mission 13:sunken ship ~脱出~
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ディーヴァはほんの少し遅かった。
きっと水中が予想より暗くて出口を間違えそうになったのだろう。オレはそこまで暗く感じなかったが、ディーヴァには真っ暗闇に見えていたはず。
オレも潜って初めて暗さに気がついたくらいだ。悪いことをした。
出てきたディーヴァを急いで回収し、首に腕を巻きつかせつつ移動を開始する。
ディーヴァの体にオレのバタ脚がぶつからないよう気をつけながら、水中を泳ぐ。
船長室の扉から出られていたら、そのまま甲板だったのだが、通気口がつながっていたのはその下の部屋。砲甲板だった場所だ。
もともと老朽化の進んだ船内は脆かったろう。入ってきた水の勢いでところどころ壊れており、柱が傾いてただの木材状態だ。
(すぐ上の甲板から出るのは……やっぱり無理か)
これだけ脆くなっているのなら上への扉だって足蹴にしたら一瞬で出られるはずなのに、そこは封印されているかのように固く閉ざされていた。船長室の扉と同じだ。
(ここから出れりゃすぐなんだがな)
開かない扉にいつまでも構っていられない。
踵を返し、泳いで柱を横切ろうとする。
「!!?」
柱の陰に、あのトカゲ悪魔が潜んでいた。
1匹ではなく2匹か。悠々と水中を我が物顔で泳いでいる。
(ったく、なんでまたこいつらがいるんだ?)
到着した場所の水中に潜んでいた個体が、この船内に入り込んだのかもしれない。
いや、これだけ水没しているのだから船の内部のどこかに元々潜んでいたやつが出てきた、という可能性もありそうだ。
こんなトカゲ悪魔、普段なら水中だろうがどうということはないが、今はディーヴァがいる。
守るため後ろに下がらせておける状況じゃない上、呼吸を耐えさせているこの状態。
自分自身の呼吸には特に問題はなくまだ我慢できそうで、攻撃を受けて負傷するのなんて日常茶飯事だ。
トカゲ悪魔のちっぽけな攻撃を受けようと、こちとら半分悪魔じゃい!すぐ治る。
心配なのはただただ、ディーヴァの呼吸だけ。彼女の安全と命が1番大事なんだ。
逃げるという手もあったが、よく見れば他の部屋へ繋がっていそうな道には正式な悪魔の結界が張られていた。
この暗い水底で倒して進むしかない。
(スニーキング・アンド・デストロイ作戦だな)
相手は水の動きにも敏感かもしれない。
いきなり見つかるのは得策とは感じ難い。
水を掻く強さに気をつけながら悪魔の背後に回った。
バシュン!バシュン!!
手に忍ばせた装填済みのニードルガンを近い方の対象に向け、数発撃ち込む。
水を掻き分け高速で進む太い針が、悪魔の体を捕らえた。
腹を抉るように貫通していったニードルガンの針弾。
赤い液体が水中に一瞬広がり、すぐに小さなレッドオーブの結晶へと変わって水を漂う。
水にも溶けぬ悪魔の血。相変わらず面白い体液だ。
オレ達のような半分悪魔や、特殊な悪魔、上級の悪魔の一部には結晶化しない血液を持つ者も多いが、たいていの雑魚悪魔は血が空気に触れると結晶化する。
この妖しい輝きに惹かれ、レッドオーブは裏社会では高値で取引される。
こんな呪いのアイテムにしかならないブツ、人間の手には余るはずなんだけどな。人間ってのは不思議だ。
(ちっ……さすがに一回じゃ仕留められないか)
余計な事考えている場合ではなかった。
貫通はしたが、その数発は致命傷になり得なかった。
心臓や脳天を狙えれば違ったかもしれないが、後から思っても意味なし。
こちらの居場所が気づかれ、反撃にとトカゲ悪魔の爪が弾丸のように撃たれる。
目の前に飛んでくる悪魔の鋭いナイフ……もとい爪先。
ドスドスドス!!
碇を巻き上げるキャプスタンの陰に隠れた瞬間、その太い柱に爪が刺さる。
刺さるなんていうレベルじゃない。鋭利な爪が相当のスピードで飛んできて柱の一部は破壊された。
(!!……あぶねー)
あわててこの陰へと逃げ込んだのは、自分に当たるからではなく、ディーヴァの体のどこかに当たるのを防ぐため。
しかし自身の負傷は気にしないとは言え、攻撃を受けたいわけじゃない。
悪魔の変わった攻撃を受けたい日もあるが、あまりそんなことをしてるとディーヴァにどやされ……おっと、心配をかける。
それに主人公にこれ以上のドM疑惑がつくのは、嬉しくないな。
とはいえ、こんなことしてる場合じゃない。
一秒一秒が惜しい。
タイミングを見計らう時間も惜しい。
今こそ本当に短期決戦だ。
すかさず陰から顔を出しニードルガンを撃ち込めば、自分の頬に奴の爪がかすっていったが狙いの悪魔は倒す事ができた。
仄暗い闇に満ちた水の中、残りのレッドオーブがキラキラと宝石のように漂う。
だが休む暇はない。
ここにはもう1匹のトカゲ悪魔がいて、今の戦闘のせいでこちらの居場所はまるわかり。
高速で放たれた爪の弾丸が、こちらを害そうと狙っていた。
(させるかよ!)
こっちからも弾丸のようにニードルガンの針を撃ち出す。
相殺された弾丸は消えてしまい、煙が発生しないかわりに水中を濁した。
どうせ悪魔はその向こう、直線上にいるのだ。ニードルガンを激しく撃ちながら、そのまま泳いで突進する。
ついでに次に向かうはずの、悪魔の結界はその近く。悪魔を倒し、転がり込むだけだ。
悪魔を蜂の巣にしながら、泳ぎに使っていたその脚力を攻撃へと転化する。
水中でも半魔の怪力は威力を落とさない。
跳び後ろ回し蹴りのような型で、すでに千切れ飛びそうな悪魔の胴体を真っ二つにした。
ぐるりと回転する視界の中で爬虫類悪魔の長い瞳孔と目が合い、次に水中でも美しいディーヴァのエメラルドの瞳と目が合った。
((!!!?))
それまではダンテの指示に従い、目を閉じていた。
ダンテが泳ぐ動き、出口を探そうと急ぐその動きはしがみつく体から伝わっていた。
それはいつしか、物を操作するような動きへと変わり、手元から何かを放つような音まで聞こえてきた。
ダンテが一瞬だけ怯んだのも伝わってくるし、素早く動くダンテのバタ足もわかる。
出口を探して焦って泳ぐのは当然かもしれない。
ダンテだけならまだしも、あたしというお荷物を抱えてるんだし。
こういう時自分も半分悪魔だったらなぁ、そしたら強いのに。ただ守ってもらう側にならずに済むのに。なぁんて思うけど、あたしのダンテは首を横に振るだろう。
そういうお相手を望むダンテは、きっと違う世界の違うダンテだ。
ああ、もう、すぐ閑話休題しちゃうんだから。
きっと水中が予想より暗くて出口を間違えそうになったのだろう。オレはそこまで暗く感じなかったが、ディーヴァには真っ暗闇に見えていたはず。
オレも潜って初めて暗さに気がついたくらいだ。悪いことをした。
出てきたディーヴァを急いで回収し、首に腕を巻きつかせつつ移動を開始する。
ディーヴァの体にオレのバタ脚がぶつからないよう気をつけながら、水中を泳ぐ。
船長室の扉から出られていたら、そのまま甲板だったのだが、通気口がつながっていたのはその下の部屋。砲甲板だった場所だ。
もともと老朽化の進んだ船内は脆かったろう。入ってきた水の勢いでところどころ壊れており、柱が傾いてただの木材状態だ。
(すぐ上の甲板から出るのは……やっぱり無理か)
これだけ脆くなっているのなら上への扉だって足蹴にしたら一瞬で出られるはずなのに、そこは封印されているかのように固く閉ざされていた。船長室の扉と同じだ。
(ここから出れりゃすぐなんだがな)
開かない扉にいつまでも構っていられない。
踵を返し、泳いで柱を横切ろうとする。
「!!?」
柱の陰に、あのトカゲ悪魔が潜んでいた。
1匹ではなく2匹か。悠々と水中を我が物顔で泳いでいる。
(ったく、なんでまたこいつらがいるんだ?)
到着した場所の水中に潜んでいた個体が、この船内に入り込んだのかもしれない。
いや、これだけ水没しているのだから船の内部のどこかに元々潜んでいたやつが出てきた、という可能性もありそうだ。
こんなトカゲ悪魔、普段なら水中だろうがどうということはないが、今はディーヴァがいる。
守るため後ろに下がらせておける状況じゃない上、呼吸を耐えさせているこの状態。
自分自身の呼吸には特に問題はなくまだ我慢できそうで、攻撃を受けて負傷するのなんて日常茶飯事だ。
トカゲ悪魔のちっぽけな攻撃を受けようと、こちとら半分悪魔じゃい!すぐ治る。
心配なのはただただ、ディーヴァの呼吸だけ。彼女の安全と命が1番大事なんだ。
逃げるという手もあったが、よく見れば他の部屋へ繋がっていそうな道には正式な悪魔の結界が張られていた。
この暗い水底で倒して進むしかない。
(スニーキング・アンド・デストロイ作戦だな)
相手は水の動きにも敏感かもしれない。
いきなり見つかるのは得策とは感じ難い。
水を掻く強さに気をつけながら悪魔の背後に回った。
バシュン!バシュン!!
手に忍ばせた装填済みのニードルガンを近い方の対象に向け、数発撃ち込む。
水を掻き分け高速で進む太い針が、悪魔の体を捕らえた。
腹を抉るように貫通していったニードルガンの針弾。
赤い液体が水中に一瞬広がり、すぐに小さなレッドオーブの結晶へと変わって水を漂う。
水にも溶けぬ悪魔の血。相変わらず面白い体液だ。
オレ達のような半分悪魔や、特殊な悪魔、上級の悪魔の一部には結晶化しない血液を持つ者も多いが、たいていの雑魚悪魔は血が空気に触れると結晶化する。
この妖しい輝きに惹かれ、レッドオーブは裏社会では高値で取引される。
こんな呪いのアイテムにしかならないブツ、人間の手には余るはずなんだけどな。人間ってのは不思議だ。
(ちっ……さすがに一回じゃ仕留められないか)
余計な事考えている場合ではなかった。
貫通はしたが、その数発は致命傷になり得なかった。
心臓や脳天を狙えれば違ったかもしれないが、後から思っても意味なし。
こちらの居場所が気づかれ、反撃にとトカゲ悪魔の爪が弾丸のように撃たれる。
目の前に飛んでくる悪魔の鋭いナイフ……もとい爪先。
ドスドスドス!!
碇を巻き上げるキャプスタンの陰に隠れた瞬間、その太い柱に爪が刺さる。
刺さるなんていうレベルじゃない。鋭利な爪が相当のスピードで飛んできて柱の一部は破壊された。
(!!……あぶねー)
あわててこの陰へと逃げ込んだのは、自分に当たるからではなく、ディーヴァの体のどこかに当たるのを防ぐため。
しかし自身の負傷は気にしないとは言え、攻撃を受けたいわけじゃない。
悪魔の変わった攻撃を受けたい日もあるが、あまりそんなことをしてるとディーヴァにどやされ……おっと、心配をかける。
それに主人公にこれ以上のドM疑惑がつくのは、嬉しくないな。
とはいえ、こんなことしてる場合じゃない。
一秒一秒が惜しい。
タイミングを見計らう時間も惜しい。
今こそ本当に短期決戦だ。
すかさず陰から顔を出しニードルガンを撃ち込めば、自分の頬に奴の爪がかすっていったが狙いの悪魔は倒す事ができた。
仄暗い闇に満ちた水の中、残りのレッドオーブがキラキラと宝石のように漂う。
だが休む暇はない。
ここにはもう1匹のトカゲ悪魔がいて、今の戦闘のせいでこちらの居場所はまるわかり。
高速で放たれた爪の弾丸が、こちらを害そうと狙っていた。
(させるかよ!)
こっちからも弾丸のようにニードルガンの針を撃ち出す。
相殺された弾丸は消えてしまい、煙が発生しないかわりに水中を濁した。
どうせ悪魔はその向こう、直線上にいるのだ。ニードルガンを激しく撃ちながら、そのまま泳いで突進する。
ついでに次に向かうはずの、悪魔の結界はその近く。悪魔を倒し、転がり込むだけだ。
悪魔を蜂の巣にしながら、泳ぎに使っていたその脚力を攻撃へと転化する。
水中でも半魔の怪力は威力を落とさない。
跳び後ろ回し蹴りのような型で、すでに千切れ飛びそうな悪魔の胴体を真っ二つにした。
ぐるりと回転する視界の中で爬虫類悪魔の長い瞳孔と目が合い、次に水中でも美しいディーヴァのエメラルドの瞳と目が合った。
((!!!?))
それまではダンテの指示に従い、目を閉じていた。
ダンテが泳ぐ動き、出口を探そうと急ぐその動きはしがみつく体から伝わっていた。
それはいつしか、物を操作するような動きへと変わり、手元から何かを放つような音まで聞こえてきた。
ダンテが一瞬だけ怯んだのも伝わってくるし、素早く動くダンテのバタ足もわかる。
出口を探して焦って泳ぐのは当然かもしれない。
ダンテだけならまだしも、あたしというお荷物を抱えてるんだし。
こういう時自分も半分悪魔だったらなぁ、そしたら強いのに。ただ守ってもらう側にならずに済むのに。なぁんて思うけど、あたしのダンテは首を横に振るだろう。
そういうお相手を望むダンテは、きっと違う世界の違うダンテだ。
ああ、もう、すぐ閑話休題しちゃうんだから。
