mission 32:Jackalope ~天使の飼う悪魔~
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ロダンがそう推察していれば。
「また襲われちゃったら可哀想。ロダンさん、ピーターって危険な悪魔?しばらく飼ってても平気かなぁ…。せめて群れにかえすまで、とかさ」
懇願するようにディーヴァは聞く。
が、聞かれたロダンではなく、ダンテがひと蹴りするかの如く言い切った。
「ダメに決まってるだろ!」
「ふむ…。危険度はそんなに高くない。が、悪魔なんて飼うものでもないからな。オススメはしないぜ」
「ほらみろ!」
「それでも契約が成立しているからな、そうそうディーヴァを裏切る事はないだろう。ダンテがいない時の盾にくらいはなるはずだ」
「ほんと!?なら飼っても大丈夫だね!」
「おいおい、ロダン。飼う方向にもってくなよ」
「だがな、ジャッカロープは飼っていると幸せになれるというジンクスがある」
「へええええ~…」
ピーターを飼うことができそうな希望の持てるありがたい言葉に、ディーヴァはキラキラと瞳を輝かせた。
「あのなぁディーヴァ、幸せは自分の手で掴みとるもんだろ?」
「まぁ、ね……でもさ…」
と思ったら次の瞬間にはダンテに言われた言葉で口を尖らす。
拗ねているような駄々をこねているような恋人の反応に、ダンテはやれやれと溜息を吐いた。
「はぁ…ずっとは飼えないぞ。いずれは群れにかえすんだからな」
「わーい!ありがとダンテ!」
ぱあっ!!
両手を上げ、そしてピーターを抱きしめてディーヴァは喜ぶ。
ダンテは、次の小さな問題である生息地への遠距離移動について、頭を抱え考え込んだ。
「にしてもワイオミング州か…遠いな」
「なにもワイオミング州まで行かなくてもいいだろう?とにかく群れを見つけたいなら歌え、歌っていればたくさん現れてハミングしてくる」
「なにそれかわいい」
「それと捕獲する時は好物のウイスキーが必要不可欠だ。下手にそのまま捕まえようとすれば、凶暴になって襲ってくる」
「凶暴…。
こんなにかわいいのに、凶暴になったピーターはあんまり想像できないや」
「おいこら。 オレに対しては凶暴すぎるだろうが」
何度も言うがそれはダンテが悪いのである。
「色々わかって良かったねピーター!ロダンさん、教えてくださってありがとうございます!助かりました!!」
「何、これくらいおやすい御用さ」
「チェリーパイもごちそうさまでした!とっても美味しかったです!!」
「美味かったなら作った甲斐があったってもんだ。また来な」
「んじゃ、そろそろ帰るとするか。世話んなったな」
帰り支度をしてお勘定をテーブルへ置き、席を立つ。
ディーヴァが席を離れると、まるで金魚のフンのようにさも当たり前にピーターも着いて歩いた。
その後ろ姿からは飼い主、否、ディーヴァすきすきオーラが。
好き好き好き、大好き好き、好きで好きで大変、純情乙女心ねぇ、貴方しか見えないだって、好き好きだから~。
コホン、いきなり歌ってしまい失礼しました。
「言うの忘れてたがピーターの性別はオスだぞ」
つまり、『純情乙女心』ではないと、そういうことですな。
おっと話が逸れた。
「フッ、やっぱりな。ぜってぇこいつオスだと思ってた」
朝起きた瞬間のダンテとディーヴァを邪魔するような体の置き位置、シャワー前のあの勝ち誇ったような顔。
細かい事を言ってもキリがないが、どれを取ってもダンテを恋敵か何かとして見ていた節がある。
一連の行動から見ても、オスとしか考えられない。
「へー、ピーターは男の子なんだね!ピーターラ●ビットとおーんなじ。
青いお洋服作ったら着てくれるかな?」
「服なんかいらねぇだろが。ウサギに浮気すんなよ?」
「しないってば」
相手が人型をしていない悪魔だとしても、悪魔ではなくただのウサギだったとしても、浮気は許さないし、絶対させない。
ここは念を押してしつこく言っておかねば気が済まないダンテなのでした。
「オスでなくメスだったら万能薬となりうるミルクが貰えたんだがな。まぁ、そのミルクを貰うには危険が伴うらしいから別にいいだろう」
「使えねぇ悪魔だな」
「ダンテ、損得勘定で考えないでよ」
「悪い悪い。けどミルクならオレだっでディーヴァにくれてやれるぜ。………ベッドの中でな」
「ひゃうっ!!~~~っバ、バカッ!!」
耳元で囁いて耳たぶをぺろ、はみはみ。
驚きと恥ずかしさで耳を押さえ、ディーヴァはそのままゲイツ・オブ・ヘルをダンテより先にそそくさと出て行った。
ケラケラと笑って見送ってしまったが、ピーターもついていることだし少しの間なら離れていても大丈夫だろう。
「じゃあな」
「ああ、気をつけてな」
カウンターから出て見送りに出てきたロダンに声をかけ、オレも行こう…と足を入り口に向けた時。
「ダンテ」
「んあ?」
振り向いたダンテの喉元へまっすぐ突きつけられた鋭利な武器。
直線ではなくゆるくしなやかな曲線を描いた美麗な刀の刃を、ダンテは間一髪、無意識に避けて指先で挟み込み止めた。
「ッ……!?ロダン、何のつもりだ?」
真意を探るようにロダンのサングラスの奥に灯る赤い瞳を睨みつけるダンテ。
その赤い悪魔の瞳がギラリ、光った。
「くっ…!」
刃から指を離し距離を取ると同時、その刃が再び振るわれる。
殺意も何も感じないが、油断したら即首が落ちるような研ぎ澄まされた空気と感覚。
ダンテはホルスターから出した愛銃をクロスさせ相殺し、ロダンの繰り出す怒涛の攻撃を防いだ。
「フ、腕が鈍っていないならそれでいい」
「………は?」
しばし続いた攻防。
突然攻撃の構えを解いたロダンは、いつもと変わらぬ様子で、のんびりした動きでカウンターの内側へと戻った。
…ただ単に試されていたらしい。
「これから増えてくる依頼にはくれぐれも気をつけろよ」
「増えてくる、依頼?」
「ああ、どうやら魔界から悪魔がわんさか湧いているようだ。ピーターもそれにやられたんだろう。…と、いうことならば今後はそう言った悪魔を退治する依頼も増えて来るはずだ」
「なるほど…」
「飽和状態に陥った悪魔を放っておけば、人間への被害は勿論、獲物になり得るディーヴァの元へその内たどり着いて危険だろう」
恐ろしく、そしてよい情報を得た気がする。
『悪い悪魔を根絶やしに』それはもちろんのことだが、ディーヴァが危険になるのが1番嫌だ。
飽和状態になりつつあるなら、こちらから見つけて退治する勢いである。
「忠告は肝に銘じておくぜ。けどンな事になる前に、悪魔共は1匹残らず仕留めるさ」
ゲイツオブヘルを出る直前、ダンテはそう言って笑みを浮かべた。
●あとがき
ジャッカロープの当初の名前はジャックでしたが、かわいさ求めてピーターに。
かの有名なイギリス絵本の主人公。
「また襲われちゃったら可哀想。ロダンさん、ピーターって危険な悪魔?しばらく飼ってても平気かなぁ…。せめて群れにかえすまで、とかさ」
懇願するようにディーヴァは聞く。
が、聞かれたロダンではなく、ダンテがひと蹴りするかの如く言い切った。
「ダメに決まってるだろ!」
「ふむ…。危険度はそんなに高くない。が、悪魔なんて飼うものでもないからな。オススメはしないぜ」
「ほらみろ!」
「それでも契約が成立しているからな、そうそうディーヴァを裏切る事はないだろう。ダンテがいない時の盾にくらいはなるはずだ」
「ほんと!?なら飼っても大丈夫だね!」
「おいおい、ロダン。飼う方向にもってくなよ」
「だがな、ジャッカロープは飼っていると幸せになれるというジンクスがある」
「へええええ~…」
ピーターを飼うことができそうな希望の持てるありがたい言葉に、ディーヴァはキラキラと瞳を輝かせた。
「あのなぁディーヴァ、幸せは自分の手で掴みとるもんだろ?」
「まぁ、ね……でもさ…」
と思ったら次の瞬間にはダンテに言われた言葉で口を尖らす。
拗ねているような駄々をこねているような恋人の反応に、ダンテはやれやれと溜息を吐いた。
「はぁ…ずっとは飼えないぞ。いずれは群れにかえすんだからな」
「わーい!ありがとダンテ!」
ぱあっ!!
両手を上げ、そしてピーターを抱きしめてディーヴァは喜ぶ。
ダンテは、次の小さな問題である生息地への遠距離移動について、頭を抱え考え込んだ。
「にしてもワイオミング州か…遠いな」
「なにもワイオミング州まで行かなくてもいいだろう?とにかく群れを見つけたいなら歌え、歌っていればたくさん現れてハミングしてくる」
「なにそれかわいい」
「それと捕獲する時は好物のウイスキーが必要不可欠だ。下手にそのまま捕まえようとすれば、凶暴になって襲ってくる」
「凶暴…。
こんなにかわいいのに、凶暴になったピーターはあんまり想像できないや」
「おいこら。 オレに対しては凶暴すぎるだろうが」
何度も言うがそれはダンテが悪いのである。
「色々わかって良かったねピーター!ロダンさん、教えてくださってありがとうございます!助かりました!!」
「何、これくらいおやすい御用さ」
「チェリーパイもごちそうさまでした!とっても美味しかったです!!」
「美味かったなら作った甲斐があったってもんだ。また来な」
「んじゃ、そろそろ帰るとするか。世話んなったな」
帰り支度をしてお勘定をテーブルへ置き、席を立つ。
ディーヴァが席を離れると、まるで金魚のフンのようにさも当たり前にピーターも着いて歩いた。
その後ろ姿からは飼い主、否、ディーヴァすきすきオーラが。
好き好き好き、大好き好き、好きで好きで大変、純情乙女心ねぇ、貴方しか見えないだって、好き好きだから~。
コホン、いきなり歌ってしまい失礼しました。
「言うの忘れてたがピーターの性別はオスだぞ」
つまり、『純情乙女心』ではないと、そういうことですな。
おっと話が逸れた。
「フッ、やっぱりな。ぜってぇこいつオスだと思ってた」
朝起きた瞬間のダンテとディーヴァを邪魔するような体の置き位置、シャワー前のあの勝ち誇ったような顔。
細かい事を言ってもキリがないが、どれを取ってもダンテを恋敵か何かとして見ていた節がある。
一連の行動から見ても、オスとしか考えられない。
「へー、ピーターは男の子なんだね!ピーターラ●ビットとおーんなじ。
青いお洋服作ったら着てくれるかな?」
「服なんかいらねぇだろが。ウサギに浮気すんなよ?」
「しないってば」
相手が人型をしていない悪魔だとしても、悪魔ではなくただのウサギだったとしても、浮気は許さないし、絶対させない。
ここは念を押してしつこく言っておかねば気が済まないダンテなのでした。
「オスでなくメスだったら万能薬となりうるミルクが貰えたんだがな。まぁ、そのミルクを貰うには危険が伴うらしいから別にいいだろう」
「使えねぇ悪魔だな」
「ダンテ、損得勘定で考えないでよ」
「悪い悪い。けどミルクならオレだっでディーヴァにくれてやれるぜ。………ベッドの中でな」
「ひゃうっ!!~~~っバ、バカッ!!」
耳元で囁いて耳たぶをぺろ、はみはみ。
驚きと恥ずかしさで耳を押さえ、ディーヴァはそのままゲイツ・オブ・ヘルをダンテより先にそそくさと出て行った。
ケラケラと笑って見送ってしまったが、ピーターもついていることだし少しの間なら離れていても大丈夫だろう。
「じゃあな」
「ああ、気をつけてな」
カウンターから出て見送りに出てきたロダンに声をかけ、オレも行こう…と足を入り口に向けた時。
「ダンテ」
「んあ?」
振り向いたダンテの喉元へまっすぐ突きつけられた鋭利な武器。
直線ではなくゆるくしなやかな曲線を描いた美麗な刀の刃を、ダンテは間一髪、無意識に避けて指先で挟み込み止めた。
「ッ……!?ロダン、何のつもりだ?」
真意を探るようにロダンのサングラスの奥に灯る赤い瞳を睨みつけるダンテ。
その赤い悪魔の瞳がギラリ、光った。
「くっ…!」
刃から指を離し距離を取ると同時、その刃が再び振るわれる。
殺意も何も感じないが、油断したら即首が落ちるような研ぎ澄まされた空気と感覚。
ダンテはホルスターから出した愛銃をクロスさせ相殺し、ロダンの繰り出す怒涛の攻撃を防いだ。
「フ、腕が鈍っていないならそれでいい」
「………は?」
しばし続いた攻防。
突然攻撃の構えを解いたロダンは、いつもと変わらぬ様子で、のんびりした動きでカウンターの内側へと戻った。
…ただ単に試されていたらしい。
「これから増えてくる依頼にはくれぐれも気をつけろよ」
「増えてくる、依頼?」
「ああ、どうやら魔界から悪魔がわんさか湧いているようだ。ピーターもそれにやられたんだろう。…と、いうことならば今後はそう言った悪魔を退治する依頼も増えて来るはずだ」
「なるほど…」
「飽和状態に陥った悪魔を放っておけば、人間への被害は勿論、獲物になり得るディーヴァの元へその内たどり着いて危険だろう」
恐ろしく、そしてよい情報を得た気がする。
『悪い悪魔を根絶やしに』それはもちろんのことだが、ディーヴァが危険になるのが1番嫌だ。
飽和状態になりつつあるなら、こちらから見つけて退治する勢いである。
「忠告は肝に銘じておくぜ。けどンな事になる前に、悪魔共は1匹残らず仕留めるさ」
ゲイツオブヘルを出る直前、ダンテはそう言って笑みを浮かべた。
●あとがき
ジャッカロープの当初の名前はジャックでしたが、かわいさ求めてピーターに。
かの有名なイギリス絵本の主人公。
