mission 35:total eclipse, demon world~魔界、そして太陽と月~
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ダンテがこちら側に来るため使用した鏡の元へ戻るとあんな戦闘があったのに、割れてはいなくて、瓦礫の真ん中でちゃんと直立を保っていた。
よかった、というかディーヴァがあのタイミングで一度戦いをやめさせなかったら絶対割れていた。嗚呼、なんて恐ろしい。
鏡に使うダンテの魔力も尽きかけていたが、少しとはいえ回復したおかげで戻ることも出来そうだ。
ディーヴァを2度と離さないように、今度はしっかりとその肩を抱いてダンテは波打つ鏡を共に潜る。
2人ともかなりボロボロだったが、無事に帰ることが出来た…多分。
事務所に置かれた姿見であろう鏡の中から降り立った場所は、真っ暗闇。
それは魔界の暗さと変わらぬ漆黒の闇で。
「ひゃ、なんで真っ暗なの?もしかしてまだ魔界…?」
「ああ、まだ日蝕なんだな。時計が進んでねぇ」
ダンテには時計の針の指す時間が暗闇でも見えたようで、それは皆既日蝕の起きた時間とそう変わらないそうだ。
「…少し日蝕見るか?」
「う、うん…」
ダンテがディーヴァの元へ行くときには、既に日蝕は終わっていたと言うに、戻ってみれば日蝕の真っ只中。
つまり、またディーヴァが連れ去られる可能性もある。
2度も連れ去られてはたまったものじゃないと、今度はディーヴァを抱きしめたまま窓際に移動する。
日蝕眼鏡は屋根の上、真っ暗闇で屋根に上がるのはちょっと…ということで今度は見えづらいが肉眼で窓から日蝕を眺める。
因みにあとで確認したのだが、時間が戻っていたのに屋根はダンテに破壊されたあとのままだった…何故だ!
暗闇に少し慣れた目は、その様子が綺麗に観察できた。
真っ暗な空の上、始まりと同じようにダイヤモンドリングが煌めき、日蝕の終わりに本影の大きな影が遠ざかっていく。
不思議で、そして幻想的で、でも、そこには新たにもう一つが加わってしまった。
「綺麗だけど……こわい、ね」
「………そうか」
綺麗ではあるが、ディーヴァにとってもう日蝕はトラウマ。
嫌いなものになりつつあるようで、ダンテはそれを少し残念に思った。
日蝕が終わり、再び太陽が顔を出す。
あたりが何事もなかったかのように、明るくなり昼間の顔を見せていた。
明るくなってディーヴァがダンテの存在を、自分の存在を確認するように自分からも抱きついてきた。
「もうここは魔界じゃないから安心しろ」
「よかったぁ…。ダンテ、本当にありがとう。怖かった……すごく、怖かった………!」
泣き出すディーヴァをよしよしとあやして撫で、目線を合わせて抱きしめ返す。
その顔も、体も、満身創痍、傷だらけあざだらけなのが、明るくなって更に見えるようになった。
「ディーヴァ、すごい怪我の量だな…」
「…ダンテほどじゃないもん」
「オレは血に濡れてるだけ。少しずつ塞がってきてる」
「おめめは赤いよ」
「はいはい、そーですね」
傷は処置するとして、傷痕の残らない薬があるかどうか、ロダンあたりに聞いておこう。
あいつならそういうのも知っていそうな、そんな気がする。
とりあえず…ディーヴァの傷は見るに耐えない。
見てるだけで痛ましくて、すごく悲しい気持ちになる、…泣きたいほどに落ち込むし、ふつふつと湧いて来るもう1つの感情に気がついてしまった。
「はぁ…何が悲しくててめぇの惚れた女にかばわれなきゃなんねぇんだか…」
「ダン、テ…?」
ぼそり、呟くダンテ。
やっぱり何か怒ってるような…?あれれ、顔がちょっとこわいぞ?
ガシッ!
傷のない場所を選んでダンテに体を掴まれ。
「ばっっっかやろう!!」
「ひぇ!」
耳がキンキンするほどの大きな声で怒鳴られてしまった。
「ディーヴァが傷作ったらなんにも意味ないだろ!いい加減にしろよ!自分がどれだけ大事に、大切にされてるのか、どう言ったらわかるんだよこの馬鹿!」
ダンテに馬鹿って言われた。
しかもすごーーく怒っていらっしゃる。
いや、悲しんでいる、と言った方が正しいか。
ううん、やっぱり超怒ってる。
激おこスティックファイナリアリティプンプンドリームというより神魔人・大噴火レジャントサイクロンフレアぁぁぁぁぁ!!レベルには怒ってる気がしないでもない。
今までダンテがディーヴァに怒った時レベルの統計上、だけれども。
でも怒っているのは、ディーヴァが自分を大事にしなかったのが原因。
自分を傷つけて囮にする…あんな方法は取らなければよかった。
自分が良かれと思ってやった行動が、逆にダンテを傷つけてしまったのだと、ディーヴァは漸く理解、そして反省した。
『自己犠牲は褒められたものじゃない』フォースエッジが言っていた言葉の意味も、今わかった。
「ごめ、…ごめん、なさい……ダンテ、ごめんね…。ああしなきゃ、ダンテが死んじゃうって…あたし、そう…思っ…、て…ぅぅぅ……」
謝りながらも泣き出したディーヴァの様子に、ダンテはまたもすっぽりとその体を腕で包み込んで抱きしめる。
背中、頭とぽんぽんと、優しく叩いて赤子のようにあやす。
よかった、というかディーヴァがあのタイミングで一度戦いをやめさせなかったら絶対割れていた。嗚呼、なんて恐ろしい。
鏡に使うダンテの魔力も尽きかけていたが、少しとはいえ回復したおかげで戻ることも出来そうだ。
ディーヴァを2度と離さないように、今度はしっかりとその肩を抱いてダンテは波打つ鏡を共に潜る。
2人ともかなりボロボロだったが、無事に帰ることが出来た…多分。
事務所に置かれた姿見であろう鏡の中から降り立った場所は、真っ暗闇。
それは魔界の暗さと変わらぬ漆黒の闇で。
「ひゃ、なんで真っ暗なの?もしかしてまだ魔界…?」
「ああ、まだ日蝕なんだな。時計が進んでねぇ」
ダンテには時計の針の指す時間が暗闇でも見えたようで、それは皆既日蝕の起きた時間とそう変わらないそうだ。
「…少し日蝕見るか?」
「う、うん…」
ダンテがディーヴァの元へ行くときには、既に日蝕は終わっていたと言うに、戻ってみれば日蝕の真っ只中。
つまり、またディーヴァが連れ去られる可能性もある。
2度も連れ去られてはたまったものじゃないと、今度はディーヴァを抱きしめたまま窓際に移動する。
日蝕眼鏡は屋根の上、真っ暗闇で屋根に上がるのはちょっと…ということで今度は見えづらいが肉眼で窓から日蝕を眺める。
因みにあとで確認したのだが、時間が戻っていたのに屋根はダンテに破壊されたあとのままだった…何故だ!
暗闇に少し慣れた目は、その様子が綺麗に観察できた。
真っ暗な空の上、始まりと同じようにダイヤモンドリングが煌めき、日蝕の終わりに本影の大きな影が遠ざかっていく。
不思議で、そして幻想的で、でも、そこには新たにもう一つが加わってしまった。
「綺麗だけど……こわい、ね」
「………そうか」
綺麗ではあるが、ディーヴァにとってもう日蝕はトラウマ。
嫌いなものになりつつあるようで、ダンテはそれを少し残念に思った。
日蝕が終わり、再び太陽が顔を出す。
あたりが何事もなかったかのように、明るくなり昼間の顔を見せていた。
明るくなってディーヴァがダンテの存在を、自分の存在を確認するように自分からも抱きついてきた。
「もうここは魔界じゃないから安心しろ」
「よかったぁ…。ダンテ、本当にありがとう。怖かった……すごく、怖かった………!」
泣き出すディーヴァをよしよしとあやして撫で、目線を合わせて抱きしめ返す。
その顔も、体も、満身創痍、傷だらけあざだらけなのが、明るくなって更に見えるようになった。
「ディーヴァ、すごい怪我の量だな…」
「…ダンテほどじゃないもん」
「オレは血に濡れてるだけ。少しずつ塞がってきてる」
「おめめは赤いよ」
「はいはい、そーですね」
傷は処置するとして、傷痕の残らない薬があるかどうか、ロダンあたりに聞いておこう。
あいつならそういうのも知っていそうな、そんな気がする。
とりあえず…ディーヴァの傷は見るに耐えない。
見てるだけで痛ましくて、すごく悲しい気持ちになる、…泣きたいほどに落ち込むし、ふつふつと湧いて来るもう1つの感情に気がついてしまった。
「はぁ…何が悲しくててめぇの惚れた女にかばわれなきゃなんねぇんだか…」
「ダン、テ…?」
ぼそり、呟くダンテ。
やっぱり何か怒ってるような…?あれれ、顔がちょっとこわいぞ?
ガシッ!
傷のない場所を選んでダンテに体を掴まれ。
「ばっっっかやろう!!」
「ひぇ!」
耳がキンキンするほどの大きな声で怒鳴られてしまった。
「ディーヴァが傷作ったらなんにも意味ないだろ!いい加減にしろよ!自分がどれだけ大事に、大切にされてるのか、どう言ったらわかるんだよこの馬鹿!」
ダンテに馬鹿って言われた。
しかもすごーーく怒っていらっしゃる。
いや、悲しんでいる、と言った方が正しいか。
ううん、やっぱり超怒ってる。
激おこスティックファイナリアリティプンプンドリームというより神魔人・大噴火レジャントサイクロンフレアぁぁぁぁぁ!!レベルには怒ってる気がしないでもない。
今までダンテがディーヴァに怒った時レベルの統計上、だけれども。
でも怒っているのは、ディーヴァが自分を大事にしなかったのが原因。
自分を傷つけて囮にする…あんな方法は取らなければよかった。
自分が良かれと思ってやった行動が、逆にダンテを傷つけてしまったのだと、ディーヴァは漸く理解、そして反省した。
『自己犠牲は褒められたものじゃない』フォースエッジが言っていた言葉の意味も、今わかった。
「ごめ、…ごめん、なさい……ダンテ、ごめんね…。ああしなきゃ、ダンテが死んじゃうって…あたし、そう…思っ…、て…ぅぅぅ……」
謝りながらも泣き出したディーヴァの様子に、ダンテはまたもすっぽりとその体を腕で包み込んで抱きしめる。
背中、頭とぽんぽんと、優しく叩いて赤子のようにあやす。