mission 17:true identity ~救出~
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嗚呼、嗚呼。なんてこと。
こんな近くにいた。
やっぱり生きていた。
バージルは生きていた!!
あたしをここへ攫った張本人は、たしかにネロアンジェロだ。
でも、それでもだ。
この悪魔はバージルではないと自分に言い聞かせながらも、バージル本人ならと、何度思ったことだろう。
その思いが叶った!
胸がいっぱいになって息もつまる。
思いが込み上げてきて、涙があふれそう。
ううん、もう止まらない。涙があふれちゃう。
喜びで抱きつきたい!なんて思ってしまうのは仕方ないよね。戦闘中だししないけど。
でも。なら。この戦いは……。
やめさせなくちゃ。
今のバージルに、バージルとしての自我があるとは考えにくい。
ネロアンジェロになってから構築された優しさは垣間見えるけど、でもそれはダンテに対して発動するわけない。
胸にあふれる喜びに涙ぽろぽろになっていると、驚愕の事実に困惑していたダンテが現実に意識を戻した。
自分を弾き飛ばし、そして床に縫い留めていた幻影剣をアラストルで破壊して立ち上がる。
「なるほど、同じ剣技に体術使えるわけだぜ。ガッツがあるのにも合点がいく」
双子である自分にもガッツがあるって言いたいんだろうな。ダンテは自画自賛が上手いもの。
まあ、実際ダンテが言うガッツっていうのは、ダンテにもあるとあたしは思ってるよ。
「おいバージル!頭だけじゃない。その重てぇ体の鎧も脱いじまえよ。オレより背が高くなる鎧なんて見下されてるみたいで腹立つ」
たしかにネロアンジェロはダンテより体が大きいし、背も高いもんね。
でもそれがバージルとわかった今、ダンテとしては許せないだろう。
元は同じ身長を持つ双子。この人はバージルに負けるのが大嫌いだもの。
バージル……ううん。まだこの人はネロアンジェロだ。
ネロアンジェロはダンテの言葉に小さく首を傾げ、ダンテに攻撃を再開した。
ダンテの頭上にずらりと並ぶ幻影剣。
そのどれもがダンテを串刺しにしようと狙い、動きに合わせて追尾し落ちてくる。
左に飛び右に飛びとかわす中で、さらに放たれる剣技の数々。
ダンテも負けじとネロアンジェロに向けてアラストルを振るいイフリートで蹴り付けているが、幻影剣が厄介すぎる。
ダンテにも銃はある。けれど、配置したら両手のあく幻影剣とは違い、銃は自分で発射する。
その僅かな差が問題なのだ。
かわしきった。そう思った瞬間ダンテの顔目掛けてネロアンジェロの大剣が振り下ろされた。
薄くダンテの頬を薙いでいったそれの刃を、ダンテが片手で上手くキャッチする。
「寝言は寝て言えってか?
いいぜ、オレが脱がしてやるよ」
突然の脱衣ゲーム開始宣言。
相変わらず言っていることが突飛すぎて、戦いの最中なのにクスリと笑ってしまう。
今度はイフリート装着のダンテの回し蹴りが、ネロアンジェロの胴に深く入った。
ミシ。
鎧に鈍い音が響き、ダンテの言葉が偽りではないと確信した。
この人攻撃して鎧壊す気満々だ!
よろけたところへ追撃の蹴りを入れようとするも、ダンテの周りを囲むようにして新たに配置された幻影剣が邪魔をする。
これだとネロアンジェロまで攻撃が届かないんじゃ。
それどころか、一本一本向かってくる幻影剣に手を取られる。
はたき落としても取りこぼす事はよくある事。ヒュンヒュンと向かってくる幻影剣の一本が、ダンテの脇腹を抉るようにかすめ、抜けていった。
「くっ……ほんと厄介だな」
傷には気を留めずアラストルを一直線に突き出し進むダンテ。
けどネロアンジェロまでの距離が悪かった。
その距離がもう少し遠ければダンテの攻撃も届いたろうが、ネロアンジェロへ軍配があがる絶妙な距離具合。
間近で火球を撃たれ、ネロアンジェロが新たに正面へと展開した幻影剣がダンテへと向かう。
ドシュ!ザクザクザク!!
「いっ……てぇ!」
「ひぎゃーーー!ダンテーーー!?」
思わず叫び声を上げた。
いてぇ!どころじゃないと思う!
火球……メテオが直撃しただけで火傷待ったなし。
顔の皮膚が爛れててこわいよお……!アレたぶん三度熱傷!
すぐ治るとしても一般人はあんまりこういうのは見たくないの。わかる!?
それだけでも痛そうだって言うのに、幻影剣八本全てがダンテに命中した!
なんという恒例行事!!
幻影剣の青い光が見えなくなるほどのダンテの血しぶきが、周りを赤く染め上げる。
痛い!心臓付近が痛い!
刺されたのはダンテなのに、自分の心臓が痛く感じる。
血に濡れるダンテを無言で見下ろしていたネロアンジェロが、優雅にマントをはためかせながら降下してくる。
その手を振りかざし、再び頭上にずらり、青く煌めく幻影剣を生み出す。
まただ。また串刺しにする気だ。
今度こそ、ダンテにとどめをさそうとしてる。
ああどうしよう……。まだダンテは完治してない!
その時ダンテが雷の魔人と化した。
鋭くなった爪で薙ぎ、いとも簡単に体を貫く幻影剣を消し去る。
「ディーヴァが見てる。あんまカッコ悪い姿見せられないから魔人化したぜ」
ハラハラしているあたしの視線に気がついたダンテが、魔人化特有のどこかくぐもった声を発してアラストルを構える。
「セヤァーーーッ!」
アラストル装備の魔人化モードだというのに、その足にはイフリートが。
放たれた幻影剣を炎を纏わせた蹴り、ローリングブレイズで次々に破壊し、空中から錐揉み回転しながら雷電を帯びたその刃で斬り結ぶ。
激しい剣の打ち合いでもネロアンジェロの表情は変わらない。
『戦いこそ全て』。
あるのは強者と戦いたいという熱い思い。
だが、戦いに陶酔していた先程までのダンテの目と似ているがどこか違う。
その目はどこか殺戮マシンにも近く、光がなかった。
ダンテが斬り結んだまま魔人化を解いた。
「こうして何度も刃を交えてるんだからいい加減自分が『バージル』だってこと、思い出してくれてもいいんじゃあないか?」
ダンテがアラストルを背中に仕舞い込む。
かわりに取り出したのは、父の形見であるフォースエッジだった。
「アンタとまた会えたらこうしたいって、ずっと思ってた……。
わかるか?あの時アンタが置いていった父親の形見。フォースエッジだぜ」
「………、フォー、ス、……エッジ……、」
大剣を握る手に迷いが!
ネロアンジェロの目に初めて光がさした。
フォースエッジの言葉、そして斬り結ぶことで流れ込む魔力により自身を取り戻しつつあるのかもしれない。
とうとう大剣を握る手がゆるみ、重力に従って落ちる。
ダンテもフォースエッジに力を入れるのをやめ軽く握るにとどめた。
ネロアンジェロがゆっくりとフォースエッジの刃先をなぞり、何かを確かめるように先端を掴んだ。
ネロアンジェロと呼ぶのはよくないかも。
もう、彼はバージルに戻りつつある!
そう思えたのは、束の間の事だった。
こんな近くにいた。
やっぱり生きていた。
バージルは生きていた!!
あたしをここへ攫った張本人は、たしかにネロアンジェロだ。
でも、それでもだ。
この悪魔はバージルではないと自分に言い聞かせながらも、バージル本人ならと、何度思ったことだろう。
その思いが叶った!
胸がいっぱいになって息もつまる。
思いが込み上げてきて、涙があふれそう。
ううん、もう止まらない。涙があふれちゃう。
喜びで抱きつきたい!なんて思ってしまうのは仕方ないよね。戦闘中だししないけど。
でも。なら。この戦いは……。
やめさせなくちゃ。
今のバージルに、バージルとしての自我があるとは考えにくい。
ネロアンジェロになってから構築された優しさは垣間見えるけど、でもそれはダンテに対して発動するわけない。
胸にあふれる喜びに涙ぽろぽろになっていると、驚愕の事実に困惑していたダンテが現実に意識を戻した。
自分を弾き飛ばし、そして床に縫い留めていた幻影剣をアラストルで破壊して立ち上がる。
「なるほど、同じ剣技に体術使えるわけだぜ。ガッツがあるのにも合点がいく」
双子である自分にもガッツがあるって言いたいんだろうな。ダンテは自画自賛が上手いもの。
まあ、実際ダンテが言うガッツっていうのは、ダンテにもあるとあたしは思ってるよ。
「おいバージル!頭だけじゃない。その重てぇ体の鎧も脱いじまえよ。オレより背が高くなる鎧なんて見下されてるみたいで腹立つ」
たしかにネロアンジェロはダンテより体が大きいし、背も高いもんね。
でもそれがバージルとわかった今、ダンテとしては許せないだろう。
元は同じ身長を持つ双子。この人はバージルに負けるのが大嫌いだもの。
バージル……ううん。まだこの人はネロアンジェロだ。
ネロアンジェロはダンテの言葉に小さく首を傾げ、ダンテに攻撃を再開した。
ダンテの頭上にずらりと並ぶ幻影剣。
そのどれもがダンテを串刺しにしようと狙い、動きに合わせて追尾し落ちてくる。
左に飛び右に飛びとかわす中で、さらに放たれる剣技の数々。
ダンテも負けじとネロアンジェロに向けてアラストルを振るいイフリートで蹴り付けているが、幻影剣が厄介すぎる。
ダンテにも銃はある。けれど、配置したら両手のあく幻影剣とは違い、銃は自分で発射する。
その僅かな差が問題なのだ。
かわしきった。そう思った瞬間ダンテの顔目掛けてネロアンジェロの大剣が振り下ろされた。
薄くダンテの頬を薙いでいったそれの刃を、ダンテが片手で上手くキャッチする。
「寝言は寝て言えってか?
いいぜ、オレが脱がしてやるよ」
突然の脱衣ゲーム開始宣言。
相変わらず言っていることが突飛すぎて、戦いの最中なのにクスリと笑ってしまう。
今度はイフリート装着のダンテの回し蹴りが、ネロアンジェロの胴に深く入った。
ミシ。
鎧に鈍い音が響き、ダンテの言葉が偽りではないと確信した。
この人攻撃して鎧壊す気満々だ!
よろけたところへ追撃の蹴りを入れようとするも、ダンテの周りを囲むようにして新たに配置された幻影剣が邪魔をする。
これだとネロアンジェロまで攻撃が届かないんじゃ。
それどころか、一本一本向かってくる幻影剣に手を取られる。
はたき落としても取りこぼす事はよくある事。ヒュンヒュンと向かってくる幻影剣の一本が、ダンテの脇腹を抉るようにかすめ、抜けていった。
「くっ……ほんと厄介だな」
傷には気を留めずアラストルを一直線に突き出し進むダンテ。
けどネロアンジェロまでの距離が悪かった。
その距離がもう少し遠ければダンテの攻撃も届いたろうが、ネロアンジェロへ軍配があがる絶妙な距離具合。
間近で火球を撃たれ、ネロアンジェロが新たに正面へと展開した幻影剣がダンテへと向かう。
ドシュ!ザクザクザク!!
「いっ……てぇ!」
「ひぎゃーーー!ダンテーーー!?」
思わず叫び声を上げた。
いてぇ!どころじゃないと思う!
火球……メテオが直撃しただけで火傷待ったなし。
顔の皮膚が爛れててこわいよお……!アレたぶん三度熱傷!
すぐ治るとしても一般人はあんまりこういうのは見たくないの。わかる!?
それだけでも痛そうだって言うのに、幻影剣八本全てがダンテに命中した!
なんという恒例行事!!
幻影剣の青い光が見えなくなるほどのダンテの血しぶきが、周りを赤く染め上げる。
痛い!心臓付近が痛い!
刺されたのはダンテなのに、自分の心臓が痛く感じる。
血に濡れるダンテを無言で見下ろしていたネロアンジェロが、優雅にマントをはためかせながら降下してくる。
その手を振りかざし、再び頭上にずらり、青く煌めく幻影剣を生み出す。
まただ。また串刺しにする気だ。
今度こそ、ダンテにとどめをさそうとしてる。
ああどうしよう……。まだダンテは完治してない!
その時ダンテが雷の魔人と化した。
鋭くなった爪で薙ぎ、いとも簡単に体を貫く幻影剣を消し去る。
「ディーヴァが見てる。あんまカッコ悪い姿見せられないから魔人化したぜ」
ハラハラしているあたしの視線に気がついたダンテが、魔人化特有のどこかくぐもった声を発してアラストルを構える。
「セヤァーーーッ!」
アラストル装備の魔人化モードだというのに、その足にはイフリートが。
放たれた幻影剣を炎を纏わせた蹴り、ローリングブレイズで次々に破壊し、空中から錐揉み回転しながら雷電を帯びたその刃で斬り結ぶ。
激しい剣の打ち合いでもネロアンジェロの表情は変わらない。
『戦いこそ全て』。
あるのは強者と戦いたいという熱い思い。
だが、戦いに陶酔していた先程までのダンテの目と似ているがどこか違う。
その目はどこか殺戮マシンにも近く、光がなかった。
ダンテが斬り結んだまま魔人化を解いた。
「こうして何度も刃を交えてるんだからいい加減自分が『バージル』だってこと、思い出してくれてもいいんじゃあないか?」
ダンテがアラストルを背中に仕舞い込む。
かわりに取り出したのは、父の形見であるフォースエッジだった。
「アンタとまた会えたらこうしたいって、ずっと思ってた……。
わかるか?あの時アンタが置いていった父親の形見。フォースエッジだぜ」
「………、フォー、ス、……エッジ……、」
大剣を握る手に迷いが!
ネロアンジェロの目に初めて光がさした。
フォースエッジの言葉、そして斬り結ぶことで流れ込む魔力により自身を取り戻しつつあるのかもしれない。
とうとう大剣を握る手がゆるみ、重力に従って落ちる。
ダンテもフォースエッジに力を入れるのをやめ軽く握るにとどめた。
ネロアンジェロがゆっくりとフォースエッジの刃先をなぞり、何かを確かめるように先端を掴んだ。
ネロアンジェロと呼ぶのはよくないかも。
もう、彼はバージルに戻りつつある!
そう思えたのは、束の間の事だった。
