mission 0:new days ~そのあとの彼女とオレ~
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闇夜が深くなる前に荷物をあらかた掘り出すことにした2人は、元事務所へと向かう。
元々スラム街だけあって荒廃してはいたのだが、塔の影響で事務所だけではなく廃墟と化した町並み。
塔に向かっていたあの時は気が付かなかったが道の至る所には血の跡も多数あり、若干恐ろしさを感じてしまう。
多少死人が出たそうだが、その死体は持ち出されたのか1つもなく、それが唯一の救い。
…そのすべてが全部悪魔による物だ。
ダンテがいなかったら、自分もこの血を落とした者達の仲間入りを果たしていただろう。
それを考えると本当にゾッとする。
悪魔はやはり怖い。
崩壊した事務所を前に、ケルベロスに抱き着いて後ろから歩いてくるダンテを待つディーヴァの体は震えていた。
「ん、どうしたディーヴァ。寒いのか?もしそうなら明日にするか?」
「ううん、大丈夫。それより早く荷物取り出しちゃおう!!」
「?…わかった」
無理やり笑顔を浮かべると、自らも瓦礫をどかそうと作業に取り掛かった。
「我はどうしたらいい?」
クゥン、と一鳴きしたケルベロスが聞く。
どうしたらいいと聞きながらも、その口には瓦礫が咥えられていて、ディーヴァを手伝おうとする意思が感じられた。
ダンテは自分も瓦礫をどかしながら、魔力を高めてそばにドッペルゲンガーのクロを呼び出す。
そしてその場の片づけではなく、顎でしゃくってやってほしいことを指し示した。
「ケルは…クロと共にそいつらの相手を頼むぜ」
「そいつらって誰……。
って、まだ悪魔がいたの!?」
振り向くディーヴァの目に留まるのはヘル=プライド等の悪魔達。
ダンテとディーヴァにとっては解決した今回の事件だが、世間一般には解決はしていない。
まだテメンニグル自体は残っているのだ。
そのテメンニグルにはまだまだ雑魚悪魔がたむろしているのか、中から悪魔が降りてきていた。
もしかしたら中に際限なく悪魔を呼び寄せる、かのヘル=グリードあたりが残っているのかもしれない。
ディーヴァのためにも、速やかに残党狩りをしなくてはいけないだろう。
「承知した」
ケルベロスとクロはコクリと頷くと戦闘態勢を取り、じりじりと寄って来る悪魔へ向かった。
そしてその間にダンテとディーヴァは時に手分けして、時に協力して瓦礫をどかし、荷物を取り出していくのだった。
***
悪魔も砂へと変わり、あらかたの荷物が取り出される。
1階部分の物は大抵が使い物にならない状態となってはいたが、2階部分はそうでもなかった。
埃まみれにはなっていたが、ダンテの母親の写真も、ディーヴァのたくさんの思い出が詰まったアルバム等も救出される。
大切にしている物が手元に戻ってきて良かった。
そう思うと共に「そこまで物を実家から移動していなくて助かった」と思うディーヴァだった。
ダンテもディーヴァもそれを大切そうに抱える。
しかし、ディーヴァは嬉しそうにするとともに、しょんぼりと落ち込んでもいた。
ダンテに貰ってドライフラワーにしていた花束が儚くも散ってしまったからだ。
「あたし悲しすぎて泣いちゃう……」
「またプレゼントしてやるって言っただろ?」
落ち込むディーヴァの頭をダンテはよしよしと撫でる。
「でも、初めて貰ったダンテからの記念の花束…初めての……うぅっ」
ディーヴァは申し訳ない思いやら、悲しさからかさらに沈んだ。
ポロポロ…。
目をきゅっとつぶり、玉のような涙を落とすディーヴァにダンテはどうすることもできず、困ったように撫で続けた。
元々スラム街だけあって荒廃してはいたのだが、塔の影響で事務所だけではなく廃墟と化した町並み。
塔に向かっていたあの時は気が付かなかったが道の至る所には血の跡も多数あり、若干恐ろしさを感じてしまう。
多少死人が出たそうだが、その死体は持ち出されたのか1つもなく、それが唯一の救い。
…そのすべてが全部悪魔による物だ。
ダンテがいなかったら、自分もこの血を落とした者達の仲間入りを果たしていただろう。
それを考えると本当にゾッとする。
悪魔はやはり怖い。
崩壊した事務所を前に、ケルベロスに抱き着いて後ろから歩いてくるダンテを待つディーヴァの体は震えていた。
「ん、どうしたディーヴァ。寒いのか?もしそうなら明日にするか?」
「ううん、大丈夫。それより早く荷物取り出しちゃおう!!」
「?…わかった」
無理やり笑顔を浮かべると、自らも瓦礫をどかそうと作業に取り掛かった。
「我はどうしたらいい?」
クゥン、と一鳴きしたケルベロスが聞く。
どうしたらいいと聞きながらも、その口には瓦礫が咥えられていて、ディーヴァを手伝おうとする意思が感じられた。
ダンテは自分も瓦礫をどかしながら、魔力を高めてそばにドッペルゲンガーのクロを呼び出す。
そしてその場の片づけではなく、顎でしゃくってやってほしいことを指し示した。
「ケルは…クロと共にそいつらの相手を頼むぜ」
「そいつらって誰……。
って、まだ悪魔がいたの!?」
振り向くディーヴァの目に留まるのはヘル=プライド等の悪魔達。
ダンテとディーヴァにとっては解決した今回の事件だが、世間一般には解決はしていない。
まだテメンニグル自体は残っているのだ。
そのテメンニグルにはまだまだ雑魚悪魔がたむろしているのか、中から悪魔が降りてきていた。
もしかしたら中に際限なく悪魔を呼び寄せる、かのヘル=グリードあたりが残っているのかもしれない。
ディーヴァのためにも、速やかに残党狩りをしなくてはいけないだろう。
「承知した」
ケルベロスとクロはコクリと頷くと戦闘態勢を取り、じりじりと寄って来る悪魔へ向かった。
そしてその間にダンテとディーヴァは時に手分けして、時に協力して瓦礫をどかし、荷物を取り出していくのだった。
***
悪魔も砂へと変わり、あらかたの荷物が取り出される。
1階部分の物は大抵が使い物にならない状態となってはいたが、2階部分はそうでもなかった。
埃まみれにはなっていたが、ダンテの母親の写真も、ディーヴァのたくさんの思い出が詰まったアルバム等も救出される。
大切にしている物が手元に戻ってきて良かった。
そう思うと共に「そこまで物を実家から移動していなくて助かった」と思うディーヴァだった。
ダンテもディーヴァもそれを大切そうに抱える。
しかし、ディーヴァは嬉しそうにするとともに、しょんぼりと落ち込んでもいた。
ダンテに貰ってドライフラワーにしていた花束が儚くも散ってしまったからだ。
「あたし悲しすぎて泣いちゃう……」
「またプレゼントしてやるって言っただろ?」
落ち込むディーヴァの頭をダンテはよしよしと撫でる。
「でも、初めて貰ったダンテからの記念の花束…初めての……うぅっ」
ディーヴァは申し訳ない思いやら、悲しさからかさらに沈んだ。
ポロポロ…。
目をきゅっとつぶり、玉のような涙を落とすディーヴァにダンテはどうすることもできず、困ったように撫で続けた。