mission 16:named nightmare ~夕闇の城~
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直後、冷凍ビームとしか考えられない太い光線がレーザーの通った後を追尾した。
「うおぁぶねっ!」
ディーヴァを抱えたまま素早く飛びすさり、側面側に行ってやり過ごす。
ビームが直撃した壁は氷に覆われ、キラキラと光を反射していた。
こいつの動きが遅くて助かったぜ。
「こ、凍ってる……。こんなの当たったら冷たくて死んじゃうよ!」
「なるほどな。気温が下がったのはこの冷凍ビームの前触れみたいなものってわけか」
冷たくて死ぬというよりは、瞬時に氷像と化して死ぬ。
どちらにせよ怖がりでそして、寒さで震えるディーヴァをさらに凍えさせるのはやめて欲しいものだ。
オレがイフリート装備で抱いて温めるのにも限界がある。
「一気に寒くなったけど、大丈夫だよ」
ディーヴァにその焦りが伝わってしまったらしい。
自身の体温は気にせず、悪魔を倒す方に集中するよう言われてしまった。
硬質のスライムには、イフリートのパンチやキックは通らなかった。なのに攻撃って言ってもなあ。
こういう時こそ、困った時の天使さま、だな。
「ディーヴァ、あれはどう倒せばいいと思う」
「えっあたしに聞くの」
「これは謎解きの延長線みたいなものだろうが。つまりお前さん担当」
あんまりじっくり見たくないんだけどな、なんてこぼしながらもディーヴァはオレのためと2人逃げ惑いながらで特定しづらい中、頑張ってくれた。
「たまに飛び出てくるアレが核、悪魔にとっての心臓みたいなものなんだよね?」
「何故それを」
「……『見てた』から」
あのミラーボールもどき。グリフォンの胸元にもあった球体。
ディーヴァも戦闘中にグリフォンの胸元からアレが露出している瞬間を目撃していたようだ。
悲しい顔を隠しながら言ってのけた。
「核に攻撃を仕掛ければ倒せるんだと思う、よ……」
ああ、やってしまった。グリフォンのことを思い出させて傷つけてしまった。
よーく考えれば、そんなことディーヴァに聞かなくたってわかったはずなのに。
すまないディーヴァ。
言葉を口にするより先に、この空気をぶった切るように武器からの声がかけられた。
アラストルより若干、低いその声。
『あまり気に病むな。あれは意思のない殺戮マシーン、つまり機械と変わらぬと思え。
それより自分の心配をしろ。ナイトメアはひどく手強い』
「ヒェ!?
こ、籠手がシャベッタァァァァァァ!?」
『今更?俺だって喋ってるよねー』
「だって剣じゃなくて籠手だよ籠手!」
「あーはいはいそーですね」
荒ぶる夢主たるディーヴァがうるさいが暴れないのならいい。先ほどまでの悲しみも吹き飛んでくれていてなお良い。
気にせずおぶってノータッチ。
それでなるほど、この悪魔はナイトメアというのか。
やはりナイトメアβとなにか関係があったようだが、オレが気になるのはそこじゃない。
「イフリートも結局ベラベラお喋りするんだな。今までダンマリ決め込んでたくせにどういう風の吹き回しだよ」
『アラストル以外もしゃべらせたいなぁ、という声が頭の中に聞こえてきた』
「「『メタい……』」」
メタ発言すぎてため息すら出そうな中、ピコーン!と浮かぶナイスなアイディア。
今こそナイトメアβを使う時なのでは?
機関銃や冷凍ビームがあたらぬよう注意しながら、露出した核めがけてナイトメアβを構える。
「機械と変わらねぇというなら完膚なきまでにたたきのめしても問題ないぜ。
消し飛びやがれ!」
『あ、ディーヴァは行かない方がいいよ』
「え」
アラストルに指示されオレが単身突っ込む中、降りて柱の影に隠れやり過ごすディーヴァ。
それを横目に撃ち込むと。
ガッ!!
「ブホッ!?
な、んで効かねぇっ……んだ!」
プラズマの時同様。いや、それ以上だ。
ナイトメアβの光線はナイトメアによって簡単に打ち消され、逆に数倍の光線となってオレを襲った。
「ダ、ダンテ!?えっなんで効かないの?
同じ名前ついてるんでしょ」
『だからだよ。いわば兄弟だからね』
ハァー??
オレたちは兄弟でも目と目があったらバトル!と、名のついた殺し合いばかりだったというのに。
死人の出ないポッケに入るモンスターでいうところの同じ属性同士は効果半減な事が多いってアレなのか羨ましい。
ってそこじゃない。
「知ってたなら言ええええい!あれだろ、ディーヴァに当たったらかわいそうだから移動しとけって言ったんだろ。オレにも言っとけよ!」
『マスターなら治るからいいと思って』
『右に同じく、だな』
「ひどくないか」
おかげでオレの大事なキューティクルが数本ジュッと逝ったじゃねぇか。
とはいえ凍っただけで焼けたわけじゃない。
「くそ、使えねぇ武器め……コンニャロへし折ってやろうか」
「ダンテが使いどころ間違えてるだけでしょ。武器のせいにするのは良くないと思う」
「ちっ」
「舌打ちしないの」
それを柱の影にいるディーヴァに投げてよこすと、両手両足に装着したイフリートに炎をともらせる。
うむ、こっちの方がしっくりくるな。
核が露出してきたナイトメアに向かって、炎を纏わせた拳を叩き込む。
一撃、二撃、溜めに溜めた重くてキツい拳を前に、核がゲルの中に隠れ始める。
「逃げる気か?」
追い討ちをかけようとアラストルを手に流れるように魔人化する。
核の逃げ道を追うように、飛び上がって錐揉み回転ヴォルテックス!
が、その攻撃がナイトメアに当たるその前に、魔人化が勝手に解かれてしまった。
「!!」
魔人化解除された体は勢いを殺しきれず、大聖堂を支える支柱に激突した。
頭上から落ちる瓦礫のカスを受けながら、自分の体を確認する。
……おかしい。まだ魔人化を続けていられるだけの余力はあったはずだ。
なのになぜ魔人化が解かれた?この脱力感はなんだ??
「ひゃ、なにこれ変な感じ!力がぬけるるるるぅ〜」
その声にディーヴァを見れば、オレ同様の症状に襲われているようだった。
よく目を凝らせば、ディーヴァの体から薄らと力の根源のようなものがふわふわと立ち昇り、ナイトメアへと吸い込まれているように見えた。
こいつ、力を吸いとっているのか!!
「気を付けろ、ナイトメアはオレたちの魔力を吸引してるようだ。魔人化が解かれた!」
「いやあたし魔力ないけどね!?」
「じゃあ天使力も」
「天使力ってなに……?」
すまん。
自分で言っといてなんだが、オレはそんなもの知らん。
「うおぁぶねっ!」
ディーヴァを抱えたまま素早く飛びすさり、側面側に行ってやり過ごす。
ビームが直撃した壁は氷に覆われ、キラキラと光を反射していた。
こいつの動きが遅くて助かったぜ。
「こ、凍ってる……。こんなの当たったら冷たくて死んじゃうよ!」
「なるほどな。気温が下がったのはこの冷凍ビームの前触れみたいなものってわけか」
冷たくて死ぬというよりは、瞬時に氷像と化して死ぬ。
どちらにせよ怖がりでそして、寒さで震えるディーヴァをさらに凍えさせるのはやめて欲しいものだ。
オレがイフリート装備で抱いて温めるのにも限界がある。
「一気に寒くなったけど、大丈夫だよ」
ディーヴァにその焦りが伝わってしまったらしい。
自身の体温は気にせず、悪魔を倒す方に集中するよう言われてしまった。
硬質のスライムには、イフリートのパンチやキックは通らなかった。なのに攻撃って言ってもなあ。
こういう時こそ、困った時の天使さま、だな。
「ディーヴァ、あれはどう倒せばいいと思う」
「えっあたしに聞くの」
「これは謎解きの延長線みたいなものだろうが。つまりお前さん担当」
あんまりじっくり見たくないんだけどな、なんてこぼしながらもディーヴァはオレのためと2人逃げ惑いながらで特定しづらい中、頑張ってくれた。
「たまに飛び出てくるアレが核、悪魔にとっての心臓みたいなものなんだよね?」
「何故それを」
「……『見てた』から」
あのミラーボールもどき。グリフォンの胸元にもあった球体。
ディーヴァも戦闘中にグリフォンの胸元からアレが露出している瞬間を目撃していたようだ。
悲しい顔を隠しながら言ってのけた。
「核に攻撃を仕掛ければ倒せるんだと思う、よ……」
ああ、やってしまった。グリフォンのことを思い出させて傷つけてしまった。
よーく考えれば、そんなことディーヴァに聞かなくたってわかったはずなのに。
すまないディーヴァ。
言葉を口にするより先に、この空気をぶった切るように武器からの声がかけられた。
アラストルより若干、低いその声。
『あまり気に病むな。あれは意思のない殺戮マシーン、つまり機械と変わらぬと思え。
それより自分の心配をしろ。ナイトメアはひどく手強い』
「ヒェ!?
こ、籠手がシャベッタァァァァァァ!?」
『今更?俺だって喋ってるよねー』
「だって剣じゃなくて籠手だよ籠手!」
「あーはいはいそーですね」
荒ぶる夢主たるディーヴァがうるさいが暴れないのならいい。先ほどまでの悲しみも吹き飛んでくれていてなお良い。
気にせずおぶってノータッチ。
それでなるほど、この悪魔はナイトメアというのか。
やはりナイトメアβとなにか関係があったようだが、オレが気になるのはそこじゃない。
「イフリートも結局ベラベラお喋りするんだな。今までダンマリ決め込んでたくせにどういう風の吹き回しだよ」
『アラストル以外もしゃべらせたいなぁ、という声が頭の中に聞こえてきた』
「「『メタい……』」」
メタ発言すぎてため息すら出そうな中、ピコーン!と浮かぶナイスなアイディア。
今こそナイトメアβを使う時なのでは?
機関銃や冷凍ビームがあたらぬよう注意しながら、露出した核めがけてナイトメアβを構える。
「機械と変わらねぇというなら完膚なきまでにたたきのめしても問題ないぜ。
消し飛びやがれ!」
『あ、ディーヴァは行かない方がいいよ』
「え」
アラストルに指示されオレが単身突っ込む中、降りて柱の影に隠れやり過ごすディーヴァ。
それを横目に撃ち込むと。
ガッ!!
「ブホッ!?
な、んで効かねぇっ……んだ!」
プラズマの時同様。いや、それ以上だ。
ナイトメアβの光線はナイトメアによって簡単に打ち消され、逆に数倍の光線となってオレを襲った。
「ダ、ダンテ!?えっなんで効かないの?
同じ名前ついてるんでしょ」
『だからだよ。いわば兄弟だからね』
ハァー??
オレたちは兄弟でも目と目があったらバトル!と、名のついた殺し合いばかりだったというのに。
死人の出ないポッケに入るモンスターでいうところの同じ属性同士は効果半減な事が多いってアレなのか羨ましい。
ってそこじゃない。
「知ってたなら言ええええい!あれだろ、ディーヴァに当たったらかわいそうだから移動しとけって言ったんだろ。オレにも言っとけよ!」
『マスターなら治るからいいと思って』
『右に同じく、だな』
「ひどくないか」
おかげでオレの大事なキューティクルが数本ジュッと逝ったじゃねぇか。
とはいえ凍っただけで焼けたわけじゃない。
「くそ、使えねぇ武器め……コンニャロへし折ってやろうか」
「ダンテが使いどころ間違えてるだけでしょ。武器のせいにするのは良くないと思う」
「ちっ」
「舌打ちしないの」
それを柱の影にいるディーヴァに投げてよこすと、両手両足に装着したイフリートに炎をともらせる。
うむ、こっちの方がしっくりくるな。
核が露出してきたナイトメアに向かって、炎を纏わせた拳を叩き込む。
一撃、二撃、溜めに溜めた重くてキツい拳を前に、核がゲルの中に隠れ始める。
「逃げる気か?」
追い討ちをかけようとアラストルを手に流れるように魔人化する。
核の逃げ道を追うように、飛び上がって錐揉み回転ヴォルテックス!
が、その攻撃がナイトメアに当たるその前に、魔人化が勝手に解かれてしまった。
「!!」
魔人化解除された体は勢いを殺しきれず、大聖堂を支える支柱に激突した。
頭上から落ちる瓦礫のカスを受けながら、自分の体を確認する。
……おかしい。まだ魔人化を続けていられるだけの余力はあったはずだ。
なのになぜ魔人化が解かれた?この脱力感はなんだ??
「ひゃ、なにこれ変な感じ!力がぬけるるるるぅ〜」
その声にディーヴァを見れば、オレ同様の症状に襲われているようだった。
よく目を凝らせば、ディーヴァの体から薄らと力の根源のようなものがふわふわと立ち昇り、ナイトメアへと吸い込まれているように見えた。
こいつ、力を吸いとっているのか!!
「気を付けろ、ナイトメアはオレたちの魔力を吸引してるようだ。魔人化が解かれた!」
「いやあたし魔力ないけどね!?」
「じゃあ天使力も」
「天使力ってなに……?」
すまん。
自分で言っといてなんだが、オレはそんなもの知らん。