mission 20:third showdown ~雷の参戦~
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「ゔおぁぁぁ!?」
結界の外、ダンテの背後からアラストルのものとは全く色をもつ別の雷電が飛んできた。
結界の外にいるのは、あたし以外にトリッシュさんだけ。
どういうこと……?
その背に直撃し、倒れ伏したダンテからはもうもうと煙が上がっている。
感電したのだろう、びく、ダンテが震えた。
「くっ……はぁ、は……」
立ち上がり背後へと振り向くダンテ。
半透明に揺らぐ結界の向こうに、トリッシュが立っていた。
立って!いた!?
やっぱり呪縛の術は自分で解けたんじゃない!!
「ふ、あはははは…!
不様な姿だな!」
トリッシュさんは、女王様もかくや、といった体でダンテを見下していた。浮かんでいる表情は悪魔そのもの。
「まさか、お前?」
ダメージが相当入ったのだろう、床につくばったまま、ダンテが問いかけた。
まだ信じられないようだ。
あたしも信じられなかった。だって、トリッシュさんはダンテが信じた悪魔なんでしょ?
こんなことをする悪魔だなんて思いたくない。
「甘えた人間め。その愚かさを悔いるがいい。
お前は我々の計画にジャマなのだ」
ゆっくりと立ち上がって相対したダンテに向かって、持ち上げた腕に激しく感電し合う雷の球体を生成している。
「死ね!」
そしてダンテにそれを放った。
間一髪跳んで避けるダンテに迫るは、全てを凍らせるナイトメアの光線。
パキッ、直撃したダンテの下半身が凍りついた。
「くそ、コイツまだ生きてやがったか!
前門のナイトメア黄門のトリッシュってか?勘弁しろよ……」
着地したダンテの体が、下半身だけに止まらず上半身へと向かって徐々に凍ってゆく。
手負いの獣は燃え尽きる直前、普段からは考えられないほどの力を出すという。
その影響か、絶対零度の冷気は被弾した対象の体を全て氷漬けにするほどの威力になった。
あわてたようにイフリートの炎を出して溶かすダンテ。
その一瞬をトリッシュさんも、そしてナイトメアも逃さなかった。
雷と尾部のミサイルがダンテに直撃する。
「ぐあっ……!」
ダンテのそばに行きたいのに行けない。どちらにしたって危ないのだから、結界の中に行くことはできない。
それでもあたしは、結界スレスレ目の前まで駆け寄った。
「ダンテーーー!きゃっ!?」
その胴が何者かの手によって掬われる。力強く、でも華奢な女性の手。
「離してっ!」
トリッシュさんの手によって、あたしはそれ以上ダンテに近づくことができなかった。
さらに結界が遠のく。
「ディーヴァ!」
「私は傷をつけずにこの娘を連れてくるよう言われているだけ。
それより自分の心配したらどうなの?」
続けざまに放たれた雷を前に、ダンテは防戦一方。
アラストルや銃弾で攻撃を弾き返し、素早く移動して避けるが、自分から攻撃する暇がなかなかとれない状態。
それはあたしの存在も大きかった。心配事があれば、ダンテはうまく戦えない。
「悔しいがその通りだ」
ちら、とあたしの様子を確認するダンテ。
あたしに直接的な危害は加えられないとわかったからか、ダンテが戦いに専念し出す。
「今回はちょっとばかしハードモードのようだ。
ディーヴァはそこで大人しくしていてくれ……あとで助ける」
ちょ、いや……ダメとは言わないけど、もうちょっと心配しても……。
あとでもなにも、トリッシュさん悪魔だよ!?
こうなれば自分で逃げなくては。
トリッシュさんに押さえつけられているさなか、ジタバタと暴れる。
ふふふん。こうやって暴れ狂う魚のようなあたしを貴女は捕まえておけるかしら。
「傷つけはしないけど、少しおとなしくしていてもらおうかしら」
え。口元が引き攣る。
同時に微弱な電流が全身に走り、痺れて動けなくなった。
「あうっ……!」
悲鳴をあげたら舌噛んだし、突っ伏した拍子に額を地面にぶつけた。痛みで死にそう……。
「くっ、この……人でなし……」
「元から人間ではないわ」
地面とキスする顔の隙間から呪いの言葉を絞り出す。
鼻で笑われてしまったが、あたしは本気でトリッシュさんのことを色々と考えていたのに。ひどい裏切りだ。
「ダンテが認めた悪魔なら信用できるって思ってたのに……友達になりたかったのに……」
「友達?
天使と悪魔が友達になれると思ってるの?
甘えた人間には甘えた天使がつくもののようね!」
また笑われた!私を笑い飛ばすならまだしも、ダンテのことまで笑い者。馬鹿にするなら許さない。
「くぅ……!もうさん付けで呼ばない!
あたしがほんとに天使の力解放してたらねぇ!してたらねぇ!
熱くないタール&フェザーの刑にしてるんだから!!」
私刑だ私刑だ!
あたしの天使の力を使った究極の奥義であり攻撃技だと思ってる。思ってるというか、今決めた!
それがこのタール&フェザーの刑だ。
……って、なんで天使の力でないかな!?
ここぞ!という時にしか出ないよね。今はここぞじゃないってこと?
それとももしかして今のあたしじゃダメってこと?本体じゃないとできないのかな。
「やれるものならどうぞ?」
「くっ……!悔しい」
何もできない自分が恨めしい。
ダンテのように強く……は無理だけど、この女悪魔に一撃でも何か喰らわせられたらと小さく握った拳に思った。
結界の外、ダンテの背後からアラストルのものとは全く色をもつ別の雷電が飛んできた。
結界の外にいるのは、あたし以外にトリッシュさんだけ。
どういうこと……?
その背に直撃し、倒れ伏したダンテからはもうもうと煙が上がっている。
感電したのだろう、びく、ダンテが震えた。
「くっ……はぁ、は……」
立ち上がり背後へと振り向くダンテ。
半透明に揺らぐ結界の向こうに、トリッシュが立っていた。
立って!いた!?
やっぱり呪縛の術は自分で解けたんじゃない!!
「ふ、あはははは…!
不様な姿だな!」
トリッシュさんは、女王様もかくや、といった体でダンテを見下していた。浮かんでいる表情は悪魔そのもの。
「まさか、お前?」
ダメージが相当入ったのだろう、床につくばったまま、ダンテが問いかけた。
まだ信じられないようだ。
あたしも信じられなかった。だって、トリッシュさんはダンテが信じた悪魔なんでしょ?
こんなことをする悪魔だなんて思いたくない。
「甘えた人間め。その愚かさを悔いるがいい。
お前は我々の計画にジャマなのだ」
ゆっくりと立ち上がって相対したダンテに向かって、持ち上げた腕に激しく感電し合う雷の球体を生成している。
「死ね!」
そしてダンテにそれを放った。
間一髪跳んで避けるダンテに迫るは、全てを凍らせるナイトメアの光線。
パキッ、直撃したダンテの下半身が凍りついた。
「くそ、コイツまだ生きてやがったか!
前門のナイトメア黄門のトリッシュってか?勘弁しろよ……」
着地したダンテの体が、下半身だけに止まらず上半身へと向かって徐々に凍ってゆく。
手負いの獣は燃え尽きる直前、普段からは考えられないほどの力を出すという。
その影響か、絶対零度の冷気は被弾した対象の体を全て氷漬けにするほどの威力になった。
あわてたようにイフリートの炎を出して溶かすダンテ。
その一瞬をトリッシュさんも、そしてナイトメアも逃さなかった。
雷と尾部のミサイルがダンテに直撃する。
「ぐあっ……!」
ダンテのそばに行きたいのに行けない。どちらにしたって危ないのだから、結界の中に行くことはできない。
それでもあたしは、結界スレスレ目の前まで駆け寄った。
「ダンテーーー!きゃっ!?」
その胴が何者かの手によって掬われる。力強く、でも華奢な女性の手。
「離してっ!」
トリッシュさんの手によって、あたしはそれ以上ダンテに近づくことができなかった。
さらに結界が遠のく。
「ディーヴァ!」
「私は傷をつけずにこの娘を連れてくるよう言われているだけ。
それより自分の心配したらどうなの?」
続けざまに放たれた雷を前に、ダンテは防戦一方。
アラストルや銃弾で攻撃を弾き返し、素早く移動して避けるが、自分から攻撃する暇がなかなかとれない状態。
それはあたしの存在も大きかった。心配事があれば、ダンテはうまく戦えない。
「悔しいがその通りだ」
ちら、とあたしの様子を確認するダンテ。
あたしに直接的な危害は加えられないとわかったからか、ダンテが戦いに専念し出す。
「今回はちょっとばかしハードモードのようだ。
ディーヴァはそこで大人しくしていてくれ……あとで助ける」
ちょ、いや……ダメとは言わないけど、もうちょっと心配しても……。
あとでもなにも、トリッシュさん悪魔だよ!?
こうなれば自分で逃げなくては。
トリッシュさんに押さえつけられているさなか、ジタバタと暴れる。
ふふふん。こうやって暴れ狂う魚のようなあたしを貴女は捕まえておけるかしら。
「傷つけはしないけど、少しおとなしくしていてもらおうかしら」
え。口元が引き攣る。
同時に微弱な電流が全身に走り、痺れて動けなくなった。
「あうっ……!」
悲鳴をあげたら舌噛んだし、突っ伏した拍子に額を地面にぶつけた。痛みで死にそう……。
「くっ、この……人でなし……」
「元から人間ではないわ」
地面とキスする顔の隙間から呪いの言葉を絞り出す。
鼻で笑われてしまったが、あたしは本気でトリッシュさんのことを色々と考えていたのに。ひどい裏切りだ。
「ダンテが認めた悪魔なら信用できるって思ってたのに……友達になりたかったのに……」
「友達?
天使と悪魔が友達になれると思ってるの?
甘えた人間には甘えた天使がつくもののようね!」
また笑われた!私を笑い飛ばすならまだしも、ダンテのことまで笑い者。馬鹿にするなら許さない。
「くぅ……!もうさん付けで呼ばない!
あたしがほんとに天使の力解放してたらねぇ!してたらねぇ!
熱くないタール&フェザーの刑にしてるんだから!!」
私刑だ私刑だ!
あたしの天使の力を使った究極の奥義であり攻撃技だと思ってる。思ってるというか、今決めた!
それがこのタール&フェザーの刑だ。
……って、なんで天使の力でないかな!?
ここぞ!という時にしか出ないよね。今はここぞじゃないってこと?
それとももしかして今のあたしじゃダメってこと?本体じゃないとできないのかな。
「やれるものならどうぞ?」
「くっ……!悔しい」
何もできない自分が恨めしい。
ダンテのように強く……は無理だけど、この女悪魔に一撃でも何か喰らわせられたらと小さく握った拳に思った。