ。
擦り傷、などと言ったが、なかなかに痛い。
降りながらゴロゴロと転がるダンテに、すぐさま向かう、悪魔の次の攻撃。
落ちたところを狙おうとしていたのだろう、口に集まった魔力が、火炎弾として発射される。
『避けるにゃ間に合わないぜ…!」
「わかってらぁ。
オラァァァ!デッドボーーールッ!!」
『えええ!?』
アラストルをバッド代わりに、向かってきた豪速球の燃える魔球をピッチャー・悪魔へと打ち返すダンテ。
「ゴブバッ!?」
軌道変わらず蜘蛛悪魔の口中へと吸い込まれていった火球が、その中で暴れ狂いダメージを負わせる。
まるで口内炎。
まさか自身の放った攻撃が自身を攻撃するとは思わなんだ。
とはいえ、ほのおタイプの●ケモンに(●ケモンじゃないっての)同じくほのおタイプの技がどのくらいきくかというと、ダメージ半減。
つまりあまり効かないのである。
悪魔のダメージもそこまで大きくはなかろう。
ちょうど二発目を撃とうとしていた悪魔。
撃とうとした矢先に返球されたが、出る物は出る。
ダンテはそれを知ってか知らずか、火球を追うように、悪魔の口めがけてスティンガーを穿つ。
「まだ出そうってか?
そう何発もヤらせないぜ、早漏の蜘蛛野郎」
撃つ直前に更なる追撃たる、ダンテのスティンガー。
とうとう火炎弾の発射は阻止された。
「絶対に許さんッ!
ぺしゃんこに潰してくれるッ!!」
ゴウッ!
巨体を持ち上げて天井高く飛び上がった悪魔。
体全体でのしかかって潰そうという魂胆だろうが、影でどこに落ちるか丸見え。
そもそも潰すのはオレの行く手ではなく、オレ自身。
こういう豪胆で頭に血が上りやすいやつは、まっすぐにしか落ちてこない。
…なにより溶岩が固まったような外殻と、その巨体。魔力で機動をあげていても重すぎるだろう。
「そんななんもない場所、落ちたところで床が抜けちまうだけだぜ」
「!!きっ、貴様…!」
避けるのは簡単だった。
オレの上に乗るのはディーヴァだけだからな。
とはいえ、ディーヴァも騎乗位はあまりしないが。しないというよりしてくれない。
正常位か対面座位、あるいはバックからがお好み。…オレの好みのことな?
きっとしばらくはお預けタイムになるだろう。
悪魔に攫われて酷い目にあっているかもしれないディーヴァに、無理なことはさせられない。
普段からさせるな?エロいことは無理なことじゃない。
たまに無理させちまうけど愛故だ!な!?
何度も言うぞ。あいゆえー!!
「…よっと。
オレがぶっといの突き刺してやるぜ」
悪魔が目の前に降ってきたのを好機と、ダンテは再びその背中に飛び乗る。
凶悪な笑みをその美貌に浮かべると、アラストルの柄の握りを変え、背中に走る体組織の亀裂へとザックリ突き刺した。
まるで聖剣でも刺さっているかのような見た目。
「イッちまいな」
軽くだけ。そう、軽くだけデビルトリガーを引く。
強い雷を浴びたアラストル、その鋭い電撃が背中を伝い悪魔の体を走る。
プラスアルファ、アラストルをグリグリと弄る。
「グ…!」
痛みと衝撃に悪魔が呻いた。
残り体力が少なくなったのか、その体が赤く変色してきているのに気がついた。
体温も湯気が出そうなほどに上昇している。いや元々熱いけど。
「茹でたカニみたいにうまそうなナリしてるじゃねぇか」
なかなかの熱さにアラストルを引き抜いて飛び上がるダンテ。
そのまま頭部に兜割りを食らわせてやる、そう思った時だった。
『マスターあいつ速くなったぽい』
「…は?ガハッ!?」
残り体力が少なくなるのと引き換え、その行動の速度が上がるとは誰が想像しただろう。
手負いの獣はタチが悪いということか。
『あーあ。食らっちゃったー』
素早い悪魔の鋭い爪が、ダンテの体を横薙ぎにする。
とっさにアラストルを縦に構えたため、横薙ぎは防げた。爪を振り下ろされていたら危なかっただろう。
ただし動く柱に思い切り突っ込んだ。痛い。
「はよ…言えよ…っ!
…たく、こりゃ遊んでいられないぜ…」
リベリオンと違い、スタイルチェンジと呼ばれるダンテの戦法は使えない。
だが、それに近いことはできる。
ダンテは手足に魔力を集中させ、自身を加速させた。
「テメェが速くなるならオレも速くなるだけのことだ」
「なっ…!?」
一瞬、悪魔の視界からダンテが消えた。
と、同時、ダンテは音も立てず悪魔の背中に飛び上がり、その背にアラストルのスティンガーを繰り出した。
再び突き立てられたそれは、先ほどと同じ場所を穿つ。
「ギャアアア!?」
突き立てた剣目掛け…。
「必殺、まわし…っ蹴りっっ!セヤッ!!
とったどー!!!!」
「グガアアアアア…ッ」
回し蹴りを繰り出し、その勢いで剣から伸びる背中の裂傷を広げる。
亀裂から外殻が盛大に割れ、マグマとも血とも取れる体液が傷口からほとばしる。
ダンテがその蟹『蜘蛛だってば』のすき身をほじり掲げる前に、悪魔は己が放つ溶岩へと身を崩し、溶けるように姿を消した。
「今晩のおかずは蟹すき鍋!デカイ蟹とったどー…って、消えちまった」
『だから蟹じゃなくて蜘蛛!』
逃げたなら仕方ない。また来たら今度こそ蟹すき鍋だ。
アラストルを背中に戻し、ほどよくたまった疲れをほぐすように肩を回す。
久しぶりの大物の相手、ディーヴァには悪いがなかなか楽しめた気がする。
「ああ、いい汗かいた。次は中庭か」
『獅子の証を中庭で使うんだったよね』
「え?中庭の噴水で汗と海水とついでに血を洗い流すために行くんだろうが」
『え』
アラストルの言葉を笑い飛ばしたダンテは、扉を開け、シャワータイム(違う)へと急いだ。
●あとがき
ダンテとファントムのやりとりが地味に好き。
ポケモン好きなもんで、ポケモンネタ多いのすみません。下ネタ多いのもすみません。コレからも増えるよ!