mission 12:pirates of the D-M-C ~船長はダンテ~
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「またお前かよチキン野郎。復讐でもしに来たか」
「今度こそ真っ黒焦げにしてやるぞッ!」
「黒焦げはどっちかな?
オレも加減しないんでな……今度はローストチキンじゃ済まないぜ」
船の上で相対しながら軽口を言い合うダンテと悪魔。
内容で確信が持てた。
ちょっと喧しい本来の喋り方、その声、そして鳥の悪魔。
彼は捕まっていた時に頬をつねって引っ張っていじめてきたあの、グリフォンだ。
ディーヴァほっぺの恨み絶対に忘れない。がるるるる。
でもまたあの恐ろしい場所に連れ戻されかねないし、ダンテとグリフォンの戦いのとばっちりを受けそうだしで、挨拶するのもここから飛び出すのもやめておこう。
グリフォンやネロアンジェロとのやり取りは少し楽しかったけれども。
ダンテが指を前に突き出して挑発ポーズを取ったのを始めに、悪魔の纏う雷で赤い視界の中の戦闘が始まった。
グリフォンの体から魔力の塊が吐き出される。
体と同じ大きさのそれは雷の魔の力を帯びていて、分身といった印象を受けた。
「ひぇ、あんなの当たったらひとたまりもなさそう」
まさに真っ黒焦げ。
ダンテを捕らえようと飛び回るそれは絶えず帯電しているようで、当たれば高圧電流が体に流れてショック死してしまうだろう。
ただでさえダンテは揺れ動く不安定な船の上、グリフォン本体から放たれたV字電撃を避けている。
どちらも避けるのは難しいだろうに、時折銃を撃ちながら、船の上を駆けていた。
とうとうダンテに分身が触れた。
「ぐああっ!」
ダンテの全身に、電流が走っている。
その巨体で体当たり感電させながら、真上に吹き飛ばしてダンテをグリフォン本体の攻撃しやすい場へ誘導した。
そこへ狙って落とされるグリフォンの雷。
「ええぃ!真っ黒焦げだァ!!」
「ちっ……アラストル!」
それを避けようともせず、ダンテはアラストルでうまく受け流した。アースの役割を担うアラストルから電流が弾かれ空中に消える。
悔しそうに舌打ちする本体に反して、分身はまだ宙を悠々飛び交っている。
ダンテをとことん痛めつける気か向かってきたそれに、イフリートを装着してみせるダンテ。
「食らえ!炎の回転蹴り!!」
名付けるならローリングブレイズ。
巨鳥の分身がダンテに触れる瞬間、魔界の炎を纏う足で必殺の後方宙返り蹴り。
分身は電気が霧散するように消えた。
「貴様……よくも分身を!
最大にして最狂の放電攻撃食らえ!」
グリフォンの怒りに満ちた声が、頭上に響き渡る。
彼は空高く羽ばたいたかと思うと、周囲に強力な落雷を発生させ、ダンテ目がけて落とした。
雷で発生したプラズマで、空気が歪んで見える。
ダンテが立つ甲板に落ちたそれが目の前いっぱいに広がり、爆弾でも爆発したかのような衝撃が自分の隠れているギリギリまで及んだ。
「ひゃっ!?あ、危なかった……」
あともう少しずれていたら、グリフォンの放電の範囲に入っていた。
ダンテが真っ黒焦げになる前にあたしが真っ黒焦げだ。
こちとらダンテと違い治らない身。勘弁願いたい。え?ダンテだって黒焦げは嫌?それはそうだ。
ディーヴァがちょっぴり酷いことを考えているとは露知らず、離れたところにいるダンテからも見えたらしく、彼は青ざめた顔をしてディーヴァを心配していた。
「このままだと、ディーヴァに当たる。もうアンタとは遊んでられないな」
そのダンテの呟きが聞こえた。
足に力入れたダンテが、ジャンプを繰り返し、高い高いマストの上の方へと飛んでいった。
一瞬ののち、1番上の足場がほとんどない場所に立っているのが肉眼で小さく確認できた。
見上げる首が痛い。
それほどの高さ。
自分があの場所に立っているのを想像しただけで、すくみあがる思いだ。
でも、あたしへの被害を抑えるためにしてくれたのだろう。感謝しかない。
狙い通り、グリフォンの方も上に移動したダンテに合わせ、バトルフィールドを甲板からマストに変えた。
ダンテがマストに登ろうと分身の使用は変わらず。新手の分身が繰り出されたダンテは再びイフリートで破壊して凌いでいた。
本体からの攻撃も苛烈を極める。アラストルを右に左にと、不安定すぎるマストの上で振り抜いていた。
グリフォンにも情が湧いていたが、結局あたしが愛しているのはダンテだ。
ダンテが怪我を負いませんようにと、甲板から願いを込めて祈る。とはいえ、それくらいしかできないのだけれど。
だけれどその想いは通じていたようだ。
「お。愛する彼女がオレの無事を祈ってるぜ。天使の御加護とは最強の守りだな」
戦いの合間にダンテが小さく投げキッスしてくるのが見えた。
いいから戦闘に集中してほしい。
「その頭にぽこぽこ生えてるスズメの大群も狩り尽くしてやるよ。
スズメは丸焼きが良いそうだぜ?」
グリフォンのくちばしとダンテのアラストルとで斬り結びながら、その羽ばたきにかき消されない大声でそう宣言する。
ダンテ、グリフォンさん食べるの?
そう突っ込みたくなったが、たぶんダンテのわかりにくいジョーク。
V字の電撃をいくつも掻い潜ったダンテはグリフォンに飛び乗り、アラストルの斬撃を幾つも叩き込んだ。
「トドメだ!」
一瞬だけダンテが魔人化して見えた。
翼を広げたダンテからの、青い電撃球が炸裂し、爆発した。
「グ、ガァァァァ!こ、これで勝ったと思うなよ……っ!」
叫び声を上げたグリフォンが周りに強烈な電撃を放ちながらダンテを振り落とす。
ダンテが落ちてすぐ、逃げるように飛び去っていった。
「行っちゃった……。
負け犬の遠吠え、ううん、彼は鳥だから負け鳥のさえずり?ってとこなのかなぁ」
「なんだそれ。新しいディーヴァ語か?」
激しい戦闘が終わると、船が進む水の音響く静寂に逆戻り。
あとは戦闘帰りのダンテの声だけ。
戦闘中は焦げていたダンテも、今はもうピンピンしている。
ぱっと見怪我もないようで、ほっとした。
そのダンテが手を差し出している。
「??……ハグ?」
「ハグももちろんほしいけど、まずコート。貸してたオレの一張羅返してくれ」
「えー、ダンテのコート落ち着くから握ってたくなっちゃった」
「おいおい、ライナスの毛布じゃないんだぞ。ほら、オレにしとけ」
ライナスの毛布、じゃなかった、ダンテのコートがあたしから引き剥がされた。
コートを着込んだダンテにより、すっぽり包まれる感覚。
今度こそハグを御所望のようですね!
「あー、疲れた」
「お疲れ様、ダンテ」
くったりと体を預けられてちょっと重いが、悪い気はしない。
『俺は俺は?使い方荒っぽいから俺も疲れてるんだけど??』
「アラストルもお疲れ様!ダンテに力貸してくれてありがとう!」
アラストルの精神体がどこかでにへ、と笑った気がする。
こんなちょっとのやりとりに嫉妬したのか、ダンテの方へと顔を強制的に向けさせられ唇を奪われた。
「このキスとディーヴァからの労いのために生きてる」
「大袈裟だなぁ」
その瞬間、色味だけはロマンチックなセントエルモの火が再び灯る。
船がようやくダンテを主と認めたようだ。
侵入を拒み続けた扉の剣が、再び縛を解いてダンテを歓迎した。
●あとがき
前半超長くてすみません。大幅な寄り道してしまった。
航海はしたが後悔はしていない。
今回は試しに、夢主目線で書いた部分が大きいよ٩( ᐛ )و
たまには面白い。
※トライポファビアは調べないほうがいいです。
集合体恐怖症のことなので後悔するかも。
「今度こそ真っ黒焦げにしてやるぞッ!」
「黒焦げはどっちかな?
オレも加減しないんでな……今度はローストチキンじゃ済まないぜ」
船の上で相対しながら軽口を言い合うダンテと悪魔。
内容で確信が持てた。
ちょっと喧しい本来の喋り方、その声、そして鳥の悪魔。
彼は捕まっていた時に頬をつねって引っ張っていじめてきたあの、グリフォンだ。
ディーヴァほっぺの恨み絶対に忘れない。がるるるる。
でもまたあの恐ろしい場所に連れ戻されかねないし、ダンテとグリフォンの戦いのとばっちりを受けそうだしで、挨拶するのもここから飛び出すのもやめておこう。
グリフォンやネロアンジェロとのやり取りは少し楽しかったけれども。
ダンテが指を前に突き出して挑発ポーズを取ったのを始めに、悪魔の纏う雷で赤い視界の中の戦闘が始まった。
グリフォンの体から魔力の塊が吐き出される。
体と同じ大きさのそれは雷の魔の力を帯びていて、分身といった印象を受けた。
「ひぇ、あんなの当たったらひとたまりもなさそう」
まさに真っ黒焦げ。
ダンテを捕らえようと飛び回るそれは絶えず帯電しているようで、当たれば高圧電流が体に流れてショック死してしまうだろう。
ただでさえダンテは揺れ動く不安定な船の上、グリフォン本体から放たれたV字電撃を避けている。
どちらも避けるのは難しいだろうに、時折銃を撃ちながら、船の上を駆けていた。
とうとうダンテに分身が触れた。
「ぐああっ!」
ダンテの全身に、電流が走っている。
その巨体で体当たり感電させながら、真上に吹き飛ばしてダンテをグリフォン本体の攻撃しやすい場へ誘導した。
そこへ狙って落とされるグリフォンの雷。
「ええぃ!真っ黒焦げだァ!!」
「ちっ……アラストル!」
それを避けようともせず、ダンテはアラストルでうまく受け流した。アースの役割を担うアラストルから電流が弾かれ空中に消える。
悔しそうに舌打ちする本体に反して、分身はまだ宙を悠々飛び交っている。
ダンテをとことん痛めつける気か向かってきたそれに、イフリートを装着してみせるダンテ。
「食らえ!炎の回転蹴り!!」
名付けるならローリングブレイズ。
巨鳥の分身がダンテに触れる瞬間、魔界の炎を纏う足で必殺の後方宙返り蹴り。
分身は電気が霧散するように消えた。
「貴様……よくも分身を!
最大にして最狂の放電攻撃食らえ!」
グリフォンの怒りに満ちた声が、頭上に響き渡る。
彼は空高く羽ばたいたかと思うと、周囲に強力な落雷を発生させ、ダンテ目がけて落とした。
雷で発生したプラズマで、空気が歪んで見える。
ダンテが立つ甲板に落ちたそれが目の前いっぱいに広がり、爆弾でも爆発したかのような衝撃が自分の隠れているギリギリまで及んだ。
「ひゃっ!?あ、危なかった……」
あともう少しずれていたら、グリフォンの放電の範囲に入っていた。
ダンテが真っ黒焦げになる前にあたしが真っ黒焦げだ。
こちとらダンテと違い治らない身。勘弁願いたい。え?ダンテだって黒焦げは嫌?それはそうだ。
ディーヴァがちょっぴり酷いことを考えているとは露知らず、離れたところにいるダンテからも見えたらしく、彼は青ざめた顔をしてディーヴァを心配していた。
「このままだと、ディーヴァに当たる。もうアンタとは遊んでられないな」
そのダンテの呟きが聞こえた。
足に力入れたダンテが、ジャンプを繰り返し、高い高いマストの上の方へと飛んでいった。
一瞬ののち、1番上の足場がほとんどない場所に立っているのが肉眼で小さく確認できた。
見上げる首が痛い。
それほどの高さ。
自分があの場所に立っているのを想像しただけで、すくみあがる思いだ。
でも、あたしへの被害を抑えるためにしてくれたのだろう。感謝しかない。
狙い通り、グリフォンの方も上に移動したダンテに合わせ、バトルフィールドを甲板からマストに変えた。
ダンテがマストに登ろうと分身の使用は変わらず。新手の分身が繰り出されたダンテは再びイフリートで破壊して凌いでいた。
本体からの攻撃も苛烈を極める。アラストルを右に左にと、不安定すぎるマストの上で振り抜いていた。
グリフォンにも情が湧いていたが、結局あたしが愛しているのはダンテだ。
ダンテが怪我を負いませんようにと、甲板から願いを込めて祈る。とはいえ、それくらいしかできないのだけれど。
だけれどその想いは通じていたようだ。
「お。愛する彼女がオレの無事を祈ってるぜ。天使の御加護とは最強の守りだな」
戦いの合間にダンテが小さく投げキッスしてくるのが見えた。
いいから戦闘に集中してほしい。
「その頭にぽこぽこ生えてるスズメの大群も狩り尽くしてやるよ。
スズメは丸焼きが良いそうだぜ?」
グリフォンのくちばしとダンテのアラストルとで斬り結びながら、その羽ばたきにかき消されない大声でそう宣言する。
ダンテ、グリフォンさん食べるの?
そう突っ込みたくなったが、たぶんダンテのわかりにくいジョーク。
V字の電撃をいくつも掻い潜ったダンテはグリフォンに飛び乗り、アラストルの斬撃を幾つも叩き込んだ。
「トドメだ!」
一瞬だけダンテが魔人化して見えた。
翼を広げたダンテからの、青い電撃球が炸裂し、爆発した。
「グ、ガァァァァ!こ、これで勝ったと思うなよ……っ!」
叫び声を上げたグリフォンが周りに強烈な電撃を放ちながらダンテを振り落とす。
ダンテが落ちてすぐ、逃げるように飛び去っていった。
「行っちゃった……。
負け犬の遠吠え、ううん、彼は鳥だから負け鳥のさえずり?ってとこなのかなぁ」
「なんだそれ。新しいディーヴァ語か?」
激しい戦闘が終わると、船が進む水の音響く静寂に逆戻り。
あとは戦闘帰りのダンテの声だけ。
戦闘中は焦げていたダンテも、今はもうピンピンしている。
ぱっと見怪我もないようで、ほっとした。
そのダンテが手を差し出している。
「??……ハグ?」
「ハグももちろんほしいけど、まずコート。貸してたオレの一張羅返してくれ」
「えー、ダンテのコート落ち着くから握ってたくなっちゃった」
「おいおい、ライナスの毛布じゃないんだぞ。ほら、オレにしとけ」
ライナスの毛布、じゃなかった、ダンテのコートがあたしから引き剥がされた。
コートを着込んだダンテにより、すっぽり包まれる感覚。
今度こそハグを御所望のようですね!
「あー、疲れた」
「お疲れ様、ダンテ」
くったりと体を預けられてちょっと重いが、悪い気はしない。
『俺は俺は?使い方荒っぽいから俺も疲れてるんだけど??』
「アラストルもお疲れ様!ダンテに力貸してくれてありがとう!」
アラストルの精神体がどこかでにへ、と笑った気がする。
こんなちょっとのやりとりに嫉妬したのか、ダンテの方へと顔を強制的に向けさせられ唇を奪われた。
「このキスとディーヴァからの労いのために生きてる」
「大袈裟だなぁ」
その瞬間、色味だけはロマンチックなセントエルモの火が再び灯る。
船がようやくダンテを主と認めたようだ。
侵入を拒み続けた扉の剣が、再び縛を解いてダンテを歓迎した。
●あとがき
前半超長くてすみません。大幅な寄り道してしまった。
航海はしたが後悔はしていない。
今回は試しに、夢主目線で書いた部分が大きいよ٩( ᐛ )و
たまには面白い。
※トライポファビアは調べないほうがいいです。
集合体恐怖症のことなので後悔するかも。
