mission 13:sunken ship ~脱出~
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飲み込めない唾液がたらりとこぼれおちた。
口の中が熱い。それとも熱いのは口の中のダンテの一部?
顔からも火が出そう。
息が熱くてとけそうで、変な気分で……。
くちゅり、指で唾液をいじくり回す音が、卑猥に響く。
「ディーヴァ、すごくえっちな顔してる」
嬉しそうなダンテの甘い囁きが、耳をくすぐった。
『ちょっとおふたりさーん、こんな状況でおっ始めないでくれる?』
「!!?」
脳にようやく酸素がまわったのは、その言葉を理解したのと同時。
ダンテから慌てて距離をとった。残念そうな顔のダンテの指からは、自分のものとしか思えない銀の糸がてらてらと光っていた。
なんて恥ずかしい!
頬が暑くてたまらない。本当に顔から火が出そうだ。
「な……なに?なんでキス……!?」
指についた唾液をどこか嬉しそうに観察し、ダンテはちゅっとそれを水分補給のように吸ってみせてから口角を上げた。
「覚悟はできてるかって聞いただろうが」
こっちは泳ぎながら出口を探す覚悟だと思ってたのに!
「キスされる覚悟なんて聞いてない」
「お前からディープなキスしてきた時の気概はどうした?似たようなもんだろうが」
「そんなもの洞窟の奥に忘れてきましたー!
だいたいなんで鼻までつまむかな……」
とんでもないキスだった。
……のはともかくとして、つままれすぎて鼻がヒリヒリしている。
ダンテはもう少し自分の力加減を理解すべきだと思うの。
息を整えながら心の中の愚痴をブツブツと言葉に出して呟けば、ダンテはあっけらかんとした顔で「かわいい鼻はつまみたくなるもんさ」、ですって。
「だいたい泳ぎながら出口探すっていっても、頭使うと余計酸素なくなるんだよ?慌てて速く泳いでも酸素使っちゃうから同じ。
息が続かなければおしまいっていうなら、覚悟も何もないじゃない……」
「なーに言ってる。酸素が足りなくなったらここにあるだろ」
そう言ってダンテは自分自身の唇をトントンと小さく叩いた。
「ダンテの口の中?そりゃダンテの呼吸分は酸素あるに決まって、」
「オレを求めろ」
当たり前のことを言ってるなぁ。と、呆れていたらずい、と近づいてきたダンテの唇によって言葉は奪われた。
またも重なる唇。
隙間から入る、舌と空気。
肺の中いっぱいに入り込むダンテの呼吸。ダンテで満たされ侵されて、まるでひとつになっているようだ。
舌先が口内を嬲る動きで麻痺しているのか、気がつけば与えられた呼気で肺やおなかが膨らんできそうだった。
「んやっ、離し……っ!」
どうにか口を離して声を出した。
それによって体の中の苦しさも和らぐ。
しかし、その抱擁からは逃げられないよう、がっちりと腰をホールドされていた。
ジタバタともがいても暴れても、ダンテはその力を緩めてはくれない。
「キスって名前がついた息継ぎだ。水の中で酸素が欲しかったら、オレの呼吸を求めろってこと。酸素の共有しよう?
だから、鼻での呼吸は禁止だ」
鼻から空気を取り入れられないよう、目まで覆う勢いでダンテの手のひらで蓋をされてしまった。
覆うだけなら空気を取り入れる隙間ができそうだが、どういうわけかそれは叶わず。
鼻がそんな状況だというに口はダンテの唇に塞がれ、あるのは窒息してしまいそうな息苦しさだけ。
酸素不足と閉じ込められて絶体絶命になりえる部屋の中、キス地獄が展開される。
ダンテはこれを地獄と言わず、逆に天国と答えそうな表情で薄く笑っていた。
嗚呼、悪魔が笑ってる……。
悪魔が「求めてこい」と、誘惑している……。
酸素を求め、自分からダンテの唇にむしゃぶりついた。
「ぷは、苦し、……は、」
「はい休憩」
何度目か意識が遠のきそうになったが、そのたびにダンテに揺り起こされ覚醒する。
解放された時、あたしの体力は他でもない、味方であるダンテのせいで減ってしまっていた。
ともかく解放されて安心した。弾みきった呼吸を落ち着かせながら文句を垂れる。
こんなの、文句の一つくらい言わなくては気が済まない。
「人が吐き出すのは二酸化炭素!
その中にほんの少し酸素が入ってるって言っても、生きるのに必要な量は入ってないし、普通は酸素の共有なんてできないんだからね!?」
「普通はな。でもオレは半分悪魔だからたぶんできる。
今だってオレが与えたから少しは息できたんじゃないか?」
「ほとんど出来てないと思う……。なのに、酸素チョーダイって無意識にかじりついちゃったじゃん」
気がついたら、ダンテの唇を求めていた気がする。正確にはダンテの口内に存在する、微量な酸素を、だが。
我ながら恥ずかしい事してしまった。
「そうそこ!その少量の酸素を求め吸い付くため、ディーヴァは無我夢中でキスするだろ?
それがいい。そこがいい」
「そうそこって……それがいいって……。ダンテが喜んでるだけだよね!?」
「……………。
まだ時間はある。練習だ、ほら」
「え゛っ!うそ、まだやるの?」
部屋内の水位はふくらはぎまであがってきている。
ワンピースの裾は濡れ始め、ダンテのコートだって水に浸されて濡れている。
なのにこの期に及んでまだ続けようというのか。
何がダンテを駆り立てるのか。その沈黙はなんだ。
それはダンテにしかわからない。
「だって休憩って言っといたろ?」
「休憩って……。もう大丈夫だからここ出ようよ〜〜!ちゅーはもう勘弁して!」
これ以上ダンテの顔が近づけないよう、手のひらで防御してしのぐ。
その上から、ダンテの寂しそうな声が降ってきた。
「ディーヴァはオレのこと嫌いになった?
ようやく再会できた彼女と、体までとはいかなくとも唇くらいずっと繋がってたい。安心したい。そんな考えを持つのは悪いことか?」
手袋越しではないダンテの熱い掌が頬に添えられる。
足元は冷たいのに、そこだけは燃えるように熱く感じた。
口の中が熱い。それとも熱いのは口の中のダンテの一部?
顔からも火が出そう。
息が熱くてとけそうで、変な気分で……。
くちゅり、指で唾液をいじくり回す音が、卑猥に響く。
「ディーヴァ、すごくえっちな顔してる」
嬉しそうなダンテの甘い囁きが、耳をくすぐった。
『ちょっとおふたりさーん、こんな状況でおっ始めないでくれる?』
「!!?」
脳にようやく酸素がまわったのは、その言葉を理解したのと同時。
ダンテから慌てて距離をとった。残念そうな顔のダンテの指からは、自分のものとしか思えない銀の糸がてらてらと光っていた。
なんて恥ずかしい!
頬が暑くてたまらない。本当に顔から火が出そうだ。
「な……なに?なんでキス……!?」
指についた唾液をどこか嬉しそうに観察し、ダンテはちゅっとそれを水分補給のように吸ってみせてから口角を上げた。
「覚悟はできてるかって聞いただろうが」
こっちは泳ぎながら出口を探す覚悟だと思ってたのに!
「キスされる覚悟なんて聞いてない」
「お前からディープなキスしてきた時の気概はどうした?似たようなもんだろうが」
「そんなもの洞窟の奥に忘れてきましたー!
だいたいなんで鼻までつまむかな……」
とんでもないキスだった。
……のはともかくとして、つままれすぎて鼻がヒリヒリしている。
ダンテはもう少し自分の力加減を理解すべきだと思うの。
息を整えながら心の中の愚痴をブツブツと言葉に出して呟けば、ダンテはあっけらかんとした顔で「かわいい鼻はつまみたくなるもんさ」、ですって。
「だいたい泳ぎながら出口探すっていっても、頭使うと余計酸素なくなるんだよ?慌てて速く泳いでも酸素使っちゃうから同じ。
息が続かなければおしまいっていうなら、覚悟も何もないじゃない……」
「なーに言ってる。酸素が足りなくなったらここにあるだろ」
そう言ってダンテは自分自身の唇をトントンと小さく叩いた。
「ダンテの口の中?そりゃダンテの呼吸分は酸素あるに決まって、」
「オレを求めろ」
当たり前のことを言ってるなぁ。と、呆れていたらずい、と近づいてきたダンテの唇によって言葉は奪われた。
またも重なる唇。
隙間から入る、舌と空気。
肺の中いっぱいに入り込むダンテの呼吸。ダンテで満たされ侵されて、まるでひとつになっているようだ。
舌先が口内を嬲る動きで麻痺しているのか、気がつけば与えられた呼気で肺やおなかが膨らんできそうだった。
「んやっ、離し……っ!」
どうにか口を離して声を出した。
それによって体の中の苦しさも和らぐ。
しかし、その抱擁からは逃げられないよう、がっちりと腰をホールドされていた。
ジタバタともがいても暴れても、ダンテはその力を緩めてはくれない。
「キスって名前がついた息継ぎだ。水の中で酸素が欲しかったら、オレの呼吸を求めろってこと。酸素の共有しよう?
だから、鼻での呼吸は禁止だ」
鼻から空気を取り入れられないよう、目まで覆う勢いでダンテの手のひらで蓋をされてしまった。
覆うだけなら空気を取り入れる隙間ができそうだが、どういうわけかそれは叶わず。
鼻がそんな状況だというに口はダンテの唇に塞がれ、あるのは窒息してしまいそうな息苦しさだけ。
酸素不足と閉じ込められて絶体絶命になりえる部屋の中、キス地獄が展開される。
ダンテはこれを地獄と言わず、逆に天国と答えそうな表情で薄く笑っていた。
嗚呼、悪魔が笑ってる……。
悪魔が「求めてこい」と、誘惑している……。
酸素を求め、自分からダンテの唇にむしゃぶりついた。
「ぷは、苦し、……は、」
「はい休憩」
何度目か意識が遠のきそうになったが、そのたびにダンテに揺り起こされ覚醒する。
解放された時、あたしの体力は他でもない、味方であるダンテのせいで減ってしまっていた。
ともかく解放されて安心した。弾みきった呼吸を落ち着かせながら文句を垂れる。
こんなの、文句の一つくらい言わなくては気が済まない。
「人が吐き出すのは二酸化炭素!
その中にほんの少し酸素が入ってるって言っても、生きるのに必要な量は入ってないし、普通は酸素の共有なんてできないんだからね!?」
「普通はな。でもオレは半分悪魔だからたぶんできる。
今だってオレが与えたから少しは息できたんじゃないか?」
「ほとんど出来てないと思う……。なのに、酸素チョーダイって無意識にかじりついちゃったじゃん」
気がついたら、ダンテの唇を求めていた気がする。正確にはダンテの口内に存在する、微量な酸素を、だが。
我ながら恥ずかしい事してしまった。
「そうそこ!その少量の酸素を求め吸い付くため、ディーヴァは無我夢中でキスするだろ?
それがいい。そこがいい」
「そうそこって……それがいいって……。ダンテが喜んでるだけだよね!?」
「……………。
まだ時間はある。練習だ、ほら」
「え゛っ!うそ、まだやるの?」
部屋内の水位はふくらはぎまであがってきている。
ワンピースの裾は濡れ始め、ダンテのコートだって水に浸されて濡れている。
なのにこの期に及んでまだ続けようというのか。
何がダンテを駆り立てるのか。その沈黙はなんだ。
それはダンテにしかわからない。
「だって休憩って言っといたろ?」
「休憩って……。もう大丈夫だからここ出ようよ〜〜!ちゅーはもう勘弁して!」
これ以上ダンテの顔が近づけないよう、手のひらで防御してしのぐ。
その上から、ダンテの寂しそうな声が降ってきた。
「ディーヴァはオレのこと嫌いになった?
ようやく再会できた彼女と、体までとはいかなくとも唇くらいずっと繋がってたい。安心したい。そんな考えを持つのは悪いことか?」
手袋越しではないダンテの熱い掌が頬に添えられる。
足元は冷たいのに、そこだけは燃えるように熱く感じた。
