mission 19:gate to demon world ~ヒトと魔の境界線~
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あたし達は無事に、霊石といわれるエリキサを手に入れた。
次はもうひとつ存在する、魔界への門を開く鍵を探さないといけない。
ダンテは魔界という、異形の者達が蔓延る世界への一歩を踏み出す。
不安がるあたしの手を引いて……。
「うっし、行くぞ」
「うん……」
闇の色濃い魔法陣を潜り、城の一室へと戻る。
鏡に変化はない。ただの鏡に成り果てている。
映り込むのはダンテと、その隣で青い顔をさらすあたし。魔の波動を間近に感じれば感じるほど、青くなるあたし……幽霊みたい。
こんなんでホントよくダンテはいやにならないね。あたしならこんな幽霊みたいな女の子が隣にいるとか、願い下げなんだけど。
鏡に映る自分の顔と睨めっこして、頬を引っ張る。びろーん。
無理やり笑顔を作ってみたけどこれは失敗ね。
「何遊んでるんだよ。先に進むぞ?」
「ごめん」
円形状の螺旋階段を下へと降りていく。
一つ下の階の衛兵室には、ぽつんと一匹マリオネットが来訪者に牙を剥いてくるだけだった。
そしてさらに降りた門番室の床には、魔の波動が色濃いワープホールが。
ここが次の場所。ああ、入りたくない。
そんなことを思いつつダンテにドナドナされて辿り着いた場所は、崩れた床が空中に浮かぶ、離れ……にしては物騒なところ。
こんな離れがある家には住みたくない。まっぴらごめんだ。
どうせ住むなら平家だけど部屋数がたっぷりある、畳と廊下で構成された大きなお屋敷。
土間は欲しい。引き戸の玄関で靴をきちんと脱いで裸足でぺたぺた歩くの。裸足絶対気持ちいいよね。
竈門で炊いたご飯に、あったかいお味噌汁。檜でできたお風呂に、お花が描かれた襖。破れちゃった箇所をかわいい和紙で修復した障子。
離れまでには小川があって、赤い木製のアーチ橋がかかっていたりなんかして……。美しい日本庭園と鳥の声を楽しみながら、離れの縁側で美味しいお茶とお菓子をいただくの。
おなかがいっぱいになったらお行儀悪く、ごろんって寝っ転がって、鼻腔に届く畳の香りを胸いっぱいに吸って……。
うーん、純日本家屋……。ああ、住んでみたい。そんなの難しいのはわかってるから、旅館でもいい。
ダンテとまた日本の温泉に泊まりに行きたいな。
食べられちゃうのは困るけど。……そういう場所に行くとダンテったら、ぜーったい手を出してくるんだもの。
「おい……、おい、ディーヴァ」
心配そうに顔を覗き込むダンテに揺さぶられる。ダンテも一緒に寝っ転がる?井草の香りで気持ちいいよ。
「どっかトリップするなよ。具合悪いのか?寒いか?」
トリップ……?あたしは誰ここはどこ。
あたしは天使の血をひくかわいい女の子ディーヴァ永遠の16歳。きゅるーん!……なんちゃって。
見た目成長してないちんちくりんなだけで実年齢は……女性に年齢聞いちゃだめだよ。ふふふ、ダンテのちょっと下。
そしてここは……あー、ダンテがヘルメスの杖を使った、鏡がふたつ絵画のようにかけられた海の上だ。
幸せな夢を描いていたのに、現実に戻されちゃったなあ。
「具合は特に問題ないよ。
寒いのはいつでも寒い。特にここ、海の上だから風も吹いてるしさぁ」
ダンテのコートの端を体にぐるぐる巻きつけて暖を取る。分厚い合皮で風は防げるけど、寒さは変わらない。
ダンテの腕が体に巻きついてきて、初めて暖を取れた気がした。
激しい風の音を聞いていると、手の中のエリキサがもう一方の絵に激しく反応しているのに気がついた。
ぶるぶると手の中で熱く鼓動を放ち、どんどん熱くなる。持っていられなくてダンテに渡した。
「ウァッチ!はいダンテにあげる!」
「は?あったかいならカイロ代わりに持っ……あっちぃ!?」
ダンテのグローブとインナーの間、生腕へと狙いすましたかのようにピトッ!
ジュッッッ。肉が焼け焦げる匂いが鼻をついた。
「押し付けんな馬鹿!わざとか!」
「根性焼きじゃあるまいしそんなまさか」
根性焼きとは古い表現しちゃった。
狙ってやったわけじゃないよ?ほんとに偶然。でも熱かったよね、ごめん。
絵の中には、悪魔はいないようだ。
でも、さらに魔力に満ちた城主の部屋が映っていた。
「飛び込んでも問題はないか?」
「今はこの場所のほうがいやだよ。よく見たら床が透けてるしすごく雷がなっててこわい。
早く行こう?」
トラウマは乗り越えたわけじゃないから、何かあるたびに泣きそうになるし不安になる。
おうちに帰してって思い続けてる。怖くてたまらない。
ふとしたときにあの悪夢を思い出してしまう。
これから先、毎日ダンテと一緒に眠らなくちゃいられない状態になるのかな。悪夢を見たときに寝室に一人なんて、すごくいやだ。
満月の日は困るけど。
でも今は雷の方が怖い。
だって今にも落ちてきそうだものね。
触るだけて吸い込まれるのかもしれないとはいえ、ダンテに抱き上げられたまま絵の中へ飛び込むあたし。
たまには自分で飛び込めって思うかもしれないけど、それは無理。だってあたしの足じゃジャンプしても届かないからね。
ダンテもバージルもそうだけど、君たち人間のジャンプ力じゃないよ。人間じゃない?そっかぁ。
入った先は映っていた通り、城主の寝室。
暗い。怖い。寒い。
風はないしさっきと違って室内なのに、さらに寒いってどういうことだろう。
ダンテにすり寄ってしまう。
壁にかかる姿見だけが異様に赤く魔力に満ちて光っている。いやな光源だ。
おまけに強い魔力の影響で、他の扉も消えていた。
行けるとこってどこなんだろう……?
床にあるワープホールをためしに一度潜ってみても、先程の場所に戻されるだけだった。
ならばこの部屋のどこかにヒントが……。
まあ、なんとなくどこだか見当はつくけど、あまり近づきたくないというかなんというか、ね?
「鏡だろうなァ」
「そうだねぇ」
意を決してダンテと2人、鏡の中を覗き込む。
しかし覗いて驚く。鏡なのに鏡じゃない。
他の景色がとかではなく人が、あたしたちだけが映っていない!
「ひいいいぃぃぃ……!」
何度も言うけどあたしは幽霊が嫌いだ。悪魔と違って触れないし、退治が難しいからだ。
鏡でも心霊写真でもそうだけど、人、もしくは体の一部がうつらないというのは、ご先祖様や守護霊様からの警告だと聞いたことがある。
消えている箇所に怪我をしやすいだとか、欠損するほどの事故に合うとか……とにかく、いい意味ではないらしい。
人間がまるまる映らないってことは、つまりすごく不吉!
「いやあああこわいいい!映ってないいいい!」
今のあたし、顔面崩壊してると思う。鏡に映らないからどんな顔かわからないけれど。
『映ってないくらいなんだよ。
鏡が魔力持つのは悪魔の世界の常識みたいなものだし、習うより慣れろ、だ』
「おい、それよりどこぞのか●おの恐怖漫画みたいな顔してるぞ。顔怖いからやめろ」
「そんなこと言ったってむり」
エリキサの影響を受け、鏡が不気味としか言えない輝きを増し始める。
激しく波打つ姿見。
やだなんか来たらどうしよう。
青白い手がここから伸びてきてあたしの腕を掴んだりでもしたら……もう、もう……ちびるかもしれない。
ダンテのコートの影に急いで隠れた。
だが予想とは違った。
ぶわぁ、強い魔の波動が風のように広がり、体を包み込んでくる。
そして気がついたら、鏡の中へと吸い込まれていた。
次はもうひとつ存在する、魔界への門を開く鍵を探さないといけない。
ダンテは魔界という、異形の者達が蔓延る世界への一歩を踏み出す。
不安がるあたしの手を引いて……。
「うっし、行くぞ」
「うん……」
闇の色濃い魔法陣を潜り、城の一室へと戻る。
鏡に変化はない。ただの鏡に成り果てている。
映り込むのはダンテと、その隣で青い顔をさらすあたし。魔の波動を間近に感じれば感じるほど、青くなるあたし……幽霊みたい。
こんなんでホントよくダンテはいやにならないね。あたしならこんな幽霊みたいな女の子が隣にいるとか、願い下げなんだけど。
鏡に映る自分の顔と睨めっこして、頬を引っ張る。びろーん。
無理やり笑顔を作ってみたけどこれは失敗ね。
「何遊んでるんだよ。先に進むぞ?」
「ごめん」
円形状の螺旋階段を下へと降りていく。
一つ下の階の衛兵室には、ぽつんと一匹マリオネットが来訪者に牙を剥いてくるだけだった。
そしてさらに降りた門番室の床には、魔の波動が色濃いワープホールが。
ここが次の場所。ああ、入りたくない。
そんなことを思いつつダンテにドナドナされて辿り着いた場所は、崩れた床が空中に浮かぶ、離れ……にしては物騒なところ。
こんな離れがある家には住みたくない。まっぴらごめんだ。
どうせ住むなら平家だけど部屋数がたっぷりある、畳と廊下で構成された大きなお屋敷。
土間は欲しい。引き戸の玄関で靴をきちんと脱いで裸足でぺたぺた歩くの。裸足絶対気持ちいいよね。
竈門で炊いたご飯に、あったかいお味噌汁。檜でできたお風呂に、お花が描かれた襖。破れちゃった箇所をかわいい和紙で修復した障子。
離れまでには小川があって、赤い木製のアーチ橋がかかっていたりなんかして……。美しい日本庭園と鳥の声を楽しみながら、離れの縁側で美味しいお茶とお菓子をいただくの。
おなかがいっぱいになったらお行儀悪く、ごろんって寝っ転がって、鼻腔に届く畳の香りを胸いっぱいに吸って……。
うーん、純日本家屋……。ああ、住んでみたい。そんなの難しいのはわかってるから、旅館でもいい。
ダンテとまた日本の温泉に泊まりに行きたいな。
食べられちゃうのは困るけど。……そういう場所に行くとダンテったら、ぜーったい手を出してくるんだもの。
「おい……、おい、ディーヴァ」
心配そうに顔を覗き込むダンテに揺さぶられる。ダンテも一緒に寝っ転がる?井草の香りで気持ちいいよ。
「どっかトリップするなよ。具合悪いのか?寒いか?」
トリップ……?あたしは誰ここはどこ。
あたしは天使の血をひくかわいい女の子ディーヴァ永遠の16歳。きゅるーん!……なんちゃって。
見た目成長してないちんちくりんなだけで実年齢は……女性に年齢聞いちゃだめだよ。ふふふ、ダンテのちょっと下。
そしてここは……あー、ダンテがヘルメスの杖を使った、鏡がふたつ絵画のようにかけられた海の上だ。
幸せな夢を描いていたのに、現実に戻されちゃったなあ。
「具合は特に問題ないよ。
寒いのはいつでも寒い。特にここ、海の上だから風も吹いてるしさぁ」
ダンテのコートの端を体にぐるぐる巻きつけて暖を取る。分厚い合皮で風は防げるけど、寒さは変わらない。
ダンテの腕が体に巻きついてきて、初めて暖を取れた気がした。
激しい風の音を聞いていると、手の中のエリキサがもう一方の絵に激しく反応しているのに気がついた。
ぶるぶると手の中で熱く鼓動を放ち、どんどん熱くなる。持っていられなくてダンテに渡した。
「ウァッチ!はいダンテにあげる!」
「は?あったかいならカイロ代わりに持っ……あっちぃ!?」
ダンテのグローブとインナーの間、生腕へと狙いすましたかのようにピトッ!
ジュッッッ。肉が焼け焦げる匂いが鼻をついた。
「押し付けんな馬鹿!わざとか!」
「根性焼きじゃあるまいしそんなまさか」
根性焼きとは古い表現しちゃった。
狙ってやったわけじゃないよ?ほんとに偶然。でも熱かったよね、ごめん。
絵の中には、悪魔はいないようだ。
でも、さらに魔力に満ちた城主の部屋が映っていた。
「飛び込んでも問題はないか?」
「今はこの場所のほうがいやだよ。よく見たら床が透けてるしすごく雷がなっててこわい。
早く行こう?」
トラウマは乗り越えたわけじゃないから、何かあるたびに泣きそうになるし不安になる。
おうちに帰してって思い続けてる。怖くてたまらない。
ふとしたときにあの悪夢を思い出してしまう。
これから先、毎日ダンテと一緒に眠らなくちゃいられない状態になるのかな。悪夢を見たときに寝室に一人なんて、すごくいやだ。
満月の日は困るけど。
でも今は雷の方が怖い。
だって今にも落ちてきそうだものね。
触るだけて吸い込まれるのかもしれないとはいえ、ダンテに抱き上げられたまま絵の中へ飛び込むあたし。
たまには自分で飛び込めって思うかもしれないけど、それは無理。だってあたしの足じゃジャンプしても届かないからね。
ダンテもバージルもそうだけど、君たち人間のジャンプ力じゃないよ。人間じゃない?そっかぁ。
入った先は映っていた通り、城主の寝室。
暗い。怖い。寒い。
風はないしさっきと違って室内なのに、さらに寒いってどういうことだろう。
ダンテにすり寄ってしまう。
壁にかかる姿見だけが異様に赤く魔力に満ちて光っている。いやな光源だ。
おまけに強い魔力の影響で、他の扉も消えていた。
行けるとこってどこなんだろう……?
床にあるワープホールをためしに一度潜ってみても、先程の場所に戻されるだけだった。
ならばこの部屋のどこかにヒントが……。
まあ、なんとなくどこだか見当はつくけど、あまり近づきたくないというかなんというか、ね?
「鏡だろうなァ」
「そうだねぇ」
意を決してダンテと2人、鏡の中を覗き込む。
しかし覗いて驚く。鏡なのに鏡じゃない。
他の景色がとかではなく人が、あたしたちだけが映っていない!
「ひいいいぃぃぃ……!」
何度も言うけどあたしは幽霊が嫌いだ。悪魔と違って触れないし、退治が難しいからだ。
鏡でも心霊写真でもそうだけど、人、もしくは体の一部がうつらないというのは、ご先祖様や守護霊様からの警告だと聞いたことがある。
消えている箇所に怪我をしやすいだとか、欠損するほどの事故に合うとか……とにかく、いい意味ではないらしい。
人間がまるまる映らないってことは、つまりすごく不吉!
「いやあああこわいいい!映ってないいいい!」
今のあたし、顔面崩壊してると思う。鏡に映らないからどんな顔かわからないけれど。
『映ってないくらいなんだよ。
鏡が魔力持つのは悪魔の世界の常識みたいなものだし、習うより慣れろ、だ』
「おい、それよりどこぞのか●おの恐怖漫画みたいな顔してるぞ。顔怖いからやめろ」
「そんなこと言ったってむり」
エリキサの影響を受け、鏡が不気味としか言えない輝きを増し始める。
激しく波打つ姿見。
やだなんか来たらどうしよう。
青白い手がここから伸びてきてあたしの腕を掴んだりでもしたら……もう、もう……ちびるかもしれない。
ダンテのコートの影に急いで隠れた。
だが予想とは違った。
ぶわぁ、強い魔の波動が風のように広がり、体を包み込んでくる。
そして気がついたら、鏡の中へと吸い込まれていた。
