mission 7:scarlet full moon ~赤と紅と黒~
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悪魔が動きを止めたのは一瞬だけ。
次の瞬間には、手を広げたダンテ目掛けて駆け出してきていた。
1匹は滑るように突進し正面から突き刺し、1匹は左右から爪を横薙ぎに、1匹は真上から振り下ろして突き刺してくる。
その全てをダンテは自らの体で以て引き受けた。
ザク、ザクザクッ!
悪魔の爪がダンテの腕や頭、腹部等を抉り、貫通する。
「ハハハッやっぱ痛いな」
頭や体から血をだらだらと流し、血みどろで笑うダンテ。
その異様さに、こっちはこっちで悪魔の相手に忙しいネヴァンがギョッとした。
「ちょ、アンタ何やってんのよ!ディーヴァに怒られるわよ!!」
「たまにはやられる側になってみたくてな!」
ドMかっ!
ネヴァンだけでなく、背中のアグニとルドラ、相手の悪魔までもが心の中でつっこむ。
ダンテが身に宿る魔力を集中させて高めれば、悪魔の爪は体を貫いたまま抜けなくなった。
抜いてもう一撃を浴びせようとしていた悪魔が焦るのを横目に、ダンテは腹部に爪を突き刺した目の前の一匹の首を掴み、持ち上げる。
今や悪魔より馬鹿力なのか、ダンテが力任せで引っ張ると、ずりゅ…と音をたて爪が抜けた。
空いた腹部からは血が大量に吹き出し、地面を赤黒く濡らした。
「今度はこっちからお返しだ」
ギラギラした鋭い眼光が悪魔を射抜く。
恐れをなした他の悪魔が逃れようとするも、ダンテの内側の肉が回復するスピードの方が速く、爪を抜くことはできなかった。
ニヤリ…
ダンテは背中のリベリオンを手にし、逆手持ちにかえると魔力をこめ、至近距離でドライブ…衝撃波を叩き込む。
吊し上げられていた悪魔は首を残し消し飛んだ。
その衝撃で他の悪魔の爪が抜け落ちる。
悪魔達は一度後退してダンテから距離を取った。
ぽいっ!
これはあとで持ち帰って壁のオブジェ第二段にしよう。
悪魔の首を見つけやすい場所へと放り投げ、ダンテは他の悪魔に近づく。
「ふぅ…最近骨のあるやつがいなくてね」
ため息まじりに、肩をすくめて言う。
その様子はまるで友人でも相手にしているかのようだった。
「…で、次はどいつだ?」
額を流れ落ちる血を振り払ってリベリオンを向ける。
攻撃を歯牙にもかけないダンテに怒り心頭か、悪魔達は体勢を立て直して、再びダンテに肉薄した。
「グルルァァァ!!」
低い姿勢で身構えてからの一斉攻撃。
「また同じパターン攻撃か、いいぜ。何度やっても同じだ。…すぐ治るしな」
その直後、ダンテは一斉に急所である心臓目掛けて突き刺された。
***
一方、こちらはケルベロスに乗って移動中のディーヴァ。
公園に無事侵入し、森の中をディーヴァが傷つかないよう道を選んで素早いスピードで進んでいく。
その速さに、ここまで来るまで一般人にはティントグリーンと黒の風が通り過ぎたようにしか見えなかったらしい。
「ダンテが近いな。それに悪魔の臭いも」
鼻を利かせて確実にダンテへと一直線に近づく。
「悪魔と交戦中?だったら、あまり近づかないほうがいいかもね。邪魔になっちゃうし」
「そうだな。だが、ディーヴァにもダンテが見えるギリギリの場所までは近づくぞ」
「ありがとケル」
ダンテやケルベロスは悪魔なため視力がいいが、ディーヴァの視力は人と同じ。
獣道を進み、ダンテが見える位置に降り立った。
一番近い位置で悪魔と戦闘を繰り広げるのはネヴァン。
そして、その少し先にダンテの姿が見えた。
たった今この場に到着したばかりのディーヴァの目に映る光景。
ディーヴァはダンテのナリを見て、目を見開く。
月の光の下でわかる。
ダンテは大量の血に濡れ、服には穴が開き、怪我をしていた。
怪我をしているだけではなく、ディーヴァがいないのをいいことに、進んで怪我を負うという無茶ぶりを発揮している。
ダンテはディーヴァが見ているのを知らなかった。
悪魔に取り囲まれたダンテが、鋭い爪攻撃を受けて体を九の字に折る。
心臓を長い爪が刺し、背中まで貫通。
いくら半魔ゆえ、怪我がたちどころに治るダンテでも、心臓という急所にこのような攻撃を受けて生きていられないはず。
実は、ディーヴァがある意味恒例となったこの串刺しイベントを見るのは、お初なのだ。
「きゃああああ!ダ、ダンテーッ!!」
ディーヴァは、大きく叫び卒倒した。
その叫びにダンテ、ネヴァン、悪魔も気がついて、ディーヴァやケルベロスのいる方角を向く。
「え、ディーヴァ!?」
なぜここに!?
ケルベロスが上手く下敷きになり、ディーヴァが地面に転倒するのは防がれたが、そのまま気を失ったらしい愛しの彼女がそこにはいた。
気にはなるが、ディーヴァがいるとわかった以上遊びはここまでだ。
悪魔を放置したら、今度はダンテではなく天使であるディーヴァに危害が及ぶ可能性も出てくる。
ダンテはリベリオンとエボニーアイボリーを手に、今度こそ悪魔を討つべく動いた。
次の瞬間には、手を広げたダンテ目掛けて駆け出してきていた。
1匹は滑るように突進し正面から突き刺し、1匹は左右から爪を横薙ぎに、1匹は真上から振り下ろして突き刺してくる。
その全てをダンテは自らの体で以て引き受けた。
ザク、ザクザクッ!
悪魔の爪がダンテの腕や頭、腹部等を抉り、貫通する。
「ハハハッやっぱ痛いな」
頭や体から血をだらだらと流し、血みどろで笑うダンテ。
その異様さに、こっちはこっちで悪魔の相手に忙しいネヴァンがギョッとした。
「ちょ、アンタ何やってんのよ!ディーヴァに怒られるわよ!!」
「たまにはやられる側になってみたくてな!」
ドMかっ!
ネヴァンだけでなく、背中のアグニとルドラ、相手の悪魔までもが心の中でつっこむ。
ダンテが身に宿る魔力を集中させて高めれば、悪魔の爪は体を貫いたまま抜けなくなった。
抜いてもう一撃を浴びせようとしていた悪魔が焦るのを横目に、ダンテは腹部に爪を突き刺した目の前の一匹の首を掴み、持ち上げる。
今や悪魔より馬鹿力なのか、ダンテが力任せで引っ張ると、ずりゅ…と音をたて爪が抜けた。
空いた腹部からは血が大量に吹き出し、地面を赤黒く濡らした。
「今度はこっちからお返しだ」
ギラギラした鋭い眼光が悪魔を射抜く。
恐れをなした他の悪魔が逃れようとするも、ダンテの内側の肉が回復するスピードの方が速く、爪を抜くことはできなかった。
ニヤリ…
ダンテは背中のリベリオンを手にし、逆手持ちにかえると魔力をこめ、至近距離でドライブ…衝撃波を叩き込む。
吊し上げられていた悪魔は首を残し消し飛んだ。
その衝撃で他の悪魔の爪が抜け落ちる。
悪魔達は一度後退してダンテから距離を取った。
ぽいっ!
これはあとで持ち帰って壁のオブジェ第二段にしよう。
悪魔の首を見つけやすい場所へと放り投げ、ダンテは他の悪魔に近づく。
「ふぅ…最近骨のあるやつがいなくてね」
ため息まじりに、肩をすくめて言う。
その様子はまるで友人でも相手にしているかのようだった。
「…で、次はどいつだ?」
額を流れ落ちる血を振り払ってリベリオンを向ける。
攻撃を歯牙にもかけないダンテに怒り心頭か、悪魔達は体勢を立て直して、再びダンテに肉薄した。
「グルルァァァ!!」
低い姿勢で身構えてからの一斉攻撃。
「また同じパターン攻撃か、いいぜ。何度やっても同じだ。…すぐ治るしな」
その直後、ダンテは一斉に急所である心臓目掛けて突き刺された。
***
一方、こちらはケルベロスに乗って移動中のディーヴァ。
公園に無事侵入し、森の中をディーヴァが傷つかないよう道を選んで素早いスピードで進んでいく。
その速さに、ここまで来るまで一般人にはティントグリーンと黒の風が通り過ぎたようにしか見えなかったらしい。
「ダンテが近いな。それに悪魔の臭いも」
鼻を利かせて確実にダンテへと一直線に近づく。
「悪魔と交戦中?だったら、あまり近づかないほうがいいかもね。邪魔になっちゃうし」
「そうだな。だが、ディーヴァにもダンテが見えるギリギリの場所までは近づくぞ」
「ありがとケル」
ダンテやケルベロスは悪魔なため視力がいいが、ディーヴァの視力は人と同じ。
獣道を進み、ダンテが見える位置に降り立った。
一番近い位置で悪魔と戦闘を繰り広げるのはネヴァン。
そして、その少し先にダンテの姿が見えた。
たった今この場に到着したばかりのディーヴァの目に映る光景。
ディーヴァはダンテのナリを見て、目を見開く。
月の光の下でわかる。
ダンテは大量の血に濡れ、服には穴が開き、怪我をしていた。
怪我をしているだけではなく、ディーヴァがいないのをいいことに、進んで怪我を負うという無茶ぶりを発揮している。
ダンテはディーヴァが見ているのを知らなかった。
悪魔に取り囲まれたダンテが、鋭い爪攻撃を受けて体を九の字に折る。
心臓を長い爪が刺し、背中まで貫通。
いくら半魔ゆえ、怪我がたちどころに治るダンテでも、心臓という急所にこのような攻撃を受けて生きていられないはず。
実は、ディーヴァがある意味恒例となったこの串刺しイベントを見るのは、お初なのだ。
「きゃああああ!ダ、ダンテーッ!!」
ディーヴァは、大きく叫び卒倒した。
その叫びにダンテ、ネヴァン、悪魔も気がついて、ディーヴァやケルベロスのいる方角を向く。
「え、ディーヴァ!?」
なぜここに!?
ケルベロスが上手く下敷きになり、ディーヴァが地面に転倒するのは防がれたが、そのまま気を失ったらしい愛しの彼女がそこにはいた。
気にはなるが、ディーヴァがいるとわかった以上遊びはここまでだ。
悪魔を放置したら、今度はダンテではなく天使であるディーヴァに危害が及ぶ可能性も出てくる。
ダンテはリベリオンとエボニーアイボリーを手に、今度こそ悪魔を討つべく動いた。