mission 17:true identity ~救出~
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ダンテの動きをなぞるような剣捌き。
お得意のスティンガーまで、ダンテと瓜二つで。
体術にしても、アッパーや急降下してのキックまで一緒。
真似とかではない。だってダンテの動きは、一朝一夕で身につくようなものじゃないもの。
それは本当に同じ流派の、スパーダ家直伝の剣技なんだろうなって見てて思う。
ただ、その動きは大振りでも凄まじく速く、時にダンテの上をいく。
殴り合いに負けたダンテの顔に、ネロアンジェロの拳が吸い込まれるように入った。
骨が粉砕した時の、鈍くそして嫌な感じのする音が聞こえた。
「グフッ……!ぺっ」
ダンテの奥歯が欠けたらしい。
血ごと吐き捨てても、またすぐ生えてくるダンテの歯。
まるでサメのようで、想像するとシュールにも思うが同時に羨ましくもある。
というか痛い!見てらんない!
おめめギュッしても、耳に届く戦いの音とダンテの声。
「ディーヴァから聞いたがネロアンジェロって言うんだってな?
何度刃を交えても、剣技の型がオレと一緒なのはどうしてだ?
どこで学んだのか聞きたいもんだ」
ダンテがそう聞くがネロアンジェロはただ大剣を打ちつけ、拳や脚を振るい、質問には答えない。
いや、答えられるものがないのかもってあたしは思う。
「……ダンマリか。まるでどっかのお堅い兄貴みてぇだぜ。
まさか本人だったりして、なっ!」
お堅い兄貴。それって……。
思わず目を開き、戦っているダンテの姿を見る。
目の前で軽口を叩いていても、兄を嫌いだと罵ることがあっても、それでも本心は違う。
彼は血を分けた兄弟。たったひとりの家族。
もう二度と会えないはずの大切な人の話をする時、人は切なげな顔をする。
悪魔の顔がなりを潜めたダンテの表情は、それを雄弁に語るものだった。
兄に会いたいのだ。
兄と無関係な悪魔だったとしても、似ていれば兄に見立ててしまう。求めてしまう。それは仕方ないと思う。
かつてのあたしも同じだった。
兄に化けた悪魔にまんまと騙され、あと少しで食べられちゃうところだったっけ。
見た目が兄そのものだったから信用したかったし、それを利用した悪魔はどうしても許すことができなかった。
だから、ダンテの気持ちはよくわかる。
とはいえ、ダンテの双子の兄であるバージルは、まだ死んだと決まったわけじゃない。どこかで生きているはず。
だって、バージルだもの!
「ガハッ……!」
「きゃっ!ダ、ダンテ……っ!」
その時ダンテのおなかに、ネロアンジェロの長い足から繰り出される強烈な蹴りが入った。
体をくの字に曲げたまま、あたしが控える場所に近い壁へと激突するダンテ。
衝撃のほどは振動が教えてくれた。
「ディーヴァ、来るんじゃねぇぞ」
鋭くもドスの効いた静止の言葉に、その場から出ようとしたあたしの足が止まる。
その際にパラパラと落ちる瓦礫は、あたしの周りに展開されている結界にはじかれ消える。しかし結界の外には、大小たくさんの石ころや瓦礫が落ちていた。
この場所から出ると意味がなくなるタイプの結界だ。
ダンテが心配。だけれど、あたしがここから出たら無駄に怪我して迷惑かけちゃう。
もしもそれが原因でダンテに何かあったら、あたしは自分を許せないや。
ああ、こんな戦い早く終わって欲しい。
ネロアンジェロさんが撤退してくれればいいのになぁ、なんて難しいことを思い浮かべる。
「おー、いてて。腹にモロ入ったぞ。
アンタでかすぎだ。その身長差、ズルくないか?」
よかった、ダンテのおなかには穴も空いてない。手遅れに見えそうな打撲痕もなさそうだ。
お決まりの軽口に安心感を覚えてしまった。
ダンテのことが心配なのはもちろんだけど、これがあるからまだ安心できるのよね。
普通の人間なら内臓破裂で即死レベルの蹴りも、なんとか無事なのは受けたのがダンテだからだと思う。
けど、最近ダンテばかり見過ぎて痛みについての感覚が麻痺してきてる気もする。
しっかりしなくちゃいつか取り返しのつかない怪我を自分でしてしまいそう……ああ怖い。
やっぱりこんな恐ろしい戦い、はやく終わって〜〜〜!!
瓦礫を退け、ダンテが飛び上がる。
空中で赤い魔人になり魔力をためた彼は、燃え盛る火球を手にネロアンジェロへと撃ち放った。
あんなもの当たればひとたまりもない!
こうなると、ネロアンジェロのほうも心配になってくるのは当然だった。
お前はどちらの味方なんだって声が聞こえてきそうだけど、あたしはダンテの味方で、でもできればあたしに良くしてくれた悪魔の味方もしたいって気持ちがある。
だって地獄の環境で少しでも優しくされたら、絆されるのは当たり前でしょ?
でもそんな心配ご無用だった。
ダンテの物よりひとまわりもふたまわりも小さなサイズの火球が、ネロアンジェロの手から生み出され、ダンテの火球へと突っ込んでいく。
飲み込まれた小さな火球は消えることなく通過し、ダンテの元へと届いた。
「クッ……!こんなもん、凌いじまえばどうってことは……!」
魔人化しているのをいいことにそれを両手でガードして自ら突っ込んでいくダンテ。
強力な魔力の炎に焼かれながらくぐり抜けた先で、魔人化を解いてアラストルのスティンガーを繰り出そうと構える。
だが結局ダンテはスティンガーを繰り出すことはできず、逆に青く光るソレに弾き飛ばされてしまった。
目の前に広がるものに、驚愕して行動が遅れたのだ。
「な、んで……アンタがそれを……?」
ダンテの火球を防ぎ、ダンテを弾き飛ばしたもの。
それは剣の形をした魔力の防御壁。
広がるのは、青い魔力展開が多数の剣を形作り、ネロアンジェロの周りを取り囲む様子だった。
「あれって……幻影剣?」
幻影剣はダンテの兄、バージルのものだ。
かつてテメンニグルで幻影剣を生み出す彼の姿を、あたしは目の前で何度も見た。
周囲に配置させることでバリアにして、ダンテの火球さえ消すその幻影剣の万能な力。
幻影剣から発せられる青い光に照らされるその顔。
見えない力で霞がかかっていた記憶も晴れ、視界すらクリアになっていく。
改めて視認したネロアンジェロの素顔は、バージルのものだった。
お得意のスティンガーまで、ダンテと瓜二つで。
体術にしても、アッパーや急降下してのキックまで一緒。
真似とかではない。だってダンテの動きは、一朝一夕で身につくようなものじゃないもの。
それは本当に同じ流派の、スパーダ家直伝の剣技なんだろうなって見てて思う。
ただ、その動きは大振りでも凄まじく速く、時にダンテの上をいく。
殴り合いに負けたダンテの顔に、ネロアンジェロの拳が吸い込まれるように入った。
骨が粉砕した時の、鈍くそして嫌な感じのする音が聞こえた。
「グフッ……!ぺっ」
ダンテの奥歯が欠けたらしい。
血ごと吐き捨てても、またすぐ生えてくるダンテの歯。
まるでサメのようで、想像するとシュールにも思うが同時に羨ましくもある。
というか痛い!見てらんない!
おめめギュッしても、耳に届く戦いの音とダンテの声。
「ディーヴァから聞いたがネロアンジェロって言うんだってな?
何度刃を交えても、剣技の型がオレと一緒なのはどうしてだ?
どこで学んだのか聞きたいもんだ」
ダンテがそう聞くがネロアンジェロはただ大剣を打ちつけ、拳や脚を振るい、質問には答えない。
いや、答えられるものがないのかもってあたしは思う。
「……ダンマリか。まるでどっかのお堅い兄貴みてぇだぜ。
まさか本人だったりして、なっ!」
お堅い兄貴。それって……。
思わず目を開き、戦っているダンテの姿を見る。
目の前で軽口を叩いていても、兄を嫌いだと罵ることがあっても、それでも本心は違う。
彼は血を分けた兄弟。たったひとりの家族。
もう二度と会えないはずの大切な人の話をする時、人は切なげな顔をする。
悪魔の顔がなりを潜めたダンテの表情は、それを雄弁に語るものだった。
兄に会いたいのだ。
兄と無関係な悪魔だったとしても、似ていれば兄に見立ててしまう。求めてしまう。それは仕方ないと思う。
かつてのあたしも同じだった。
兄に化けた悪魔にまんまと騙され、あと少しで食べられちゃうところだったっけ。
見た目が兄そのものだったから信用したかったし、それを利用した悪魔はどうしても許すことができなかった。
だから、ダンテの気持ちはよくわかる。
とはいえ、ダンテの双子の兄であるバージルは、まだ死んだと決まったわけじゃない。どこかで生きているはず。
だって、バージルだもの!
「ガハッ……!」
「きゃっ!ダ、ダンテ……っ!」
その時ダンテのおなかに、ネロアンジェロの長い足から繰り出される強烈な蹴りが入った。
体をくの字に曲げたまま、あたしが控える場所に近い壁へと激突するダンテ。
衝撃のほどは振動が教えてくれた。
「ディーヴァ、来るんじゃねぇぞ」
鋭くもドスの効いた静止の言葉に、その場から出ようとしたあたしの足が止まる。
その際にパラパラと落ちる瓦礫は、あたしの周りに展開されている結界にはじかれ消える。しかし結界の外には、大小たくさんの石ころや瓦礫が落ちていた。
この場所から出ると意味がなくなるタイプの結界だ。
ダンテが心配。だけれど、あたしがここから出たら無駄に怪我して迷惑かけちゃう。
もしもそれが原因でダンテに何かあったら、あたしは自分を許せないや。
ああ、こんな戦い早く終わって欲しい。
ネロアンジェロさんが撤退してくれればいいのになぁ、なんて難しいことを思い浮かべる。
「おー、いてて。腹にモロ入ったぞ。
アンタでかすぎだ。その身長差、ズルくないか?」
よかった、ダンテのおなかには穴も空いてない。手遅れに見えそうな打撲痕もなさそうだ。
お決まりの軽口に安心感を覚えてしまった。
ダンテのことが心配なのはもちろんだけど、これがあるからまだ安心できるのよね。
普通の人間なら内臓破裂で即死レベルの蹴りも、なんとか無事なのは受けたのがダンテだからだと思う。
けど、最近ダンテばかり見過ぎて痛みについての感覚が麻痺してきてる気もする。
しっかりしなくちゃいつか取り返しのつかない怪我を自分でしてしまいそう……ああ怖い。
やっぱりこんな恐ろしい戦い、はやく終わって〜〜〜!!
瓦礫を退け、ダンテが飛び上がる。
空中で赤い魔人になり魔力をためた彼は、燃え盛る火球を手にネロアンジェロへと撃ち放った。
あんなもの当たればひとたまりもない!
こうなると、ネロアンジェロのほうも心配になってくるのは当然だった。
お前はどちらの味方なんだって声が聞こえてきそうだけど、あたしはダンテの味方で、でもできればあたしに良くしてくれた悪魔の味方もしたいって気持ちがある。
だって地獄の環境で少しでも優しくされたら、絆されるのは当たり前でしょ?
でもそんな心配ご無用だった。
ダンテの物よりひとまわりもふたまわりも小さなサイズの火球が、ネロアンジェロの手から生み出され、ダンテの火球へと突っ込んでいく。
飲み込まれた小さな火球は消えることなく通過し、ダンテの元へと届いた。
「クッ……!こんなもん、凌いじまえばどうってことは……!」
魔人化しているのをいいことにそれを両手でガードして自ら突っ込んでいくダンテ。
強力な魔力の炎に焼かれながらくぐり抜けた先で、魔人化を解いてアラストルのスティンガーを繰り出そうと構える。
だが結局ダンテはスティンガーを繰り出すことはできず、逆に青く光るソレに弾き飛ばされてしまった。
目の前に広がるものに、驚愕して行動が遅れたのだ。
「な、んで……アンタがそれを……?」
ダンテの火球を防ぎ、ダンテを弾き飛ばしたもの。
それは剣の形をした魔力の防御壁。
広がるのは、青い魔力展開が多数の剣を形作り、ネロアンジェロの周りを取り囲む様子だった。
「あれって……幻影剣?」
幻影剣はダンテの兄、バージルのものだ。
かつてテメンニグルで幻影剣を生み出す彼の姿を、あたしは目の前で何度も見た。
周囲に配置させることでバリアにして、ダンテの火球さえ消すその幻影剣の万能な力。
幻影剣から発せられる青い光に照らされるその顔。
見えない力で霞がかかっていた記憶も晴れ、視界すらクリアになっていく。
改めて視認したネロアンジェロの素顔は、バージルのものだった。
