mission 0:nightmare began ~地獄へのバカンス~
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ダンテの営むここ、デビルメイクライは夜の9時には閉店だ。
表向きの方だが。
これはディーヴァが夜早めにスヤァ…してしまうのにも理由があるが、まあそれは置いておこう。
ディーヴァがいない夜。
ダンテは久しぶりのデリバリーピザを口に運びながら、ディーヴァがいたら読みづらいような肌色の多い雑誌を眺めていた。
そんな物見て、ディーヴァで満足していないのかと聞かれるとそうではない。
それはそれ。これはこれ。女が色々なスイーツをちょっとずつ味わいたいのと一緒で、男だってたまには違うメロンを観賞したいのだ。
浮気はしないし、見るだけなのだからいいじゃねぇか。
ん?なに?留守中、ディーヴァに頼まれた掃除?そんなのはしていない。
二、三日掃除しなくったってなにも変わりゃしない。…といいつつ、ディーヴァはなぜかそういうのには聡い。よく気がつく。…小姑め!
ガシャン!!
その時、招かざる客が窓ガラスをぶち破って侵入してきた。
とはいえ、悪魔ではない。
殺気も何も感じずに飛び込まれ、さすがのダンテもびっくりした。
「おいおい、驚かすなよ」
飛び込んできたのは鳥。
おおかた巣に帰るその前に夜になってしまい、よく目が見えぬ中飛んで、窓ガラスにぶち当たったのだろう。
窓は割れたが、羽の一部を少し怪我したのみで、少し休めばすぐにでも飛べよう。
命に別状はない。
ダンテは床にポトリと落ちた其奴をそっと抱えてやった。
しかし、部屋の中に飛び込んでくる鳥とは…。
なんとも嫌なイメージしか湧いてこない。
部屋の中、飛び込む鳥…それは家族の死を象徴するのだ。
「不吉なやっちゃ…」
だが、ダンテには家族なんて存在、いるようでいない。
父もいない。母もいない。
バージルとも、あれだけの喧嘩をした仲だ、とっくに家族の縁なぞ切れているだろう。
オレからは切らないが、バージルならやる。確実にやる。
オレの息の根を止めようとするように、流れる動きで縁の糸を断ち切ってくる。
そもそも、バージルは魔界に落ちたが、くたばるようなタマではない。
だから死の象徴だとしても、なんら心配することはないのだ。
でも、もしも恋人のディーヴァが家族に相当するなら…。
いや、たしかに家族といってもおかしくないほど深い関係になった。
けれど、この不吉な象徴としては起用したくない。
何かあったはず、ないのだ。
だがなんだろうか、ひどく胸騒ぎがした。
「にしても窓ガラス割れちまったな…」
これではせっかく張った簡易結界も意味をなさない。
その結界を張ることで、招かざる悪魔の侵入を食い止めることができるのだ。だが、一部とはいえ欠損すれば、簡易的な結界なぞ、ただの落書き。それもディーヴァのしょーもな!な落書きと同じようなものに成り下がる。
このままでは異形の者どもが入り放題だ。
「ま、鳥のヤツもよくなったらそっから飛び出すだろうし、それまでは空いた窓からの風を楽しみますか」
野鳥には必要以上に触れるべからず。
ダンテはタオルをひいたその上に乗せてやり、空いた窓のすぐそばに鳥を放置した。
朝になれば勝手にいなくなる、そう踏んで。
「devil may cry………合言葉は?」
突如ジリリと鳴る黒電話からの言葉は、ダンテが求めるそれだ。
ここからそう遠くない廃墟に、悪魔らしき異形が出没しているらしい。
匿名での電話だったが、悪魔相手なら依頼料が無かろうと関係ない。全てを屠るのみ。
すぐさまトレードマークのコートを羽織り、壁にかけられたフォースエッジを手にする。
ちなみに、セクシーなピンナップポスターの、胸の頂を隠すようにかけられているのだが、このポスターについてはディーヴァと一悶着あった。
剣を取るとモロ見えというわけではなく、大事な部分には星印。そういう遊びごころは無くしちゃあいけない。ディーヴァにはこの面白さは理解できなかったみたいだが。
外へ出ると、空に浮かぶ月が目に入る。
満月に近しい、一部分だけが欠けたその月。
「明日は満月か…。
今ごろディーヴァはレディとよろしくやってんのか。
アイツめ…ディーヴァに変なことしたらタダじゃおかねぇ」
ダンテは女性相手でもディーヴァに手を出す者は許さない。
それがレディだったとしても。
フェミニストな方だが、ディーヴァが関わってくると非常に心の狭い男になるのだ。
かくして悪魔が出るという廃墟には悪魔が出没していた。
北欧では妖精扱いを受けるという、トロールに酷似した巨体の悪魔である。
振り下ろされた棍棒をひらりとかわし、ダンテはその巨体の頭部へ飛び乗る。
愚鈍な動きはダンテから見れば、もはや止まって見えるほど。
「図体ばかりでオツムのなさそうなヤツだ。この頭ン中、脳みそ詰まってんのか?ん?」
コンコン、拳で悪魔の頭を叩いてみれば非常に軽い音。
やはり頭は良くなさそうだ。
「グオオオオ!」
野太い声で怒る悪魔が、頭の上の蝿ならぬダンテを振り落とそうと腕を振るう。
ダンテは悪魔の上高くジャンプすると、ちょうどいい足場、天井付近に組まれた鉄骨へと降り立つ。
両側のホルスターからくるくると取り出した愛銃を構え、そして真下で未だ暴れる悪魔に照準を合わせる。
上からだと、動きの愚鈍さがさらによくわかる。
頭の中身がカスッカスなのはこれで間違いない。
「そうら、鉛玉のプレゼントだ」
悪魔を小馬鹿にしているのもいいが、いつまでも眺めてなどいられない。
ダンテはポール・マッカートニー、スティービー・ワンダーのデュエット曲から名付けられたエボニー、そしてアイボリーを奏でるように撃ち放った。
ピアニストが流暢にメロディを奏でるかのように美しい旋律、銃弾の嵐に、悪魔が蜂の巣になる。
轟音を立てて地に伏す悪魔に、奴が絶命したとわかる。
「あとはレッドオーブを回収するだけ、と…。ん?」
レッドオーブが出ない。
代わりに、悪魔の体が濃い黒霧にシュウシュウと包まれる。
絶命した悪魔の口が何かに操られているように動く。
『凶宴は既に始まっているぞ、反逆者の息子よ……』
ニイ、嘲笑うような口の動き。裏に強い悪魔の気配を感じる。
「凶宴って、どういうことだ?」
『……sweet bloodは、我らの手に落ちた』
「!?
それはディーヴァの……!おいっ!!」
そこまで言って、悪魔の口は永遠に閉じた。
「クソッ!一体なんなんだ…!!」
ディーヴァに何かあったのか…?
苛立ちに身を任せ、背中に吊りさがるフォースエッジを悪魔の亡骸に叩き付ける。
ちょうど首の付け根に入った剣先により、悪魔の首はハンティングトロフィーとして飾るに相応しいナリとなった。
こうなると大抵、残りの体側が何故だか煙のように消え失せるから便利でもある。
ディーヴァは嫌がるオブジェだが、これも狩りの証。ダンテは悪魔の頭を軽く持ち上げ担いだ。
表向きの方だが。
これはディーヴァが夜早めにスヤァ…してしまうのにも理由があるが、まあそれは置いておこう。
ディーヴァがいない夜。
ダンテは久しぶりのデリバリーピザを口に運びながら、ディーヴァがいたら読みづらいような肌色の多い雑誌を眺めていた。
そんな物見て、ディーヴァで満足していないのかと聞かれるとそうではない。
それはそれ。これはこれ。女が色々なスイーツをちょっとずつ味わいたいのと一緒で、男だってたまには違うメロンを観賞したいのだ。
浮気はしないし、見るだけなのだからいいじゃねぇか。
ん?なに?留守中、ディーヴァに頼まれた掃除?そんなのはしていない。
二、三日掃除しなくったってなにも変わりゃしない。…といいつつ、ディーヴァはなぜかそういうのには聡い。よく気がつく。…小姑め!
ガシャン!!
その時、招かざる客が窓ガラスをぶち破って侵入してきた。
とはいえ、悪魔ではない。
殺気も何も感じずに飛び込まれ、さすがのダンテもびっくりした。
「おいおい、驚かすなよ」
飛び込んできたのは鳥。
おおかた巣に帰るその前に夜になってしまい、よく目が見えぬ中飛んで、窓ガラスにぶち当たったのだろう。
窓は割れたが、羽の一部を少し怪我したのみで、少し休めばすぐにでも飛べよう。
命に別状はない。
ダンテは床にポトリと落ちた其奴をそっと抱えてやった。
しかし、部屋の中に飛び込んでくる鳥とは…。
なんとも嫌なイメージしか湧いてこない。
部屋の中、飛び込む鳥…それは家族の死を象徴するのだ。
「不吉なやっちゃ…」
だが、ダンテには家族なんて存在、いるようでいない。
父もいない。母もいない。
バージルとも、あれだけの喧嘩をした仲だ、とっくに家族の縁なぞ切れているだろう。
オレからは切らないが、バージルならやる。確実にやる。
オレの息の根を止めようとするように、流れる動きで縁の糸を断ち切ってくる。
そもそも、バージルは魔界に落ちたが、くたばるようなタマではない。
だから死の象徴だとしても、なんら心配することはないのだ。
でも、もしも恋人のディーヴァが家族に相当するなら…。
いや、たしかに家族といってもおかしくないほど深い関係になった。
けれど、この不吉な象徴としては起用したくない。
何かあったはず、ないのだ。
だがなんだろうか、ひどく胸騒ぎがした。
「にしても窓ガラス割れちまったな…」
これではせっかく張った簡易結界も意味をなさない。
その結界を張ることで、招かざる悪魔の侵入を食い止めることができるのだ。だが、一部とはいえ欠損すれば、簡易的な結界なぞ、ただの落書き。それもディーヴァのしょーもな!な落書きと同じようなものに成り下がる。
このままでは異形の者どもが入り放題だ。
「ま、鳥のヤツもよくなったらそっから飛び出すだろうし、それまでは空いた窓からの風を楽しみますか」
野鳥には必要以上に触れるべからず。
ダンテはタオルをひいたその上に乗せてやり、空いた窓のすぐそばに鳥を放置した。
朝になれば勝手にいなくなる、そう踏んで。
「devil may cry………合言葉は?」
突如ジリリと鳴る黒電話からの言葉は、ダンテが求めるそれだ。
ここからそう遠くない廃墟に、悪魔らしき異形が出没しているらしい。
匿名での電話だったが、悪魔相手なら依頼料が無かろうと関係ない。全てを屠るのみ。
すぐさまトレードマークのコートを羽織り、壁にかけられたフォースエッジを手にする。
ちなみに、セクシーなピンナップポスターの、胸の頂を隠すようにかけられているのだが、このポスターについてはディーヴァと一悶着あった。
剣を取るとモロ見えというわけではなく、大事な部分には星印。そういう遊びごころは無くしちゃあいけない。ディーヴァにはこの面白さは理解できなかったみたいだが。
外へ出ると、空に浮かぶ月が目に入る。
満月に近しい、一部分だけが欠けたその月。
「明日は満月か…。
今ごろディーヴァはレディとよろしくやってんのか。
アイツめ…ディーヴァに変なことしたらタダじゃおかねぇ」
ダンテは女性相手でもディーヴァに手を出す者は許さない。
それがレディだったとしても。
フェミニストな方だが、ディーヴァが関わってくると非常に心の狭い男になるのだ。
かくして悪魔が出るという廃墟には悪魔が出没していた。
北欧では妖精扱いを受けるという、トロールに酷似した巨体の悪魔である。
振り下ろされた棍棒をひらりとかわし、ダンテはその巨体の頭部へ飛び乗る。
愚鈍な動きはダンテから見れば、もはや止まって見えるほど。
「図体ばかりでオツムのなさそうなヤツだ。この頭ン中、脳みそ詰まってんのか?ん?」
コンコン、拳で悪魔の頭を叩いてみれば非常に軽い音。
やはり頭は良くなさそうだ。
「グオオオオ!」
野太い声で怒る悪魔が、頭の上の蝿ならぬダンテを振り落とそうと腕を振るう。
ダンテは悪魔の上高くジャンプすると、ちょうどいい足場、天井付近に組まれた鉄骨へと降り立つ。
両側のホルスターからくるくると取り出した愛銃を構え、そして真下で未だ暴れる悪魔に照準を合わせる。
上からだと、動きの愚鈍さがさらによくわかる。
頭の中身がカスッカスなのはこれで間違いない。
「そうら、鉛玉のプレゼントだ」
悪魔を小馬鹿にしているのもいいが、いつまでも眺めてなどいられない。
ダンテはポール・マッカートニー、スティービー・ワンダーのデュエット曲から名付けられたエボニー、そしてアイボリーを奏でるように撃ち放った。
ピアニストが流暢にメロディを奏でるかのように美しい旋律、銃弾の嵐に、悪魔が蜂の巣になる。
轟音を立てて地に伏す悪魔に、奴が絶命したとわかる。
「あとはレッドオーブを回収するだけ、と…。ん?」
レッドオーブが出ない。
代わりに、悪魔の体が濃い黒霧にシュウシュウと包まれる。
絶命した悪魔の口が何かに操られているように動く。
『凶宴は既に始まっているぞ、反逆者の息子よ……』
ニイ、嘲笑うような口の動き。裏に強い悪魔の気配を感じる。
「凶宴って、どういうことだ?」
『……sweet bloodは、我らの手に落ちた』
「!?
それはディーヴァの……!おいっ!!」
そこまで言って、悪魔の口は永遠に閉じた。
「クソッ!一体なんなんだ…!!」
ディーヴァに何かあったのか…?
苛立ちに身を任せ、背中に吊りさがるフォースエッジを悪魔の亡骸に叩き付ける。
ちょうど首の付け根に入った剣先により、悪魔の首はハンティングトロフィーとして飾るに相応しいナリとなった。
こうなると大抵、残りの体側が何故だか煙のように消え失せるから便利でもある。
ディーヴァは嫌がるオブジェだが、これも狩りの証。ダンテは悪魔の頭を軽く持ち上げ担いだ。
