mission end:result ~それから~
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おんぶ状態で抱えられたまま、陸地を目指し泳ぐ一行。
ちゃぷちゃぷ、バシャバシャとひたすら泳ぎながらも、静寂は許せずに会話は続く。
「はー。早く帰りたいのに陸地に着く前に海に落ちるとかないわー……」
「ないわー、じゃなくてあったんだからあるんだよ」
その背中で盛大にため息をつくと、ダンテが苦笑しながら器用にも、伸ばした腕をあたしの頭に置いた。
「ディーヴァは帰ってからのことでも考えてろ。トリッシュやバージルもな」
「帰ってからのこと……」
あの時、レディと引き離されて拐われて。
レディはどうなったんだろう。後始末は?あたしという客が一人消えたあと、どう対処したのだろうか。怪我の様子は?
レディは強いし、怪我はしたけど無事だってダンテが言ってたからそこまで心配しなくても大丈夫だとは思う。けれど、心は?
友達がいなくなって傷ついたんじゃないだろうか。
レディに会いたい。無事だよ、って伝えたいなあ。
「そうねえ。ディーヴァ、貴女帰ったら何がしたいの?」
思考が現実へと引き戻された。
トリッシュは悪魔退治をしながら、世界について知りたいのだそうだ。
しばらくはダンテやバージル、あたしに付いて、人としての一般常識や教養を軽く身につけたいとのことだが、トリッシュなら大丈夫だと思う。
そう返せば、すごく嬉しそうに目を細めてた。
バージルも思い悩んだようだけど、でもやりたいことを口にはしてくれなかった。
「うーーーん。あたしがしたいことかあ。
帰ってゆっくり寝て、元気が出たらお庭でバーベキュー……とか?」
「そういえばディーヴァは、バーベキューがしたいのだと言っていたな。
皆で火を囲み、肉を食べるのだと」
「この食いしん坊め」
むぎゅり、頬をつままれた。
伸びちゃうからほっぺた引っ張らないで欲しい。
「でもそれでこそディーヴァだ。
ただ、バーベキューやれるような庭なんて事務所の裏にあったか?」
「ちっちゃな畑はあるけど、バーベキューには向かないからあたしの実家でやる。
バージルもトリッシュも強制参加だからね!」
驚いた顔で見てくる二人だが、あたしが聞けばちゃーんとイエス、と頷いてくれた。言質とったどー!
ふふん。バーベキューは一人より二人。二人より三人。大人数でやってこそだもんね。
「だからこんなところでいつまでも海に浸かってふやけてるわけにはいかないよ〜!
ダンテ、ほらはやく泳いで!」
「お前も少しは協力しろよ。
バージルとトリッシュは素早く泳げてるだろ?ディーヴァを背負ってるからこんなノロノロ泳ぎなのわかってるか」
ぺちぺちダンテの頭を叩けば、怒気まじりの声が飛んできた。
「む。それはすみませんでしたね!でも喉も乾いたし体痛いからイヤ」
『『俺もイヤ』』
あたしの声に被せるように、ダンテが携えるアラストルとイフリートからも声がした。
「お前ら……イヤ、じゃないだろが!」
「愚弟、俺が代わってやろう」
「こっち来んなバージル。これはオレの役目だっての」
キレつつも、ダンテは自分の役目を投げ出さない。
ディーヴァの太ももの感触はオレのものだ、とかちっちゃく呟いたのあたしには聞こえてるからね。
たぶん、バージルにも聞こえてる。だってバージルが呆れた顔してるもの。
「ならば文句を言わずディーヴァを運べ」
「ったく、わかってるよ」
ダンテは苦虫を噛んだみたいな顔をしながら、今度は背負うのではなく肩にあたしを乗せた。つまり、肩車だ。
水中には変わりないので、浮力のおかげか首にかかる負担は変わらないらしい。
「よーし飛ばすぞ。振り落とされないようオレの頭にしっかり掴まっとけ。
あ、目を塞がれちゃ困るし、髪も引っこ抜かないよう気をつけてくれよ」
「あいさー。ふふ、騎馬戦みたいだね」
「……あと、喉が乾いても海水は飲むなよ」
追加で言われた。うん、海水は逆に喉乾くからね。
「そんな事わかってますぅ」
そう返すと、少しスピードの上がった立ち泳ぎが再開された。
「方向はまだこちらで合っているのか?」
バージルがトリッシュに方向の確認を急いでいる。
泳いでいるうち、向かっているうちに方向がずれているというのはよくあること。
もし間違えたまま進んでいたら、時にとんでもないことになる。
「ええ、陸地はこの方角であっているわ。
小さな陸地ではなくて、大きな陸地が広がっているようよ」
「ならよかった!!おっきな陸地かあ……どこだろう」
「せめてこれから着く陸地が、アメリカの領土であってほしいぜ」
ダンテの願いはあたしの願いでもある。
国境は越えたくない。滅多にないことだと思うけど、自分の国ではなくてその下、メキシコにでも到達してしまったら面倒だものね。
国籍のないトリッシュやバージルについても大変だけど、自分の国の中でだったらいくらでもやりようはあるもの。
「今思えばなんだが、船での移動距離や出発地点から考えると、マレット島が存在していたのは北大西洋沖のはずだ。
海賊船らしきものが島にあったとはいえ、カリブ海ほど遠くはなさそうだけどな」
「確かにそうかもしれないわ。
貴方を連れて出発した場所こそ違うけれど、この方向にそろそろ何かしらの陸地が見えてきてもおかしくないもの」
ふーん。ダンテとトリッシュの会話で、今いるであろう大体の位置は把握した。かなーり大雑把に、だけど。
「北大西洋沖……カリブ海……ふむ。なるほどよくわからん」
宇宙猫顔、というのだろうか。理解しかねる、といったふうにあたしの隣でバージルが思考を放棄していた。
「バージル、アンタは帰ったら地図ってもん
を一度見てみたほうがいい。
ほとんど見たことがないからわからないだけでアンタは多分、オレよりも覚えがいいと思うぜ」
「物覚えなんぞ貴様と変わらん。俺たちは双子だぞ」
「いーや、違うね。オレの記憶力はもっと違うところに発揮される」
とんとん。自分のオツムを指で叩くダンテ。
「それはなんだ。悪魔の対処法についてか?魔王への進化方法か?」
魔王って……。あたしはダンテにもバージルにも魔王になんてなってほしくない。その考えは今後、ゴミ箱へと捨ててもらおう。
食い入るように聞いたバージルに、ダンテは口角を上げて答えた。
「ディーヴァの身体の柔らかさや唇の味」
「……聞いて損をした」
そのあと、バージルも、それからトリッシュも無言になった。
もちろんあたしは、ダンテの頭を思いっきり叩いた。
ちゃぷちゃぷ、バシャバシャとひたすら泳ぎながらも、静寂は許せずに会話は続く。
「はー。早く帰りたいのに陸地に着く前に海に落ちるとかないわー……」
「ないわー、じゃなくてあったんだからあるんだよ」
その背中で盛大にため息をつくと、ダンテが苦笑しながら器用にも、伸ばした腕をあたしの頭に置いた。
「ディーヴァは帰ってからのことでも考えてろ。トリッシュやバージルもな」
「帰ってからのこと……」
あの時、レディと引き離されて拐われて。
レディはどうなったんだろう。後始末は?あたしという客が一人消えたあと、どう対処したのだろうか。怪我の様子は?
レディは強いし、怪我はしたけど無事だってダンテが言ってたからそこまで心配しなくても大丈夫だとは思う。けれど、心は?
友達がいなくなって傷ついたんじゃないだろうか。
レディに会いたい。無事だよ、って伝えたいなあ。
「そうねえ。ディーヴァ、貴女帰ったら何がしたいの?」
思考が現実へと引き戻された。
トリッシュは悪魔退治をしながら、世界について知りたいのだそうだ。
しばらくはダンテやバージル、あたしに付いて、人としての一般常識や教養を軽く身につけたいとのことだが、トリッシュなら大丈夫だと思う。
そう返せば、すごく嬉しそうに目を細めてた。
バージルも思い悩んだようだけど、でもやりたいことを口にはしてくれなかった。
「うーーーん。あたしがしたいことかあ。
帰ってゆっくり寝て、元気が出たらお庭でバーベキュー……とか?」
「そういえばディーヴァは、バーベキューがしたいのだと言っていたな。
皆で火を囲み、肉を食べるのだと」
「この食いしん坊め」
むぎゅり、頬をつままれた。
伸びちゃうからほっぺた引っ張らないで欲しい。
「でもそれでこそディーヴァだ。
ただ、バーベキューやれるような庭なんて事務所の裏にあったか?」
「ちっちゃな畑はあるけど、バーベキューには向かないからあたしの実家でやる。
バージルもトリッシュも強制参加だからね!」
驚いた顔で見てくる二人だが、あたしが聞けばちゃーんとイエス、と頷いてくれた。言質とったどー!
ふふん。バーベキューは一人より二人。二人より三人。大人数でやってこそだもんね。
「だからこんなところでいつまでも海に浸かってふやけてるわけにはいかないよ〜!
ダンテ、ほらはやく泳いで!」
「お前も少しは協力しろよ。
バージルとトリッシュは素早く泳げてるだろ?ディーヴァを背負ってるからこんなノロノロ泳ぎなのわかってるか」
ぺちぺちダンテの頭を叩けば、怒気まじりの声が飛んできた。
「む。それはすみませんでしたね!でも喉も乾いたし体痛いからイヤ」
『『俺もイヤ』』
あたしの声に被せるように、ダンテが携えるアラストルとイフリートからも声がした。
「お前ら……イヤ、じゃないだろが!」
「愚弟、俺が代わってやろう」
「こっち来んなバージル。これはオレの役目だっての」
キレつつも、ダンテは自分の役目を投げ出さない。
ディーヴァの太ももの感触はオレのものだ、とかちっちゃく呟いたのあたしには聞こえてるからね。
たぶん、バージルにも聞こえてる。だってバージルが呆れた顔してるもの。
「ならば文句を言わずディーヴァを運べ」
「ったく、わかってるよ」
ダンテは苦虫を噛んだみたいな顔をしながら、今度は背負うのではなく肩にあたしを乗せた。つまり、肩車だ。
水中には変わりないので、浮力のおかげか首にかかる負担は変わらないらしい。
「よーし飛ばすぞ。振り落とされないようオレの頭にしっかり掴まっとけ。
あ、目を塞がれちゃ困るし、髪も引っこ抜かないよう気をつけてくれよ」
「あいさー。ふふ、騎馬戦みたいだね」
「……あと、喉が乾いても海水は飲むなよ」
追加で言われた。うん、海水は逆に喉乾くからね。
「そんな事わかってますぅ」
そう返すと、少しスピードの上がった立ち泳ぎが再開された。
「方向はまだこちらで合っているのか?」
バージルがトリッシュに方向の確認を急いでいる。
泳いでいるうち、向かっているうちに方向がずれているというのはよくあること。
もし間違えたまま進んでいたら、時にとんでもないことになる。
「ええ、陸地はこの方角であっているわ。
小さな陸地ではなくて、大きな陸地が広がっているようよ」
「ならよかった!!おっきな陸地かあ……どこだろう」
「せめてこれから着く陸地が、アメリカの領土であってほしいぜ」
ダンテの願いはあたしの願いでもある。
国境は越えたくない。滅多にないことだと思うけど、自分の国ではなくてその下、メキシコにでも到達してしまったら面倒だものね。
国籍のないトリッシュやバージルについても大変だけど、自分の国の中でだったらいくらでもやりようはあるもの。
「今思えばなんだが、船での移動距離や出発地点から考えると、マレット島が存在していたのは北大西洋沖のはずだ。
海賊船らしきものが島にあったとはいえ、カリブ海ほど遠くはなさそうだけどな」
「確かにそうかもしれないわ。
貴方を連れて出発した場所こそ違うけれど、この方向にそろそろ何かしらの陸地が見えてきてもおかしくないもの」
ふーん。ダンテとトリッシュの会話で、今いるであろう大体の位置は把握した。かなーり大雑把に、だけど。
「北大西洋沖……カリブ海……ふむ。なるほどよくわからん」
宇宙猫顔、というのだろうか。理解しかねる、といったふうにあたしの隣でバージルが思考を放棄していた。
「バージル、アンタは帰ったら地図ってもん
を一度見てみたほうがいい。
ほとんど見たことがないからわからないだけでアンタは多分、オレよりも覚えがいいと思うぜ」
「物覚えなんぞ貴様と変わらん。俺たちは双子だぞ」
「いーや、違うね。オレの記憶力はもっと違うところに発揮される」
とんとん。自分のオツムを指で叩くダンテ。
「それはなんだ。悪魔の対処法についてか?魔王への進化方法か?」
魔王って……。あたしはダンテにもバージルにも魔王になんてなってほしくない。その考えは今後、ゴミ箱へと捨ててもらおう。
食い入るように聞いたバージルに、ダンテは口角を上げて答えた。
「ディーヴァの身体の柔らかさや唇の味」
「……聞いて損をした」
そのあと、バージルも、それからトリッシュも無言になった。
もちろんあたしは、ダンテの頭を思いっきり叩いた。
