mission 18:baby is cruel ~トラウマ~
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心地よく耳に届く心音を聞いていると、ぐるん!視界が周り、そして般若顔のダンテと目があった。
首がちょっと苦しい。
むんずと首根っこを掴まれ、バージルから引き剥がされたみたい。
抱きしめ返す寸前だったらしいバージルの手が、今度こそ空を切ったのも見えた。
「ちょっとー、何するのよダンテ。顔怖いよ」
「はい終わり!ディーヴァ、オレ以外の男にいつまでも抱きついてちゃいけません!」
「相手はバージルだよ、ダンテの双子のお兄ちゃんだよ。
身内じゃん、心狭い!」
「あほ!だから余計にダメなんだよ」
身内なら喧嘩ばかりしてる関係でも、たまにはハグくらいしてもバチは当たらないと思うんだけどなぁ。
たまにはっていうか、こういう時くらいはさ。……そうだよ、それがいい。
「ダメっていうならダンテも一緒に、バージルの心音が確かなのか、抱きついて確認すればよかったじゃない」
「「それは拒否する」」
「息ぴったり」
うわさすが双子。
「くそっ!なんでハモるんだよ」
「ちっ!それは此方のセリフだ」
文句を言い合うその背には、虎と龍が見える……気のせいかもしれないけど、気のせいには見えない。
これ●タンド的なものかな。
「はいはいはいはい、そうやって虎と龍の守護霊さんをバックに出さないでね!あと喧嘩はおしまい!」
手をパンパンと叩いて無理やりそれらを消させる。
うわ、手を叩くだけでいなくなるってことは、霊的な何かだったのかな。こわ!なむなむ〜。
「でもほんと生きててよかった……。ダンテもそう思うでしょ?」
「あー……まあ、そうだけど」
言葉には出してくれなかったけど、ダンテは明後日の方を向いて頷いてくれた。まったく、バージルが関わると強情というか頑固というか。
「ディーヴァのおかげだ。感謝する」
やれやれとため息を吐き出していると、頭の上にぽんと、優しく手が置かれなでられた。
あ、ダンテに撫でられるのとはまた違う感じする。頭というより髪の毛を、指を使って滑るようにするすると撫でていく感じ。
双子でもこういうところは、少しずつ違うんだぁ……。
撫でられソムリエのあたしにはその違いがわかるっっ!!比べると面白いよ。
あと、人に撫でられるとわんこになった気分。気持ちよくて目を細めちゃう〜。
「オレのに勝手に触んな、半分悪魔がうつる!」
気持ちいい時間が終わった。
また視点が変わり、今度はダンテに撫でられる。
ちょ、指に髪が絡んでる!痛いんですけど!
「お前も半分悪魔だ馬鹿者」
と思ったらまた視点が変わる。バージルに撫でられ……って、頭掴んでるよあなた優しい撫で方どこいったの。
くるくる回るタイプのクレーンゲームじゃないんだからさあ。
「馬鹿って言うと言ったほうが馬鹿になるんだぜ?なあディーヴァ」
ぁいったぁ!ブチいったよブチ!数本抜けたよ!
まーたダンテに戻ったんだけど、なにその撫で方。頭の上はハンバーグの種じゃない。わしわししないで。
あああ〜髪がぐちゃぐちゃ鳥の巣だ〜〜〜。泣きたい。
「それ以上やるとあたしハゲる」
よかった、そう呟いたらぴたりと手が止まった。
「「ならやめる」」
「ディーヴァの髪がアーカムになったら困る」
「それには同意だ。アーカムは困る」
おおう、ふたりにとっておはげさんはアーカムさんの代名詞なんだね。
今まで周りにおはげさんいなかったから、あたしにとってもそうなんだけどね。
今度のダンテは、優しく髪を梳かし塊になってしまったところを元に戻し始めた。
鳥の巣になったのはダンテのせいだし、やってくれるなら甘えておこうかな。
「ふっ……またハモったな」
「しかたない、双子だからな。
……さて、あとで合流しよう」
「うん」
美容室・デビルメイクライで美容師ダンテが集中する中、バージルがあたしの髪を一筋手に取った。
その髪に触れるだけの小さなキスを落としていく。
「あっ!てンめ……!」
ダンテが手を止めた時には遅く、バージルは足早に扉の外へ消えていった。
「勝手にキスしやがってぐぬぬ……!
髪の上じゃディーヴァのキューティクルを痛めるからゴシゴシできないじゃねぇか」
「肌でもゴシゴシしないでってば」
地団駄踏んだダンテが、考えついたのか頭の上にピコーン!と豆電球をつけ、バージルがキスしていった髪の毛のふさを取る。
「オレも同じとこちゅーしとくか」
「間接キスになるけどいい?」
「やっぱやめた」
ダンテ諦め早い。
髪が梳かし終わっていなかったのか、ダンテがデビルハンターから美容師にまた戻った。
あたしの長い髪が好きって言っていただけはある。勝手に髪数センチ切ったらめちゃくちゃ怒ってたもんねぇ……。
「でも本当に大丈夫かな……バージル、まだ病み上がりなのに……」
髪をいじられながらボソリとそうこぼすと。
「はあ?ディーヴァの血をあれだけたんまりもらっておいて何を心配するところがあるんだ。本人が大丈夫と言ってただろうが。そもそもオレなんか今回バージルにやってた時は血を一滴ももらってないぜ?お前がトんでた時も据え膳だってのに我慢して支えてた。ディーヴァはもうちょいオレの方を心配すべきだと思う。オレ機嫌損ねて人間界滅ぼしちまうかもしれないぜ」
長いセリフありがとうございます。
一息で言ってのけたダンテ、あなたはすごい。
って、言ってあげたくなるほど、ダンテが言い返してきた。
「欲しいなら言ってよ。
あとトんでたって言い方やめて。ドラッグやってる人みたいでやだし、人間界滅ぼすとか魔帝と同じだから笑えない冗談!」
「滅ぼすのは冗談。お前が住んでいる世界を壊そうとするほどオレは腐っちゃいねぇ。
にしてもドラッグねぇ……どっちかっていうと、イキすぎてトんでるって方がオレは好きだけど」
「あ゛?」
「なんでもない。ディーヴァこええよ」
あら失敬。女の子にあるまじき低い声出しちゃった。うふふふふ。
でも、いきなり下ネタに走るダンテが悪い。
首がちょっと苦しい。
むんずと首根っこを掴まれ、バージルから引き剥がされたみたい。
抱きしめ返す寸前だったらしいバージルの手が、今度こそ空を切ったのも見えた。
「ちょっとー、何するのよダンテ。顔怖いよ」
「はい終わり!ディーヴァ、オレ以外の男にいつまでも抱きついてちゃいけません!」
「相手はバージルだよ、ダンテの双子のお兄ちゃんだよ。
身内じゃん、心狭い!」
「あほ!だから余計にダメなんだよ」
身内なら喧嘩ばかりしてる関係でも、たまにはハグくらいしてもバチは当たらないと思うんだけどなぁ。
たまにはっていうか、こういう時くらいはさ。……そうだよ、それがいい。
「ダメっていうならダンテも一緒に、バージルの心音が確かなのか、抱きついて確認すればよかったじゃない」
「「それは拒否する」」
「息ぴったり」
うわさすが双子。
「くそっ!なんでハモるんだよ」
「ちっ!それは此方のセリフだ」
文句を言い合うその背には、虎と龍が見える……気のせいかもしれないけど、気のせいには見えない。
これ●タンド的なものかな。
「はいはいはいはい、そうやって虎と龍の守護霊さんをバックに出さないでね!あと喧嘩はおしまい!」
手をパンパンと叩いて無理やりそれらを消させる。
うわ、手を叩くだけでいなくなるってことは、霊的な何かだったのかな。こわ!なむなむ〜。
「でもほんと生きててよかった……。ダンテもそう思うでしょ?」
「あー……まあ、そうだけど」
言葉には出してくれなかったけど、ダンテは明後日の方を向いて頷いてくれた。まったく、バージルが関わると強情というか頑固というか。
「ディーヴァのおかげだ。感謝する」
やれやれとため息を吐き出していると、頭の上にぽんと、優しく手が置かれなでられた。
あ、ダンテに撫でられるのとはまた違う感じする。頭というより髪の毛を、指を使って滑るようにするすると撫でていく感じ。
双子でもこういうところは、少しずつ違うんだぁ……。
撫でられソムリエのあたしにはその違いがわかるっっ!!比べると面白いよ。
あと、人に撫でられるとわんこになった気分。気持ちよくて目を細めちゃう〜。
「オレのに勝手に触んな、半分悪魔がうつる!」
気持ちいい時間が終わった。
また視点が変わり、今度はダンテに撫でられる。
ちょ、指に髪が絡んでる!痛いんですけど!
「お前も半分悪魔だ馬鹿者」
と思ったらまた視点が変わる。バージルに撫でられ……って、頭掴んでるよあなた優しい撫で方どこいったの。
くるくる回るタイプのクレーンゲームじゃないんだからさあ。
「馬鹿って言うと言ったほうが馬鹿になるんだぜ?なあディーヴァ」
ぁいったぁ!ブチいったよブチ!数本抜けたよ!
まーたダンテに戻ったんだけど、なにその撫で方。頭の上はハンバーグの種じゃない。わしわししないで。
あああ〜髪がぐちゃぐちゃ鳥の巣だ〜〜〜。泣きたい。
「それ以上やるとあたしハゲる」
よかった、そう呟いたらぴたりと手が止まった。
「「ならやめる」」
「ディーヴァの髪がアーカムになったら困る」
「それには同意だ。アーカムは困る」
おおう、ふたりにとっておはげさんはアーカムさんの代名詞なんだね。
今まで周りにおはげさんいなかったから、あたしにとってもそうなんだけどね。
今度のダンテは、優しく髪を梳かし塊になってしまったところを元に戻し始めた。
鳥の巣になったのはダンテのせいだし、やってくれるなら甘えておこうかな。
「ふっ……またハモったな」
「しかたない、双子だからな。
……さて、あとで合流しよう」
「うん」
美容室・デビルメイクライで美容師ダンテが集中する中、バージルがあたしの髪を一筋手に取った。
その髪に触れるだけの小さなキスを落としていく。
「あっ!てンめ……!」
ダンテが手を止めた時には遅く、バージルは足早に扉の外へ消えていった。
「勝手にキスしやがってぐぬぬ……!
髪の上じゃディーヴァのキューティクルを痛めるからゴシゴシできないじゃねぇか」
「肌でもゴシゴシしないでってば」
地団駄踏んだダンテが、考えついたのか頭の上にピコーン!と豆電球をつけ、バージルがキスしていった髪の毛のふさを取る。
「オレも同じとこちゅーしとくか」
「間接キスになるけどいい?」
「やっぱやめた」
ダンテ諦め早い。
髪が梳かし終わっていなかったのか、ダンテがデビルハンターから美容師にまた戻った。
あたしの長い髪が好きって言っていただけはある。勝手に髪数センチ切ったらめちゃくちゃ怒ってたもんねぇ……。
「でも本当に大丈夫かな……バージル、まだ病み上がりなのに……」
髪をいじられながらボソリとそうこぼすと。
「はあ?ディーヴァの血をあれだけたんまりもらっておいて何を心配するところがあるんだ。本人が大丈夫と言ってただろうが。そもそもオレなんか今回バージルにやってた時は血を一滴ももらってないぜ?お前がトんでた時も据え膳だってのに我慢して支えてた。ディーヴァはもうちょいオレの方を心配すべきだと思う。オレ機嫌損ねて人間界滅ぼしちまうかもしれないぜ」
長いセリフありがとうございます。
一息で言ってのけたダンテ、あなたはすごい。
って、言ってあげたくなるほど、ダンテが言い返してきた。
「欲しいなら言ってよ。
あとトんでたって言い方やめて。ドラッグやってる人みたいでやだし、人間界滅ぼすとか魔帝と同じだから笑えない冗談!」
「滅ぼすのは冗談。お前が住んでいる世界を壊そうとするほどオレは腐っちゃいねぇ。
にしてもドラッグねぇ……どっちかっていうと、イキすぎてトんでるって方がオレは好きだけど」
「あ゛?」
「なんでもない。ディーヴァこええよ」
あら失敬。女の子にあるまじき低い声出しちゃった。うふふふふ。
でも、いきなり下ネタに走るダンテが悪い。