mission 23:blue sky ~崩壊と脱出~
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「見えた、出口だ!!」
スピードを上げて飛び込んだ出口。
その背後では、派手な爆発が起きた。
巨大な火柱が上がり、崩壊していくマレット島。
逃がさないと、なおもこちらに手を伸ばしていた魔帝の魔の手が、空を切ったような気分だ。まさに間一髪。
「ヒャッホーーウ!」
ダンテが開放感で叫んだ。
疲れてなくてもっともっと元気だったらあたしも同じように叫んでた。
こういう叫びは、ダンテに任せよう。
「ン……うるさい」
ダンテの大きな歓喜の雄叫びのうるささと、突然の日差しが瞼の裏にも眩しく感じたのだろう、トリッシュの隣で意識を失っていたバージルの瞼が開いた。
「!
俺は一体……ここはどこだ!そしてなんだこの状況は!?」
よかった。治るといっても脳天に雷パンチは変な目覚めになってしまうんじゃないかと、ちょっぴり不安だったんだよね。元気に飛び起きてくれて何より。
んでも、自分の置かれている状況……というか体勢は気になるよね。わかる。
「起きたんだね。おはよう。ここは脱出したお空の上だよ。
バージルが頑固ちゃんだったから、トリッシュが殴って気絶させたの。その隙に連れてきた感じ。
そのまま乗ったから、ちょっと狭くってトリッシュが抱きしめてるって状況。
……ごめんね」
状況を説明、謝罪も添える。男が女性をお姫様抱っこ状態だったらまだしも、その反対……トリッシュがバージルをお姫様抱っこ状態は嫌だろうから。バージルはプライドが結構高い方だと思うし。
けども、抱き締めている状態のトリッシュが放つのは謝罪とは反対のもの。
私に感謝しなさい、との事だった。
「……は?はあ!?
って、狭い!胸を押し付けるな!」
「押し付けてはいないわよ!アンタが暴れてるからでしょうが!!
落ちたくなければおとなしくしてなさい!」
抱えられていたくなくて、バージルがこの狭い中暴れた。
ちょっともう〜!危ないから動くのやめて欲しい……。この高度で複葉機から落ちたとして、悪魔の血筋の皆様はともかく、あたしは確実に死ぬのよ。
「私が嫌なら、代わってあげるわ」
暴れるバージルを押しのけてするりとシートから抜け出し、トリッシュがあたしの席に移動してきた。
……かと思えば、体が浮いた。
「アンタがディーヴァを胸に抱いていればいいでしょ、ほら」
「わっぷ!?」
ああ、そういうこと。
トリッシュがどいた場所に、あたしの体がすっぽりと収まる。
正確には、バージルの上に。腕の中に。
一瞬の開放感、のち、あたし。また狭くなったからなのか、はたまた違う理由かバージルの眉間に僅かに皺が寄った。
「ディーヴァ、……」
「あうう、狭くしてごめんねバージル〜!」
「いや、いい。その…………、役得だと、そう思う」
……違う理由の方があったみたい。
ほんのり赤くなったバージルの頬。珍しく照れている姿をみて、その場にはどこか甘い空気が流れた。
「おいこらそこはオレの場所ー!
だーれか、この運転っ、かわれぇーーーー!!
今度はダンテの悲痛な叫びが響いた。
他の誰も運転できないのでその言葉に返事は返さなかった。
ダンテにはあとでたっぷりとご褒美をあげることになり、彼はそれを楽しみにおとなしく運転に励んでいた。
あ、でもご褒美かあ。体が治ったらこわいなあ。
運転技術にも心なしかそのウキウキ気分が現れているようで、複葉機版スキップが繰り広げられている。
変なホバリングはやめて、揺れて酔う!
酔いやすいけども、でも。
「ん、空気が!美味しい!!」
すうーーーはぁーーー!
魔界や魔界に近い場所の、人間の体に悪い空気を吸いすぎたからね。
体の中に残った悪いものを追い出すように、新鮮な空気をたくさん取り込む。
ただの深呼吸だけど、肺の中が洗われた気分だ。
あたしは、前で清々しい顔をしているトリッシュにも勧めた。
「ね、トリッシュもおっきく深呼吸してみて」
「……気持ちいいわね」
その空を、青い双眸に映す。
さらに青く色づいた瞳が、キラキラと輝いた。
あたしはこの人を、今更悪魔だとは思えない。そりゃ、体は悪魔だろうけど、でも心は悪魔なんかじゃない。
「青い空。綺麗だわ」
「青空は誰の頭上にも平等に広がる」
同じく青空を瞳に映しながら、ダンテがぼそり、追加した。
「空のように心が晴れていくようだわ」
悪魔はそのほとんどが夜の生き物。
闇に紛れ、黒や赤に塗れた世界ばかりを瞳に映す。
光に満ち溢れ、どこまでも澄んだ青い空なんて、そう目にできるものではない。
トリッシュの目は喜びと嬉しさに満ちているように見えた。
もしかしたら、魔帝ムンドゥスもこの光に憧れて人間の世界に来たかったのかな。
……なわけないか。
「忘れるな。
魔界はいつかまた復活する」
ダンテが短く、低く呟いた言葉に、びく、と震えたあたし。
その心を落ち着かせてくれるように、あたしの髪をバージルがそっと撫でた。
「……わかりきったことだ」
「心配ないわよ。
伝説の魔剣士達がいるもの。
その相棒もね」
トリッシュはダンテの悪魔狩りに協力してくれるようだった。
これから楽しくなるかもね。
でも、そのことにちょっぴりジェラシー感じてしまうのは、あたしの心が狭いからかな。それともトリッシュは戦力になるけど、あたしは戦力外だからかな。
むむむ。これについては早く解決しておいたほうがいいかもしれない。
スピードを上げて飛び込んだ出口。
その背後では、派手な爆発が起きた。
巨大な火柱が上がり、崩壊していくマレット島。
逃がさないと、なおもこちらに手を伸ばしていた魔帝の魔の手が、空を切ったような気分だ。まさに間一髪。
「ヒャッホーーウ!」
ダンテが開放感で叫んだ。
疲れてなくてもっともっと元気だったらあたしも同じように叫んでた。
こういう叫びは、ダンテに任せよう。
「ン……うるさい」
ダンテの大きな歓喜の雄叫びのうるささと、突然の日差しが瞼の裏にも眩しく感じたのだろう、トリッシュの隣で意識を失っていたバージルの瞼が開いた。
「!
俺は一体……ここはどこだ!そしてなんだこの状況は!?」
よかった。治るといっても脳天に雷パンチは変な目覚めになってしまうんじゃないかと、ちょっぴり不安だったんだよね。元気に飛び起きてくれて何より。
んでも、自分の置かれている状況……というか体勢は気になるよね。わかる。
「起きたんだね。おはよう。ここは脱出したお空の上だよ。
バージルが頑固ちゃんだったから、トリッシュが殴って気絶させたの。その隙に連れてきた感じ。
そのまま乗ったから、ちょっと狭くってトリッシュが抱きしめてるって状況。
……ごめんね」
状況を説明、謝罪も添える。男が女性をお姫様抱っこ状態だったらまだしも、その反対……トリッシュがバージルをお姫様抱っこ状態は嫌だろうから。バージルはプライドが結構高い方だと思うし。
けども、抱き締めている状態のトリッシュが放つのは謝罪とは反対のもの。
私に感謝しなさい、との事だった。
「……は?はあ!?
って、狭い!胸を押し付けるな!」
「押し付けてはいないわよ!アンタが暴れてるからでしょうが!!
落ちたくなければおとなしくしてなさい!」
抱えられていたくなくて、バージルがこの狭い中暴れた。
ちょっともう〜!危ないから動くのやめて欲しい……。この高度で複葉機から落ちたとして、悪魔の血筋の皆様はともかく、あたしは確実に死ぬのよ。
「私が嫌なら、代わってあげるわ」
暴れるバージルを押しのけてするりとシートから抜け出し、トリッシュがあたしの席に移動してきた。
……かと思えば、体が浮いた。
「アンタがディーヴァを胸に抱いていればいいでしょ、ほら」
「わっぷ!?」
ああ、そういうこと。
トリッシュがどいた場所に、あたしの体がすっぽりと収まる。
正確には、バージルの上に。腕の中に。
一瞬の開放感、のち、あたし。また狭くなったからなのか、はたまた違う理由かバージルの眉間に僅かに皺が寄った。
「ディーヴァ、……」
「あうう、狭くしてごめんねバージル〜!」
「いや、いい。その…………、役得だと、そう思う」
……違う理由の方があったみたい。
ほんのり赤くなったバージルの頬。珍しく照れている姿をみて、その場にはどこか甘い空気が流れた。
「おいこらそこはオレの場所ー!
だーれか、この運転っ、かわれぇーーーー!!
今度はダンテの悲痛な叫びが響いた。
他の誰も運転できないのでその言葉に返事は返さなかった。
ダンテにはあとでたっぷりとご褒美をあげることになり、彼はそれを楽しみにおとなしく運転に励んでいた。
あ、でもご褒美かあ。体が治ったらこわいなあ。
運転技術にも心なしかそのウキウキ気分が現れているようで、複葉機版スキップが繰り広げられている。
変なホバリングはやめて、揺れて酔う!
酔いやすいけども、でも。
「ん、空気が!美味しい!!」
すうーーーはぁーーー!
魔界や魔界に近い場所の、人間の体に悪い空気を吸いすぎたからね。
体の中に残った悪いものを追い出すように、新鮮な空気をたくさん取り込む。
ただの深呼吸だけど、肺の中が洗われた気分だ。
あたしは、前で清々しい顔をしているトリッシュにも勧めた。
「ね、トリッシュもおっきく深呼吸してみて」
「……気持ちいいわね」
その空を、青い双眸に映す。
さらに青く色づいた瞳が、キラキラと輝いた。
あたしはこの人を、今更悪魔だとは思えない。そりゃ、体は悪魔だろうけど、でも心は悪魔なんかじゃない。
「青い空。綺麗だわ」
「青空は誰の頭上にも平等に広がる」
同じく青空を瞳に映しながら、ダンテがぼそり、追加した。
「空のように心が晴れていくようだわ」
悪魔はそのほとんどが夜の生き物。
闇に紛れ、黒や赤に塗れた世界ばかりを瞳に映す。
光に満ち溢れ、どこまでも澄んだ青い空なんて、そう目にできるものではない。
トリッシュの目は喜びと嬉しさに満ちているように見えた。
もしかしたら、魔帝ムンドゥスもこの光に憧れて人間の世界に来たかったのかな。
……なわけないか。
「忘れるな。
魔界はいつかまた復活する」
ダンテが短く、低く呟いた言葉に、びく、と震えたあたし。
その心を落ち着かせてくれるように、あたしの髪をバージルがそっと撫でた。
「……わかりきったことだ」
「心配ないわよ。
伝説の魔剣士達がいるもの。
その相棒もね」
トリッシュはダンテの悪魔狩りに協力してくれるようだった。
これから楽しくなるかもね。
でも、そのことにちょっぴりジェラシー感じてしまうのは、あたしの心が狭いからかな。それともトリッシュは戦力になるけど、あたしは戦力外だからかな。
むむむ。これについては早く解決しておいたほうがいいかもしれない。
