mission 17:true identity ~救出~
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ダンテとディーヴァにその理由を話した。
ディーヴァの本体という、その意味を。
聞きたくて、でも聞きたくない。
ディーヴァの瞳は始終不安そうに揺れていた。
聞き終えてどう思ったろう。俺にはわからないが、ようやく合点がいったような顔をしていた。
ただ、その表情の中には、恐怖と絶望、悲しみが混ざりあっていた。
「俺は時期に死ぬだろう。
魔帝は俺を生かしておかないからな」
俺がこの言葉を放つことで、ディーヴァがさらに絶望的な顔をした。
ダンテもだ。なぜそのような顔をする。
せっかく助けた俺が死ぬからか。損をしたと思ったのか。
「だが、ただではやられてやらん。
ディーヴァを取り戻すことくらいできるだろう。相討ち覚悟で挑んでやる。
幸い今の俺の考えは、奴にはもう詳しく読めていないはずだからな。支配下からは逃れている」
ディーヴァのおかげだ。最後にそう付け加える。
ひどく歪だっただろうが、ディーヴァに向けて軽く微笑みすら返せた。そう思えた。
「待ってバージル、それで話を無理やり終わらせないで」
「これ以上何を話すことがある」
動きに合わせて揺れる俺のマントを掴み、ディーヴァが止めてきた。納得していない様子だ。
それにしてもこのマントは趣味が悪いな。あとで捨てよう。
「アンタなあ……まずは助けてくれたディーヴァにありがとうだろ。それから助けてもらった命を粗末にするなって話だ」
「ああ、なるほどな。
助かった。礼を言うぞディーヴァ」
「おいおい。そうなんだけど、そうじゃないだろ。ガッツある悪魔だったお前はどこいったよ」
なんだ。腑抜けとでもいいたいのかこの愚弟は。
俺は別に逃げるわけではないと言うに。
「……嫌。あたしは嫌なの。
相討ちは嫌だし、生きててくれないと絶対嫌だ。
一人でなんてだめ。行かせないし、魔帝に会ったら殺されるんだったら、会わせない。あなたをみすみす殺させたりしない」
「もともとネロアンジェロの体では、死んでいたようなものだ」
魔帝に捕まって自我を持たぬ悪魔人形に成り下がったあの時、肉体こそ滅ばずに素体として復活したが、それでも俺は一度死んだのだ。
「違う!ちゃんと生きてた!
あなたは生きてたし、今も生きてる。
死んでると言うなら、あたしのわがままで、エゴだけで、貴方は今生かされてるって思ってほしい。
生きる事を諦めないで。この手を掴んで。
あたしから逃げないで。……離れないで」
ダンテすら口を挟まず、じっと聞いていた。
そうだ。今、こうして生きている。
だが事態は急を争う。俺の命が惜しいとかそういう話ではない。
俺が早くもどらねば、本気でディーヴァの体に命の危機が訪れる。
「早くせねばディーヴァの命だって危ないのだぞ」
「ディーヴァなら今もこうして存在してる。アンタと一緒でな。それが答えだろ」
「ねえ、バージル。せめて一緒に行こう?」
少ししつこく感じる気もするが、ディーヴァが一緒に行動したがる理由もわからんでもない。俺の身を案じていることも。
だが、助けた男をみすみす死なせたとあれば、どうやったって目覚めが悪い。
「あたしね。家族は、兄弟は……。仲良く一緒にあるべきだと思うの。
家族とか兄弟とか種族が別だとか、そういう隔たりなく、みんなみんなが平和に仲良くしている世界が好き」
それは、まるでけがれをしらぬ幼な子だった。
「綺麗事だな」
「うん、綺麗事かもしれないね。
でも、意見が違っても、みんな仲良くできるはずっていつも思ってる。
魔帝とは……ちょっと難しいかもしれない。でも話せばわかってくれる悪魔もいた。
意地悪はされたけどグリフォンさんとは仲良くできたし、ファントムさんとは家族のお話もしたし、お菓子ももらった」
「悪魔から菓子〜?腹壊すぞ」
「今はそんな話じゃない!ダンテはだまらっしゃい!」
「アッハイ」
いや失敬。
グリフォンはともかく、俺も菓子で懐柔されたのだとばかり思ってしまった。
「あのね。何が言いたいかっていうと、ダンテとバージルには仲良くしててほしいんだ。
ううん、仲良くしてる二人が見れればそれでいいというわけじゃないの。
悪魔退治するのはいい。
打倒ムンドゥス!これもいい。だって、敵討ちなんだものね。
でも、一緒に倒せばいいじゃない。
なんで一人でなんて、悲しくて怖いこと言うの?
あたし、あの世界ではあなたを喪った場面を何度も見させられたのよ!」
バージルとしての死を繰り返すあなたを、あたしがどんな気持ちで眺めていたか。
そう続け、ディーヴァがぼろぼろとこぼす涙。宝石のように美しい涙。
それは母がかつて俺やダンテのために、流していた涙と同じーーー。
「そうだったな……すまない……」
気がつけばディーヴァの手のひらに自身の手を重ねていた。
その手のひらからは、俺を慈しむように暖かな光の力が発せられている。ああ、癒されていく。
ディーヴァの気持ちが、手のひらを通して流れ込むようだ。
大切に思われている。
ディーヴァが俺に抱きついた。
俺もついにその行為に答え、強く抱きしめ返した。
「あーあ、そこはオレの場所なんだけどな。ったく、こんなに思われてるなんて羨ましいもんだ」
「お前だっていつもは思われているのだろう。少しくらいなんだ。
ディーヴァからの愛は減るものでもあるまい?」
ディーヴァが腕の中で小さく身じろいだ。いかん、思わず抱きしめる腕に力がこもってしまった。ディーヴァを潰すところだった。
ダンテが関わると、すぐに力が入ってしまう。気をつけねば。
「オレへの愛は100パーオレに向いててくれないとヤなんだよ。独り占めしたい。
とはいえ、バージルお兄様がちゃぁんと生きる気になってくれたのは嬉しいがな。でもディーヴァ、バージルばかりかまうのはよしてくれないか?
オレそろそろ寂しくて死ぬ」
「膝枕もおあずけだったもんね、ごめんね。ダンテもおいでよ。ほら、ぎゅー」
顔を持ち上げたディーヴァがダンテの名を呼ぶ。
言われたダンテは花に誘われるミツバチのように、ふらふらと寄ってきてディーヴァに抱きついた。
ふむ。普段のダンテとディーヴァのやりとりが垣間見えたな。
「ぎゅー。……って、これだとバージルと抱き合ってるのと同じなんだが!?」
「家族なんだから別にいいじゃない」
お互いディーヴァを抱きしめてはいるがその背の関係上、目の前に兄弟の顔がある状態になってしまった。
少し嫌な構図だが致し方あるまい。間にはディーヴァがいる。我慢だ。
ディーヴァの本体という、その意味を。
聞きたくて、でも聞きたくない。
ディーヴァの瞳は始終不安そうに揺れていた。
聞き終えてどう思ったろう。俺にはわからないが、ようやく合点がいったような顔をしていた。
ただ、その表情の中には、恐怖と絶望、悲しみが混ざりあっていた。
「俺は時期に死ぬだろう。
魔帝は俺を生かしておかないからな」
俺がこの言葉を放つことで、ディーヴァがさらに絶望的な顔をした。
ダンテもだ。なぜそのような顔をする。
せっかく助けた俺が死ぬからか。損をしたと思ったのか。
「だが、ただではやられてやらん。
ディーヴァを取り戻すことくらいできるだろう。相討ち覚悟で挑んでやる。
幸い今の俺の考えは、奴にはもう詳しく読めていないはずだからな。支配下からは逃れている」
ディーヴァのおかげだ。最後にそう付け加える。
ひどく歪だっただろうが、ディーヴァに向けて軽く微笑みすら返せた。そう思えた。
「待ってバージル、それで話を無理やり終わらせないで」
「これ以上何を話すことがある」
動きに合わせて揺れる俺のマントを掴み、ディーヴァが止めてきた。納得していない様子だ。
それにしてもこのマントは趣味が悪いな。あとで捨てよう。
「アンタなあ……まずは助けてくれたディーヴァにありがとうだろ。それから助けてもらった命を粗末にするなって話だ」
「ああ、なるほどな。
助かった。礼を言うぞディーヴァ」
「おいおい。そうなんだけど、そうじゃないだろ。ガッツある悪魔だったお前はどこいったよ」
なんだ。腑抜けとでもいいたいのかこの愚弟は。
俺は別に逃げるわけではないと言うに。
「……嫌。あたしは嫌なの。
相討ちは嫌だし、生きててくれないと絶対嫌だ。
一人でなんてだめ。行かせないし、魔帝に会ったら殺されるんだったら、会わせない。あなたをみすみす殺させたりしない」
「もともとネロアンジェロの体では、死んでいたようなものだ」
魔帝に捕まって自我を持たぬ悪魔人形に成り下がったあの時、肉体こそ滅ばずに素体として復活したが、それでも俺は一度死んだのだ。
「違う!ちゃんと生きてた!
あなたは生きてたし、今も生きてる。
死んでると言うなら、あたしのわがままで、エゴだけで、貴方は今生かされてるって思ってほしい。
生きる事を諦めないで。この手を掴んで。
あたしから逃げないで。……離れないで」
ダンテすら口を挟まず、じっと聞いていた。
そうだ。今、こうして生きている。
だが事態は急を争う。俺の命が惜しいとかそういう話ではない。
俺が早くもどらねば、本気でディーヴァの体に命の危機が訪れる。
「早くせねばディーヴァの命だって危ないのだぞ」
「ディーヴァなら今もこうして存在してる。アンタと一緒でな。それが答えだろ」
「ねえ、バージル。せめて一緒に行こう?」
少ししつこく感じる気もするが、ディーヴァが一緒に行動したがる理由もわからんでもない。俺の身を案じていることも。
だが、助けた男をみすみす死なせたとあれば、どうやったって目覚めが悪い。
「あたしね。家族は、兄弟は……。仲良く一緒にあるべきだと思うの。
家族とか兄弟とか種族が別だとか、そういう隔たりなく、みんなみんなが平和に仲良くしている世界が好き」
それは、まるでけがれをしらぬ幼な子だった。
「綺麗事だな」
「うん、綺麗事かもしれないね。
でも、意見が違っても、みんな仲良くできるはずっていつも思ってる。
魔帝とは……ちょっと難しいかもしれない。でも話せばわかってくれる悪魔もいた。
意地悪はされたけどグリフォンさんとは仲良くできたし、ファントムさんとは家族のお話もしたし、お菓子ももらった」
「悪魔から菓子〜?腹壊すぞ」
「今はそんな話じゃない!ダンテはだまらっしゃい!」
「アッハイ」
いや失敬。
グリフォンはともかく、俺も菓子で懐柔されたのだとばかり思ってしまった。
「あのね。何が言いたいかっていうと、ダンテとバージルには仲良くしててほしいんだ。
ううん、仲良くしてる二人が見れればそれでいいというわけじゃないの。
悪魔退治するのはいい。
打倒ムンドゥス!これもいい。だって、敵討ちなんだものね。
でも、一緒に倒せばいいじゃない。
なんで一人でなんて、悲しくて怖いこと言うの?
あたし、あの世界ではあなたを喪った場面を何度も見させられたのよ!」
バージルとしての死を繰り返すあなたを、あたしがどんな気持ちで眺めていたか。
そう続け、ディーヴァがぼろぼろとこぼす涙。宝石のように美しい涙。
それは母がかつて俺やダンテのために、流していた涙と同じーーー。
「そうだったな……すまない……」
気がつけばディーヴァの手のひらに自身の手を重ねていた。
その手のひらからは、俺を慈しむように暖かな光の力が発せられている。ああ、癒されていく。
ディーヴァの気持ちが、手のひらを通して流れ込むようだ。
大切に思われている。
ディーヴァが俺に抱きついた。
俺もついにその行為に答え、強く抱きしめ返した。
「あーあ、そこはオレの場所なんだけどな。ったく、こんなに思われてるなんて羨ましいもんだ」
「お前だっていつもは思われているのだろう。少しくらいなんだ。
ディーヴァからの愛は減るものでもあるまい?」
ディーヴァが腕の中で小さく身じろいだ。いかん、思わず抱きしめる腕に力がこもってしまった。ディーヴァを潰すところだった。
ダンテが関わると、すぐに力が入ってしまう。気をつけねば。
「オレへの愛は100パーオレに向いててくれないとヤなんだよ。独り占めしたい。
とはいえ、バージルお兄様がちゃぁんと生きる気になってくれたのは嬉しいがな。でもディーヴァ、バージルばかりかまうのはよしてくれないか?
オレそろそろ寂しくて死ぬ」
「膝枕もおあずけだったもんね、ごめんね。ダンテもおいでよ。ほら、ぎゅー」
顔を持ち上げたディーヴァがダンテの名を呼ぶ。
言われたダンテは花に誘われるミツバチのように、ふらふらと寄ってきてディーヴァに抱きついた。
ふむ。普段のダンテとディーヴァのやりとりが垣間見えたな。
「ぎゅー。……って、これだとバージルと抱き合ってるのと同じなんだが!?」
「家族なんだから別にいいじゃない」
お互いディーヴァを抱きしめてはいるがその背の関係上、目の前に兄弟の顔がある状態になってしまった。
少し嫌な構図だが致し方あるまい。間にはディーヴァがいる。我慢だ。
