mission 16:named nightmare ~夕闇の城~
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距離を取り、改めて悪魔を上から下まで眺める。
「ちっ……!オレのマネしやがってムカつくな。
こいつはいったいなんなんだ」
雷が落ちてきたあとに現れた悪魔。しかも、その体にはこれ見よがしに雷バチバチが走っているときた。
「雷の化身に見えるが、アラストルより上位種の悪魔なのか?」
『どこをどうみたらそうなるのさ!そんなわけないでしょ!?俺のほうが上!こいつ雑魚!!』
「叫ばなくても聞こえてるよ」
雷が落ちる時の勢いでキンキン喚かれた。
自分の属性が関わると意外とめんどくさいんだよなァ……魔具とか悪魔って奴はさ。それだけ自分の得意分野には誇りと自信があるってことなんだろうけどな。
やれやれ、アラストルにネヴァンを会わせたらどうなる事やら。
悪魔の真似攻撃を回避しながら、それ以上の素早さでもってアラストルを叩きつける。
お?いつもよりアラストルの斬撃が攻撃力高く感じるぞ。
でも相手も雷属性なのに、半減しないのか?
『ふん……雷と魔族の血を合わせることで生まれたプラズマって悪魔だよ。
敵対する相手の姿も攻撃もコピーしてくる厄介な相手。
まっ、コピーしてくるって言ってもみたまんまだし、周りを見た目で騙す作戦は使えないけどね〜』
さっきのがよっぽど気に食わなかったらしく、ずいぶんと相手の悪魔を下げてくる。
まあこの青い体に剥き出した赤い目玉状態じゃなぁ……。
これでひっかかるやつがいたら見てみたいもんだ。
『あと俺のが上位種だから俺の攻撃が半減するとかそういうことはないからね』
そう言われ、安心してアラストルを振り下ろす。
なるほど確かに、こっちの攻撃の効きが悪くなる心配はなさそうだ。むしろ、奴の攻撃があまり効かなくなっている感じがする。イイなこれ。
袈裟懸けに斬りつければ、プラズマはいとも簡単に真っ二つになり霧散した。
うわ、自分と同じ形の悪魔真っ二つとかなかなかエグい。
それにしても真似しぃの悪魔、か。
かつて相手にしたドッペルゲンガーとも違う悪魔だったのを思い出す。
ドッペルゲンガー……クロ。あいつのほうが強かった。
プラズマは足元にも及ばないというのだけは言っておこう。別に下げているわけじゃないが。
しかし、ドッペルゲンガーを思い出したら腹が立った。
あいつが姿をくらました時にディーヴァの唇を奪っていったこと、オレは未だに根に持っている。
だというのに、ディーヴァはあいつにやたら好意的だった。オレというものがありながら!
オレと同じ姿形をしているからこそタチが悪いし許せなかった。
おとなげない?何言ってる。オレはディーヴァが関わればいつだっておとなげないし、ピュアピュアな少年の心を忘れず生きてるカッコいい大人のお兄さんだ。
「おーいディーヴァ起きろ」
しかし、オレは思い出したドッペルゲンガーについて怒っている状態。
この状況で半ば眠りこけるように気を失ったディーヴァをいじめてやりたいくらいにはな。
ゆさゆさとディーヴァをゆり動かせば、とろりとまぶたを開き、愛し子が目を開けた。
「……ン………。
あー、ごめん。あたしったら怖くて頭パーンして気絶しちゃったのね。一つ目って怖いよねぇ……。
って、ダンテ?なんか顔怖いよ?」
起きたならいい。
あとは怒りの赴くまま気の向くままいじめるだけ。
ガブリ!
抱き起こしたディーヴァの肩口に唇を寄せ、傷がつかない程度に歯を立てる。
「はぅあ!?ちょ、いきなり何するの!?」
「ディーヴァはオレのもんだよなって」
「いたっ!意味がわからない〜」
疑問符を浮かばせながらじたばたもがくディーヴァの肩口に再度噛みつく。なんだかンマイ。
噛みしめたらじゅわーって甘い気がするのはどうしてだろう。噛みしめたら怪我するのでしないが。
「思い出し嫉妬」
「おもいだししっとってな……ひゃんっ」
あまり噛んでばかりは痛かろう。労わるよう患部に優しく舌先を這わせた。
「オレの心の問題だからディーヴァは知らなくていい。
おとなしくオレを受け入れてくれ」
「え、あ……その。…………はい」
今ここにいないドッペルゲンガーのクロのことなんて、ディーヴァには思い出させたくない。
ディーヴァの思考の中に、あいつがいると思うだけでどうにかなっちまいそうだ!
とはいえさすがにこんなところで変なことはしない。
何度も言うが絶対しない。ましてやこんな硬い床で!
いやしかし、おとなしくオレの唇を受け入れるディーヴァはかわいかった。とだけ言っておくか。
おかげで冷えていたディーヴァの体も温まった。オレは肌艶良くなった気がするし機嫌も良くなった。WIN-WIN!
ホクホクしながらディーヴァとともに封印の解けた次の扉を開ける。
そこには、先ほど相手にしたばかりのプラズマが待ち構えていた。
「お前のことなんて眼中にないぜ」
「あたしももうこわくない!ダンテが説明してくれたもん」
オレたちはいちゃいちゃしながらも、ディーヴァが気を失っていた間に起きた事をお話し済みだ。
アラストルより弱いと言う情報で、ディーヴァの恐怖はログアウトしたようだった。
軽くいなしてやろうと、ディーヴァを背にしたまま今度はイフリートを装備して立ち向かう。
「オラァ!」
素早く前に踏み込んでキツいアッパーをプラズマの顎目掛けて叩き込む。
上に吹っ飛んだプラズマの姿が空気に溶けてブレる。
そのまま消滅して霧散するかーー。
と思ったら、なんと奴は三匹に増えた!
「な、分裂しただと!」
さっきは増えなかった。そんな特性があるとは聞いてないぞ、とアラストルをチラリと見るが彼は単純によく知らなかったのか何も言わなかった。
「わあダンテもどきがいっぱい……最悪だぁ」
「コラディーヴァ最悪ってどう言うことだ!?」
「黙秘!」
ディーヴァがまーた失礼なことを言っている。
オレ自身が最悪なのかオレに似た悪魔だから最悪なのかによって内容は変わるよな?
だが黙秘権を行使してきたことだし、これはあとでお説教確定だ。
とにかく今はディーヴァを相手にしてる場合じゃない。
アメーバのように分裂し増えたオレそっくりな悪魔を討つべし!である。
「ハアアアーーーッ!……セイッ!」
左ストレートからのえぐるような右パンチ。
振り向きざまに二匹目へ強烈な回し蹴りを繰り出しての、もう一匹へと鋭いかかと落としを放つ。
さすがにやったか!と思ったのだが倒した個体が消えたかわり、新たな個体が増えていった。
「おいおい勘弁しろよゴキブリみたいに増えてるんじゃねぇよ……」
「一匹見たら30匹のあいつに例えるのやめて」
げんなりもしたが、それよりもディーヴァだ。
このままでは後ろのディーヴァにいつプラズマの攻撃が及ぶかどうかわからない。巻き込まれたらアウトだ。
「ちっ……!オレのマネしやがってムカつくな。
こいつはいったいなんなんだ」
雷が落ちてきたあとに現れた悪魔。しかも、その体にはこれ見よがしに雷バチバチが走っているときた。
「雷の化身に見えるが、アラストルより上位種の悪魔なのか?」
『どこをどうみたらそうなるのさ!そんなわけないでしょ!?俺のほうが上!こいつ雑魚!!』
「叫ばなくても聞こえてるよ」
雷が落ちる時の勢いでキンキン喚かれた。
自分の属性が関わると意外とめんどくさいんだよなァ……魔具とか悪魔って奴はさ。それだけ自分の得意分野には誇りと自信があるってことなんだろうけどな。
やれやれ、アラストルにネヴァンを会わせたらどうなる事やら。
悪魔の真似攻撃を回避しながら、それ以上の素早さでもってアラストルを叩きつける。
お?いつもよりアラストルの斬撃が攻撃力高く感じるぞ。
でも相手も雷属性なのに、半減しないのか?
『ふん……雷と魔族の血を合わせることで生まれたプラズマって悪魔だよ。
敵対する相手の姿も攻撃もコピーしてくる厄介な相手。
まっ、コピーしてくるって言ってもみたまんまだし、周りを見た目で騙す作戦は使えないけどね〜』
さっきのがよっぽど気に食わなかったらしく、ずいぶんと相手の悪魔を下げてくる。
まあこの青い体に剥き出した赤い目玉状態じゃなぁ……。
これでひっかかるやつがいたら見てみたいもんだ。
『あと俺のが上位種だから俺の攻撃が半減するとかそういうことはないからね』
そう言われ、安心してアラストルを振り下ろす。
なるほど確かに、こっちの攻撃の効きが悪くなる心配はなさそうだ。むしろ、奴の攻撃があまり効かなくなっている感じがする。イイなこれ。
袈裟懸けに斬りつければ、プラズマはいとも簡単に真っ二つになり霧散した。
うわ、自分と同じ形の悪魔真っ二つとかなかなかエグい。
それにしても真似しぃの悪魔、か。
かつて相手にしたドッペルゲンガーとも違う悪魔だったのを思い出す。
ドッペルゲンガー……クロ。あいつのほうが強かった。
プラズマは足元にも及ばないというのだけは言っておこう。別に下げているわけじゃないが。
しかし、ドッペルゲンガーを思い出したら腹が立った。
あいつが姿をくらました時にディーヴァの唇を奪っていったこと、オレは未だに根に持っている。
だというのに、ディーヴァはあいつにやたら好意的だった。オレというものがありながら!
オレと同じ姿形をしているからこそタチが悪いし許せなかった。
おとなげない?何言ってる。オレはディーヴァが関わればいつだっておとなげないし、ピュアピュアな少年の心を忘れず生きてるカッコいい大人のお兄さんだ。
「おーいディーヴァ起きろ」
しかし、オレは思い出したドッペルゲンガーについて怒っている状態。
この状況で半ば眠りこけるように気を失ったディーヴァをいじめてやりたいくらいにはな。
ゆさゆさとディーヴァをゆり動かせば、とろりとまぶたを開き、愛し子が目を開けた。
「……ン………。
あー、ごめん。あたしったら怖くて頭パーンして気絶しちゃったのね。一つ目って怖いよねぇ……。
って、ダンテ?なんか顔怖いよ?」
起きたならいい。
あとは怒りの赴くまま気の向くままいじめるだけ。
ガブリ!
抱き起こしたディーヴァの肩口に唇を寄せ、傷がつかない程度に歯を立てる。
「はぅあ!?ちょ、いきなり何するの!?」
「ディーヴァはオレのもんだよなって」
「いたっ!意味がわからない〜」
疑問符を浮かばせながらじたばたもがくディーヴァの肩口に再度噛みつく。なんだかンマイ。
噛みしめたらじゅわーって甘い気がするのはどうしてだろう。噛みしめたら怪我するのでしないが。
「思い出し嫉妬」
「おもいだししっとってな……ひゃんっ」
あまり噛んでばかりは痛かろう。労わるよう患部に優しく舌先を這わせた。
「オレの心の問題だからディーヴァは知らなくていい。
おとなしくオレを受け入れてくれ」
「え、あ……その。…………はい」
今ここにいないドッペルゲンガーのクロのことなんて、ディーヴァには思い出させたくない。
ディーヴァの思考の中に、あいつがいると思うだけでどうにかなっちまいそうだ!
とはいえさすがにこんなところで変なことはしない。
何度も言うが絶対しない。ましてやこんな硬い床で!
いやしかし、おとなしくオレの唇を受け入れるディーヴァはかわいかった。とだけ言っておくか。
おかげで冷えていたディーヴァの体も温まった。オレは肌艶良くなった気がするし機嫌も良くなった。WIN-WIN!
ホクホクしながらディーヴァとともに封印の解けた次の扉を開ける。
そこには、先ほど相手にしたばかりのプラズマが待ち構えていた。
「お前のことなんて眼中にないぜ」
「あたしももうこわくない!ダンテが説明してくれたもん」
オレたちはいちゃいちゃしながらも、ディーヴァが気を失っていた間に起きた事をお話し済みだ。
アラストルより弱いと言う情報で、ディーヴァの恐怖はログアウトしたようだった。
軽くいなしてやろうと、ディーヴァを背にしたまま今度はイフリートを装備して立ち向かう。
「オラァ!」
素早く前に踏み込んでキツいアッパーをプラズマの顎目掛けて叩き込む。
上に吹っ飛んだプラズマの姿が空気に溶けてブレる。
そのまま消滅して霧散するかーー。
と思ったら、なんと奴は三匹に増えた!
「な、分裂しただと!」
さっきは増えなかった。そんな特性があるとは聞いてないぞ、とアラストルをチラリと見るが彼は単純によく知らなかったのか何も言わなかった。
「わあダンテもどきがいっぱい……最悪だぁ」
「コラディーヴァ最悪ってどう言うことだ!?」
「黙秘!」
ディーヴァがまーた失礼なことを言っている。
オレ自身が最悪なのかオレに似た悪魔だから最悪なのかによって内容は変わるよな?
だが黙秘権を行使してきたことだし、これはあとでお説教確定だ。
とにかく今はディーヴァを相手にしてる場合じゃない。
アメーバのように分裂し増えたオレそっくりな悪魔を討つべし!である。
「ハアアアーーーッ!……セイッ!」
左ストレートからのえぐるような右パンチ。
振り向きざまに二匹目へ強烈な回し蹴りを繰り出しての、もう一匹へと鋭いかかと落としを放つ。
さすがにやったか!と思ったのだが倒した個体が消えたかわり、新たな個体が増えていった。
「おいおい勘弁しろよゴキブリみたいに増えてるんじゃねぇよ……」
「一匹見たら30匹のあいつに例えるのやめて」
げんなりもしたが、それよりもディーヴァだ。
このままでは後ろのディーヴァにいつプラズマの攻撃が及ぶかどうかわからない。巻き込まれたらアウトだ。