mission 34:lost ~剣と髪~
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「えーと。すまん?」
柔らかなディーヴァの体を抱き寄せて、とりあえず謝ってみる。
肌と肌が触れ合うと、また昨晩の熱が戻ってきそうだがさすがにそれはマズい。
自分はいいがディーヴァの体的にマズい。
「腰は…大丈夫じゃなさそうだな」
「わかってるなら加減してよー。て言ってもダンテには無理そうだけど」
ディーヴァの敏感な場所に触れぬよう気を配りつつ、ダンテがさんざん痛めつけてしまった腰をさすってやる。
「かわいいお前を前にするとスイッチ入るからな。それに、昨日は珍しくディーヴァからおねだりし…「はいそこまで、おしまーい!」わかったよ」
恥ずかしくなったか、朝の光に晒されるのも構わず起き上がる。
多少体は軋もうとも、急いで衣服を身に纏ってしまえばもうこちらのものだ。
恋人達の愛しい夜の時間は終了、代わりにやってくるのは仕事や家事に勤しむ時間。
「ディーヴァも下着履いちまったことだし、オレも着替えるか」
「まずシャワーは浴びなきゃだけどね…って、なんで裸でこっち向くのよ!
パンツくらい履いてー!!」
「今更だろ」
ギャーギャー騒いでダンテのパンツを投げるディーヴァ。
というか、オレのパンツ投げてる時点で、履くの無理なの気がついてくれ。
と、まあ、すったもんだもあったが、無事に朝食まで済ませた2人。
今日はディーヴァがシフトが入ってないので、ダンテに依頼がなければ、ゆっくりできる暇な1日。
と言ってもいつ依頼があるかわからぬこのご時世。
魔具を預けた今、リベリオンはすごく重要な位置付けにある。
ダンテはリベリオンの刃ををせっせと磨いていた。
日本刀とは違うが、西洋の剣にもきちんと手入れの方法はある。
サンドペーパーで錆を落とし、小さな砥石でシュッシュ研ぐのだ。
「ディーヴァ、オリーブオイル借りるな」
「いいけど何に使うの?」
「剣磨き」
磨くように研いだら油分を補給、羊毛で余分な油分を拭き取る…というのが手入れの方法。
油分はオリーブオイルで十分である。
たとえ魔剣であろうと、手入れ方法は変わらない……多分。
「ほへー…綺麗になったねぇ」
「だろ?」
千人斬り、とまでいかないが、今までたくさんの悪魔を斬ってきた。
それに伴って、小さな刃こぼれや鉄錆もあった。
それが、丁寧に磨くだけでまるで鏡。
ダンテの手入れを最後まで覗いていたディーヴァがその美しさに感嘆の声を漏らした。
角度ある刃の表面に、歪に映るダンテとディーヴァの顔。
ダンテも、鏡のようなそれに満足げだ。
そしてリベリオンに映りこむ、自分の顔をまじまじと見つめ続けるダンテ。
「……ダンテ?」
…髪、長いかも。
肩にまでくっついた髪の毛の先をぐい、と伸ばしてみる。
ありゃ、結構伸びた。
頑張れば鎖骨まで届きそうだ…しかし頑張る必要はない。
「そういやディーヴァ、髪の毛くすぐったかったって言ってたな」
「うん。その…、ダンテがあたしの上に乗って頑張ってる時とか、首筋に不必要にお華咲かしてくれた時とか、ダンテの髪の毛がファサファサッて、顔やら首やらを擽ってって…」
「……詳しい説明どーも」
明後日の方向に顔をやって言われた。
なんとなくいたたまれなくなり、ダンテも顔をそらさずにはいられなかった。
「あー、確かにロンゲまでいかねぇけどかなり髪の毛伸びてる。
ま、全然切ってないしな」
「だね。羨ましいよ、あたしなんか伸びやしないんだから…」
ディーヴァは成長ができない体のため、髪の毛も伸びないのだろう。
悲しそう、というより不満そうに、くるくると髪を指に絡ませて弄るディーヴァ。
「ディーヴァ、昨晩は足りなかったか?」
「何が」
「何って、ナニが足り…」
座ってた椅子にあったクッションが飛んできた。
安定のなんでも避けられるダンテは、ディーヴァの渾身の投球でももちろん手で受け取る。
「ディーヴァ、いきなり物投げるのやめようか」
「ダンテが変なこと言うからでしょ!」
「だって、髪の毛指くるくるは、欲求不満のジェスチャーだぜ」
「そんなのしりませんっ!足りなくないっ十分ですっ!!」
「オレは足りな…いや、なんでもないから落ち着け」
これ以上言ったら他のものが飛んできそうだ。
オレはいいが、物によっては持ち上げたディーヴァが怪我をする。
「全くもう!とりあえず、ダンテのその邪魔な髪、ちょっとまとめとこうか」
「邪魔って…」
櫛やらゴムやらを部屋からさっと持ってきたディーヴァは、座っているダンテの後ろに立ち、ダンテの髪の毛を弄りだす。
ダンテの髪質は硬そうで、それでいて触ると猫っ毛までいかないけれど柔らかめで、櫛を入れればするするで、いじっていてとても楽しい。
ディーヴァが自分の頭上で鼻歌まじりに弄り倒しているのを知らず、ダンテは意外と髪を触られるのって気持ちいいんだな、とぼーっと考えていた。
その内前髪が上に引っ張られる感触、続いてうなじと天辺に引き攣る感じが。
鏡代わりのリベリオンはおろか、本物の鏡すら見せてもらえないのでわからないが、ゴムで結ばれた…?
「はい、できた。…ぷ。
うん、似合ってるよ」
「今、笑ったか?」
「えー?笑ってないよ。でも、かわいくはなった…かな?」
「…………」
目を軽く逸らされたのがわかった。
それが答えだ。
無言のまま立ち上がり、姿見の前へと移動を開始する。
「あ、今鏡みちゃダメー!」
ダンテの腕を掴み行く手を阻むディーヴァ。
いつもならそれを聞き入れてやるところだが、今度ばかりはそうもいかないと、ディーヴァを引きずったままずるずると進む。
もちろん、勝敗は見えている。
「何言ってんだ、誰か来たら困るだろ。
どんなナリしてるかわかんねぇのに、鏡を見ないまま出るわけにはいかない」
「誰も来ないよー!」
引っ張りっこは負けだと早々に諦め、ディーヴァは姿見の前に陣取り叫ぶ。
しかし、ディーヴァの体で隠しきれるものでもない。
ましてや姿見は、ダンテの姿も映すためと、ディーヴァの身長より高いのだから…。
柔らかなディーヴァの体を抱き寄せて、とりあえず謝ってみる。
肌と肌が触れ合うと、また昨晩の熱が戻ってきそうだがさすがにそれはマズい。
自分はいいがディーヴァの体的にマズい。
「腰は…大丈夫じゃなさそうだな」
「わかってるなら加減してよー。て言ってもダンテには無理そうだけど」
ディーヴァの敏感な場所に触れぬよう気を配りつつ、ダンテがさんざん痛めつけてしまった腰をさすってやる。
「かわいいお前を前にするとスイッチ入るからな。それに、昨日は珍しくディーヴァからおねだりし…「はいそこまで、おしまーい!」わかったよ」
恥ずかしくなったか、朝の光に晒されるのも構わず起き上がる。
多少体は軋もうとも、急いで衣服を身に纏ってしまえばもうこちらのものだ。
恋人達の愛しい夜の時間は終了、代わりにやってくるのは仕事や家事に勤しむ時間。
「ディーヴァも下着履いちまったことだし、オレも着替えるか」
「まずシャワーは浴びなきゃだけどね…って、なんで裸でこっち向くのよ!
パンツくらい履いてー!!」
「今更だろ」
ギャーギャー騒いでダンテのパンツを投げるディーヴァ。
というか、オレのパンツ投げてる時点で、履くの無理なの気がついてくれ。
と、まあ、すったもんだもあったが、無事に朝食まで済ませた2人。
今日はディーヴァがシフトが入ってないので、ダンテに依頼がなければ、ゆっくりできる暇な1日。
と言ってもいつ依頼があるかわからぬこのご時世。
魔具を預けた今、リベリオンはすごく重要な位置付けにある。
ダンテはリベリオンの刃ををせっせと磨いていた。
日本刀とは違うが、西洋の剣にもきちんと手入れの方法はある。
サンドペーパーで錆を落とし、小さな砥石でシュッシュ研ぐのだ。
「ディーヴァ、オリーブオイル借りるな」
「いいけど何に使うの?」
「剣磨き」
磨くように研いだら油分を補給、羊毛で余分な油分を拭き取る…というのが手入れの方法。
油分はオリーブオイルで十分である。
たとえ魔剣であろうと、手入れ方法は変わらない……多分。
「ほへー…綺麗になったねぇ」
「だろ?」
千人斬り、とまでいかないが、今までたくさんの悪魔を斬ってきた。
それに伴って、小さな刃こぼれや鉄錆もあった。
それが、丁寧に磨くだけでまるで鏡。
ダンテの手入れを最後まで覗いていたディーヴァがその美しさに感嘆の声を漏らした。
角度ある刃の表面に、歪に映るダンテとディーヴァの顔。
ダンテも、鏡のようなそれに満足げだ。
そしてリベリオンに映りこむ、自分の顔をまじまじと見つめ続けるダンテ。
「……ダンテ?」
…髪、長いかも。
肩にまでくっついた髪の毛の先をぐい、と伸ばしてみる。
ありゃ、結構伸びた。
頑張れば鎖骨まで届きそうだ…しかし頑張る必要はない。
「そういやディーヴァ、髪の毛くすぐったかったって言ってたな」
「うん。その…、ダンテがあたしの上に乗って頑張ってる時とか、首筋に不必要にお華咲かしてくれた時とか、ダンテの髪の毛がファサファサッて、顔やら首やらを擽ってって…」
「……詳しい説明どーも」
明後日の方向に顔をやって言われた。
なんとなくいたたまれなくなり、ダンテも顔をそらさずにはいられなかった。
「あー、確かにロンゲまでいかねぇけどかなり髪の毛伸びてる。
ま、全然切ってないしな」
「だね。羨ましいよ、あたしなんか伸びやしないんだから…」
ディーヴァは成長ができない体のため、髪の毛も伸びないのだろう。
悲しそう、というより不満そうに、くるくると髪を指に絡ませて弄るディーヴァ。
「ディーヴァ、昨晩は足りなかったか?」
「何が」
「何って、ナニが足り…」
座ってた椅子にあったクッションが飛んできた。
安定のなんでも避けられるダンテは、ディーヴァの渾身の投球でももちろん手で受け取る。
「ディーヴァ、いきなり物投げるのやめようか」
「ダンテが変なこと言うからでしょ!」
「だって、髪の毛指くるくるは、欲求不満のジェスチャーだぜ」
「そんなのしりませんっ!足りなくないっ十分ですっ!!」
「オレは足りな…いや、なんでもないから落ち着け」
これ以上言ったら他のものが飛んできそうだ。
オレはいいが、物によっては持ち上げたディーヴァが怪我をする。
「全くもう!とりあえず、ダンテのその邪魔な髪、ちょっとまとめとこうか」
「邪魔って…」
櫛やらゴムやらを部屋からさっと持ってきたディーヴァは、座っているダンテの後ろに立ち、ダンテの髪の毛を弄りだす。
ダンテの髪質は硬そうで、それでいて触ると猫っ毛までいかないけれど柔らかめで、櫛を入れればするするで、いじっていてとても楽しい。
ディーヴァが自分の頭上で鼻歌まじりに弄り倒しているのを知らず、ダンテは意外と髪を触られるのって気持ちいいんだな、とぼーっと考えていた。
その内前髪が上に引っ張られる感触、続いてうなじと天辺に引き攣る感じが。
鏡代わりのリベリオンはおろか、本物の鏡すら見せてもらえないのでわからないが、ゴムで結ばれた…?
「はい、できた。…ぷ。
うん、似合ってるよ」
「今、笑ったか?」
「えー?笑ってないよ。でも、かわいくはなった…かな?」
「…………」
目を軽く逸らされたのがわかった。
それが答えだ。
無言のまま立ち上がり、姿見の前へと移動を開始する。
「あ、今鏡みちゃダメー!」
ダンテの腕を掴み行く手を阻むディーヴァ。
いつもならそれを聞き入れてやるところだが、今度ばかりはそうもいかないと、ディーヴァを引きずったままずるずると進む。
もちろん、勝敗は見えている。
「何言ってんだ、誰か来たら困るだろ。
どんなナリしてるかわかんねぇのに、鏡を見ないまま出るわけにはいかない」
「誰も来ないよー!」
引っ張りっこは負けだと早々に諦め、ディーヴァは姿見の前に陣取り叫ぶ。
しかし、ディーヴァの体で隠しきれるものでもない。
ましてや姿見は、ダンテの姿も映すためと、ディーヴァの身長より高いのだから…。