mission 13:sunken ship ~脱出~
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ドラゴンといえばだ。なあディーヴァ、アラストルを持ってる時のオレの魔人化わかるか?」
肩を組むかのように抱き寄せられ、突然何を言い出すかと思えば。
「あれな、武具によって見た目変わるんだぜ。見るか?」
「見た目が変わるのは知ってるよ……ケルベロスやネヴァンの時もそうだったじゃん。
アラストルだとドラゴンみたいに羽根生えたりするんでしょ。見たよ。
あとこわいから今は見たくないし、見せなくていいよ。魔力も消費しちゃうよ」
あの悪魔の翼の生えたダンテなら記憶のトップバッターに出てくる。
ガーゴイルのような姿のダンテを見た時、全身に鳥肌が立ってしまった。
ダンテなのは分かっていても、細胞の中に組み込まれた天使の血がその存在を拒絶する。
ごめんねダンテ。
「あー、はいはい。
見たくないのはわかったが、んなバージルみたいな顔するなよ。眉間がしょっぱくなるぞ」
失礼な、眉間にシワがよったって言いたいのか。
でも、渋い顔をしてしまっていたのは自分でもわかっていた。
わかってる、わかってるから眉間に指うりうりしないでほしい。
「ディーヴァが魔人化をこわがるのはよくわかってるよ。姿形が悪魔そのままだからな……。
ても、少しずつ慣れてってくれればって、そう思うよ」
ようやく指を離してくれたダンテを見上げる。
その表情からは、受け入れてほしいと望む本音が見てとれる。
このダンテの真剣な顔を見たからじゃない。あたしもダンテの魔人化の姿に慣れる努力がしたかった。
「そうだね。それも新たな課題だね。
お家帰って落ち着いたらダンテの魔人化につきあいたい……他でもない、大好きなダンテのどんな姿も好きになりたいから」
「約束な」
小指を差し出し合い、そっと絡めて振る。
「さて、続きだ」
「続きって言ってるけど、ダンテはなにを探してるの?
言えば怪我しないようちゃんと気をつけて探すよ?」
一旦あたしから離れたダンテが、再び部屋の中を物色しだす。
部屋の中はそこまで広くはないはず。なにを探しているのか教えてくれればもっと協力するのに。
「船長が強奪したであろう、城の所有物」
「じゃあ宝箱の中かな?」
反対側のすみに放置された古い宝箱。
船で1番偉い船長室の中なのだから、もしかしたらすごいお宝やお城で入手した重要なものがあるかもしれない。
そう思って、宝箱の中に手を入れようとすると、ダンテが慌てて静止してきた。
「探して貰うのは嬉しいけどやめとけ。ディーヴァは下手に触るな」
「なんで?」
「わからないか?この部屋の中、悪魔のものとは違う強い魔力を感じる」
「うーん……あんまりわかんない。だってこの島全体に禍々しさあふれてるんだもの」
魔の匂いの違いなんてわからない。
ダージリンのファーストフラッシュ、セカンドフラッシュ…そういった紅茶の香りの違いなら判別できるけどね!えっへん!
『ここ悪魔だらけだからねぇ。臭いものに鼻がなれるとどんな悪臭の中でも鼻が利かないってよくいうじゃん?それが自分の体臭だとしてもね!
それと同じ原理だよねー』
体臭に例えないでほしい。つい自分の体の匂いに鼻を向けてしまったじゃないか。
ダンテに目をやれば、彼も同じように自らの匂いを嗅いでいた。
そんなに心配しなくても大丈夫、ダンテの体の匂いはおちつく香りだし、いい匂いだよ。匂いフェチのディーヴァさんが保証する。
「こほん。それで?違う魔力感じてて触っちゃダメっていうのは?」
「城の所有物とやらは、多分魔導具だからだ。
ディーヴァが気を付けてても、触っただけで怪我するかもしれないだろ?天使なんだからさ。
最悪呪われたりする可能性だってある」
「それは……触りたくないかも……」
「だろ?」
「そこの杖もなんだか気持ち悪いもんね」
壁の隅、時空神像とは違う女神像が変わった杖を握って佇んでいるのがみえた。
2匹の蛇が絡み付いた意匠が施された、特徴ある杖だ。
どこかで見たことがある形だが、蛇はあまり得意ではない。よって気持ち悪いとの感想しかわかなかった。
『それヘルメスの杖だね』
「ん?あ、魔導具これやんけ!」
魔力の発生元ここだ!と指差すダンテ。
ヘルメス……?錬金術の象徴の、ケリュケイオン?言われてみれば同じ形をしている。
錬金術とはこれまた、魔術的な分野が登場したものだ。
思えば聖杯やらなにやら、悪魔の世界観にはぴったりなものばかり見かける気がする。
もしかしてこの島ではあの石の研究をしていたのかもしれない。
予期せぬ弊害だったかもしれないけど、それじゃ悪魔が寄り付いても文句は言えないね。
「おりゃっ」
しっかり女神像の手にはめ込んであったそれを、ダンテが力任せに取り外した。女神像の手が少し欠けてしまったのが見える。
その途端、地鳴りが起きて船が大きくかしいだ。
「っ!なんだ……?」
地鳴り、そして地震。
キョロキョロと見回すダンテと、その影に隠れるあたしの上に大きく揺れた弊害、長年の埃が大量に降り注いだ。
「ぺっぺっ!うぇ〜きたない……。ダンテ、なにが起きてるの?」
「わからん……あの鳥悪魔が戻ってきたか敵の砲弾でも受けたか、いや、……何かにぶつかった?」
ダンテが考察していると、足に冷たい感触。
そして小さな滝のようなシャワーのような水音が聞こえてくる。
聞こえる方を見てギョッとした。
通気用の大きな穴を通して、水が部屋の中に入ってきていた。
足先が濡れて冷たい。
「え!ど、どうしよう!水が!!」
「これは……ぶつかった衝撃で船体に傷でもついたな」
傷から水が入ってきたにしては、水の量は多い。傷というより大きな穴なのではないか?
となると、じきに船の中は水で溢れて最後にはーーー。
「この船沈んじゃうの?」
ダンテのコートの内側に潜り込む勢いだ。
不安げに聞けば、その瞬間にまた「ドォン!」という大きな音。
「沈んだりなんか………沈むっぽいな」
ダンテとふたり、音の聞こえた方角にゆっくりと顔をむけた。
肩を組むかのように抱き寄せられ、突然何を言い出すかと思えば。
「あれな、武具によって見た目変わるんだぜ。見るか?」
「見た目が変わるのは知ってるよ……ケルベロスやネヴァンの時もそうだったじゃん。
アラストルだとドラゴンみたいに羽根生えたりするんでしょ。見たよ。
あとこわいから今は見たくないし、見せなくていいよ。魔力も消費しちゃうよ」
あの悪魔の翼の生えたダンテなら記憶のトップバッターに出てくる。
ガーゴイルのような姿のダンテを見た時、全身に鳥肌が立ってしまった。
ダンテなのは分かっていても、細胞の中に組み込まれた天使の血がその存在を拒絶する。
ごめんねダンテ。
「あー、はいはい。
見たくないのはわかったが、んなバージルみたいな顔するなよ。眉間がしょっぱくなるぞ」
失礼な、眉間にシワがよったって言いたいのか。
でも、渋い顔をしてしまっていたのは自分でもわかっていた。
わかってる、わかってるから眉間に指うりうりしないでほしい。
「ディーヴァが魔人化をこわがるのはよくわかってるよ。姿形が悪魔そのままだからな……。
ても、少しずつ慣れてってくれればって、そう思うよ」
ようやく指を離してくれたダンテを見上げる。
その表情からは、受け入れてほしいと望む本音が見てとれる。
このダンテの真剣な顔を見たからじゃない。あたしもダンテの魔人化の姿に慣れる努力がしたかった。
「そうだね。それも新たな課題だね。
お家帰って落ち着いたらダンテの魔人化につきあいたい……他でもない、大好きなダンテのどんな姿も好きになりたいから」
「約束な」
小指を差し出し合い、そっと絡めて振る。
「さて、続きだ」
「続きって言ってるけど、ダンテはなにを探してるの?
言えば怪我しないようちゃんと気をつけて探すよ?」
一旦あたしから離れたダンテが、再び部屋の中を物色しだす。
部屋の中はそこまで広くはないはず。なにを探しているのか教えてくれればもっと協力するのに。
「船長が強奪したであろう、城の所有物」
「じゃあ宝箱の中かな?」
反対側のすみに放置された古い宝箱。
船で1番偉い船長室の中なのだから、もしかしたらすごいお宝やお城で入手した重要なものがあるかもしれない。
そう思って、宝箱の中に手を入れようとすると、ダンテが慌てて静止してきた。
「探して貰うのは嬉しいけどやめとけ。ディーヴァは下手に触るな」
「なんで?」
「わからないか?この部屋の中、悪魔のものとは違う強い魔力を感じる」
「うーん……あんまりわかんない。だってこの島全体に禍々しさあふれてるんだもの」
魔の匂いの違いなんてわからない。
ダージリンのファーストフラッシュ、セカンドフラッシュ…そういった紅茶の香りの違いなら判別できるけどね!えっへん!
『ここ悪魔だらけだからねぇ。臭いものに鼻がなれるとどんな悪臭の中でも鼻が利かないってよくいうじゃん?それが自分の体臭だとしてもね!
それと同じ原理だよねー』
体臭に例えないでほしい。つい自分の体の匂いに鼻を向けてしまったじゃないか。
ダンテに目をやれば、彼も同じように自らの匂いを嗅いでいた。
そんなに心配しなくても大丈夫、ダンテの体の匂いはおちつく香りだし、いい匂いだよ。匂いフェチのディーヴァさんが保証する。
「こほん。それで?違う魔力感じてて触っちゃダメっていうのは?」
「城の所有物とやらは、多分魔導具だからだ。
ディーヴァが気を付けてても、触っただけで怪我するかもしれないだろ?天使なんだからさ。
最悪呪われたりする可能性だってある」
「それは……触りたくないかも……」
「だろ?」
「そこの杖もなんだか気持ち悪いもんね」
壁の隅、時空神像とは違う女神像が変わった杖を握って佇んでいるのがみえた。
2匹の蛇が絡み付いた意匠が施された、特徴ある杖だ。
どこかで見たことがある形だが、蛇はあまり得意ではない。よって気持ち悪いとの感想しかわかなかった。
『それヘルメスの杖だね』
「ん?あ、魔導具これやんけ!」
魔力の発生元ここだ!と指差すダンテ。
ヘルメス……?錬金術の象徴の、ケリュケイオン?言われてみれば同じ形をしている。
錬金術とはこれまた、魔術的な分野が登場したものだ。
思えば聖杯やらなにやら、悪魔の世界観にはぴったりなものばかり見かける気がする。
もしかしてこの島ではあの石の研究をしていたのかもしれない。
予期せぬ弊害だったかもしれないけど、それじゃ悪魔が寄り付いても文句は言えないね。
「おりゃっ」
しっかり女神像の手にはめ込んであったそれを、ダンテが力任せに取り外した。女神像の手が少し欠けてしまったのが見える。
その途端、地鳴りが起きて船が大きくかしいだ。
「っ!なんだ……?」
地鳴り、そして地震。
キョロキョロと見回すダンテと、その影に隠れるあたしの上に大きく揺れた弊害、長年の埃が大量に降り注いだ。
「ぺっぺっ!うぇ〜きたない……。ダンテ、なにが起きてるの?」
「わからん……あの鳥悪魔が戻ってきたか敵の砲弾でも受けたか、いや、……何かにぶつかった?」
ダンテが考察していると、足に冷たい感触。
そして小さな滝のようなシャワーのような水音が聞こえてくる。
聞こえる方を見てギョッとした。
通気用の大きな穴を通して、水が部屋の中に入ってきていた。
足先が濡れて冷たい。
「え!ど、どうしよう!水が!!」
「これは……ぶつかった衝撃で船体に傷でもついたな」
傷から水が入ってきたにしては、水の量は多い。傷というより大きな穴なのではないか?
となると、じきに船の中は水で溢れて最後にはーーー。
「この船沈んじゃうの?」
ダンテのコートの内側に潜り込む勢いだ。
不安げに聞けば、その瞬間にまた「ドォン!」という大きな音。
「沈んだりなんか………沈むっぽいな」
ダンテとふたり、音の聞こえた方角にゆっくりと顔をむけた。
