mission 0:new days ~そのあとの彼女とオレ~
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2人が大荷物を抱えて辿り着いた新しい事務所。
その前には初老の男性が立っていた。
荷物をその場に置いてディーヴァは駆けだす。
その後をダンテは荷物を回収しながらゆっくりと続いた。
「もしかして大家さんですか?」
「そうです。そちらは新しくここを借りてくれるという方ですか」
「はい。ディーヴァ・E・ファタマリアと申します。
まさか大家さんが今日中に来るとは思わなかったものですから…。来るのがこんな時間になってしまって申し訳ありません」
謝罪し、握手をかわして中へと入る。
中は、多少埃っぽいだけでどこかに穴が空いていることもなく、ある程度は定期的に掃除されているようですぐ住める状態であった。
「いえいえ、こんなスラム街の入り口の場所は誰も借りませんからね。こちらとしても手に余る物件でして困っていたのですよ」
「そうだったんですか」
「こんな変な場所の物件借りるなんて普通の人は考えないですからね。
…あ、すみません。お借りしていただく方の前で失礼なことを…」
「いえ」
まったくもってその通りです。
ダンテは普通じゃないから仕方ないんです。
そう言いたいのをぐっと堪えるディーヴァ。
キョロキョロと部屋のチェックに奔走していたダンテが戻ってきた。
ニカッと笑ってディーヴァの肩を抱き寄せる。
「結構いいとこじゃねーか。
ディーヴァの初ギャンブルはビギナーズラックで終わったな!」
「ギャンブル…ですか?」
「あ、この人のことは気にしないでください。ダンテ、黙ってて」
「何でだよ。オレの家でもあるんだろーが」
「家になるのは契約の書面にハンコ押してからだからね」
「はいはい、わかりましたよ。あ、こんないい家なら借りるんじゃなくていっそ買っちまおうぜ!」
「はい?」
「ダンテのドアホゥ!そういうのは住み心地とかいろいろ確かめてからでしょ!……すみません、馬鹿で」
「ひでぇぞディーヴァ!」
荷物を置くと、ダンテは悪魔の首をブンブン振り回した。
そんなダンテを無視して話は続く。
「では貴女の方が契約を?」
「いえ、あたしはまだ未成年ですからこの人が契約書は書きます。ただ、こんな調子の人なので、説明は全てあたしが引き受けますけど…」
「わかりました」
ダンテの人とナリ…ボロボロな素肌コートとその手に抱えられた悪魔の首をマジマジと見てから、今度はディーヴァに目をやる。
確かにどう考えても未成年である。
それにしては、しっかりし過ぎている。
もしかしてわけありなのだろうか。
大体、男の抱えている首…あれはいったい何だ?作り物にしてはよく出来ている気がする。
不思議そうにしながらも、スラム街の入り口だからと流すことにしたのか、何も言わず話を進める大家だった。
詳しい話を聞き終え、デポジットを支払い終え、本契約をかわし終えると、大家は笑顔で帰っていった。
その大事な書面の端をトントンと揃え、ファイルに閉じこむ。
「これでオッケーだね」
「ああ、そうだな」
「本格的に掃除するのは明日にしてまずはご飯だね。今日は簡単な物でいい?」
「えー…美味くてあったかい出来立てのモンが食いてーなー」
「材料があんまりないんだからわがまま言わないでよ」
「しかたないか。オレが一番早く食いてぇのはお前の作るピザだ」
「それは明日以降!」
やはりダンテはピザ欠乏症を発症していたのかもしれない。
注意しながらディーヴァはくすくすと笑った。
その前には初老の男性が立っていた。
荷物をその場に置いてディーヴァは駆けだす。
その後をダンテは荷物を回収しながらゆっくりと続いた。
「もしかして大家さんですか?」
「そうです。そちらは新しくここを借りてくれるという方ですか」
「はい。ディーヴァ・E・ファタマリアと申します。
まさか大家さんが今日中に来るとは思わなかったものですから…。来るのがこんな時間になってしまって申し訳ありません」
謝罪し、握手をかわして中へと入る。
中は、多少埃っぽいだけでどこかに穴が空いていることもなく、ある程度は定期的に掃除されているようですぐ住める状態であった。
「いえいえ、こんなスラム街の入り口の場所は誰も借りませんからね。こちらとしても手に余る物件でして困っていたのですよ」
「そうだったんですか」
「こんな変な場所の物件借りるなんて普通の人は考えないですからね。
…あ、すみません。お借りしていただく方の前で失礼なことを…」
「いえ」
まったくもってその通りです。
ダンテは普通じゃないから仕方ないんです。
そう言いたいのをぐっと堪えるディーヴァ。
キョロキョロと部屋のチェックに奔走していたダンテが戻ってきた。
ニカッと笑ってディーヴァの肩を抱き寄せる。
「結構いいとこじゃねーか。
ディーヴァの初ギャンブルはビギナーズラックで終わったな!」
「ギャンブル…ですか?」
「あ、この人のことは気にしないでください。ダンテ、黙ってて」
「何でだよ。オレの家でもあるんだろーが」
「家になるのは契約の書面にハンコ押してからだからね」
「はいはい、わかりましたよ。あ、こんないい家なら借りるんじゃなくていっそ買っちまおうぜ!」
「はい?」
「ダンテのドアホゥ!そういうのは住み心地とかいろいろ確かめてからでしょ!……すみません、馬鹿で」
「ひでぇぞディーヴァ!」
荷物を置くと、ダンテは悪魔の首をブンブン振り回した。
そんなダンテを無視して話は続く。
「では貴女の方が契約を?」
「いえ、あたしはまだ未成年ですからこの人が契約書は書きます。ただ、こんな調子の人なので、説明は全てあたしが引き受けますけど…」
「わかりました」
ダンテの人とナリ…ボロボロな素肌コートとその手に抱えられた悪魔の首をマジマジと見てから、今度はディーヴァに目をやる。
確かにどう考えても未成年である。
それにしては、しっかりし過ぎている。
もしかしてわけありなのだろうか。
大体、男の抱えている首…あれはいったい何だ?作り物にしてはよく出来ている気がする。
不思議そうにしながらも、スラム街の入り口だからと流すことにしたのか、何も言わず話を進める大家だった。
詳しい話を聞き終え、デポジットを支払い終え、本契約をかわし終えると、大家は笑顔で帰っていった。
その大事な書面の端をトントンと揃え、ファイルに閉じこむ。
「これでオッケーだね」
「ああ、そうだな」
「本格的に掃除するのは明日にしてまずはご飯だね。今日は簡単な物でいい?」
「えー…美味くてあったかい出来立てのモンが食いてーなー」
「材料があんまりないんだからわがまま言わないでよ」
「しかたないか。オレが一番早く食いてぇのはお前の作るピザだ」
「それは明日以降!」
やはりダンテはピザ欠乏症を発症していたのかもしれない。
注意しながらディーヴァはくすくすと笑った。