mission 4:invitation of promenade ~嫉妬と乱入~
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パーティ当日。
ドレスに着替えたディーヴァは、未だ不服そうなダンテを置いて出掛けた。
不服そうとは言えどディーヴァを美しくするための妥協は許さないのか、魂をこめてダンテはディーヴァを美しくかわいい社交界の薔薇に仕立てあげた。
そして、こちらは本日の主役…ではないが、このお話での主役、ディーヴァである。
実際の主役は先輩だ。
高校のエントランスで待ち合わせをしたのだが、大きなリムジンをチャーターしたのだろう、先輩がタキシードに身を包んで迎えに来た。
様になっていてカッコいいが、イケメンならばダンテで間に合っている。
というかむしろ、ダンテがタキシードを着たところを想像してドキドキしてしまった。
「御迎えにあがりました、ボクの可憐な白い小鳥ちゃん」
小鳥ちゃん表現はもう直らないだろうから放っておくとして…。
恭しくお辞儀をしてくる先輩に、ディーヴァもドレスの端を摘まみあげてペコリとお辞儀を返す。
「こんばんは、先輩。今日はありがとうございます」
「お礼を言うのはまだ早いよ」
ディーヴァの手首を手に取ったかと思うと、白いコサージュをつけてきた。
「やっぱり白はいいね!君によく似合っているよ!」
「はあ、どうも…」
プロムでコサージュを贈るのは伝統行事のようなものであり、指輪のような役目を果たす。
だが、ディーヴァは手首に揺れるコサージュが、まるで手枷のように感じてしまい、取り払いたい衝動にかられた。
「あとは君に捧ぐブーケだよ。受け取ってくれるよね」
コサージュに続き、ブーケを手渡される。
手渡されたブーケも白い百合やカスミ草などで構成されていた。
そんな先輩のタキシードも、白ばかり使ったものである。
「さあ、会場に向かうよっ!」
「えっと、車の中に2人きりなんですか?」
乗るのを躊躇するディーヴァ。
不安に陥るディーヴァを知っていたかのように、後部座席の窓ガラスが機械音をたてて下がった。
「ハァイ、ディーヴァ!」
覗いた顔はきらびやかなティアラを髪に飾ったサラだった。
中にはサラと、サラのパートナーだろう、男の先輩がすでに座っていたのだ。
「サラッ!」
よかった。
先輩と2人きりになることはなさそうだ。
『いいか、男と2人っきりにはなるなよ?』
と、ダンテに言われているのだ。
先輩が開けたドアから車に乗り込むと、ディーヴァはホッとした表情でシートに身を沈めた。
これから向かうのは大きなホテルである。
プロム自体はホテルの一室を貸し切ってやるのがディーヴァの通う高校の習わしだそうだ。
ドレス、髪飾り、ネイル、…どこを取っても、申し分ない出来。
ディーヴァは車の窓ガラスに映った自分の姿を感嘆の声と共に見つめた。
だが、その表情はパーティ前だと言うのに、あまり晴れない。
思うのはダンテのこと。
あの様子だと100パーセント、パーティ会場に乗り込んでくるに違いない。
そうなった時はそうなった時だ。
パーティさえ滅茶苦茶にしなければ逆に好都合になりえるかもしれないとさえ思う。
それでも、それを考えると胃が痛くなりそうだった。
ドレスに着替えたディーヴァは、未だ不服そうなダンテを置いて出掛けた。
不服そうとは言えどディーヴァを美しくするための妥協は許さないのか、魂をこめてダンテはディーヴァを美しくかわいい社交界の薔薇に仕立てあげた。
そして、こちらは本日の主役…ではないが、このお話での主役、ディーヴァである。
実際の主役は先輩だ。
高校のエントランスで待ち合わせをしたのだが、大きなリムジンをチャーターしたのだろう、先輩がタキシードに身を包んで迎えに来た。
様になっていてカッコいいが、イケメンならばダンテで間に合っている。
というかむしろ、ダンテがタキシードを着たところを想像してドキドキしてしまった。
「御迎えにあがりました、ボクの可憐な白い小鳥ちゃん」
小鳥ちゃん表現はもう直らないだろうから放っておくとして…。
恭しくお辞儀をしてくる先輩に、ディーヴァもドレスの端を摘まみあげてペコリとお辞儀を返す。
「こんばんは、先輩。今日はありがとうございます」
「お礼を言うのはまだ早いよ」
ディーヴァの手首を手に取ったかと思うと、白いコサージュをつけてきた。
「やっぱり白はいいね!君によく似合っているよ!」
「はあ、どうも…」
プロムでコサージュを贈るのは伝統行事のようなものであり、指輪のような役目を果たす。
だが、ディーヴァは手首に揺れるコサージュが、まるで手枷のように感じてしまい、取り払いたい衝動にかられた。
「あとは君に捧ぐブーケだよ。受け取ってくれるよね」
コサージュに続き、ブーケを手渡される。
手渡されたブーケも白い百合やカスミ草などで構成されていた。
そんな先輩のタキシードも、白ばかり使ったものである。
「さあ、会場に向かうよっ!」
「えっと、車の中に2人きりなんですか?」
乗るのを躊躇するディーヴァ。
不安に陥るディーヴァを知っていたかのように、後部座席の窓ガラスが機械音をたてて下がった。
「ハァイ、ディーヴァ!」
覗いた顔はきらびやかなティアラを髪に飾ったサラだった。
中にはサラと、サラのパートナーだろう、男の先輩がすでに座っていたのだ。
「サラッ!」
よかった。
先輩と2人きりになることはなさそうだ。
『いいか、男と2人っきりにはなるなよ?』
と、ダンテに言われているのだ。
先輩が開けたドアから車に乗り込むと、ディーヴァはホッとした表情でシートに身を沈めた。
これから向かうのは大きなホテルである。
プロム自体はホテルの一室を貸し切ってやるのがディーヴァの通う高校の習わしだそうだ。
ドレス、髪飾り、ネイル、…どこを取っても、申し分ない出来。
ディーヴァは車の窓ガラスに映った自分の姿を感嘆の声と共に見つめた。
だが、その表情はパーティ前だと言うのに、あまり晴れない。
思うのはダンテのこと。
あの様子だと100パーセント、パーティ会場に乗り込んでくるに違いない。
そうなった時はそうなった時だ。
パーティさえ滅茶苦茶にしなければ逆に好都合になりえるかもしれないとさえ思う。
それでも、それを考えると胃が痛くなりそうだった。