mission 21:inside devil's body ~蠢く胎内にて~
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通り抜けた先には、大きく飛び跳ねる者が待ち構えていた。
巨大なカエルの悪魔かなと思いダンテの後をついて近づけば、悪魔の結界がうしろにも前にも展開された。
「閉じ込められた……!」
これではバージルがこっちに来られない。
解除するには目の前のカエルくんを退治しなくては……。
「ああ、ノーバディと仲良く過ごせ、だとよ」
「えっノーバディ!?」
カエルのほうがマシだったかもしれない。
目の前で飛び跳ねていたのは、カエルなどではなく気持ちの悪い見た目をした、強敵・ノーバディだった。
とはいえ、カエル型の悪魔もあまり想像したくないけどね。
相手もこちらに気が付いたのか、歓喜の笑い声をあげる。
「バージルがいないのに……」
「今まではいなかっただろう?オレとお前、二人に戻っただけ。不安がるな」
ごめんダンテ。バージルがいることの安心感を知ったあとだから、不安がるなと言っても難しいよ。
前門のダンテ後門のバージル。そしてその中間にあたしという並びは、最高すぎた。
「ちっ……!」
あたしを抱えたま、ダンテが狭い室内を飛び避ける。
避けた場所にはノーバディの腕や爪が、抉るかのごとく食い込んでいた。
「いきなり攻撃してきた!」
「開始のゴングなんてもんは、悪魔は持ってねぇから仕方ないさ。だが、どうも初っ端から本気のようだぜ」
膨れ上がった大きな体。顔には仮面。
あの仮面を被った個体は力がより強くなり、使う技も多彩になる。
ダンテが横一文字に、魔剣スパーダを構えた。
「ったく。このクソ狭い中でこいつを倒せ、とはね」
「……あたし邪魔だよね。無理そう?」
「誰に言ってる。ディーヴァを守りながらなんて簡単だ」
懐に仕舞い込まれるように抱えられていたあたしを背中に背負い直し、ノーバディへと突撃する。
うん。あたしもこれの方が自分でダンテに掴まれるから嬉しい。
だがその斬撃は、あと一歩のところで避けられた。
まるでカエルだ。大きく跳び上がり、ダンテの最後を取る!
「ダンテ後ろ!」
「わかってる……、ぜっ!」
そのまま大きく振り抜いたスパーダの刃。
当たりはした。だが傷を受けながらも残像を残し消えた。
あたしをおろせば確実にもっと早く倒せる。けれど心配性のダンテはそれを決して許してくれない。
「ヒャヒヒヒ!」
こちらの刃の届かぬ位置まで一息で下がったノーバディが、不思議なダンスを踊り始めた。
奇妙な動きと、気味の悪い鳴き声。
二本足で立ち上がり踊る姿が気持ち悪い……!
その時、ダンテが膝をついた。
背負われているあたしの目線もダンテに合わせて低くなる。
「えっどうしたの?」
「これは魔力を吸う呪術の踊りのようだ。
知能ないくせ一丁前に呪術なんぞ使いやがって。ンの野郎……!」
ただの踊りではなく、呪術的な意味合いを持つノーバディの技らしい。
呪術では儀式の際に特別な踊りを舞うこともあるけど、ノーバディの場合は相手の力を奪うもののよう。
ダンテの魔力が吸われていくのがあたしの目視でもわかるほどって、相当だと思う。
あたしの力は吸えていない当たり、魔力だけが対象なのかも。
「ぎゃっ目玉ぼとぼと!」
魔力満タンになったノーバディが、体から目玉を次々に生み出し、地面に落とした。
これってたしか、爆発する上に致死性の高い毒が含まれてるんだよね?
恐ろしいけど、まず見た目からしてホラー。
「ーー目玉爆弾か!」
無数に投げつけられる目玉の間を縫い、ダンテがノーバディに肉薄する。
一つでも当たると危険だからと、スパーダの剣圧で目玉の軌道を変えている。とんでもない戦闘センス!
「はっーー!」
ノーバディの仮面目掛けて振り下ろされた刃。
狙い違わず、仮面は真っ二つに割れ消えていく。同時にノーバディの姿も、元の小さな体に戻っていった。
「逃げんなよ、こら!」
しかし小さくなることですばしっこくなったのだろう。壁や天井に某●ッカーのごとく張り付き、退避しようとするノーバディ。
時折こちらを害そうと振り下ろしてくる腕は、切っても切っても生えてくる。
頭や胴だ。そこを叩かなくては、いくら手足を潰しても無意味だ。
「って、おいおい。その新しい仮面はどこから出した?」
ぺたぺたと這いずり回るノーバディが、いつの間にか新たな仮面を手にしていた。
「ま、つける暇は与えないけどな」
ダンテは相手が仮面をつける瞬間。一瞬の停止時間を狙い、素早く肉薄する。
大きく振りかぶったスパーダで斬りつけ、傷口が修復される前にショットガンを何発も撃ち込む。
散弾されるショットガンの弾が体内に広がり、ノーバディの肉体が衝撃に跳ねた。
跳ねた体が地に落ちる瞬間、ダンテの刃が一閃し、ノーバディを貫通した。
素早く振り払った時、すでに相手の体は事切れてレッドオーブへと変わり始めていた。
ノーバディなのでしばらく毒は撒き散らしていたが。
「ディーヴァに被害がないよう気をつけていたが、なんともないか?」
「うん、大丈夫だよ。ありがとう」
あたしを背中からおろしたダンテに、全身をくまなくチェックされた。そのまま何故か手と腰を捕らわれる。
「オレが手本を見せてやる。ダンスってのはこうやるんだぜ」
「えっもう見せる悪魔いないよね?」
見るとしても、拾われずに腸内に残されたレッドオーブくらいだ。でもレッドオーブって変わり果てた悪魔の姿じゃなくて、悪魔の血だよね?
「今オレが持っていかれた分の魔力回復だ」
「回復って。これはただのチークダンスじゃない?」
魔剣スパーダを柱に見立てて床に刺し、その周りをくるくると緩やかに踊ろうとするダンテ。
これのどこが回復なのか。遊んでいるとしか思えなかった。
「最終的にこうやってキスすれば完りょ、」
「おい愚弟、何をやっている」
「何やってるとか聞く前に首絞めるのやめろバージルゥ……」
近づいてくる唇があたしに届く前に、目の前のダンテが消えた。
代わりに、バージルがダンテの首を絞めて持ち上げている姿が視界に飛び込んできた。
なーんだ。
バージルを待ってたわけだ。それならそうと早く言えばいいのにね。
巨大なカエルの悪魔かなと思いダンテの後をついて近づけば、悪魔の結界がうしろにも前にも展開された。
「閉じ込められた……!」
これではバージルがこっちに来られない。
解除するには目の前のカエルくんを退治しなくては……。
「ああ、ノーバディと仲良く過ごせ、だとよ」
「えっノーバディ!?」
カエルのほうがマシだったかもしれない。
目の前で飛び跳ねていたのは、カエルなどではなく気持ちの悪い見た目をした、強敵・ノーバディだった。
とはいえ、カエル型の悪魔もあまり想像したくないけどね。
相手もこちらに気が付いたのか、歓喜の笑い声をあげる。
「バージルがいないのに……」
「今まではいなかっただろう?オレとお前、二人に戻っただけ。不安がるな」
ごめんダンテ。バージルがいることの安心感を知ったあとだから、不安がるなと言っても難しいよ。
前門のダンテ後門のバージル。そしてその中間にあたしという並びは、最高すぎた。
「ちっ……!」
あたしを抱えたま、ダンテが狭い室内を飛び避ける。
避けた場所にはノーバディの腕や爪が、抉るかのごとく食い込んでいた。
「いきなり攻撃してきた!」
「開始のゴングなんてもんは、悪魔は持ってねぇから仕方ないさ。だが、どうも初っ端から本気のようだぜ」
膨れ上がった大きな体。顔には仮面。
あの仮面を被った個体は力がより強くなり、使う技も多彩になる。
ダンテが横一文字に、魔剣スパーダを構えた。
「ったく。このクソ狭い中でこいつを倒せ、とはね」
「……あたし邪魔だよね。無理そう?」
「誰に言ってる。ディーヴァを守りながらなんて簡単だ」
懐に仕舞い込まれるように抱えられていたあたしを背中に背負い直し、ノーバディへと突撃する。
うん。あたしもこれの方が自分でダンテに掴まれるから嬉しい。
だがその斬撃は、あと一歩のところで避けられた。
まるでカエルだ。大きく跳び上がり、ダンテの最後を取る!
「ダンテ後ろ!」
「わかってる……、ぜっ!」
そのまま大きく振り抜いたスパーダの刃。
当たりはした。だが傷を受けながらも残像を残し消えた。
あたしをおろせば確実にもっと早く倒せる。けれど心配性のダンテはそれを決して許してくれない。
「ヒャヒヒヒ!」
こちらの刃の届かぬ位置まで一息で下がったノーバディが、不思議なダンスを踊り始めた。
奇妙な動きと、気味の悪い鳴き声。
二本足で立ち上がり踊る姿が気持ち悪い……!
その時、ダンテが膝をついた。
背負われているあたしの目線もダンテに合わせて低くなる。
「えっどうしたの?」
「これは魔力を吸う呪術の踊りのようだ。
知能ないくせ一丁前に呪術なんぞ使いやがって。ンの野郎……!」
ただの踊りではなく、呪術的な意味合いを持つノーバディの技らしい。
呪術では儀式の際に特別な踊りを舞うこともあるけど、ノーバディの場合は相手の力を奪うもののよう。
ダンテの魔力が吸われていくのがあたしの目視でもわかるほどって、相当だと思う。
あたしの力は吸えていない当たり、魔力だけが対象なのかも。
「ぎゃっ目玉ぼとぼと!」
魔力満タンになったノーバディが、体から目玉を次々に生み出し、地面に落とした。
これってたしか、爆発する上に致死性の高い毒が含まれてるんだよね?
恐ろしいけど、まず見た目からしてホラー。
「ーー目玉爆弾か!」
無数に投げつけられる目玉の間を縫い、ダンテがノーバディに肉薄する。
一つでも当たると危険だからと、スパーダの剣圧で目玉の軌道を変えている。とんでもない戦闘センス!
「はっーー!」
ノーバディの仮面目掛けて振り下ろされた刃。
狙い違わず、仮面は真っ二つに割れ消えていく。同時にノーバディの姿も、元の小さな体に戻っていった。
「逃げんなよ、こら!」
しかし小さくなることですばしっこくなったのだろう。壁や天井に某●ッカーのごとく張り付き、退避しようとするノーバディ。
時折こちらを害そうと振り下ろしてくる腕は、切っても切っても生えてくる。
頭や胴だ。そこを叩かなくては、いくら手足を潰しても無意味だ。
「って、おいおい。その新しい仮面はどこから出した?」
ぺたぺたと這いずり回るノーバディが、いつの間にか新たな仮面を手にしていた。
「ま、つける暇は与えないけどな」
ダンテは相手が仮面をつける瞬間。一瞬の停止時間を狙い、素早く肉薄する。
大きく振りかぶったスパーダで斬りつけ、傷口が修復される前にショットガンを何発も撃ち込む。
散弾されるショットガンの弾が体内に広がり、ノーバディの肉体が衝撃に跳ねた。
跳ねた体が地に落ちる瞬間、ダンテの刃が一閃し、ノーバディを貫通した。
素早く振り払った時、すでに相手の体は事切れてレッドオーブへと変わり始めていた。
ノーバディなのでしばらく毒は撒き散らしていたが。
「ディーヴァに被害がないよう気をつけていたが、なんともないか?」
「うん、大丈夫だよ。ありがとう」
あたしを背中からおろしたダンテに、全身をくまなくチェックされた。そのまま何故か手と腰を捕らわれる。
「オレが手本を見せてやる。ダンスってのはこうやるんだぜ」
「えっもう見せる悪魔いないよね?」
見るとしても、拾われずに腸内に残されたレッドオーブくらいだ。でもレッドオーブって変わり果てた悪魔の姿じゃなくて、悪魔の血だよね?
「今オレが持っていかれた分の魔力回復だ」
「回復って。これはただのチークダンスじゃない?」
魔剣スパーダを柱に見立てて床に刺し、その周りをくるくると緩やかに踊ろうとするダンテ。
これのどこが回復なのか。遊んでいるとしか思えなかった。
「最終的にこうやってキスすれば完りょ、」
「おい愚弟、何をやっている」
「何やってるとか聞く前に首絞めるのやめろバージルゥ……」
近づいてくる唇があたしに届く前に、目の前のダンテが消えた。
代わりに、バージルがダンテの首を絞めて持ち上げている姿が視界に飛び込んできた。
なーんだ。
バージルを待ってたわけだ。それならそうと早く言えばいいのにね。