mission 12:pirates of the D-M-C ~船長はダンテ~
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
船守たるデスサイズが倒れ、そして消える。
ダンテはレッドオーブの回収もせず、ディーヴァの無事を確かめにコートをめくり、何も言わずに抱き上げた。
「ディーヴァのところに奴の鎌は飛んできてないよな?」
「鎌?大丈夫だと思うけど……」
なんでも、とばっちりで怪我してないか結構気が気じゃなかったらしい。
そんなものが樽に飛んできていたら、リアル黒髭危機一髪ではないか。しかもどうあがいても死ぬタイプの天使危機一髪。
絶対流行らない。
尚も抱きしめたがるダンテにコートを着せていれば、甲板の台にぽつぽつ、またぽつ、とセントエルモの火が灯る。その数4つ。
「まってまって!セントエルモの火の発光数多すぎない!?
カルトルとポルックスどころじゃない!4つもある!おばけ!こわ!」
「カルトルだかポルックスだかは何のことかよくわからないが、ただ単に灯し台が多いんだろ。そもそも科学的に立証されてる現象なら怖がることないさ。
まあ……ここのはディーヴァのお嫌いなヒトダマだろうけどな?ひひひ!」
「〜〜〜ダンテ最低!」
その瞬間、ついダンテの顔面にパンチしてしまった。若干めり込んだ気がしたが実際痛い思いをしたのはこっちだった。
ダンテは戦闘後の興奮からか、怒りもせずディーヴァを抱き寄せていた。
とうとう船が動き出す。
船全体が唸るような地響きがおき、長年の埃やサビを無理やり落とす軋んだ音がしばらく続く。船を動かすオールの役割をする機能が復活したのだろう、今度は滑らかに水の上を滑り出した。
「やっぱり動いたな。
そら、まずはでかい段差だ。揺れるぞ、ディーヴァ」
船が止まっていた場所は一段高くなっていたようで、動き出した途端滝というほどじゃなくもなかなかの高さの段差が待ち構えていた。
落ちる時の浮遊感はジェットコースターだけにして欲しい!
何か掴まるもの、掴まるもの……。衝撃に耐えるには、にこやかにそして手を変態チックにわきわき広げていたダンテにしがみつくしかなかった。
水面に叩きつけられた船体。激しい水しぶき。
ダンテに包まれしのいだつもりでも、土砂降りの雨のように降る水を防ぐことはできなかった。
お互いびしょびしょだが、ダンテと違って薄い服を着ていたせいか布は体にピッタリ張り付いて気分最悪だ。
「しぶきが当たった!ちめたい〜〜」
「水も滴る良い女と男?ディーヴァの格好なんて、こう……扇状的だもんな。誘ってるのか?」
「違う!ただの濡れねずみ!見ないで!!」
「見えちまうんだから仕方ないだろ」
ため息を吐きつつも、濡れた場所を袖の端で甲斐甲斐しくぬぐってくれる優しいダンテ。
それに礼を言いたくも、言えなかった。だってたったあれだけで酔っちゃったから。
気持ち悪い……。三半規管鍛えたい。
「今の揺れで船酔いした……」
『今ので!?人間ってほんと弱いなープププ』
「お前だってこうされたら酔うだろ」
『やめてえぇおえおえおぇええ』
甲板へ突き立てられたアラストルが、その場でぐるぐると高速回転させられている。
ラウンドトリップとは違うその回転に、アラストルの悲痛な叫びが響いた。
「ディーヴァ、大丈夫か?室内に行くよりはいいだろ、風にあたってろ」
「う、ん……」
辛そうなディーヴァの背中をゆっくりと上下にさする。
アラストルには辛辣なダンテも、愛しのディーヴァには甘く、そして優しい。
「にしてもこの船、結構スピード出てるな。オレにとっては気持ちいい。ディーヴァにはもう少し遅いほうがいいんだろうが」
「うん、風は気持ちいいね。これ誰が操縦してるのかな……?
もうちょっとだけスピード緩めてくれると嬉しい」
「たぶんこの船の亡霊が操縦を「あっもういいです我慢します」諦め早い」
気分が少し落ち着く頃になってしばらく、最後の部屋への道を封印していた対剣が許した。
扉のノブに手を伸ばした時、目の端に光が見えた気がする。
「ディーヴァ、見てみろ。やっとこさ洞窟の終わりだぞ」
「え?あ、ほんとだー!わー嬉しい!!」
先に気がついたダンテにならい体を向けると、外の世界を丸く切り取った風景が洞窟の黒に浮かんでいた。
スピードが速いため光が差し込む入り口がどんどん近づき、丸も比例して大きくなっていく。
なるほど、だから座礁地点からは入口が全然見えなかったのか。
このスピードと、進んできた距離。単純計算で考えても洞窟の深さがうかがえた。
鍾乳洞内に吹き抜ける風はひんやりと冷蔵庫のようだったが、外の風はどこか潮風混じる温かいもの。
吐き気が収まってきたから、今はこの温かい風の方が気持ちがいい。
服も直に乾くことだろう。
「やーっとお外出れたね」
「そろそろ陽が落ちそうだな。かなり寄り道しちまったけど、いいもん見れたからロスタイムとは考えなくていいだろ」
ここからの太陽はまだ落ち切っておらず、ぽっかりとオレンジに染まる城壁が左右に見えた。
悪魔に攫われたいやな場所なのに、良い思い出が増えるなんてちょっと変な感じだ。
こんな場所で夜が来るのは怖い。
けれど、ダンテが一緒なら夜の怖さも跳ね除けられそうだ。
夕暮れ空を船の上から眺めていれば、登場後ろから突風が吹いた。
「きゃっ」
「oh!モーレツ」とダンテが声に出す横で、アラストルが「敵襲!敵襲!」と警告を発している。
その言葉にワンピースがめくり上がっているとわかったので、手で勢いよく押さえつつダンテを睨む。
睨んでいたら頭上に大きな影ができ見上げる。
巨大な鳥がバチバチと赤い雷光を撒き散らしながら、船に並んで滑空してきていた。
あれはダンテがロック鳥と間違えた鳥悪魔……!
その姿を間近で見たのは初めてだった。
ん?鳥??
『本性が鳥の悪魔』その言葉かリフレイン。
まさか、この鳥悪魔は……。
「!!ディーヴァ、かぶってろ!」
「えっ、また!?」
これから戦闘になるのは一目瞭然で。
ダンテが慌てて脱いだコートが再びかけられ、攻撃が及ばぬであろう甲板の窪みに退避させられた。
今度は樽の中ではない。コートの隙間から、船上の様子が見える。
巨鳥は船を追い抜かしたかと思うと、進行方向へいき、立ち塞がり吠えた。
一振りの羽ばたき。その瞬間、強烈な突風が襲い、船を導くセントエルモの火が一瞬で掻き消える。
まるで炎の精霊が逃げたあとのようだった。
ダンテはレッドオーブの回収もせず、ディーヴァの無事を確かめにコートをめくり、何も言わずに抱き上げた。
「ディーヴァのところに奴の鎌は飛んできてないよな?」
「鎌?大丈夫だと思うけど……」
なんでも、とばっちりで怪我してないか結構気が気じゃなかったらしい。
そんなものが樽に飛んできていたら、リアル黒髭危機一髪ではないか。しかもどうあがいても死ぬタイプの天使危機一髪。
絶対流行らない。
尚も抱きしめたがるダンテにコートを着せていれば、甲板の台にぽつぽつ、またぽつ、とセントエルモの火が灯る。その数4つ。
「まってまって!セントエルモの火の発光数多すぎない!?
カルトルとポルックスどころじゃない!4つもある!おばけ!こわ!」
「カルトルだかポルックスだかは何のことかよくわからないが、ただ単に灯し台が多いんだろ。そもそも科学的に立証されてる現象なら怖がることないさ。
まあ……ここのはディーヴァのお嫌いなヒトダマだろうけどな?ひひひ!」
「〜〜〜ダンテ最低!」
その瞬間、ついダンテの顔面にパンチしてしまった。若干めり込んだ気がしたが実際痛い思いをしたのはこっちだった。
ダンテは戦闘後の興奮からか、怒りもせずディーヴァを抱き寄せていた。
とうとう船が動き出す。
船全体が唸るような地響きがおき、長年の埃やサビを無理やり落とす軋んだ音がしばらく続く。船を動かすオールの役割をする機能が復活したのだろう、今度は滑らかに水の上を滑り出した。
「やっぱり動いたな。
そら、まずはでかい段差だ。揺れるぞ、ディーヴァ」
船が止まっていた場所は一段高くなっていたようで、動き出した途端滝というほどじゃなくもなかなかの高さの段差が待ち構えていた。
落ちる時の浮遊感はジェットコースターだけにして欲しい!
何か掴まるもの、掴まるもの……。衝撃に耐えるには、にこやかにそして手を変態チックにわきわき広げていたダンテにしがみつくしかなかった。
水面に叩きつけられた船体。激しい水しぶき。
ダンテに包まれしのいだつもりでも、土砂降りの雨のように降る水を防ぐことはできなかった。
お互いびしょびしょだが、ダンテと違って薄い服を着ていたせいか布は体にピッタリ張り付いて気分最悪だ。
「しぶきが当たった!ちめたい〜〜」
「水も滴る良い女と男?ディーヴァの格好なんて、こう……扇状的だもんな。誘ってるのか?」
「違う!ただの濡れねずみ!見ないで!!」
「見えちまうんだから仕方ないだろ」
ため息を吐きつつも、濡れた場所を袖の端で甲斐甲斐しくぬぐってくれる優しいダンテ。
それに礼を言いたくも、言えなかった。だってたったあれだけで酔っちゃったから。
気持ち悪い……。三半規管鍛えたい。
「今の揺れで船酔いした……」
『今ので!?人間ってほんと弱いなープププ』
「お前だってこうされたら酔うだろ」
『やめてえぇおえおえおぇええ』
甲板へ突き立てられたアラストルが、その場でぐるぐると高速回転させられている。
ラウンドトリップとは違うその回転に、アラストルの悲痛な叫びが響いた。
「ディーヴァ、大丈夫か?室内に行くよりはいいだろ、風にあたってろ」
「う、ん……」
辛そうなディーヴァの背中をゆっくりと上下にさする。
アラストルには辛辣なダンテも、愛しのディーヴァには甘く、そして優しい。
「にしてもこの船、結構スピード出てるな。オレにとっては気持ちいい。ディーヴァにはもう少し遅いほうがいいんだろうが」
「うん、風は気持ちいいね。これ誰が操縦してるのかな……?
もうちょっとだけスピード緩めてくれると嬉しい」
「たぶんこの船の亡霊が操縦を「あっもういいです我慢します」諦め早い」
気分が少し落ち着く頃になってしばらく、最後の部屋への道を封印していた対剣が許した。
扉のノブに手を伸ばした時、目の端に光が見えた気がする。
「ディーヴァ、見てみろ。やっとこさ洞窟の終わりだぞ」
「え?あ、ほんとだー!わー嬉しい!!」
先に気がついたダンテにならい体を向けると、外の世界を丸く切り取った風景が洞窟の黒に浮かんでいた。
スピードが速いため光が差し込む入り口がどんどん近づき、丸も比例して大きくなっていく。
なるほど、だから座礁地点からは入口が全然見えなかったのか。
このスピードと、進んできた距離。単純計算で考えても洞窟の深さがうかがえた。
鍾乳洞内に吹き抜ける風はひんやりと冷蔵庫のようだったが、外の風はどこか潮風混じる温かいもの。
吐き気が収まってきたから、今はこの温かい風の方が気持ちがいい。
服も直に乾くことだろう。
「やーっとお外出れたね」
「そろそろ陽が落ちそうだな。かなり寄り道しちまったけど、いいもん見れたからロスタイムとは考えなくていいだろ」
ここからの太陽はまだ落ち切っておらず、ぽっかりとオレンジに染まる城壁が左右に見えた。
悪魔に攫われたいやな場所なのに、良い思い出が増えるなんてちょっと変な感じだ。
こんな場所で夜が来るのは怖い。
けれど、ダンテが一緒なら夜の怖さも跳ね除けられそうだ。
夕暮れ空を船の上から眺めていれば、登場後ろから突風が吹いた。
「きゃっ」
「oh!モーレツ」とダンテが声に出す横で、アラストルが「敵襲!敵襲!」と警告を発している。
その言葉にワンピースがめくり上がっているとわかったので、手で勢いよく押さえつつダンテを睨む。
睨んでいたら頭上に大きな影ができ見上げる。
巨大な鳥がバチバチと赤い雷光を撒き散らしながら、船に並んで滑空してきていた。
あれはダンテがロック鳥と間違えた鳥悪魔……!
その姿を間近で見たのは初めてだった。
ん?鳥??
『本性が鳥の悪魔』その言葉かリフレイン。
まさか、この鳥悪魔は……。
「!!ディーヴァ、かぶってろ!」
「えっ、また!?」
これから戦闘になるのは一目瞭然で。
ダンテが慌てて脱いだコートが再びかけられ、攻撃が及ばぬであろう甲板の窪みに退避させられた。
今度は樽の中ではない。コートの隙間から、船上の様子が見える。
巨鳥は船を追い抜かしたかと思うと、進行方向へいき、立ち塞がり吠えた。
一振りの羽ばたき。その瞬間、強烈な突風が襲い、船を導くセントエルモの火が一瞬で掻き消える。
まるで炎の精霊が逃げたあとのようだった。
