mission 16:named nightmare ~夕闇の城~
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「くっらぁーーい……。
それに冷え込んでる〜」
外とは比べ物にならない暗さに包まれた城内。
夜の暗さ?いや、これは悪魔の時間にどっぷりと染まりきったことであふれた瘴気のせいだ。
すでにここまで広がっているとはな。
天使の血を引くディーヴァにはきつかろう。
……と思ったが、当のディーヴァはけろりとしていた。
恐怖と夜の気温でひどく怯えているのはいつも通りだが、悪魔の瘴気で体をやられてはいない。
瘴気に慣れたのか?そんなばかな。ディーヴァの体はこの城に来てからおかしい。
再会時は偽物と疑ったが、今はディーヴァ本人だと確信している。それは間違いない。
だがオレは、この今のディーヴァの状態についてとんでもない勘違いをしているのではないだろうか。
不安でたまらない。
それでも、何もわからない以上はオレは今ここにいるディーヴァを守る他ない。
ディーヴァを抱きよせる。
「あれ、ダンテも震えてる……?もー。あたしと一緒で怖がりなんだから」
「ああそうだな。オレも怖がりだ。今とても怖いよ」
「えへへ、そっかぁ」
ディーヴァがオレの抱擁から顔だけを出し、こちらの士気が下がりそうなへらりとした笑顔を浮かべる。
オレがと怖いともらしている時に、そんな顔で笑うのは何故なんだ。
「ダンテもこわいんだってわかったら少し元気でた」
「なんだそれ」
抱き寄せたときに乱れたディーヴァの髪の毛を耳にそっとかけ、頬を撫でる。
撫でられて嬉しいのか、その笑みがふんわりとした柔らかなものにかわり頬に置かれた手に顔をすりすりしてくる。
愛しい存在を前に、なぜ笑うのかなんて疑問は吹っ飛んだ。
「あ、よく考えたら手に入れた魔光石まだ持ってるんだった。
持ってればちょっとは明るいよね?」
そう言ってディーヴァが取り出したのはほのかな光を放つ石。
半ば押し付けるように渡された代わり、抱いていたディーヴァが離れていく。
ああ、オレのディーヴァのぬくもりが〜。まあしかたないか。
……ふむ。ディーヴァが持つことで浄化されてしまったか、魔の気配が若干薄れてしまっているようだ。
それでも足元を照らすには事欠かない程度に光るそれ。
今なら思う。2つ手に入れといてよかったと。
オレとディーヴァで使えるからな。
最初の扉を開ければ大きなホールだ。
ホールくらいは、明るく迎えてくれるだろう。そう踏んで開け放つそこは。
「更に暗いとはどういうことですかね??」
ゴトッ!
魔光石を落としたディーヴァが、言葉を発しながらオレにひっついた。
ついでにいうとその魔光石の先端がオレの爪先に落ちた。ブーツの上からでも地味にいたい。
「確かに暗いが、壁の紋章だけ少し明るく光ってるぞ」
拾った魔光石をディーヴァの手に握らせ、光もれる壁へと顔を向けさせる。
「あたしこの部屋に来た回数はそこまで多くないけど、あんなのあったの?」
「いいやない。罠かもな」
まるでスポットライトでも当てているかの如く、そこだけ妙に目立っている。
あからさますぎて罠にしか見えない。
「罠なら発動させないでおこうよ!ほっといて次いこ、次」
「残念ながら進みたい扉には悪魔の封印が張られてる。ご丁寧に悪魔の血に反応するタイプじゃなく、特定の仕掛けを解除することで解ける封印がな。そして他に道はない」
「なら罠でも発動するしかないじゃない!」
嫌がるディーヴァの思いをぶった斬り!
どちらにせよそれ以外の道がない以上、紋章の罠を発動するしかない。……誘導されているのは癪だが。
「そういうわけで今回はノッてやろうじゃねぇか。
何かあるといけないからな、ディーヴァはオレから離れるなよ?」
離れたいと思ったところでこの暗さでは難しいだろうけどもな。
無言で頷いたディーヴァを確認後、紋章へと拳を叩き込む。
さて、紋章が発動したら何がくる?
ディーヴァをその背に庇ったと同時、空が光り、雷鳴が聞こえてきた。ディーヴァの大嫌いなカミナリサマだ。
近い、これは落ちるぞ。
「かみなり……っ!」
思った通り、暗黒の空が臨める天井から轟音と共に青紫の稲妻が落ちてきた。
それは騎士像の槍へと直撃し、騎士像が砕け散ってしまった。
雷の余波が及ばぬよう、ディーヴァをかばい雷の様子をうかがう。
雷電帯びた瓦礫の中飛び上がったのは、青い蝙蝠型の悪魔。
奴からはアラストルともネヴァンともグリフォンとも違う魔力を感じた。
大きく羽ばたいたそれは地に降り立つと同時、ヒトの形を成した。
それもなんということか。オレの姿をとった!
青い体躯に、一つの赤い目玉という中途半端ないでたちで。
「オレの劣化版!?」
赤い目玉をひん剥いて、電撃のレーザービームが向かってきた。
あんなもの食らったら焼き切れて真っ二つ。
良いこのみんなのトラウマ(初代実写版●イオハザード)じゃねぇか。
ディーヴァをかかえ慌てて避ける。
「ダンテの姿ででも青くて一つ目おばけであわわわわぶくぶくぶく……」
あ、ディーヴァが気をやった。
まさにバケモン!って見た目のああいう悪魔に耐性ないもんな。
一つ目でオレの姿とか、オレでも薄寒いものを感じるし。
奴は階段の上にいるようだ。階段裏の死角へディーヴァをそっと寝かせると、アラストルを手に悪魔の前へ躍り出る。
途端、魔力で生成したらしいアラストルもどきで悪魔がスティンガーふっかけてきやがった!
からの、ハイタイムとはやりおる。
思わず回避行動に専念してしまったではないか。
それに冷え込んでる〜」
外とは比べ物にならない暗さに包まれた城内。
夜の暗さ?いや、これは悪魔の時間にどっぷりと染まりきったことであふれた瘴気のせいだ。
すでにここまで広がっているとはな。
天使の血を引くディーヴァにはきつかろう。
……と思ったが、当のディーヴァはけろりとしていた。
恐怖と夜の気温でひどく怯えているのはいつも通りだが、悪魔の瘴気で体をやられてはいない。
瘴気に慣れたのか?そんなばかな。ディーヴァの体はこの城に来てからおかしい。
再会時は偽物と疑ったが、今はディーヴァ本人だと確信している。それは間違いない。
だがオレは、この今のディーヴァの状態についてとんでもない勘違いをしているのではないだろうか。
不安でたまらない。
それでも、何もわからない以上はオレは今ここにいるディーヴァを守る他ない。
ディーヴァを抱きよせる。
「あれ、ダンテも震えてる……?もー。あたしと一緒で怖がりなんだから」
「ああそうだな。オレも怖がりだ。今とても怖いよ」
「えへへ、そっかぁ」
ディーヴァがオレの抱擁から顔だけを出し、こちらの士気が下がりそうなへらりとした笑顔を浮かべる。
オレがと怖いともらしている時に、そんな顔で笑うのは何故なんだ。
「ダンテもこわいんだってわかったら少し元気でた」
「なんだそれ」
抱き寄せたときに乱れたディーヴァの髪の毛を耳にそっとかけ、頬を撫でる。
撫でられて嬉しいのか、その笑みがふんわりとした柔らかなものにかわり頬に置かれた手に顔をすりすりしてくる。
愛しい存在を前に、なぜ笑うのかなんて疑問は吹っ飛んだ。
「あ、よく考えたら手に入れた魔光石まだ持ってるんだった。
持ってればちょっとは明るいよね?」
そう言ってディーヴァが取り出したのはほのかな光を放つ石。
半ば押し付けるように渡された代わり、抱いていたディーヴァが離れていく。
ああ、オレのディーヴァのぬくもりが〜。まあしかたないか。
……ふむ。ディーヴァが持つことで浄化されてしまったか、魔の気配が若干薄れてしまっているようだ。
それでも足元を照らすには事欠かない程度に光るそれ。
今なら思う。2つ手に入れといてよかったと。
オレとディーヴァで使えるからな。
最初の扉を開ければ大きなホールだ。
ホールくらいは、明るく迎えてくれるだろう。そう踏んで開け放つそこは。
「更に暗いとはどういうことですかね??」
ゴトッ!
魔光石を落としたディーヴァが、言葉を発しながらオレにひっついた。
ついでにいうとその魔光石の先端がオレの爪先に落ちた。ブーツの上からでも地味にいたい。
「確かに暗いが、壁の紋章だけ少し明るく光ってるぞ」
拾った魔光石をディーヴァの手に握らせ、光もれる壁へと顔を向けさせる。
「あたしこの部屋に来た回数はそこまで多くないけど、あんなのあったの?」
「いいやない。罠かもな」
まるでスポットライトでも当てているかの如く、そこだけ妙に目立っている。
あからさますぎて罠にしか見えない。
「罠なら発動させないでおこうよ!ほっといて次いこ、次」
「残念ながら進みたい扉には悪魔の封印が張られてる。ご丁寧に悪魔の血に反応するタイプじゃなく、特定の仕掛けを解除することで解ける封印がな。そして他に道はない」
「なら罠でも発動するしかないじゃない!」
嫌がるディーヴァの思いをぶった斬り!
どちらにせよそれ以外の道がない以上、紋章の罠を発動するしかない。……誘導されているのは癪だが。
「そういうわけで今回はノッてやろうじゃねぇか。
何かあるといけないからな、ディーヴァはオレから離れるなよ?」
離れたいと思ったところでこの暗さでは難しいだろうけどもな。
無言で頷いたディーヴァを確認後、紋章へと拳を叩き込む。
さて、紋章が発動したら何がくる?
ディーヴァをその背に庇ったと同時、空が光り、雷鳴が聞こえてきた。ディーヴァの大嫌いなカミナリサマだ。
近い、これは落ちるぞ。
「かみなり……っ!」
思った通り、暗黒の空が臨める天井から轟音と共に青紫の稲妻が落ちてきた。
それは騎士像の槍へと直撃し、騎士像が砕け散ってしまった。
雷の余波が及ばぬよう、ディーヴァをかばい雷の様子をうかがう。
雷電帯びた瓦礫の中飛び上がったのは、青い蝙蝠型の悪魔。
奴からはアラストルともネヴァンともグリフォンとも違う魔力を感じた。
大きく羽ばたいたそれは地に降り立つと同時、ヒトの形を成した。
それもなんということか。オレの姿をとった!
青い体躯に、一つの赤い目玉という中途半端ないでたちで。
「オレの劣化版!?」
赤い目玉をひん剥いて、電撃のレーザービームが向かってきた。
あんなもの食らったら焼き切れて真っ二つ。
良いこのみんなのトラウマ(初代実写版●イオハザード)じゃねぇか。
ディーヴァをかかえ慌てて避ける。
「ダンテの姿ででも青くて一つ目おばけであわわわわぶくぶくぶく……」
あ、ディーヴァが気をやった。
まさにバケモン!って見た目のああいう悪魔に耐性ないもんな。
一つ目でオレの姿とか、オレでも薄寒いものを感じるし。
奴は階段の上にいるようだ。階段裏の死角へディーヴァをそっと寝かせると、アラストルを手に悪魔の前へ躍り出る。
途端、魔力で生成したらしいアラストルもどきで悪魔がスティンガーふっかけてきやがった!
からの、ハイタイムとはやりおる。
思わず回避行動に専念してしまったではないか。