mission 32:Jackalope ~天使の飼う悪魔~
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ディーヴァの日曜日の朝は1杯の紅茶から始まる。
ダンテの場合は、コーヒーやココアになる時もあるが、基本的には朝のおめざとなる1杯はディーヴァに合わせて紅茶。
本日の日曜日は、ダンテもディーヴァも休みの日。
「んー!紅茶は美味しいし、気持ちいい朝ー!!」
夏とはいえ、まだ陽の高くない朝はとても過ごしやすい。
ダンテも起きてこない、気温がまだ低くて暑すぎないこの時間に一通りの家事を済ませておくのが、最近のパターン。
顔を洗ってカーテンを開け、朝の1杯を楽しんだら。
洗濯物を良い香りの柔軟仕上げ剤の匂いを嗅ぎながら干し。
お気に入りの鼻歌を歌いながら朝食の準備だ。
本日の朝食はエッグスラットがメイン。
昨晩食べたマッシュポテトの残りで少しズボラに、でもちょっとオシャレにいこうと思う。
瓶の中に味をつけたマッシュポテトを入れ、卵をぽこん!
半熟になるまで湯煎して、塩気を足して食卓へ。
湯煎している間にしめじとマッシュルーム、ブロッコリーやら人参やらをゆであげ、洗って千切ったサニーレタスにごろごろり。
ついでに角切りトマトもプラスして。
「残りの料理は美味しい匂いが2階に行っちゃうものばかり。
あたしが起こしに行く前にダンテが起きちゃいそうだけど…ま、いっか」
自分で起きてくるならその方がいい。
ディーヴァが起こしに行くと、いつも一緒に寝ているにもかかわらず、いつだってベッドの中に引き摺り込もうとしてくるのだから。
サラダの上に乗せるカリカリベーコンとブレックファースト・ソーセージをフライパンでじゅうじゅう焼いていく。
フライパンの熱さでベーコンとソーセージの脂がパチパチ弾けると同時、食欲を刺激するいい香りがふわりと立ち昇った。
そしてその香りは、2階でまだ寝息を立てているであろう、ダンテの元へ…。
そしてしばらく。
「ふわぁあ~よく寝た。オハヨ、ディーヴァ」
そぅら来た。
ダンテの部屋の扉を開ける音、階段を降りてくる足音、そしてキッチンの扉からひょっこり顔を覗かせて挨拶してくるダンテは嗅覚以外まだ覚醒していなさそうだ。
「おはようダンテ。ご飯作り終わったら起こしに行こうかと思ってたんだけど、起こしに行くまでもなかったねー」
「ディーヴァが起こしに来るなら、寝てりゃよかった……。
イイ匂いで起きちまったよ」
「何言ってるのよ、自分で起きられてよかったじゃない。さぁさ、顔洗って寝癖直してきてね。そしたら朝ごはんだよ、お寝坊さん」
「おー」
キッチンから洗面台の方へ向かおうと、くるり回れ右。
「あ、その前に忘れてた」
「なに?……んっ!」
その足は再びディーヴァの元へ。
振り向いたディーヴァの顎を指でくいと持ち上げ、サッと唇を奪う。
体を離したダンテは嬉しそうに笑いながら、自身の下唇をぺろりと舐めて見せた。
「おはようのキス」
「もう、料理中だから危ないのに…」
「悪いな。でもこれはオレのゲン担ぎのルーティンだから」
これ以上何か言われる前にとそれだけ言って足早に立ち去ったダンテは、注意されないようキチンと身支度を整えてから戻ってきた。
ディーヴァがパリッと糊を利かせたワイシャツにラフなデニムだけの格好なのに、ダンテが着るとモデルのよう。
そんないつ見てもカッコいいダンテがダイニングテーブルの席に着くのを視界の端に入れ、彼の為にと入れたコーヒーを用意する。
「よし、あとはもう並べるだけ。ダンテ、先に朝の1杯どうぞ」
「サンキュ」
ミルクと砂糖がたっぷり溶け込んだコーヒーを啜りながら、ディーヴァが並べる朝食を見つめる。
果肉入りの冷たい100%のオレンジジュースに、カリカリベーコンとプリプリしたきのこに青々としたブロッコリーの乗ったホットサラダ、プリンか何かが入っているように見受けられる温かい瓶。
そして、こんがり焼かれたソーセージ。
「今日も美味そうだ。……って主食は?」
「はい、焼いたバゲット」
焼きたて熱々で美味しそうだが、バターもついてなければ何も乗っていない焼いただけのバゲットを渡された。
まさか、ソーセージとサラダだけを乗せて食えとでも言うんじゃなかろうか…?
難しい顔で手の中のバゲットを見つめて、まだ食べないダンテ。
「ああ、ごめん。この瓶の中のを軽く混ぜて、乗っけて食べてね」
瓶の中身はプリンではないのか。
てっきり、ディーヴァの好物の一つであるプリンが入っているのかと思った。
スプーンで瓶の中身をそっと混ぜたものをバゲットの上へ乗せて当然のようにぱくりと食べるディーヴァ。
「ん、美味しー」
頬張る度に見せる幸せそうな表情で、とても美味しいのがわかる。
ディーヴァにならい、瓶の中のとろ~り半熟卵をスプーンで崩し、下の層のクリーミーなマッシュポテトと軽く和える。
優しくなめらかなそれを、バゲットに乗っけてぱくり。
「お。結構美味いな……」
肉食なダンテ。
いつもパンに乗せたがる具材といえばハム、ベーコン、ローストビーフ、鶏肉といった食べ応えのある肉類が多い。
卵とポテトだと少し物足りないんじゃないかと思いきやそうでもなく、オシャレで尚且つ美味しい一品だった。
「でしょ?巷で人気のエッグスラットっていう朝の新しい定番なんだって」
あったかいサラダに、お手製のチーズベースのドレッシングをとろ~りとかけながらディーヴァは嬉しそうに話す。
それはわかったが、おいおい…手元を見ろ、かけすぎだ。
そう思ったがチーズ味はディーヴァの好物なので敢えて何も言わないでおく。
ダンテの場合は、コーヒーやココアになる時もあるが、基本的には朝のおめざとなる1杯はディーヴァに合わせて紅茶。
本日の日曜日は、ダンテもディーヴァも休みの日。
「んー!紅茶は美味しいし、気持ちいい朝ー!!」
夏とはいえ、まだ陽の高くない朝はとても過ごしやすい。
ダンテも起きてこない、気温がまだ低くて暑すぎないこの時間に一通りの家事を済ませておくのが、最近のパターン。
顔を洗ってカーテンを開け、朝の1杯を楽しんだら。
洗濯物を良い香りの柔軟仕上げ剤の匂いを嗅ぎながら干し。
お気に入りの鼻歌を歌いながら朝食の準備だ。
本日の朝食はエッグスラットがメイン。
昨晩食べたマッシュポテトの残りで少しズボラに、でもちょっとオシャレにいこうと思う。
瓶の中に味をつけたマッシュポテトを入れ、卵をぽこん!
半熟になるまで湯煎して、塩気を足して食卓へ。
湯煎している間にしめじとマッシュルーム、ブロッコリーやら人参やらをゆであげ、洗って千切ったサニーレタスにごろごろり。
ついでに角切りトマトもプラスして。
「残りの料理は美味しい匂いが2階に行っちゃうものばかり。
あたしが起こしに行く前にダンテが起きちゃいそうだけど…ま、いっか」
自分で起きてくるならその方がいい。
ディーヴァが起こしに行くと、いつも一緒に寝ているにもかかわらず、いつだってベッドの中に引き摺り込もうとしてくるのだから。
サラダの上に乗せるカリカリベーコンとブレックファースト・ソーセージをフライパンでじゅうじゅう焼いていく。
フライパンの熱さでベーコンとソーセージの脂がパチパチ弾けると同時、食欲を刺激するいい香りがふわりと立ち昇った。
そしてその香りは、2階でまだ寝息を立てているであろう、ダンテの元へ…。
そしてしばらく。
「ふわぁあ~よく寝た。オハヨ、ディーヴァ」
そぅら来た。
ダンテの部屋の扉を開ける音、階段を降りてくる足音、そしてキッチンの扉からひょっこり顔を覗かせて挨拶してくるダンテは嗅覚以外まだ覚醒していなさそうだ。
「おはようダンテ。ご飯作り終わったら起こしに行こうかと思ってたんだけど、起こしに行くまでもなかったねー」
「ディーヴァが起こしに来るなら、寝てりゃよかった……。
イイ匂いで起きちまったよ」
「何言ってるのよ、自分で起きられてよかったじゃない。さぁさ、顔洗って寝癖直してきてね。そしたら朝ごはんだよ、お寝坊さん」
「おー」
キッチンから洗面台の方へ向かおうと、くるり回れ右。
「あ、その前に忘れてた」
「なに?……んっ!」
その足は再びディーヴァの元へ。
振り向いたディーヴァの顎を指でくいと持ち上げ、サッと唇を奪う。
体を離したダンテは嬉しそうに笑いながら、自身の下唇をぺろりと舐めて見せた。
「おはようのキス」
「もう、料理中だから危ないのに…」
「悪いな。でもこれはオレのゲン担ぎのルーティンだから」
これ以上何か言われる前にとそれだけ言って足早に立ち去ったダンテは、注意されないようキチンと身支度を整えてから戻ってきた。
ディーヴァがパリッと糊を利かせたワイシャツにラフなデニムだけの格好なのに、ダンテが着るとモデルのよう。
そんないつ見てもカッコいいダンテがダイニングテーブルの席に着くのを視界の端に入れ、彼の為にと入れたコーヒーを用意する。
「よし、あとはもう並べるだけ。ダンテ、先に朝の1杯どうぞ」
「サンキュ」
ミルクと砂糖がたっぷり溶け込んだコーヒーを啜りながら、ディーヴァが並べる朝食を見つめる。
果肉入りの冷たい100%のオレンジジュースに、カリカリベーコンとプリプリしたきのこに青々としたブロッコリーの乗ったホットサラダ、プリンか何かが入っているように見受けられる温かい瓶。
そして、こんがり焼かれたソーセージ。
「今日も美味そうだ。……って主食は?」
「はい、焼いたバゲット」
焼きたて熱々で美味しそうだが、バターもついてなければ何も乗っていない焼いただけのバゲットを渡された。
まさか、ソーセージとサラダだけを乗せて食えとでも言うんじゃなかろうか…?
難しい顔で手の中のバゲットを見つめて、まだ食べないダンテ。
「ああ、ごめん。この瓶の中のを軽く混ぜて、乗っけて食べてね」
瓶の中身はプリンではないのか。
てっきり、ディーヴァの好物の一つであるプリンが入っているのかと思った。
スプーンで瓶の中身をそっと混ぜたものをバゲットの上へ乗せて当然のようにぱくりと食べるディーヴァ。
「ん、美味しー」
頬張る度に見せる幸せそうな表情で、とても美味しいのがわかる。
ディーヴァにならい、瓶の中のとろ~り半熟卵をスプーンで崩し、下の層のクリーミーなマッシュポテトと軽く和える。
優しくなめらかなそれを、バゲットに乗っけてぱくり。
「お。結構美味いな……」
肉食なダンテ。
いつもパンに乗せたがる具材といえばハム、ベーコン、ローストビーフ、鶏肉といった食べ応えのある肉類が多い。
卵とポテトだと少し物足りないんじゃないかと思いきやそうでもなく、オシャレで尚且つ美味しい一品だった。
「でしょ?巷で人気のエッグスラットっていう朝の新しい定番なんだって」
あったかいサラダに、お手製のチーズベースのドレッシングをとろ~りとかけながらディーヴァは嬉しそうに話す。
それはわかったが、おいおい…手元を見ろ、かけすぎだ。
そう思ったがチーズ味はディーヴァの好物なので敢えて何も言わないでおく。