mission 5:quarrel and mediation ~両天秤、どちらも大切~
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
そもそも、色々なことを友人達に話してこなかったのはディーヴァであり、前々からちょっとずつ思われていたことだ。
それはディーヴァもわかっていた。
そして今回、それが限界に達しただけのことだった。
次の日の放課後…帰ろうとするディーヴァの目の前には不満そうな顔をしたエルとランスが立ちはだかる。
その一歩後ろには、どっちについていいかわからないと言いたげなサラが苦笑していた。
なんとなくその表情で言いたいことはわかる。
エルとランスは一日中、何やら不満気な顔をしていた。
「どうしたの…?特にエルとランス、難しい顔しちゃって」
「ディーヴァ、昨日の話の続きだけど」
やっぱりね。
ディーヴァの予感は的中した。
「…なぁに?」
「ディーヴァはさ、なーんにも教えてくれないだけじゃないよねー?」
「家族が亡くなってから半年以上…ディーヴァは誘っても一度もお茶や放課後の遊びに来なかった」
「最近ずーっと、付き合い悪ーい!サークルもやめちゃったし?」
実はディーヴァも前はサークルに所属していた。
コーラスのサークルだ。
元は音楽の選択授業でコーラスかバンドのどちらかを選択するものがあるのだが、その延長でエルとランスと共に入っていた。
しかし、家族のあの事件のあとごたごたしてしまったので、顧問の先生にだけやめることを伝え、その場を後にしたのだ。
そのまま色々と重なってしまい、友人に伝え忘れていた。
そのこともあり、不満がたまりにたまっている模様だ。
「ゴメン…いきなりやめて申し訳ないとは思ってるよ」
「少しくらいはサークルに顔出して挨拶してもよかったんじゃないかしら?」
「家族が亡くなってもう半年はたってる、それくらいできなかったのー?」
「どうしても時間がなかったから…詳しく説明しないままここまで来ちゃってゴメンね」
「サークルへの挨拶のちょっとの時間もなかった?」
「ちょっとエル、サークルのことはもういいよ。どっちかっていうとアタシは友人同士でゆっくりお茶したり遊びに行けないのが…ねぇー?」
「……それは…。本当に悪いと思ってるよ」
謝ることくらいしかできない。
ないがしろにしていたわけではないが、多少ダンテに構いすぎていた感は否めない。
「家族亡くして一人で大変なのはわかるけどさ前は家にだって招待してくれたじゃん?」
「あの大きな家だものね。1人じゃ管理できないからそこまで家が汚い…とかなの?」
ついには皮肉を込めた嘲笑までいただくしまつ。
ディーヴァはグッと押し黙るしかなかった。
見かねたサラがとうとう間に入る。
「あんたらいい加減にしなさいよ。綺麗好きなディーヴァに限ってそれはないんだから」
「サラ…」
ほっとしたのもつかの間。
続く言葉にディーヴァも、そしてサラも固まる。
「ああ、そうね」
「そもそもディーヴァは今、男に現を抜かしてて忙しいらしいもんね?
友達なんかと遊ぶ暇ないよねー?
こないだプロムで赤いコートのよくわかんない男と踊ってたらしいじゃん?」
「私は、クイーンとキングの座を攫って行ったらしいことを聞いたわ」
「ど、どこでそれを…」
「先輩達から。後輩のクセにって言ってらしたわよ」
「その態度、噂は本当みたいだね?」
2人から冷やかな目線を送られた。
「あちゃ~…うちのサークルの先輩には口止めしてたけど、やっぱりクイーンとキングとったし無理だったか~。ゴメンディーヴァ…」
「ううん、いいの。サラは悪くないよ」
サラが頭を抱えて唸っている。
行くように勧めたのはサラだが、行くと決めたのは他でもない、ディーヴァ。
サラを責めることはできない。
こんなことなら、せめてクイーンとキングの座はお断りすればよかった。
というより、サラの頼みといえどプロムに行くのをやめてしまえばよかったかもしれない。
それはディーヴァもわかっていた。
そして今回、それが限界に達しただけのことだった。
次の日の放課後…帰ろうとするディーヴァの目の前には不満そうな顔をしたエルとランスが立ちはだかる。
その一歩後ろには、どっちについていいかわからないと言いたげなサラが苦笑していた。
なんとなくその表情で言いたいことはわかる。
エルとランスは一日中、何やら不満気な顔をしていた。
「どうしたの…?特にエルとランス、難しい顔しちゃって」
「ディーヴァ、昨日の話の続きだけど」
やっぱりね。
ディーヴァの予感は的中した。
「…なぁに?」
「ディーヴァはさ、なーんにも教えてくれないだけじゃないよねー?」
「家族が亡くなってから半年以上…ディーヴァは誘っても一度もお茶や放課後の遊びに来なかった」
「最近ずーっと、付き合い悪ーい!サークルもやめちゃったし?」
実はディーヴァも前はサークルに所属していた。
コーラスのサークルだ。
元は音楽の選択授業でコーラスかバンドのどちらかを選択するものがあるのだが、その延長でエルとランスと共に入っていた。
しかし、家族のあの事件のあとごたごたしてしまったので、顧問の先生にだけやめることを伝え、その場を後にしたのだ。
そのまま色々と重なってしまい、友人に伝え忘れていた。
そのこともあり、不満がたまりにたまっている模様だ。
「ゴメン…いきなりやめて申し訳ないとは思ってるよ」
「少しくらいはサークルに顔出して挨拶してもよかったんじゃないかしら?」
「家族が亡くなってもう半年はたってる、それくらいできなかったのー?」
「どうしても時間がなかったから…詳しく説明しないままここまで来ちゃってゴメンね」
「サークルへの挨拶のちょっとの時間もなかった?」
「ちょっとエル、サークルのことはもういいよ。どっちかっていうとアタシは友人同士でゆっくりお茶したり遊びに行けないのが…ねぇー?」
「……それは…。本当に悪いと思ってるよ」
謝ることくらいしかできない。
ないがしろにしていたわけではないが、多少ダンテに構いすぎていた感は否めない。
「家族亡くして一人で大変なのはわかるけどさ前は家にだって招待してくれたじゃん?」
「あの大きな家だものね。1人じゃ管理できないからそこまで家が汚い…とかなの?」
ついには皮肉を込めた嘲笑までいただくしまつ。
ディーヴァはグッと押し黙るしかなかった。
見かねたサラがとうとう間に入る。
「あんたらいい加減にしなさいよ。綺麗好きなディーヴァに限ってそれはないんだから」
「サラ…」
ほっとしたのもつかの間。
続く言葉にディーヴァも、そしてサラも固まる。
「ああ、そうね」
「そもそもディーヴァは今、男に現を抜かしてて忙しいらしいもんね?
友達なんかと遊ぶ暇ないよねー?
こないだプロムで赤いコートのよくわかんない男と踊ってたらしいじゃん?」
「私は、クイーンとキングの座を攫って行ったらしいことを聞いたわ」
「ど、どこでそれを…」
「先輩達から。後輩のクセにって言ってらしたわよ」
「その態度、噂は本当みたいだね?」
2人から冷やかな目線を送られた。
「あちゃ~…うちのサークルの先輩には口止めしてたけど、やっぱりクイーンとキングとったし無理だったか~。ゴメンディーヴァ…」
「ううん、いいの。サラは悪くないよ」
サラが頭を抱えて唸っている。
行くように勧めたのはサラだが、行くと決めたのは他でもない、ディーヴァ。
サラを責めることはできない。
こんなことなら、せめてクイーンとキングの座はお断りすればよかった。
というより、サラの頼みといえどプロムに行くのをやめてしまえばよかったかもしれない。