mission 34:lost ~剣と髪~
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未だ炎と煙燻る悪魔の残骸を前に、ダンテはリベリオンを背に収め、ふぅと一息、腰に手を置いて首を回す。
きちんと終わったことがこれでわかったディーヴァは、ダンテの元へとゆっくり歩み寄った。
「ダンテ、お疲れさ…」
カラン…。
その背から、金属片が落ち流のを見て、ディーヴァはギョッとした。
何故なら、それは。
「ダ、ダンテ、リベリオン…折れた…よ?」
それは、リベリオンの刃だったからだ。
「ん?なっ!!は…、なんでだ!?ま、魔剣だぞ!?折れるわけが……」
振り向いて地面に落ちている欠片を見、そして背にあるリベリオンを取り出して見比べるダンテ。
何故か欠けているリベリオンと、欠片は見事に一致した。
「ってマジで折れてるー!?」
どうしよう今ここにいないオヤジに怒られる、いやそれよりこれから先リベリオンなしにどうしよう、ディーヴァを守れないかもしれない、直さなくちゃでもどう直す?接着剤って魔剣に効くのか??
など、色々な考えが頭の中を高速でグルグル駆け巡る。
「このクソ!お前のせいで…っ!この、この!!」
「もう死んでる悪魔に当たってもしょうがないじゃない…」
そしてダンテがまずした事は、未だレッドオーブに変わっていない蜘蛛悪魔の亡骸を踏んづける事。
完全に八つ当たりだ。
「げ。なんか出た」
「うわ気持ち悪い」
むにょん。
悪魔の亡骸の膨らみから、 生成り色をした粒々がはみ出てきた。
粒々とはいっても軽く野球ボールくらいの大きさを持つそれは、内臓というよりも悪魔の卵のようだ。
そんな気色悪い物を踏んだダンテも、それを見てしまったディーヴァも、一様に顔をしかめる。
卵を持ってたって事はだ。
蜘蛛の悪魔は雌の個体で、もしかしたら森の中にその卵を産み付けている可能性もある。
リベリオンのことはとりあえず後回しにするとして、卵の確認はしておいたほうがいいだろうという意見は万場一致。
ついでにダンテの双銃も回収するべく、2人は森の中へと足を踏み入れる事にした。
確かに森の中には、いくつかのコロニー染みた卵の産み落とし場所が確認された。
見つける度に、踏み潰すダンテ。
…汚い。
もうこの靴は捨てて新しくしようと、ダンテは密かに誓った。
「これで最後だろうな」
「そっか。なら、早くここから出よう」
ダンテの銃は回収したし、悪魔が死んだ事で結界も解かれた事だし。
あと考えるべきは、ダンテのリベリオンだろうけれども…。
べちょ。
そう思って一歩下がったところで、何かがディーヴァの身体に張り付く感触があった。
「きゃ……っ!何コレ!?く、蜘蛛の巣…っ!」
ディーヴァの背後に張り巡らされていたもの、それは円網状の蜘蛛の巣だった。
一度張り付いた獲物は逃さない。
もがけばもがくだけ、体にネバネバと絡みつき、伸びない糸が雁字搦めにしてきてディーヴァの動きを鈍らせる蜘蛛の巣だ。
「やだ、なんで取れないの…!」
「ほー…、蜘蛛本体はブッ倒しても、張ってた蜘蛛の巣までは消えなかったんだな」
「そんなことのんびり言ってないでなんとかしてよ…」
魔力で出来た蜘蛛の巣も、一度張れば主がいなくなろうとそのまま残るという、普通の蜘蛛の巣と変わらぬ特性があったようだ。
しかし取れない。
それでもなんとか逃れようと、腰をくねらせ腕を動かし、抵抗を試みる。
「ディーヴァ、ヘタにうごくなよ」
「そんなこと…言ったってぇ…」
ぜえはあ…動きすぎて息が切れるディーヴァに、落ち着くよう指示。
それでも、必死なディーヴァはおとなしくダンテの言う事を聞こうとしないのだった。
こういう時は。
「なら言い方を変える。それ以上動くとスカートの中身見えるぞ」
「え、きゃあ!見ないでよダンテの馬鹿ぁ!!えっち!!」
蜘蛛の巣がディーヴァのスカートにまで粘着き、良い感じに持ち上がっている。
確かにあと少しで中の下着が見えそうだ。
これぞ、見えそうで見えない完全版!
「……だから動くなって。頼むから少しはおとなしくしてろ」
「ううう、怖さより恥ずかしさのが強ぉい」
「今外すから。な?」
「…早くしてね」
さすがに下着が丸見えになるのは嫌なのか、一気におとなしくなるのはディーヴァ。
それにしても蜘蛛の巣に張り付いたままのディーヴァというのは、なかなか乙なものも感じる。
「フーム。こう見るとなかなかイイ格好だ。…外すの勿体無いな」
「え゛?」
正に、蜘蛛の巣に引っかかったアゲハ蝶。
そしてディーヴァの体勢的には、男としてはたまらない何かがある。
「野外ってのもシてみたかったんだ。いいか?」
「い、い、言いわけないでしょ!」
「ん、冗談だ」
ダンテは真顔で本気だった、…冗談には全く聞こえなかった。
きっといつかこの男は、ソウイウ事を強要してくるに違いないと、ディーヴァは一抹の不安を覚えた。
「どれ、綺麗な蝶々さんを逃がしてやりますか。あとで、恩返しはたんまりしてもらうけどな」
「言っとくけど変な恩返しはしないから」
折れたリベリオンの切っ先をナイフのように滑らせ、ディーヴァを巣から解放する。
その手元に光るリベリオンの欠片をじっと見つめ、ディーヴァは聞いてみた。
「ねぇ、ダンテ。リベリオンはどうするの?」
「………どうすればいいかわからねぇ」
同じく手元の欠片を見、渋い顔で悩むダンテ。
その表情はバージルとよく似ているが、それを指摘すると絶対怒るのでやめておこう。
「まさか、悪魔の剣だってのに、折れるとは…しかもこの間磨いたばっかりだってのに」
「ダンテは使い方が荒っぽすぎるのよねー」
「………………否定できねぇ」
しょんぼり、落ち込みながらトボトボと森から出ていく2人。
悪魔を退治できたことは万々歳だが、ダンテにとって失ったものは大きい。
「はあ…。魔界の鍛冶職人、身近にいるじゃない」
「ロダン…?」
「うん。彼にみてもらおうよ!」
ディーヴァはそう高らかに提案した。
きちんと終わったことがこれでわかったディーヴァは、ダンテの元へとゆっくり歩み寄った。
「ダンテ、お疲れさ…」
カラン…。
その背から、金属片が落ち流のを見て、ディーヴァはギョッとした。
何故なら、それは。
「ダ、ダンテ、リベリオン…折れた…よ?」
それは、リベリオンの刃だったからだ。
「ん?なっ!!は…、なんでだ!?ま、魔剣だぞ!?折れるわけが……」
振り向いて地面に落ちている欠片を見、そして背にあるリベリオンを取り出して見比べるダンテ。
何故か欠けているリベリオンと、欠片は見事に一致した。
「ってマジで折れてるー!?」
どうしよう今ここにいないオヤジに怒られる、いやそれよりこれから先リベリオンなしにどうしよう、ディーヴァを守れないかもしれない、直さなくちゃでもどう直す?接着剤って魔剣に効くのか??
など、色々な考えが頭の中を高速でグルグル駆け巡る。
「このクソ!お前のせいで…っ!この、この!!」
「もう死んでる悪魔に当たってもしょうがないじゃない…」
そしてダンテがまずした事は、未だレッドオーブに変わっていない蜘蛛悪魔の亡骸を踏んづける事。
完全に八つ当たりだ。
「げ。なんか出た」
「うわ気持ち悪い」
むにょん。
悪魔の亡骸の膨らみから、 生成り色をした粒々がはみ出てきた。
粒々とはいっても軽く野球ボールくらいの大きさを持つそれは、内臓というよりも悪魔の卵のようだ。
そんな気色悪い物を踏んだダンテも、それを見てしまったディーヴァも、一様に顔をしかめる。
卵を持ってたって事はだ。
蜘蛛の悪魔は雌の個体で、もしかしたら森の中にその卵を産み付けている可能性もある。
リベリオンのことはとりあえず後回しにするとして、卵の確認はしておいたほうがいいだろうという意見は万場一致。
ついでにダンテの双銃も回収するべく、2人は森の中へと足を踏み入れる事にした。
確かに森の中には、いくつかのコロニー染みた卵の産み落とし場所が確認された。
見つける度に、踏み潰すダンテ。
…汚い。
もうこの靴は捨てて新しくしようと、ダンテは密かに誓った。
「これで最後だろうな」
「そっか。なら、早くここから出よう」
ダンテの銃は回収したし、悪魔が死んだ事で結界も解かれた事だし。
あと考えるべきは、ダンテのリベリオンだろうけれども…。
べちょ。
そう思って一歩下がったところで、何かがディーヴァの身体に張り付く感触があった。
「きゃ……っ!何コレ!?く、蜘蛛の巣…っ!」
ディーヴァの背後に張り巡らされていたもの、それは円網状の蜘蛛の巣だった。
一度張り付いた獲物は逃さない。
もがけばもがくだけ、体にネバネバと絡みつき、伸びない糸が雁字搦めにしてきてディーヴァの動きを鈍らせる蜘蛛の巣だ。
「やだ、なんで取れないの…!」
「ほー…、蜘蛛本体はブッ倒しても、張ってた蜘蛛の巣までは消えなかったんだな」
「そんなことのんびり言ってないでなんとかしてよ…」
魔力で出来た蜘蛛の巣も、一度張れば主がいなくなろうとそのまま残るという、普通の蜘蛛の巣と変わらぬ特性があったようだ。
しかし取れない。
それでもなんとか逃れようと、腰をくねらせ腕を動かし、抵抗を試みる。
「ディーヴァ、ヘタにうごくなよ」
「そんなこと…言ったってぇ…」
ぜえはあ…動きすぎて息が切れるディーヴァに、落ち着くよう指示。
それでも、必死なディーヴァはおとなしくダンテの言う事を聞こうとしないのだった。
こういう時は。
「なら言い方を変える。それ以上動くとスカートの中身見えるぞ」
「え、きゃあ!見ないでよダンテの馬鹿ぁ!!えっち!!」
蜘蛛の巣がディーヴァのスカートにまで粘着き、良い感じに持ち上がっている。
確かにあと少しで中の下着が見えそうだ。
これぞ、見えそうで見えない完全版!
「……だから動くなって。頼むから少しはおとなしくしてろ」
「ううう、怖さより恥ずかしさのが強ぉい」
「今外すから。な?」
「…早くしてね」
さすがに下着が丸見えになるのは嫌なのか、一気におとなしくなるのはディーヴァ。
それにしても蜘蛛の巣に張り付いたままのディーヴァというのは、なかなか乙なものも感じる。
「フーム。こう見るとなかなかイイ格好だ。…外すの勿体無いな」
「え゛?」
正に、蜘蛛の巣に引っかかったアゲハ蝶。
そしてディーヴァの体勢的には、男としてはたまらない何かがある。
「野外ってのもシてみたかったんだ。いいか?」
「い、い、言いわけないでしょ!」
「ん、冗談だ」
ダンテは真顔で本気だった、…冗談には全く聞こえなかった。
きっといつかこの男は、ソウイウ事を強要してくるに違いないと、ディーヴァは一抹の不安を覚えた。
「どれ、綺麗な蝶々さんを逃がしてやりますか。あとで、恩返しはたんまりしてもらうけどな」
「言っとくけど変な恩返しはしないから」
折れたリベリオンの切っ先をナイフのように滑らせ、ディーヴァを巣から解放する。
その手元に光るリベリオンの欠片をじっと見つめ、ディーヴァは聞いてみた。
「ねぇ、ダンテ。リベリオンはどうするの?」
「………どうすればいいかわからねぇ」
同じく手元の欠片を見、渋い顔で悩むダンテ。
その表情はバージルとよく似ているが、それを指摘すると絶対怒るのでやめておこう。
「まさか、悪魔の剣だってのに、折れるとは…しかもこの間磨いたばっかりだってのに」
「ダンテは使い方が荒っぽすぎるのよねー」
「………………否定できねぇ」
しょんぼり、落ち込みながらトボトボと森から出ていく2人。
悪魔を退治できたことは万々歳だが、ダンテにとって失ったものは大きい。
「はあ…。魔界の鍛冶職人、身近にいるじゃない」
「ロダン…?」
「うん。彼にみてもらおうよ!」
ディーヴァはそう高らかに提案した。