mission 4:invitation of promenade ~嫉妬と乱入~
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ディーヴァが思った通り、ダンテは行く気満々。
すでにディーヴァが行ったというホテルの屋根にいた。
到着が早過ぎるだろうと思うかもしれないが、それが愛の力であり半魔の力だ。
トリックスターを使えばどこにでも素早くつく。
宅急便のバイトでもすればいい。
「そろそろディーヴァが到着するみたいだな」
ディーヴァの『聖』の能力も便利だ。
ダンテの『魔』の部分を刺激するため、近づけば大体わかる。
遥か下、リムジンがホテルの玄関口に到着したのが見えた。
目のいいダンテにはリムジンから男の手を取っており立つ愛しい人の姿がしっかりと目に映る。
その手が腰に置かれたのも見えてしまった。
「あの野郎…ディーヴァの腰に手を置きやがって…」
ガルルルル…!
犬のように唸り、屋根についているオブジェを握りしめる。
ぼろっ。
ダンテの怪力に根を上げたか、オブジェが崩れた。
「あ、やべ」
パラパラと下にその破片が降り注ぐがすぐに隠れたため、下にいたドアマンが訝し気な表情で空を仰いだのみで、特にばれはしなかった。
「さてと、どうやって入ったもんか…」
ディーヴァによると、チケット制らしい。
見ていれば確かに、ディーヴァ含め着飾った者達が、チケットをドアマンに渡して中に入っているようだ。
「ふーむ。ドアマンによるチェック、ね」
ドアマンを一瞬で伸して、それから…。
「それはダメだな、うん」
ダンテとしても問題ごとを起こす気はない。
というか、問題ごとはディーヴァが許さないだろう。
ディーヴァに怒られる…それどころか嫌われでもしたら生きてはいけない。
それだけがダンテの心配するところ。
「忍び込むしかねーぜ!」
口角をあげニヤッと笑みを浮かべると、ダンテは屋根の上で立ち上がった。
そんなダンテの格好は他の男同様、タキシードに身を包んでいる…なんてことはなく、ちょっと前に購入と相成った真っ赤なコート一式である。
高度が高いため、赤いコートが夜風にはためく。
その瞬間、ダンテは両腕を広げて跳躍した。
普通の人間が見たら自殺かと思うようなポーズで落ちていく。
だが今は夜で人には見えない上に、ダンテは人間ではなく半分悪魔。
落ちる途中でそのまま壁に足をつけると駆け出し、二階部分に突き出ていたテラスに降り立つのだった。
その間、数秒。着地音すらしなかった。
どこのス●イディーだ。
そして多分、このテラスこそが、高校が貸し切り主催するプロム会場に続く場所。
「侵入成功。さ、ディーヴァはどこだろうな」
赤いコートは目立つが、とりあえず上から侵入することに成功したダンテだった。
***
パーティーに来たディーヴァは先輩と自分のドレスのお披露目のあと、ダンスに付き合った。
ダンスは一曲だけと決めてはいたが、先輩だけではなく何度も誘われ8曲目あたりになるとクタクタで、さすがの貼り付け笑顔も崩れてきていた。
気が付いたサラが休むよう言わなかったらキレていたかもしれない。
そんな失態はさらすわけにはいかない。
壁に手をついて休んでいる間も何度かダンスやアフタープロムのお誘いが来ていたが、やんわり断った。
…ダンテの忠告通り、なるべく他の人のいる場所でだが。
今はグラスに注がれたドリンクをちびちびと口に含んでは、壁の花になっていた。
「ふー、疲れた…」
このドレス、踊りづらし歩きづらい。
ウェディングドレスまではいかないものの、裾を引き摺るほどの長さを誇るドレスだ。
そして、靴が痛くてたまらない。
ヒールが高すぎるのと、慣れない靴、そして先のすぼまりすぎた形のため、かなりの痛みを足に伝えていた。
「イタタ」
じわりじわりと断続的に襲う痛みに涙がこぼれそうだ。
「う~。先輩、ヒールのこととか考えてなかったのかな…」
どこからどう見ても、完全に見た目重視だった。
ディーヴァは本音を漏らす。
「はあ…。こんなかわいい格好してるんだし、ダンテと踊りたかったな~」
それをダンテがそばで聞いているとも知らずに…。
すでにディーヴァが行ったというホテルの屋根にいた。
到着が早過ぎるだろうと思うかもしれないが、それが愛の力であり半魔の力だ。
トリックスターを使えばどこにでも素早くつく。
宅急便のバイトでもすればいい。
「そろそろディーヴァが到着するみたいだな」
ディーヴァの『聖』の能力も便利だ。
ダンテの『魔』の部分を刺激するため、近づけば大体わかる。
遥か下、リムジンがホテルの玄関口に到着したのが見えた。
目のいいダンテにはリムジンから男の手を取っており立つ愛しい人の姿がしっかりと目に映る。
その手が腰に置かれたのも見えてしまった。
「あの野郎…ディーヴァの腰に手を置きやがって…」
ガルルルル…!
犬のように唸り、屋根についているオブジェを握りしめる。
ぼろっ。
ダンテの怪力に根を上げたか、オブジェが崩れた。
「あ、やべ」
パラパラと下にその破片が降り注ぐがすぐに隠れたため、下にいたドアマンが訝し気な表情で空を仰いだのみで、特にばれはしなかった。
「さてと、どうやって入ったもんか…」
ディーヴァによると、チケット制らしい。
見ていれば確かに、ディーヴァ含め着飾った者達が、チケットをドアマンに渡して中に入っているようだ。
「ふーむ。ドアマンによるチェック、ね」
ドアマンを一瞬で伸して、それから…。
「それはダメだな、うん」
ダンテとしても問題ごとを起こす気はない。
というか、問題ごとはディーヴァが許さないだろう。
ディーヴァに怒られる…それどころか嫌われでもしたら生きてはいけない。
それだけがダンテの心配するところ。
「忍び込むしかねーぜ!」
口角をあげニヤッと笑みを浮かべると、ダンテは屋根の上で立ち上がった。
そんなダンテの格好は他の男同様、タキシードに身を包んでいる…なんてことはなく、ちょっと前に購入と相成った真っ赤なコート一式である。
高度が高いため、赤いコートが夜風にはためく。
その瞬間、ダンテは両腕を広げて跳躍した。
普通の人間が見たら自殺かと思うようなポーズで落ちていく。
だが今は夜で人には見えない上に、ダンテは人間ではなく半分悪魔。
落ちる途中でそのまま壁に足をつけると駆け出し、二階部分に突き出ていたテラスに降り立つのだった。
その間、数秒。着地音すらしなかった。
どこのス●イディーだ。
そして多分、このテラスこそが、高校が貸し切り主催するプロム会場に続く場所。
「侵入成功。さ、ディーヴァはどこだろうな」
赤いコートは目立つが、とりあえず上から侵入することに成功したダンテだった。
***
パーティーに来たディーヴァは先輩と自分のドレスのお披露目のあと、ダンスに付き合った。
ダンスは一曲だけと決めてはいたが、先輩だけではなく何度も誘われ8曲目あたりになるとクタクタで、さすがの貼り付け笑顔も崩れてきていた。
気が付いたサラが休むよう言わなかったらキレていたかもしれない。
そんな失態はさらすわけにはいかない。
壁に手をついて休んでいる間も何度かダンスやアフタープロムのお誘いが来ていたが、やんわり断った。
…ダンテの忠告通り、なるべく他の人のいる場所でだが。
今はグラスに注がれたドリンクをちびちびと口に含んでは、壁の花になっていた。
「ふー、疲れた…」
このドレス、踊りづらし歩きづらい。
ウェディングドレスまではいかないものの、裾を引き摺るほどの長さを誇るドレスだ。
そして、靴が痛くてたまらない。
ヒールが高すぎるのと、慣れない靴、そして先のすぼまりすぎた形のため、かなりの痛みを足に伝えていた。
「イタタ」
じわりじわりと断続的に襲う痛みに涙がこぼれそうだ。
「う~。先輩、ヒールのこととか考えてなかったのかな…」
どこからどう見ても、完全に見た目重視だった。
ディーヴァは本音を漏らす。
「はあ…。こんなかわいい格好してるんだし、ダンテと踊りたかったな~」
それをダンテがそばで聞いているとも知らずに…。