mission 8:blood and growth ~反発し合う力~
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電車を乗りついで到着したのは少し離れた郊外。
地図を見れば駅からすぐ近くに教えられた病院はあるようだった。
ディーヴァはそこを目指し、スタスタ歩いていく。
「はあ……」
ため息をつくその表情はやれやれ、と言いたげな顔。
バスや駅では気がつかなかったが、先ほど気がついたのだ。
後方にずっと着いてくる不審な黒い影…。
ディーヴァはピタリと立ち止まり振り向かないまま、影に話しかけた。
「ねぇ、『ダンテ』」
ダンテと言えば赤。
黒いからわからなかったが、ついてきているのはダンテに他ならない。
黒い影がぎくりと固まり、ディーヴァ同様、立ち止まる。
「もうばれてるからね」
知らぬふりで、あさってをむいて口笛を吹くがディーヴァには通用しない。
ダンテは絶対の信頼のもと、この黒ずくめを着ていたのだが、ディーヴァにあっさり見抜かれた。
ダンテはびっくりして叫んだ。
「なぜわかった!?」
「あのねぇ…黒ずくめだと逆に怪しいからわかるの。
それに周りの人が不審者を見る目をしてるでしょ?気がつかない方がおかしいよ」
「ゔ…」
丸いレンズの黒いサングラス。
上下もインナーも靴もこの炎天下の下で黒。
色があるとすればダンテの特徴とも言うべき、銀髪のみか。
さらにはコソコソと物陰に隠れながらの隠密行動。
それを目にした人々はみな一同に、いぶかしげにしていた。
逆に目立つことこの上ない。
がっくりと落ち込むダンテに近づき、ディーヴァは手を差し出す。
「…横に来ていいから、一緒にいこ?」
ぱああああ!
その言葉に顔を輝かせたダンテは、尻尾を振る犬のように嬉しそうにしながらディーヴァの手を取った。
「あ。怪しいからサングラスは外してね?」
サッと外し、インナーの襟に引っかける。
それを横目に、もう一度ため息を吐き出しながらディーヴァはダンテに言った。
「まったく…来ないでっていったのに」
「だってさ。オレ、ホントにディーヴァが心配で…」
「はいはい、それはもうわかったから。一緒に行ってもいいけど、病院では静かに大人しくしててよ?」
「ん…」
静かに、大人しく、を強調し、子どもに言い聞かせるような口調。
ダンテとディーヴァは手をしっかり繋いで、病院へと向かった。
地図を見れば駅からすぐ近くに教えられた病院はあるようだった。
ディーヴァはそこを目指し、スタスタ歩いていく。
「はあ……」
ため息をつくその表情はやれやれ、と言いたげな顔。
バスや駅では気がつかなかったが、先ほど気がついたのだ。
後方にずっと着いてくる不審な黒い影…。
ディーヴァはピタリと立ち止まり振り向かないまま、影に話しかけた。
「ねぇ、『ダンテ』」
ダンテと言えば赤。
黒いからわからなかったが、ついてきているのはダンテに他ならない。
黒い影がぎくりと固まり、ディーヴァ同様、立ち止まる。
「もうばれてるからね」
知らぬふりで、あさってをむいて口笛を吹くがディーヴァには通用しない。
ダンテは絶対の信頼のもと、この黒ずくめを着ていたのだが、ディーヴァにあっさり見抜かれた。
ダンテはびっくりして叫んだ。
「なぜわかった!?」
「あのねぇ…黒ずくめだと逆に怪しいからわかるの。
それに周りの人が不審者を見る目をしてるでしょ?気がつかない方がおかしいよ」
「ゔ…」
丸いレンズの黒いサングラス。
上下もインナーも靴もこの炎天下の下で黒。
色があるとすればダンテの特徴とも言うべき、銀髪のみか。
さらにはコソコソと物陰に隠れながらの隠密行動。
それを目にした人々はみな一同に、いぶかしげにしていた。
逆に目立つことこの上ない。
がっくりと落ち込むダンテに近づき、ディーヴァは手を差し出す。
「…横に来ていいから、一緒にいこ?」
ぱああああ!
その言葉に顔を輝かせたダンテは、尻尾を振る犬のように嬉しそうにしながらディーヴァの手を取った。
「あ。怪しいからサングラスは外してね?」
サッと外し、インナーの襟に引っかける。
それを横目に、もう一度ため息を吐き出しながらディーヴァはダンテに言った。
「まったく…来ないでっていったのに」
「だってさ。オレ、ホントにディーヴァが心配で…」
「はいはい、それはもうわかったから。一緒に行ってもいいけど、病院では静かに大人しくしててよ?」
「ん…」
静かに、大人しく、を強調し、子どもに言い聞かせるような口調。
ダンテとディーヴァは手をしっかり繋いで、病院へと向かった。