mission 7:scarlet full moon ~赤と紅と黒~
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テメンニグルが一瞬とはいえ魔界に繋がった影響なのか、最近になってあちらこちらで悪魔の出現が見られ始めた。
どこかで魔界と人界の境が薄くなってしまったのだろうか。
そのほとんどが下級悪魔だが、たくさんの悪魔が陣を浮かび上がらせ魔界からやってきていた。
まだそこまでの被害が出てはいないので隠蔽工作は上手くいっているようだが、これではいつか関係のない一般市民にも悪魔の存在がバレてしまうだろう。
御国の人、隠蔽工作頑張ってください。
もちろん、隠蔽工作など一切しないが、こちらも悪魔退治を頑張っている。
ものすごく忙しい!ということはないが、悪魔関連の依頼は前に比べて多く来ていた。
仕事が忙しいのはとても良いこと。
だが、ディーヴァは素直に喜べなかった。
それだけ悪魔に悩まされている人間が多いということだし、悪魔が相手ということは、ダンテだって無事で済まされないかもしれないのだ。
いつなん時、ダンテが怪我して帰ってくるか…そう思うととても怖い。
それなら表の便利屋稼業の方が、報酬は少なくともよっぽど安心できる、そう思うのだった。
***
RRR…。
電話はこちらが受話器を取るのを待ち続ける。
「はい、devil may cryです」
ディーヴァがため息を吐き出して電話を取ると案の定、悪魔関連の依頼だった。
合言葉を言われたのだ。
すぐわかるように悪魔関連の依頼の際は合言葉を言ってもらうようにしたのだが、その言葉を開口一番、最初に言われた。
しかし皆、その合言葉をどこで知り得てくるかは謎である。
決めたあとは、ダンテのたまに行く場所でだけ広めたはずなのに…。
「何の電話だった?」
受話器を置けば、待っていたかのように腕の中にすっぽりと収められる。
「合言葉つきの依頼だよ」
慣れたようで慣れないダンテの行動。
ディーヴァはその腕から赤い顔を覗かせ、ダンテを見上げた。
「ここからちょっと北西に行くとロック・クリーク・パークがあるでしょ?森の中で数人の人が消えてるとかなんとかって…」
「ああ、あの森だらけの国立公園か」
ダンテ達の住む都市部にしては広い公園…それがロック・クリークである。
たくさんの遊歩道などがあり、ピクニックスペースやゴルフコース、牧場に乗馬道まである人の出入りも激しい公園だが、その奥には野生動物も多く生息し人の入らない獣道も多い。
「あんだけ広いんだし、数人なんだったら迷ったんじゃないか?悪魔が増えたからといってなんでも悪魔のせいにされちゃたまんねーぜ」
ダンテは、昨日でかけた依頼で悪魔と聞いていたのにその実、ただのコヨーテの群れだったことが気に入らないようだ。
コヨーテも人によっては、十分脅威になりそうな生き物ではあるが。
「めんどくさいからきゃっk「却下は、出来ないよ」…なんでだ?」
断ろうとしたダンテの発言を、ディーヴァが即座にさえぎる。
「依頼先は国のお偉いさんだから。それに、多分悪魔がたくさん出るよ」
「なんでたくさん出るってわかる」
「あたし何度か行ったことあるけど、いくら深い森だとしても人間が行方不明になんてならない作りしてるもん。…自殺したいなら別だろうけど」
国からの依頼だと報酬は高い。
そうでなくても国たっての『お願い』ということは断りづらいのか、もうOKを出してしまったとのことだった。
断ったことで今後の悪魔狩りにでも影響が出ても困る。
ディーヴァの判断は正しかった。
そして自殺志願者でもなければどんな方向音痴で迷ったとしても、遭難することもないような国立公園だとディーヴァが言う。
ダンテは行ったことがないためよく知らないが、ディーヴァが言うならそうなのだろう。
「悪魔が出るっていうなら、あんな広大な地形だからね……大量発生してるかもって考えられるでしょ?」
確かに雑魚な悪魔ほどよく群れる。
現にヘル=プライドなどは一匹での登場は稀であり、そのほとんどが大量に現れた。
「相変わらずオツムのよく回ることで。
…フッ、大量に出ようがオレ一人でなんとかなるだろ」
「なんとかなるとしてもネヴァンやアグニとルドラあたりは連れて行ってね」
「えー、めんどうだな…リベリオンでじゅうぶ「ダ・ン・テ?」はいはい、わかりましたよ」
リベリオンといつもの二丁拳銃で事足りると思ったが、ニコニコして怒るディーヴァがそれを許さない。
ダンテはため息を吐きだし、渋々だったがネヴァンと双剣兄弟を持っていくことにした。
「気をつけてね」
「ああ、ディーヴァは大人しくケルと先に休んでろよ?」
「うん…」
少し不安に感じながらも、ディーヴァは頷いた。
どこかで魔界と人界の境が薄くなってしまったのだろうか。
そのほとんどが下級悪魔だが、たくさんの悪魔が陣を浮かび上がらせ魔界からやってきていた。
まだそこまでの被害が出てはいないので隠蔽工作は上手くいっているようだが、これではいつか関係のない一般市民にも悪魔の存在がバレてしまうだろう。
御国の人、隠蔽工作頑張ってください。
もちろん、隠蔽工作など一切しないが、こちらも悪魔退治を頑張っている。
ものすごく忙しい!ということはないが、悪魔関連の依頼は前に比べて多く来ていた。
仕事が忙しいのはとても良いこと。
だが、ディーヴァは素直に喜べなかった。
それだけ悪魔に悩まされている人間が多いということだし、悪魔が相手ということは、ダンテだって無事で済まされないかもしれないのだ。
いつなん時、ダンテが怪我して帰ってくるか…そう思うととても怖い。
それなら表の便利屋稼業の方が、報酬は少なくともよっぽど安心できる、そう思うのだった。
***
RRR…。
電話はこちらが受話器を取るのを待ち続ける。
「はい、devil may cryです」
ディーヴァがため息を吐き出して電話を取ると案の定、悪魔関連の依頼だった。
合言葉を言われたのだ。
すぐわかるように悪魔関連の依頼の際は合言葉を言ってもらうようにしたのだが、その言葉を開口一番、最初に言われた。
しかし皆、その合言葉をどこで知り得てくるかは謎である。
決めたあとは、ダンテのたまに行く場所でだけ広めたはずなのに…。
「何の電話だった?」
受話器を置けば、待っていたかのように腕の中にすっぽりと収められる。
「合言葉つきの依頼だよ」
慣れたようで慣れないダンテの行動。
ディーヴァはその腕から赤い顔を覗かせ、ダンテを見上げた。
「ここからちょっと北西に行くとロック・クリーク・パークがあるでしょ?森の中で数人の人が消えてるとかなんとかって…」
「ああ、あの森だらけの国立公園か」
ダンテ達の住む都市部にしては広い公園…それがロック・クリークである。
たくさんの遊歩道などがあり、ピクニックスペースやゴルフコース、牧場に乗馬道まである人の出入りも激しい公園だが、その奥には野生動物も多く生息し人の入らない獣道も多い。
「あんだけ広いんだし、数人なんだったら迷ったんじゃないか?悪魔が増えたからといってなんでも悪魔のせいにされちゃたまんねーぜ」
ダンテは、昨日でかけた依頼で悪魔と聞いていたのにその実、ただのコヨーテの群れだったことが気に入らないようだ。
コヨーテも人によっては、十分脅威になりそうな生き物ではあるが。
「めんどくさいからきゃっk「却下は、出来ないよ」…なんでだ?」
断ろうとしたダンテの発言を、ディーヴァが即座にさえぎる。
「依頼先は国のお偉いさんだから。それに、多分悪魔がたくさん出るよ」
「なんでたくさん出るってわかる」
「あたし何度か行ったことあるけど、いくら深い森だとしても人間が行方不明になんてならない作りしてるもん。…自殺したいなら別だろうけど」
国からの依頼だと報酬は高い。
そうでなくても国たっての『お願い』ということは断りづらいのか、もうOKを出してしまったとのことだった。
断ったことで今後の悪魔狩りにでも影響が出ても困る。
ディーヴァの判断は正しかった。
そして自殺志願者でもなければどんな方向音痴で迷ったとしても、遭難することもないような国立公園だとディーヴァが言う。
ダンテは行ったことがないためよく知らないが、ディーヴァが言うならそうなのだろう。
「悪魔が出るっていうなら、あんな広大な地形だからね……大量発生してるかもって考えられるでしょ?」
確かに雑魚な悪魔ほどよく群れる。
現にヘル=プライドなどは一匹での登場は稀であり、そのほとんどが大量に現れた。
「相変わらずオツムのよく回ることで。
…フッ、大量に出ようがオレ一人でなんとかなるだろ」
「なんとかなるとしてもネヴァンやアグニとルドラあたりは連れて行ってね」
「えー、めんどうだな…リベリオンでじゅうぶ「ダ・ン・テ?」はいはい、わかりましたよ」
リベリオンといつもの二丁拳銃で事足りると思ったが、ニコニコして怒るディーヴァがそれを許さない。
ダンテはため息を吐きだし、渋々だったがネヴァンと双剣兄弟を持っていくことにした。
「気をつけてね」
「ああ、ディーヴァは大人しくケルと先に休んでろよ?」
「うん…」
少し不安に感じながらも、ディーヴァは頷いた。