mission 23:blue sky ~崩壊と脱出~
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ゴゴゴ、と強烈な揺れ、そして地鳴りが響き渡る。
「えっ、なになに!魔界に地震……!?」
不安定な足場。よろけたあたしの体をバージルが押さえ、そっと支えてくれた。
魔界にだって地震くらいあるに決まってるよね、なんて思い至ったところでバージルが恐ろしいことを言う。
この島の崩壊が始まったのだ、と。
「崩壊!ど、どどどどういうコト!?」
「吃りすぎだ」
「いやいや、映画のラストじゃあるまいし、そんな自爆エンドにさせようってひどくないかなって……」
あ、映画じゃないけどラストって意味では似たようなものかもって今思った。だって、一応一番の強敵とは相見えたんだものね。
そんなことを考えていたら。
「何がなんでも、オレ達を帰さないつもりなんだろうよ」
「ダンテ!」
「すまん、待たせた!」
用事を済ませたダンテが、後ろから声をかけてきた。この揺れのせいか、あたしは扉が開いたことにも全く気がつかなかった。
目立たないけれど、涙を拭った跡があることがわかる。今は笑っているけれど、その笑みもどこかぎこちないもので。
きっとダンテは、トリッシュを思って泣いた。
少しの嫉妬はあるけれど、でも誰かを思って泣くことのできる優しいダンテのことが、あたしはとっても好きだ。
「さっさと魔界から出なくてはな。行くぞ」
ダンテが泣いたことはバージルだってわかってるはず。あたしにバレるなら、バージルにはもっとバレている。
揶揄うこともせずダンテをほうっておいてくれるバージルのわかりにくい優しさもまた、あたしは好き。
「ああ。こんなところとは早くおさらばしようぜ」
二人は小さく頷きあうと、あたしを抱えて出口へと跳ぶ。
続く腎臓の間にあらわるフロスト一体をも先導したバージルが刀で薙ぎ払い、道を切り開く。
まだきちんと倒せていなかったが無視する形でその場に残し、ナイトメアとの決戦の地だった胃袋の間と呼ばれる部屋に入った。
その途端、封印される部屋。
ご丁寧なことに、後ろにも前にも悪魔の結界な封印が浮かび上がり、悪魔を倒すまで逃さないと示していた。
そして閉じ込められるは、あたしを含めたダンテ、バージルの御一行三名と、この部屋にいたらしいノーバディが二体。
先のフロストと同じように無視できるなら無視していこう!と、そう思っていた矢先にこれとは。
「ひい……!」
空虚な目と、体についた目玉がぎょろりとこちらを獲物と見做し、にたりと笑った気がする。
ここへきて見慣れてきた悪魔とはいえ、気持ち悪さは健在。
あたしは向かってくる気色の悪い悪魔の顔をかなりの近距離で目撃してしまい、恐怖からダンテの袖を強くつかんだ。
しかたないでしょ、頭では慣れたと感じていても、体は勝手に怖気付くんだから。
「すぐ倒すから安心しろ」
抱き寄せられ額にリップ音が届く。
小さな子供にするかのようなものだけど、安心できるダンテからの柔らかなキス。
これだけで少し落ち着いてしまうから現金なものだ。
「やっぱり一回くらいはそう来るよな。ただじゃ通さないってわけだ」
「ふん。このような者、足止めにもならん。……違うか?」
「違わねぇな」
その背にかばわれ、ダンテが、そしてバージルが得物を手にする。
が、そこに大事な魔剣スパーダの姿はなく、代わりにアラストルが握られている。背中にもない。
どこかに隠しているわけでもなさそうだし、疑問に思い首を傾げた。
「それはそうと」
空気を裂くような、バージルの鋭い一声。
「おい貴様、魔剣スパーダはどうした?俺のアミュレットは?」
バージルも気がついたようだ。
ノーバディへ次々に繰り出す斬撃はそのままに、ダンテへ問いを出す。
「げぇ!今みたいに時間ない時に聞くか……?そういうのはあとででいいだろ〜?」
「そうはいくか馬鹿者。貴様は悪魔を倒しながらでも、そのくらい余裕で答えられるだろうが!」
「へ、へー!オニイサマは随分とオレの力を買ってくださってるようで。
だが、あとでったらあとで!……だっ!」
アラストルを下から振るいあげノーバディを宙に浮かし、飛び上がってその上から頭蓋をかち割るかのように剣先を走らせた。
ノーバディが激しく地に叩きつけられて消えたところで、アラストルが間延びしたような声音で爆弾発言。
『魔剣スパーダだったら、マスターがトリッシュの墓石がわりに床に突き立ててたぞ』
「はァ?」
バージルのドスの効いた声。アラストルの言葉はバージルの中で静かにだが確実に激しく爆発し燃え上がった。
そして瞬間的に憤慨するのはダンテである。
「てめっ、アラストル余計なこと言っちゃメ!!だろうが!」
ダンテ、それはやばいよ……。後ろのバージルにめちゃくちゃ聞かれてるんだよ。
あたしは心の中でツッコミを入れた。
「それに墓石じゃねぇ!どっちかっていうとお供物だ!」
おそなえもの……。
そういうのは日持ちする菓子折りとか、季節の果物にしてください。剣は食べられません。あっあたしはチーズがいいな。
大体、そういう問題じゃないし。
「なーにが、メ!だこの愚弟が!!
メ!などとかわいい事を言っていいのはディーヴァだけだ!」
それもどうなのバージル。
そう思いながら聞く言葉とともにダンテへと一直線に放たれる、バージルの刀。
ビイイイイン、と鈍い音を立ててバージルの刀が壁に突き刺さった。
ダンテに当たればあわや大惨事。ここでも串刺しイベントコラボ開催中!になるところだった。
閻魔刀じゃないから扱いが雑な気がしないでもないけどそれどころじゃない。とにかく怖い。こっわ。
あたしに当たることはなくとも、近くを飛んでいった刀の閃きには、若干の身の危険を感じた。
なお、壁を刺すだけではなく、ダンテの代わりにノーバディを倒していったその刃には感謝している。
もちろん、ノーバディが倒れたことで悪魔の封印は砕け散り、結界はゆらめきとともに消えさった。これで先に進める!
「ふ、封印解けたから行くぜ……っ!」
「貴様ッ!逃げるなッ!!」
ディーヴァも行くぞぉー!などと叫びながら出口に向かうダンテに、あたしは腰をがっちりとホールドされてドナドナされた。
「う、わ、ちょちょちょ!?」
あっこれ、あたしがいることで少しでもバージルからの攻撃を防ぐダンテの策だ。
だけどその作戦は失敗に終わった。
「ダンテ!今すぐ取ってこい!」
「魔界閉じたら困るから却下」
「却下だと!?許さん……!!その首ハンティングトロフィーにして飾ってやるぞ貴様ァ!」
バージルの頭の上に、鬼みたいな角が生えて見える。錯覚だけど、般若化してる。
今度は投げはしなかったけれど、刀を振り回すバージルに追われながら、あたしとダンテは先を駆けた。
その場にはあたしの悲鳴だけが残される。
「ヒイイイイ〜〜〜!
あた、あたしにも当たるから!バージルー!やーめーてー!」
「えっ、なになに!魔界に地震……!?」
不安定な足場。よろけたあたしの体をバージルが押さえ、そっと支えてくれた。
魔界にだって地震くらいあるに決まってるよね、なんて思い至ったところでバージルが恐ろしいことを言う。
この島の崩壊が始まったのだ、と。
「崩壊!ど、どどどどういうコト!?」
「吃りすぎだ」
「いやいや、映画のラストじゃあるまいし、そんな自爆エンドにさせようってひどくないかなって……」
あ、映画じゃないけどラストって意味では似たようなものかもって今思った。だって、一応一番の強敵とは相見えたんだものね。
そんなことを考えていたら。
「何がなんでも、オレ達を帰さないつもりなんだろうよ」
「ダンテ!」
「すまん、待たせた!」
用事を済ませたダンテが、後ろから声をかけてきた。この揺れのせいか、あたしは扉が開いたことにも全く気がつかなかった。
目立たないけれど、涙を拭った跡があることがわかる。今は笑っているけれど、その笑みもどこかぎこちないもので。
きっとダンテは、トリッシュを思って泣いた。
少しの嫉妬はあるけれど、でも誰かを思って泣くことのできる優しいダンテのことが、あたしはとっても好きだ。
「さっさと魔界から出なくてはな。行くぞ」
ダンテが泣いたことはバージルだってわかってるはず。あたしにバレるなら、バージルにはもっとバレている。
揶揄うこともせずダンテをほうっておいてくれるバージルのわかりにくい優しさもまた、あたしは好き。
「ああ。こんなところとは早くおさらばしようぜ」
二人は小さく頷きあうと、あたしを抱えて出口へと跳ぶ。
続く腎臓の間にあらわるフロスト一体をも先導したバージルが刀で薙ぎ払い、道を切り開く。
まだきちんと倒せていなかったが無視する形でその場に残し、ナイトメアとの決戦の地だった胃袋の間と呼ばれる部屋に入った。
その途端、封印される部屋。
ご丁寧なことに、後ろにも前にも悪魔の結界な封印が浮かび上がり、悪魔を倒すまで逃さないと示していた。
そして閉じ込められるは、あたしを含めたダンテ、バージルの御一行三名と、この部屋にいたらしいノーバディが二体。
先のフロストと同じように無視できるなら無視していこう!と、そう思っていた矢先にこれとは。
「ひい……!」
空虚な目と、体についた目玉がぎょろりとこちらを獲物と見做し、にたりと笑った気がする。
ここへきて見慣れてきた悪魔とはいえ、気持ち悪さは健在。
あたしは向かってくる気色の悪い悪魔の顔をかなりの近距離で目撃してしまい、恐怖からダンテの袖を強くつかんだ。
しかたないでしょ、頭では慣れたと感じていても、体は勝手に怖気付くんだから。
「すぐ倒すから安心しろ」
抱き寄せられ額にリップ音が届く。
小さな子供にするかのようなものだけど、安心できるダンテからの柔らかなキス。
これだけで少し落ち着いてしまうから現金なものだ。
「やっぱり一回くらいはそう来るよな。ただじゃ通さないってわけだ」
「ふん。このような者、足止めにもならん。……違うか?」
「違わねぇな」
その背にかばわれ、ダンテが、そしてバージルが得物を手にする。
が、そこに大事な魔剣スパーダの姿はなく、代わりにアラストルが握られている。背中にもない。
どこかに隠しているわけでもなさそうだし、疑問に思い首を傾げた。
「それはそうと」
空気を裂くような、バージルの鋭い一声。
「おい貴様、魔剣スパーダはどうした?俺のアミュレットは?」
バージルも気がついたようだ。
ノーバディへ次々に繰り出す斬撃はそのままに、ダンテへ問いを出す。
「げぇ!今みたいに時間ない時に聞くか……?そういうのはあとででいいだろ〜?」
「そうはいくか馬鹿者。貴様は悪魔を倒しながらでも、そのくらい余裕で答えられるだろうが!」
「へ、へー!オニイサマは随分とオレの力を買ってくださってるようで。
だが、あとでったらあとで!……だっ!」
アラストルを下から振るいあげノーバディを宙に浮かし、飛び上がってその上から頭蓋をかち割るかのように剣先を走らせた。
ノーバディが激しく地に叩きつけられて消えたところで、アラストルが間延びしたような声音で爆弾発言。
『魔剣スパーダだったら、マスターがトリッシュの墓石がわりに床に突き立ててたぞ』
「はァ?」
バージルのドスの効いた声。アラストルの言葉はバージルの中で静かにだが確実に激しく爆発し燃え上がった。
そして瞬間的に憤慨するのはダンテである。
「てめっ、アラストル余計なこと言っちゃメ!!だろうが!」
ダンテ、それはやばいよ……。後ろのバージルにめちゃくちゃ聞かれてるんだよ。
あたしは心の中でツッコミを入れた。
「それに墓石じゃねぇ!どっちかっていうとお供物だ!」
おそなえもの……。
そういうのは日持ちする菓子折りとか、季節の果物にしてください。剣は食べられません。あっあたしはチーズがいいな。
大体、そういう問題じゃないし。
「なーにが、メ!だこの愚弟が!!
メ!などとかわいい事を言っていいのはディーヴァだけだ!」
それもどうなのバージル。
そう思いながら聞く言葉とともにダンテへと一直線に放たれる、バージルの刀。
ビイイイイン、と鈍い音を立ててバージルの刀が壁に突き刺さった。
ダンテに当たればあわや大惨事。ここでも串刺しイベントコラボ開催中!になるところだった。
閻魔刀じゃないから扱いが雑な気がしないでもないけどそれどころじゃない。とにかく怖い。こっわ。
あたしに当たることはなくとも、近くを飛んでいった刀の閃きには、若干の身の危険を感じた。
なお、壁を刺すだけではなく、ダンテの代わりにノーバディを倒していったその刃には感謝している。
もちろん、ノーバディが倒れたことで悪魔の封印は砕け散り、結界はゆらめきとともに消えさった。これで先に進める!
「ふ、封印解けたから行くぜ……っ!」
「貴様ッ!逃げるなッ!!」
ディーヴァも行くぞぉー!などと叫びながら出口に向かうダンテに、あたしは腰をがっちりとホールドされてドナドナされた。
「う、わ、ちょちょちょ!?」
あっこれ、あたしがいることで少しでもバージルからの攻撃を防ぐダンテの策だ。
だけどその作戦は失敗に終わった。
「ダンテ!今すぐ取ってこい!」
「魔界閉じたら困るから却下」
「却下だと!?許さん……!!その首ハンティングトロフィーにして飾ってやるぞ貴様ァ!」
バージルの頭の上に、鬼みたいな角が生えて見える。錯覚だけど、般若化してる。
今度は投げはしなかったけれど、刀を振り回すバージルに追われながら、あたしとダンテは先を駆けた。
その場にはあたしの悲鳴だけが残される。
「ヒイイイイ〜〜〜!
あた、あたしにも当たるから!バージルー!やーめーてー!」
