mission 35:total eclipse, demon world~魔界、そして太陽と月~
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怒ったオレの顔、そんなに怖かったのか?
ちょっぴり反省してしまうほどの泣きようだった。
「本当に…ごめんなさい………ぐすっ」
「謝らなくていい。その代わり、頼むからこわいことしないでくれ。オレのために傷つくディーヴァは見たくない。
オレ、ディーヴァを失ったらと思うと、どうしていいかわかんねぇんだよ…」
今度は優しく諭すように、ディーヴァに己の気持ちを伝える。
この気持ちは本物だ。
ディーヴァを失うなんて考えたくもない。
「…うん……なるべくそうする…こわいことしない……」
「なるべくかよ」
「だってあたしだってダンテを守れるなら守りたいんだもの」
うん、ディーヴァの気持ちもわかる。
オレがそうだから、ディーヴァも同じなんだ。
女とか男とか、人間とか悪魔とか。
どっちが弱くて強いとか、そんなの関係ない…同じなんだ。
「まあ、ある程度わかってくれればいいんだ。わかってくれれば」
ディーヴァのまぶたから止めどなくこぼれ落ち続けていた涙を指でスッと拭ってやる。
目を見つめれば、揺れるディーヴァの瞳の中の自分は、まだ赤い目を晒していた。
早く青い目に戻らないかな、とそっと視線を外す。
「ね、ダンテ」
ぐい、顔を戻される。
視線を外したのに、他でもないディーヴァの手によって再びディーヴァと目を合わせることになった。
「少しだけ。あたしの傷から出てる血だけでも…ね?」
せっかく、血を飲まないために明後日の方向を向いたってのに、ディーヴァ自らが血を飲めと、そういうことらしい。
血を飲むということは、途中で理性が利かなくなる事もあり、ともすれば傷つけることになりかねない。
「お前、話聞いてたのかよ」
「聞いてたよ。でも…MOTTAINAIお化け出ちゃうよ?」
「MOTTAINAIお化けとやらはどうでもいい」
「けど、ダンテ…すごく欲しそう。ほんとに…要らないの?」
「うっ……」
気持ちが揺らぐ。
じっと大きな瞳で目を覗き込まれて、要らないなんて誰が言えようか。
嘘なんてつけない、自分の欲望にもディーヴァにも。
「、………わかったよ。痛かったらすぐ言え」
「ん、…!」
ダンテの顔が近づいてくる。
これじゃ壁ドンだ。
壁に押しやるように体を預けさせ、ディーヴァが楽な体勢を取れるよう抑えこみ、ダンテはかがんでディーヴァの手をとり壁に押し付ける。
手のひらの傷はもちろん、肩口や脇腹、おもむろに持ち上げた太ももの傷をまじまじとみやる。
視線に犯されているみたいで、それだけで息が上がる気がした。
「確かにもったいねぇかもな…」
「ひぁ…っ」
ざり、ダンテの温かくもざらついた舌先がディーヴァの傷から滲む血を舐めとり、そして傷の奥体を更なる血を求め、貪るように啜る。
その鈍く痺れるような痛みに体がびくり、跳ねそうになるのをダンテにしがみついて必死で抑え、ディーヴァはダンテに言葉をかけた。
こんな時でも心配するのはダンテの体のこと。
「んん、ダンテ……はや、く…治って……ね?」
「…ああ」
かわいい事言ってくれるディーヴァに、今日はとことん優しくいなくては。
ぺろ、唇についた血を舐め、ダンテは短く返事を返す。
しばらく吸血行為に没頭したダンテは、息が上がりきって赤い顔をするディーヴァのため、途中からベッドの上に移動したようだった。
まぁ、今の時間はまだ昼間だし、皆既日蝕だったことからもわかる通り今夜は新月。
血を摂取していようとダンテが血に狂う事は、そうそうないだろう。
ディーヴァは安心しきってダンテに身を委ねた。
その後、2人が身を寄せ合って眠るベッドの中で自分を連れ去った相手について、ディーヴァがダンテに話して聞かせた。
恐ろしく禍々しい気配を放つ、三つの赤い目の悪魔のことを。
三つ目の悪魔、それはダンテがデビルハンターになるきっかけであり、全ての始まり。
「三つ目の悪魔…。そうか、そいつが……」
やっと“当たり”か。
ギラつき、火のついた目をディーヴァから隠し、ダンテは己が魂に誓う。
母親の仇を取る、そしてディーヴァを傷つけた代償を払わせる…と。
「ダンテ?どうしたの??」
「ん、ああ、なんでもないさ」
とりあえず今はまだいい。
離れていた時間は短いけれど、生きた心地がしなかった。
ディーヴァともう絶対に離れたくない。
優しく腕の中にディーヴァを閉じ込めつつ、抱き寄せる力だけを強くし、ディーヴァの髪に額にまぶたに頬に、そして唇へと、ダンテは触れるだけのようなキスを送った。
●あとがき
皆既日蝕のせいで魔帝に誘拐された夢主。
魔界ではダンテ共々散々な目に。
次回からは新章、DMCゲーム沿い編です。
ちょっぴり反省してしまうほどの泣きようだった。
「本当に…ごめんなさい………ぐすっ」
「謝らなくていい。その代わり、頼むからこわいことしないでくれ。オレのために傷つくディーヴァは見たくない。
オレ、ディーヴァを失ったらと思うと、どうしていいかわかんねぇんだよ…」
今度は優しく諭すように、ディーヴァに己の気持ちを伝える。
この気持ちは本物だ。
ディーヴァを失うなんて考えたくもない。
「…うん……なるべくそうする…こわいことしない……」
「なるべくかよ」
「だってあたしだってダンテを守れるなら守りたいんだもの」
うん、ディーヴァの気持ちもわかる。
オレがそうだから、ディーヴァも同じなんだ。
女とか男とか、人間とか悪魔とか。
どっちが弱くて強いとか、そんなの関係ない…同じなんだ。
「まあ、ある程度わかってくれればいいんだ。わかってくれれば」
ディーヴァのまぶたから止めどなくこぼれ落ち続けていた涙を指でスッと拭ってやる。
目を見つめれば、揺れるディーヴァの瞳の中の自分は、まだ赤い目を晒していた。
早く青い目に戻らないかな、とそっと視線を外す。
「ね、ダンテ」
ぐい、顔を戻される。
視線を外したのに、他でもないディーヴァの手によって再びディーヴァと目を合わせることになった。
「少しだけ。あたしの傷から出てる血だけでも…ね?」
せっかく、血を飲まないために明後日の方向を向いたってのに、ディーヴァ自らが血を飲めと、そういうことらしい。
血を飲むということは、途中で理性が利かなくなる事もあり、ともすれば傷つけることになりかねない。
「お前、話聞いてたのかよ」
「聞いてたよ。でも…MOTTAINAIお化け出ちゃうよ?」
「MOTTAINAIお化けとやらはどうでもいい」
「けど、ダンテ…すごく欲しそう。ほんとに…要らないの?」
「うっ……」
気持ちが揺らぐ。
じっと大きな瞳で目を覗き込まれて、要らないなんて誰が言えようか。
嘘なんてつけない、自分の欲望にもディーヴァにも。
「、………わかったよ。痛かったらすぐ言え」
「ん、…!」
ダンテの顔が近づいてくる。
これじゃ壁ドンだ。
壁に押しやるように体を預けさせ、ディーヴァが楽な体勢を取れるよう抑えこみ、ダンテはかがんでディーヴァの手をとり壁に押し付ける。
手のひらの傷はもちろん、肩口や脇腹、おもむろに持ち上げた太ももの傷をまじまじとみやる。
視線に犯されているみたいで、それだけで息が上がる気がした。
「確かにもったいねぇかもな…」
「ひぁ…っ」
ざり、ダンテの温かくもざらついた舌先がディーヴァの傷から滲む血を舐めとり、そして傷の奥体を更なる血を求め、貪るように啜る。
その鈍く痺れるような痛みに体がびくり、跳ねそうになるのをダンテにしがみついて必死で抑え、ディーヴァはダンテに言葉をかけた。
こんな時でも心配するのはダンテの体のこと。
「んん、ダンテ……はや、く…治って……ね?」
「…ああ」
かわいい事言ってくれるディーヴァに、今日はとことん優しくいなくては。
ぺろ、唇についた血を舐め、ダンテは短く返事を返す。
しばらく吸血行為に没頭したダンテは、息が上がりきって赤い顔をするディーヴァのため、途中からベッドの上に移動したようだった。
まぁ、今の時間はまだ昼間だし、皆既日蝕だったことからもわかる通り今夜は新月。
血を摂取していようとダンテが血に狂う事は、そうそうないだろう。
ディーヴァは安心しきってダンテに身を委ねた。
その後、2人が身を寄せ合って眠るベッドの中で自分を連れ去った相手について、ディーヴァがダンテに話して聞かせた。
恐ろしく禍々しい気配を放つ、三つの赤い目の悪魔のことを。
三つ目の悪魔、それはダンテがデビルハンターになるきっかけであり、全ての始まり。
「三つ目の悪魔…。そうか、そいつが……」
やっと“当たり”か。
ギラつき、火のついた目をディーヴァから隠し、ダンテは己が魂に誓う。
母親の仇を取る、そしてディーヴァを傷つけた代償を払わせる…と。
「ダンテ?どうしたの??」
「ん、ああ、なんでもないさ」
とりあえず今はまだいい。
離れていた時間は短いけれど、生きた心地がしなかった。
ディーヴァともう絶対に離れたくない。
優しく腕の中にディーヴァを閉じ込めつつ、抱き寄せる力だけを強くし、ディーヴァの髪に額にまぶたに頬に、そして唇へと、ダンテは触れるだけのようなキスを送った。
●あとがき
皆既日蝕のせいで魔帝に誘拐された夢主。
魔界ではダンテ共々散々な目に。
次回からは新章、DMCゲーム沿い編です。
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