mission 4:invitation of promenade ~嫉妬と乱入~
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その時、野次馬人ごみをかき分けてディーヴァの友人、サラがやってきた。
「ディーヴァ!」
「サラ!…ごめんね、あたし…」
「いいの。わたしこそ、彼氏がいたの知らなかったし」
「ううん、あたしも黙ってたからおあいこ。
サラ、この人があたしの大切な人、ダンテだよ」
抱えられたままの会話だが、ディーヴァはサラにダンテを紹介した。
片手で軽くディーヴァを抱えたまま、ダンテは右手を差し出した。
「アンタがディーヴァの友人か。よろしくな。
だが、こんなパーティーに勝手に誘われちゃ困るぜ、ディーヴァはオレのだからな?」
「そのようですねー」
固く握手を交わしながらも、皮肉を言うのを忘れない。
サラはのほほんとそれに答えた。
「えーと。ダンテ、あたしの友達のサラだよ」
「よろしく。…なるほど。最近ディーヴァがかわいくなってきたのはこの人がいたからか」
「サラってば!」
ディーヴァとダンテを交互に見るサラの表情はとても輝いていたが、同時にニヤニヤ楽しそうだった。
しばらくはネタにされそうだ。
「ダンテ氏、ディーヴァを大事にしてよね?…って、今さらか」
「これ以上ないくらい大事にしてる。今までも、これからもな」
「ダンテ…」
ディーヴァが赤くなり、それを見たダンテとサラが笑顔になる。
そんな中、会場に流れるワルツは終盤を迎えつつあった。
「せっかくだし、踊ってけば?もうすぐワルツじゃなく、ロックやヒップホップになるからタキシードじゃなくても大丈夫よ」
くいっと、ダンスフロアを指でさす。
ダンテと踊れたら、と思っていたディーヴァにとってそれはこの上なく嬉しいこと。
「…って、ディーヴァのその足じゃ無理そうね。足、だいじょぶ?」
「うん。たぶん大丈…きゃあっ!」
ダンテがディーヴァを抱えたままいきなりくるりと回った。
視界が回転してびっくりしたディーヴァはダンテに思い切り抱き着くしかない。
「ディーヴァを抱えたまま踊らせてもらうぜー!」
ダンテは、まだそばにはいつくばったままだった先輩にディーヴァの履いていた靴を投げて寄越すと、ダンスフロアへ身を躍らせた。
軽いとはいえ人ひとりを抱えたままでの動きとは思えないくらいの軽やかさ。
「おお、なんて腕力…。ディーヴァ、楽しんでね!」
「サラ、ありがとぉーっ!」
ダンテの肩越しに手を振るディーヴァはとても幸せそうだ。
2人が踊る様子は、まるで、赤い蝶と白い蝶がくるくる踊っているかのようだった。
「なあディーヴァ、2年後にはお前のプロムもあるんだよな?
わかってると思うが、それのパートナーの席もオレのものだ」
「ふふっ。もちろん、その席はダンテのために空けておくよ」
くるくると曲調にあわせて周りながら会話する。
お互いの顔しか目に入ってこないためか、周りの目は回転するだけの風景と化していて一切気にならない。
2人だけの世界で、ダンテとディーヴァは笑顔で額と額をコツン、ぶつけ合った。
曲が終わった瞬間、ダンテは周りにいたディーヴァをひそかに狙っていたであろう男共に公言する。
「てめぇらもディーヴァの隣はオレの物!胸にそう刻んどけよッ!」
ちゅ。
そして、公衆の面前でディーヴァに口づけを落としたのだった。
余談だが、その年のプロムで一番輝いていた者に投票され贈られる賞…キングとクイーンの称号はダンテとディーヴァに贈られた。
ダンテは参加者ではなかったというのにいいのだろうか。
「まぁ、ディーヴァはクイーンというよりは、プリンセスだけどな」
オレだけのプリンセス、どうぞ次のパーティーでもオレに守らせてください。
ダンテは手の甲にキスを送って、そう追加した。
●あとがき
プロムネタは書いてみたかったネタなので、とても楽しく書けました。
「ディーヴァ!」
「サラ!…ごめんね、あたし…」
「いいの。わたしこそ、彼氏がいたの知らなかったし」
「ううん、あたしも黙ってたからおあいこ。
サラ、この人があたしの大切な人、ダンテだよ」
抱えられたままの会話だが、ディーヴァはサラにダンテを紹介した。
片手で軽くディーヴァを抱えたまま、ダンテは右手を差し出した。
「アンタがディーヴァの友人か。よろしくな。
だが、こんなパーティーに勝手に誘われちゃ困るぜ、ディーヴァはオレのだからな?」
「そのようですねー」
固く握手を交わしながらも、皮肉を言うのを忘れない。
サラはのほほんとそれに答えた。
「えーと。ダンテ、あたしの友達のサラだよ」
「よろしく。…なるほど。最近ディーヴァがかわいくなってきたのはこの人がいたからか」
「サラってば!」
ディーヴァとダンテを交互に見るサラの表情はとても輝いていたが、同時にニヤニヤ楽しそうだった。
しばらくはネタにされそうだ。
「ダンテ氏、ディーヴァを大事にしてよね?…って、今さらか」
「これ以上ないくらい大事にしてる。今までも、これからもな」
「ダンテ…」
ディーヴァが赤くなり、それを見たダンテとサラが笑顔になる。
そんな中、会場に流れるワルツは終盤を迎えつつあった。
「せっかくだし、踊ってけば?もうすぐワルツじゃなく、ロックやヒップホップになるからタキシードじゃなくても大丈夫よ」
くいっと、ダンスフロアを指でさす。
ダンテと踊れたら、と思っていたディーヴァにとってそれはこの上なく嬉しいこと。
「…って、ディーヴァのその足じゃ無理そうね。足、だいじょぶ?」
「うん。たぶん大丈…きゃあっ!」
ダンテがディーヴァを抱えたままいきなりくるりと回った。
視界が回転してびっくりしたディーヴァはダンテに思い切り抱き着くしかない。
「ディーヴァを抱えたまま踊らせてもらうぜー!」
ダンテは、まだそばにはいつくばったままだった先輩にディーヴァの履いていた靴を投げて寄越すと、ダンスフロアへ身を躍らせた。
軽いとはいえ人ひとりを抱えたままでの動きとは思えないくらいの軽やかさ。
「おお、なんて腕力…。ディーヴァ、楽しんでね!」
「サラ、ありがとぉーっ!」
ダンテの肩越しに手を振るディーヴァはとても幸せそうだ。
2人が踊る様子は、まるで、赤い蝶と白い蝶がくるくる踊っているかのようだった。
「なあディーヴァ、2年後にはお前のプロムもあるんだよな?
わかってると思うが、それのパートナーの席もオレのものだ」
「ふふっ。もちろん、その席はダンテのために空けておくよ」
くるくると曲調にあわせて周りながら会話する。
お互いの顔しか目に入ってこないためか、周りの目は回転するだけの風景と化していて一切気にならない。
2人だけの世界で、ダンテとディーヴァは笑顔で額と額をコツン、ぶつけ合った。
曲が終わった瞬間、ダンテは周りにいたディーヴァをひそかに狙っていたであろう男共に公言する。
「てめぇらもディーヴァの隣はオレの物!胸にそう刻んどけよッ!」
ちゅ。
そして、公衆の面前でディーヴァに口づけを落としたのだった。
余談だが、その年のプロムで一番輝いていた者に投票され贈られる賞…キングとクイーンの称号はダンテとディーヴァに贈られた。
ダンテは参加者ではなかったというのにいいのだろうか。
「まぁ、ディーヴァはクイーンというよりは、プリンセスだけどな」
オレだけのプリンセス、どうぞ次のパーティーでもオレに守らせてください。
ダンテは手の甲にキスを送って、そう追加した。
●あとがき
プロムネタは書いてみたかったネタなので、とても楽しく書けました。