mission 34:lost ~剣と髪~
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もはや洗礼か恒例行事とも取れる串刺しだが、ディーヴァはダンテが心臓を貫かれたくらいでは死なないというのをいまいち理解できていない。
いや、何度繰り返したって、愛する者がそんな目にあうなんてこと、理解できるわけがなかった。
ダンテの胸に刺さったままのフォースエッジからは血はドクドクと溢れ、ダンテの衣服を赤黒く濡らし続けている。
自分のように武器に詳しくない者が勝手に抜くと、更に血が出そうで、怖くて抜けない。
だが、このままでは失血死する…?
そう考えたディーヴァの行動は早かった。
ダンテが使っていた方のフォースエッジを手に取ると、意を決してその刃先を手のひらに滑らせようとしたのだ。
しかし、それをガッと掴んで止めたのは、他でもないダンテ本人だった。
「…ゴフッ!!心配、するな。だい、じょうぶ……だから…な?」
「口からも血…!!これのどこが大丈夫なのよ!」
ダンテは血塗れすぎて、見ているだけで死の連想しか出来ない状態だというに。
「あたしの血を早く飲んで。じゃないと、死んじゃうよ!ダンテ、この手を離して!!」
「それは…でき、ない…。何が楽しくて、テメェの愛する、…女を、傷つけたい…もんか」
『その通りだ』
ざり、背後で足音がした。
振り向いた先には、氷のように研ぎ澄まされた視線をこちらに送る、影が立っていた。
「ひっ…!」
なんとなく物腰柔らかで、どこか親近感さえわいていた影だが、こうなってはもはや敵だ。
ダンテはこれ以上傷つけさせやしない。
「こ、来ないでよ…!これ以上、ダンテに何かす…」
ぴた。
ディーヴァの首に、影の手が添えられた。
首を刎ねることも、絞めることも造作もないだろう、ディーヴァにとって、死は一瞬だ。
やられる…!ダンテもディーヴァもそう思った。
『…ここまでだ』
が、そうではなかった。
『お前流に言えば、jackpot、だったか』
「は…?」
『不思議そうな顔をしているな。心臓に穴開けといてなんだが、殺す気はない』
いきなり終わって、なんだか拍子抜けしそうな中、胸に穿たれたフォースエッジが素早く抜かれた。
血がプシャッと噴き出す。
悪魔汁ぷっしゃ(ry
「ぐぶっ…、いきなり抜くな…!」
だが、失った血液は戻らなくとも、抜いた傍からどんどんと傷は治っていく。
この分なら、ディーヴァの血も必要なさそうだ…多分。
「いてて。じゃあ、命をかけろってのは?」
『命をかけろとは言ったが、死ねとは言っていない。ようは死ぬ気で来いということだ』
「なんだよ…」
脱力して、せっかく治ってきていた怪我が、再び熱を持つ気分だ。
影は、ダンテの心情も知らず、自らの化身、魔力を纏う本物のフォースエッジをダンテに渡した。
気がつけば、ダンテが使っていたフォースエッジも、影が使っていたフォースエッジもなく、1つとなっていた。
『この私、フォースエッジを使いこなしてみせろ。その時、私は真にお前を認めてやる』
「なんつー上から目線…」
「まあまあ、ダンテだって人のこと言えないでしょ?」
「まぁ、な…。何にせよ、使えるようになるんだったら、痛い思いした甲斐があったってもんだ。
ディーヴァの髪の毛についてはゆるさねぇけどな」
「ダンテいい加減にしないと怒るよ?」
「…………………」
「よし」
『さあ、おかえりの時間だ』
ダンテとディーヴァの漫才に、表情なき影の口元が笑ったような気がする。
影が最後にディーヴァへ話しかけた。
『君には酷いことをした。髪は女の命だろう?すまないな』
「別にちょっとだし…。でも…えーと、ありがとうございます?」
『はは、何故疑問系なんだ。君とはいつかまた会いたいものだ…』
「は、はあ…」
『そうそう。自己犠牲は褒められたものじゃないよ』
「え?」
最後にそう言われたが、理由を聞く前に、世界は光に包まれ、暗転してしまった。
気がつくと物置部屋に立っていた。
「お。埃っぽいいつもの物置部屋に戻ったな」
「何もしてないのに、なんだか疲れた~…」
「じゅうぶん動いてくれたよ。それに悪魔の領域だからな、天使のお前には多少負荷がかかったんだろ」
「なるほど~。あ、ダンテはもう大丈夫?体なんともないの?」
「もう治ってる。なんなら、ベッドの上でオレの体触って確認してみるか?」
「おことわり~!」
「あっそ。…さて、」
手の中でキラリと鈍色に輝く刀身。
それはもうダンテへの反発力は、微塵も感じない。
「一応、認めてくれた…のか?」
「うーん。変な終わり方だったけど、そうみたい、だね」
これからしばらくの間はこのフォースエッジにお世話になるだろう。
この間リベリオンを磨いた時と同じセットを用意して、ダンテとディーヴァはフォースエッジを丁寧にしっかりと手入れするのだった。
…もちろん、ディーヴァの頬の傷は最優先に治療されたが。
「うん、万事解決!よかったね!」
「ちょっと待った!ディーヴァの髪の毛についてはまだ何にも解決してねぇだろ!」
「…ダンテしつこいよ」
●あとがき
ロストしたもの、ディーヴァの髪。
預けたもの、リベリオン、魔具。
ついでに自らロストしたもの、ダンテの髪。
ここからしばし、フォースエッジのターン!
いや、何度繰り返したって、愛する者がそんな目にあうなんてこと、理解できるわけがなかった。
ダンテの胸に刺さったままのフォースエッジからは血はドクドクと溢れ、ダンテの衣服を赤黒く濡らし続けている。
自分のように武器に詳しくない者が勝手に抜くと、更に血が出そうで、怖くて抜けない。
だが、このままでは失血死する…?
そう考えたディーヴァの行動は早かった。
ダンテが使っていた方のフォースエッジを手に取ると、意を決してその刃先を手のひらに滑らせようとしたのだ。
しかし、それをガッと掴んで止めたのは、他でもないダンテ本人だった。
「…ゴフッ!!心配、するな。だい、じょうぶ……だから…な?」
「口からも血…!!これのどこが大丈夫なのよ!」
ダンテは血塗れすぎて、見ているだけで死の連想しか出来ない状態だというに。
「あたしの血を早く飲んで。じゃないと、死んじゃうよ!ダンテ、この手を離して!!」
「それは…でき、ない…。何が楽しくて、テメェの愛する、…女を、傷つけたい…もんか」
『その通りだ』
ざり、背後で足音がした。
振り向いた先には、氷のように研ぎ澄まされた視線をこちらに送る、影が立っていた。
「ひっ…!」
なんとなく物腰柔らかで、どこか親近感さえわいていた影だが、こうなってはもはや敵だ。
ダンテはこれ以上傷つけさせやしない。
「こ、来ないでよ…!これ以上、ダンテに何かす…」
ぴた。
ディーヴァの首に、影の手が添えられた。
首を刎ねることも、絞めることも造作もないだろう、ディーヴァにとって、死は一瞬だ。
やられる…!ダンテもディーヴァもそう思った。
『…ここまでだ』
が、そうではなかった。
『お前流に言えば、jackpot、だったか』
「は…?」
『不思議そうな顔をしているな。心臓に穴開けといてなんだが、殺す気はない』
いきなり終わって、なんだか拍子抜けしそうな中、胸に穿たれたフォースエッジが素早く抜かれた。
血がプシャッと噴き出す。
悪魔汁ぷっしゃ(ry
「ぐぶっ…、いきなり抜くな…!」
だが、失った血液は戻らなくとも、抜いた傍からどんどんと傷は治っていく。
この分なら、ディーヴァの血も必要なさそうだ…多分。
「いてて。じゃあ、命をかけろってのは?」
『命をかけろとは言ったが、死ねとは言っていない。ようは死ぬ気で来いということだ』
「なんだよ…」
脱力して、せっかく治ってきていた怪我が、再び熱を持つ気分だ。
影は、ダンテの心情も知らず、自らの化身、魔力を纏う本物のフォースエッジをダンテに渡した。
気がつけば、ダンテが使っていたフォースエッジも、影が使っていたフォースエッジもなく、1つとなっていた。
『この私、フォースエッジを使いこなしてみせろ。その時、私は真にお前を認めてやる』
「なんつー上から目線…」
「まあまあ、ダンテだって人のこと言えないでしょ?」
「まぁ、な…。何にせよ、使えるようになるんだったら、痛い思いした甲斐があったってもんだ。
ディーヴァの髪の毛についてはゆるさねぇけどな」
「ダンテいい加減にしないと怒るよ?」
「…………………」
「よし」
『さあ、おかえりの時間だ』
ダンテとディーヴァの漫才に、表情なき影の口元が笑ったような気がする。
影が最後にディーヴァへ話しかけた。
『君には酷いことをした。髪は女の命だろう?すまないな』
「別にちょっとだし…。でも…えーと、ありがとうございます?」
『はは、何故疑問系なんだ。君とはいつかまた会いたいものだ…』
「は、はあ…」
『そうそう。自己犠牲は褒められたものじゃないよ』
「え?」
最後にそう言われたが、理由を聞く前に、世界は光に包まれ、暗転してしまった。
気がつくと物置部屋に立っていた。
「お。埃っぽいいつもの物置部屋に戻ったな」
「何もしてないのに、なんだか疲れた~…」
「じゅうぶん動いてくれたよ。それに悪魔の領域だからな、天使のお前には多少負荷がかかったんだろ」
「なるほど~。あ、ダンテはもう大丈夫?体なんともないの?」
「もう治ってる。なんなら、ベッドの上でオレの体触って確認してみるか?」
「おことわり~!」
「あっそ。…さて、」
手の中でキラリと鈍色に輝く刀身。
それはもうダンテへの反発力は、微塵も感じない。
「一応、認めてくれた…のか?」
「うーん。変な終わり方だったけど、そうみたい、だね」
これからしばらくの間はこのフォースエッジにお世話になるだろう。
この間リベリオンを磨いた時と同じセットを用意して、ダンテとディーヴァはフォースエッジを丁寧にしっかりと手入れするのだった。
…もちろん、ディーヴァの頬の傷は最優先に治療されたが。
「うん、万事解決!よかったね!」
「ちょっと待った!ディーヴァの髪の毛についてはまだ何にも解決してねぇだろ!」
「…ダンテしつこいよ」
●あとがき
ロストしたもの、ディーヴァの髪。
預けたもの、リベリオン、魔具。
ついでに自らロストしたもの、ダンテの髪。
ここからしばし、フォースエッジのターン!
