mission 2:lightning sword ~新たなるオトモ~
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
怒ったのは、傷つけられたディーヴァではなく、魔剣士だった。
「貴様何を!」
「…ふん。死ななきゃいいのだろう?
食いはしないと言ったが、手を出さないとは言ってないからな」
魔剣士はそれ以上言えないのか、唇を噛んで(仮面のせいでわからないが多分そんな感じだ)押し黙る。
「それだけ血を滴らせているのだ。
今更傷が増えたところで変わらんと、自分でも思うだろう?」
これ以上少しでも機嫌を損ねれば、また傷つけられる。…怖い。
カタカタと震えの止まらないディーヴァは、望まれるまま頷いて返した。
魔剣士のそれと違い、ワンタッチで外せるのだろう、金属マスクを取ったグリフォンが、爪に付着したディーヴァの血を舐めとる。
「やはり甘い…力が湧く」
グリフォンの体から強い魔力が発せられた。死にかけた悪魔の命をも繋ぐとされる天使の血の力が、即効性の増強剤として作用したのだ。
そしてその甘美なる味に、グリフォンは酔いしれていた。
「貴様、食わないのではなかったか!」
「付いた分くらいで騒ぐな。
…が、ここまでにしておこう。
ここにいたのではただ姫を怖がらせてしまうだけのようだ。またな」
マスクを装着し直したグリフォンが部屋を退出し、姿が見えなくなってようやく、ディーヴァは放心するようにテーブルへとつっぷした。
「おい」
「ひっ!な、なんですか…?」
「顔に傷が……大丈夫か」
悪魔は怖い。…のだけれども、相手がこの悪魔ならまだ信用できるような気がする。
呼ばれ身構えたが、その言葉の優しさに多少心ほぐれた。
「…悪魔なのに、どうして優しくしてくれるの…?」
「優しい?俺は優しくなんかしていない…。
ただ、……ただ、ムンドゥス……、さまの命で…」
迷うように言葉発した彼だが、次ははっきりと言葉を口にする。
「だがどうしてだろうな。お前の事は丁重にもてなさねばと、大事なもののように扱いたくなる。…命令関係なくな」
それは彼自身の感情から出た言葉のようで。
誰かに似ている、そう思った。
ディーヴァはその手を彼の顔を覆う、冷たい仮面に伸ばしかけ、だがやめた。
手を下ろし、そして下を向く。
その誰かと一緒にしてはいけない。
けれど、よく似ている。
ダンテの兄、バージルに。
「…ネロアンジェロっていう、お名前なんですよね。本名ですか?」
「なぜそう思う」
「黒い天使……悪魔にしては変わった名前だなと。地に堕ちた天使だと言われればそれまでですけど」
「違う名があった。…はずなんだが、本当の名は忘れた。
思い出そうとすると、頭が割れそうになる…」
「……バージル」
「!」
呟かれた名に反応し、ディーヴァを見る魔剣士…ネロアンジェロ。
「貴方…知ってる人になんとなく似てます。人、というか半分悪魔で半分人間ですが」
「半分人間の奴に似ているなどありえん」
「……そうですか。そう、だよね……」
顔は見えないけれど、でも優しいあの人に似てる。
以前、ダンテと招待されたパーティー会場。結局は悪魔の巣窟だったそこで相対した悪魔。
それこそ、バージルその人だった。
バージルは2m超えるほど身長高くはないし、そもそもこんなに大きな剣は使っていない。
何より、この黒い鎧。
かっこいいとか悪いとかじゃない、バージルの青いトレードマークはどこへ?
どんなに雰囲気が似ていようと、どんなに口調が、優しさが似ていようともこの悪魔はきっと別人。
人恋しく寂しい自身の気持ちがそう思わせてるだけだ。
さきほど『バージル』という言葉に反応したのだって、きっと見間違い。
ディーヴァはそう自分に言い聞かせた。
「しかし、少し饒舌になったな。体力が落ちている今、そんなに話すと疲れるぞ。食料を補給しながら話すがいい」
「ありがとう、ございます」
ネロアンジェロが渡してきた食料と、彼の顔とを見比べ、そして受け取って食みながら、じっと見つめる。
「……俺が気になるか」
気にならないといったら嘘になってしまう。
やはり彼は、どこかバージルに似ているのだ。顔とかではなく、雰囲気がそのままで…それに命令関係なく大事なものだと言ってくれたあの発言も、どうしようもなく気になる。
「ただの気まぐれ…気分転換です……何か話してたほうが楽だもの」
そうだ。今は周りを気にしてなどいられないのだった。
まずは自分の命だ。
今はただ、体力を温存し、ダンテが助けに来てくれるであろう時を待つしかないと、ディーヴァは食事を再開した。
「貴様何を!」
「…ふん。死ななきゃいいのだろう?
食いはしないと言ったが、手を出さないとは言ってないからな」
魔剣士はそれ以上言えないのか、唇を噛んで(仮面のせいでわからないが多分そんな感じだ)押し黙る。
「それだけ血を滴らせているのだ。
今更傷が増えたところで変わらんと、自分でも思うだろう?」
これ以上少しでも機嫌を損ねれば、また傷つけられる。…怖い。
カタカタと震えの止まらないディーヴァは、望まれるまま頷いて返した。
魔剣士のそれと違い、ワンタッチで外せるのだろう、金属マスクを取ったグリフォンが、爪に付着したディーヴァの血を舐めとる。
「やはり甘い…力が湧く」
グリフォンの体から強い魔力が発せられた。死にかけた悪魔の命をも繋ぐとされる天使の血の力が、即効性の増強剤として作用したのだ。
そしてその甘美なる味に、グリフォンは酔いしれていた。
「貴様、食わないのではなかったか!」
「付いた分くらいで騒ぐな。
…が、ここまでにしておこう。
ここにいたのではただ姫を怖がらせてしまうだけのようだ。またな」
マスクを装着し直したグリフォンが部屋を退出し、姿が見えなくなってようやく、ディーヴァは放心するようにテーブルへとつっぷした。
「おい」
「ひっ!な、なんですか…?」
「顔に傷が……大丈夫か」
悪魔は怖い。…のだけれども、相手がこの悪魔ならまだ信用できるような気がする。
呼ばれ身構えたが、その言葉の優しさに多少心ほぐれた。
「…悪魔なのに、どうして優しくしてくれるの…?」
「優しい?俺は優しくなんかしていない…。
ただ、……ただ、ムンドゥス……、さまの命で…」
迷うように言葉発した彼だが、次ははっきりと言葉を口にする。
「だがどうしてだろうな。お前の事は丁重にもてなさねばと、大事なもののように扱いたくなる。…命令関係なくな」
それは彼自身の感情から出た言葉のようで。
誰かに似ている、そう思った。
ディーヴァはその手を彼の顔を覆う、冷たい仮面に伸ばしかけ、だがやめた。
手を下ろし、そして下を向く。
その誰かと一緒にしてはいけない。
けれど、よく似ている。
ダンテの兄、バージルに。
「…ネロアンジェロっていう、お名前なんですよね。本名ですか?」
「なぜそう思う」
「黒い天使……悪魔にしては変わった名前だなと。地に堕ちた天使だと言われればそれまでですけど」
「違う名があった。…はずなんだが、本当の名は忘れた。
思い出そうとすると、頭が割れそうになる…」
「……バージル」
「!」
呟かれた名に反応し、ディーヴァを見る魔剣士…ネロアンジェロ。
「貴方…知ってる人になんとなく似てます。人、というか半分悪魔で半分人間ですが」
「半分人間の奴に似ているなどありえん」
「……そうですか。そう、だよね……」
顔は見えないけれど、でも優しいあの人に似てる。
以前、ダンテと招待されたパーティー会場。結局は悪魔の巣窟だったそこで相対した悪魔。
それこそ、バージルその人だった。
バージルは2m超えるほど身長高くはないし、そもそもこんなに大きな剣は使っていない。
何より、この黒い鎧。
かっこいいとか悪いとかじゃない、バージルの青いトレードマークはどこへ?
どんなに雰囲気が似ていようと、どんなに口調が、優しさが似ていようともこの悪魔はきっと別人。
人恋しく寂しい自身の気持ちがそう思わせてるだけだ。
さきほど『バージル』という言葉に反応したのだって、きっと見間違い。
ディーヴァはそう自分に言い聞かせた。
「しかし、少し饒舌になったな。体力が落ちている今、そんなに話すと疲れるぞ。食料を補給しながら話すがいい」
「ありがとう、ございます」
ネロアンジェロが渡してきた食料と、彼の顔とを見比べ、そして受け取って食みながら、じっと見つめる。
「……俺が気になるか」
気にならないといったら嘘になってしまう。
やはり彼は、どこかバージルに似ているのだ。顔とかではなく、雰囲気がそのままで…それに命令関係なく大事なものだと言ってくれたあの発言も、どうしようもなく気になる。
「ただの気まぐれ…気分転換です……何か話してたほうが楽だもの」
そうだ。今は周りを気にしてなどいられないのだった。
まずは自分の命だ。
今はただ、体力を温存し、ダンテが助けに来てくれるであろう時を待つしかないと、ディーヴァは食事を再開した。
