mission 31:we love amusement park ~王道の遊園地デート~
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数分後、ディーヴァの手の中にはアップルシナモン・カスタードホイップ味のチーズケーキアイスとベイクドチーズケーキが贅沢にトッピングされたクレープがその存在を主張していた。
チーズづくしでディーヴァの好きなものだらけである。
ダンテのチョイスは今日も冴えている。
「美味いか?」
「うん、とっても美味しいよ」
「なら機嫌も直ったか?」
「それとこれとは話が別でーす」
「あっそ。かわいくねぇな」
「かわいくなくてもいいもん」
言い草はかわいくないが、食べ方はかわいい。
もぐもぐ小動物のように一心不乱にクレープを頬張るディーヴァの横で、ダンテもクレープをパクつく。
イチゴだらけのクレープを食べているとディーヴァと出会った頃を思い出す。
「そういや、昔もディーヴァとクレープ食べたっけ。覚えてるか?」
「ダンテがデラックスオールトッピングストロベリースペシャルのクレープ食べたのなんて覚えてないもん」
「…しっかり覚えてるじゃねぇか」
ダンテとてクレープの味まで覚えてなかったのに、ディーヴァときたら一字一句間違えていない。
感心していいのやら呆れていいのやら……。
そうこうしてる内にディーヴァはクレープをぺろりと平らげ、ダンテに手のひらを差し出した。
「半分こ」
「は?」
「ダンテのクレープ半分くれたら許す」
「……………よく食うやつめ」
「だってあたしは、これがお昼ご飯だもの」
「そうだったな」
ダンテはクレープを食べる前に、他にホットドッグを軽く一本胃に入れたのだ。
というか、トッピングの多いクレープをまるまる平らげた後で、更にクレープ半分とは…男性でもないのにちょっと食べすぎな気がしないでもない。
「はー…美味しかった~!」
「あんなに甘いモンばっか食べて…あとでニキビ出来てもしらねぇぞ」
「う゛……。おうち帰ったらお野菜中心にするから大丈夫だよ」
「はぁ…野菜中心にするのはいいが、肉も適度に食事に混ぜてくれよ?」
「ふふ、わかってるってば」
幸せそうにクスクスと笑いながら言うディーヴァに、ようやく機嫌が直ったかと、ホッとするダンテ。
そしてお次は…?
「さて、ディーヴァの当初のお望み通り、舟に乗りますか」
「え、いいの?」
「ああ。やっぱディーヴァの願いはどんな小さいことでも叶えてやりたいしさ」
「ありがとう……」
はてさて、幸せ気分で2人がやってきたのは、園内にある湖にプカプカ浮かぶカラフルな舟の前。
動力は電気ではなく公園によくあるような手漕ぎのものだが、ロマンチックな気分にさせるのか、逆にたくさんの人が利用している。
「よっ…と」
ファンタジーの世界から出てきたようなそれに、軽く飛び乗るダンテ。
ぐらぐらと揺れ動く舟は女性には乗りにくいだろうと、スッと手をディーヴァに差し出した。
「お手をどうぞ、オレだけのお姫様」
「え!?あ、えと……、ありがとう王子様」
自分が姫なら、ダンテは王子様、かな。
恭しく跪く王子のように振る舞うダンテに、びっくりしながらノっかるディーヴァ。
「よいしょっと」
「きゃっ…!」
取った手はそのまま体ごと引き寄せられ、ダンスを踊るようにくるぅりと一回転させられてからダンテの胸の中にすっぽりと収まる。
ダンテに任せていれば湖に落ちることはないとわかっていても、衝撃で大きく揺れ動く舟。
「危ないなぁ~」
「ははは、悪い悪い。さ、漕ぎ出すから座ってろって」
桟橋の杭と繋がっていた紐を外し、杭を蹴りつける。
その反動で舟はゆっくりと動き出した。
あとはディーヴァを足の間に座らせた上体で舟を漕ぎ続ければ良い。
オールを持ち前に手を出すように水をかけば、舟は簡単にスピードが出て進んだ。
スピードが出ると揺れるのが玉に瑕だが、なるべく早く人が少なめな場所に停泊したいのが本音である。
「けっこう揺れるね」
「おっと悪い。スピード出し過ぎたな。船酔いは大丈夫か?」
「お腹の中が空っぽじゃないから大丈夫。でも、逆にあれ以上食べて満腹状態だったらヤバかったかも」
少し胃に入れておくと酔わないというのはよく聞く話だが、それにしたってあれだけ食べてまだ満腹じゃないというのにびっくり。
「まだ入るのか?」
「うーん。クレープで言うならギリギリあと2個入るかな?」
「お前、そんなんじゃホントにあとで肌の悪魔に苛まれるぞ……」
「えっ!?そんなのやだ!じゃ、じゃあ、さっき摂ったカロリー消費するのに、あたしも漕ぐー!」
結構楽しそうだし!
実はダンテが漕いでいるのを見て少し気になっていたようだ。
「慣れてないと疲れるからオレといっしょに漕ぐか」
「うん!」
オールを握る小さな手の上にダンテの大きくて温かな手が重ねられる。
水の反発力とはかなり強いもので、本当なら漕ぐためにはもっと力が必要なのだろうが、ディーヴァが疲れないようダンテがサポートしてくれている。
ただひたすらにゆったり、まったりと楽しく漕げた。
ゆるゆると静かな時間が過ぎていく。
賑やかなアトラクションの時は時間も慌ただしく過ぎる感じがしたのに、ここは時間がゆっくりに感じる。
悪魔も仕事も、忙しい日常も忘れて、まるでマッサージチェアにでも腰掛けているような、寛ぎと安らぎに包まれた感覚。
それはきっとこの落ち着く空間に1人ではなく、愛しい存在と一緒にいるからで。
漕ぐのをやめてオールから手を離すと、ディーヴァを後ろからそっと抱きしめるダンテ。
ディーヴァもそれに合わせて漕ぐのを止めた。
チーズづくしでディーヴァの好きなものだらけである。
ダンテのチョイスは今日も冴えている。
「美味いか?」
「うん、とっても美味しいよ」
「なら機嫌も直ったか?」
「それとこれとは話が別でーす」
「あっそ。かわいくねぇな」
「かわいくなくてもいいもん」
言い草はかわいくないが、食べ方はかわいい。
もぐもぐ小動物のように一心不乱にクレープを頬張るディーヴァの横で、ダンテもクレープをパクつく。
イチゴだらけのクレープを食べているとディーヴァと出会った頃を思い出す。
「そういや、昔もディーヴァとクレープ食べたっけ。覚えてるか?」
「ダンテがデラックスオールトッピングストロベリースペシャルのクレープ食べたのなんて覚えてないもん」
「…しっかり覚えてるじゃねぇか」
ダンテとてクレープの味まで覚えてなかったのに、ディーヴァときたら一字一句間違えていない。
感心していいのやら呆れていいのやら……。
そうこうしてる内にディーヴァはクレープをぺろりと平らげ、ダンテに手のひらを差し出した。
「半分こ」
「は?」
「ダンテのクレープ半分くれたら許す」
「……………よく食うやつめ」
「だってあたしは、これがお昼ご飯だもの」
「そうだったな」
ダンテはクレープを食べる前に、他にホットドッグを軽く一本胃に入れたのだ。
というか、トッピングの多いクレープをまるまる平らげた後で、更にクレープ半分とは…男性でもないのにちょっと食べすぎな気がしないでもない。
「はー…美味しかった~!」
「あんなに甘いモンばっか食べて…あとでニキビ出来てもしらねぇぞ」
「う゛……。おうち帰ったらお野菜中心にするから大丈夫だよ」
「はぁ…野菜中心にするのはいいが、肉も適度に食事に混ぜてくれよ?」
「ふふ、わかってるってば」
幸せそうにクスクスと笑いながら言うディーヴァに、ようやく機嫌が直ったかと、ホッとするダンテ。
そしてお次は…?
「さて、ディーヴァの当初のお望み通り、舟に乗りますか」
「え、いいの?」
「ああ。やっぱディーヴァの願いはどんな小さいことでも叶えてやりたいしさ」
「ありがとう……」
はてさて、幸せ気分で2人がやってきたのは、園内にある湖にプカプカ浮かぶカラフルな舟の前。
動力は電気ではなく公園によくあるような手漕ぎのものだが、ロマンチックな気分にさせるのか、逆にたくさんの人が利用している。
「よっ…と」
ファンタジーの世界から出てきたようなそれに、軽く飛び乗るダンテ。
ぐらぐらと揺れ動く舟は女性には乗りにくいだろうと、スッと手をディーヴァに差し出した。
「お手をどうぞ、オレだけのお姫様」
「え!?あ、えと……、ありがとう王子様」
自分が姫なら、ダンテは王子様、かな。
恭しく跪く王子のように振る舞うダンテに、びっくりしながらノっかるディーヴァ。
「よいしょっと」
「きゃっ…!」
取った手はそのまま体ごと引き寄せられ、ダンスを踊るようにくるぅりと一回転させられてからダンテの胸の中にすっぽりと収まる。
ダンテに任せていれば湖に落ちることはないとわかっていても、衝撃で大きく揺れ動く舟。
「危ないなぁ~」
「ははは、悪い悪い。さ、漕ぎ出すから座ってろって」
桟橋の杭と繋がっていた紐を外し、杭を蹴りつける。
その反動で舟はゆっくりと動き出した。
あとはディーヴァを足の間に座らせた上体で舟を漕ぎ続ければ良い。
オールを持ち前に手を出すように水をかけば、舟は簡単にスピードが出て進んだ。
スピードが出ると揺れるのが玉に瑕だが、なるべく早く人が少なめな場所に停泊したいのが本音である。
「けっこう揺れるね」
「おっと悪い。スピード出し過ぎたな。船酔いは大丈夫か?」
「お腹の中が空っぽじゃないから大丈夫。でも、逆にあれ以上食べて満腹状態だったらヤバかったかも」
少し胃に入れておくと酔わないというのはよく聞く話だが、それにしたってあれだけ食べてまだ満腹じゃないというのにびっくり。
「まだ入るのか?」
「うーん。クレープで言うならギリギリあと2個入るかな?」
「お前、そんなんじゃホントにあとで肌の悪魔に苛まれるぞ……」
「えっ!?そんなのやだ!じゃ、じゃあ、さっき摂ったカロリー消費するのに、あたしも漕ぐー!」
結構楽しそうだし!
実はダンテが漕いでいるのを見て少し気になっていたようだ。
「慣れてないと疲れるからオレといっしょに漕ぐか」
「うん!」
オールを握る小さな手の上にダンテの大きくて温かな手が重ねられる。
水の反発力とはかなり強いもので、本当なら漕ぐためにはもっと力が必要なのだろうが、ディーヴァが疲れないようダンテがサポートしてくれている。
ただひたすらにゆったり、まったりと楽しく漕げた。
ゆるゆると静かな時間が過ぎていく。
賑やかなアトラクションの時は時間も慌ただしく過ぎる感じがしたのに、ここは時間がゆっくりに感じる。
悪魔も仕事も、忙しい日常も忘れて、まるでマッサージチェアにでも腰掛けているような、寛ぎと安らぎに包まれた感覚。
それはきっとこの落ち着く空間に1人ではなく、愛しい存在と一緒にいるからで。
漕ぐのをやめてオールから手を離すと、ディーヴァを後ろからそっと抱きしめるダンテ。
ディーヴァもそれに合わせて漕ぐのを止めた。