mission 31:we love amusement park ~王道の遊園地デート~
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「はあ~目が回ってここはどこあたしは誰状態……」
「そりゃ目が回りすぎだ」
ダンテが振動を与えないようにゆっくりと歩いてくれるので幾分かマシだが、とにかくぐるぐると目が回り吐き気がひどい。
けれど、自分は芸人でもなく一応夢主だもの、おいそれと吐くわけにはいかない。
心配そうにディーヴァの背中をさするダンテが、最後に乗りはぐれた絶叫マシンをちらとだけ見るのが見えた。
「あたしここで見てるからさ、1人で行っといでよ」
「いや、やめておく。確かに乗りたいけど、1人じゃ嫌だ。
それにディーヴァの体調のが大事。だろ?」
ディーヴァの顔色を確認するかのように視線を合わせ、髪をかきあげてそこに軽くキスを落とす。
ダンテからの慈愛に満ちた口づけひとつで、その屈託のない笑顔で、すごく元気付けられる。
「ちょっと待ってろ」
「あ、うん…」
ベンチに座ったディーヴァの髪をぽんぽんと撫でると、ほんのり頬を朱に染めたディーヴァを残してダンテはかけて行った。
ベンチに身を預け、目を閉じて深呼吸して休んでいると。
「ひゃ!」
ぴと、と冷たい物が、ディーヴァの頬に押し当てられた。
心臓が止まる思いでびっくりして目を開けると、ダンテが飲み物を手に、クスクス笑っているところだった。
「冷たいの飲んだら少しは気分スッキリするかと思って。ディーヴァの好きなアップルジュース」
「わざわざ買ってきてくれたの?ダンテ、ありがとう」
「いーえ。さて、オレも休憩だ」
そう言って隣にドサリと腰を下ろすと、ストローの刺さったそれを飲みだすダンテ。
ディーヴァもそれにならいストローを啜ると、叫び過ぎて喉も渇いていたのだろう、しっかり冷やされたアップルジュースが体に染み渡っていくのがわかる。
あんなに気持ち悪かったのに、飲んだ端から体調が良くなっていくような、そんな気がした。
飲み終えて5分ほど休んでいれば、だいぶ楽になった。
ディーヴァはぐーっと伸びをして立ち上がり、その手をダンテに差し出し誘う。
「ふぃ~、気分もすっかり落ち着いたし、アトラクションにもどろっか!」
「大丈夫なのか、無理すんなよ?まだ休んでてもいいんだぞ」
「だーいじょーぶ。あたし、ダンテとめいっぱい遊びたいの!さ、次はメリーゴーランドに行くよ!」
「ちょ、おいおい、引っ張るなって!」
ダンテの心配もつゆ知らず、ぐいぐいと引っ張って連れ出すと、向かった先はメリーゴーランド。
煌びやかかつファンシーな装飾と、楽しげな音楽、お姫様気分が味わえそうな馬車や白馬の乗り物がくるくる回っている。
が。
遊びに戻るのはいいが、メリーゴーランドとは……少々子供っぽい気がするのだが、そのあたりダンテのお隣の天使様はどう考えているのやら。
隣のディーヴァの表情をそっと確認すると、こりゃだめだ、完全にお子様と同じ表情をして楽しみにしている。
ディーヴァが乗りたいならいいが、一応聞いてみる。
「おいディーヴァ、子どもの乗り物だぞ?」
「何言ってるの。カップルもいるでしょ」
「まぁな……」
確かによく見れば、子どもの乗り物だと思っていたがそうでもなく、ちらほらとカップルもいる。
それに先ほどまでは散々絶叫マシンに付き合わせた手前、パスと言えるはずもなく。
「ま、いいか。ディーヴァも楽しそうだしな」
こうして2人仲良く隣り合わせの白馬に乗り込み、ダンテも『全力』で楽しんだのである。
気分は、お互い白馬に乗って散歩する王子と姫。
交互にゆらゆら揺れ動くゆったりさが優雅にもメルヘンチックにも見えて、そう思えてしまった。
時の流れがゆったりしていた夢のような世界が終わり、ダンテとディーヴァが仲良く手をつないで馬から降りると。
「メリーゴーランドと来たら、コーヒーカップも乗るのがセオリーだよな。
これもカップルが乗ることが多いんだろ?」
ちょうど隣にあったのは、大きなコーヒーカップがぐるぐる回るアトラクション。
メリーゴーランドの緩やかな回転とは違い、これは中心のハンドルの回転数に合わせて速度が変わるものだ。
乗客側の働きで楽しくもなりつまらなくもなる……とくれば、この男が張り切らないはずがない。
「確かに多い、かも……。乗ってもいいけど、頼むから回しすぎないでね。
あたし本気で吐くよ?さっきの状態戻ってきちゃうよ?」
「おっと、そりゃ困る!回すのはちょっとだけにしとくぜ」
しっかり言い聞かせておいて正解。
適度に回してキャーキャー言いながら、2人は周りの景色が回転し、お互いの顔だけが見えるという甘いひとときを楽しんだ。
うむ、実にデートらしい。
「酔わなかったか?」
「うん。ダンテが加減してくれたから大丈夫だったよ」
「そうか。なら良かった」
「ふふっ」
「………?どうした?」
「流れてく景色の中でダンテの顔だけが見えて、2人だけの世界になったみたいだったよね」
「ほー?大好きなオレの顔だけ見えて、大好きなオレと2人っきりの世界、嬉しかっただろ?」
「もっちろん!」
言いながらダンテにぎゅー、と抱きつくディーヴァ。
「お!?」
絶対「調子に乗らないで」と注意されると思ったが、返ってきた答えは予想外の幸福をダンテにもたらした。
「すげぇ嬉しい……!
よし、オレのハートを愛で満たしてくれたお礼に、そこのゲームコーナーでディーヴァの欲しいの取ってきてやるよ」
「わーい!!じゃああたし、うさぎのぬいぐるみがいいなー」
「おまかせくださいませ、お姫様」
すっかり機嫌がよくなったダンテが向かうのは、遊園地によくある子供騙しのような輪投げや投球、射的。
ディーヴァの前でかっこいいところを見せようと、それらを嬉々としてプレイしていくダンテ。
うーん、ライフル型の銃を構えるダンテの真剣な眼差し、野球選手のごとき投球のかっこいいフォームの素敵さと言ったら……!
「そりゃ目が回りすぎだ」
ダンテが振動を与えないようにゆっくりと歩いてくれるので幾分かマシだが、とにかくぐるぐると目が回り吐き気がひどい。
けれど、自分は芸人でもなく一応夢主だもの、おいそれと吐くわけにはいかない。
心配そうにディーヴァの背中をさするダンテが、最後に乗りはぐれた絶叫マシンをちらとだけ見るのが見えた。
「あたしここで見てるからさ、1人で行っといでよ」
「いや、やめておく。確かに乗りたいけど、1人じゃ嫌だ。
それにディーヴァの体調のが大事。だろ?」
ディーヴァの顔色を確認するかのように視線を合わせ、髪をかきあげてそこに軽くキスを落とす。
ダンテからの慈愛に満ちた口づけひとつで、その屈託のない笑顔で、すごく元気付けられる。
「ちょっと待ってろ」
「あ、うん…」
ベンチに座ったディーヴァの髪をぽんぽんと撫でると、ほんのり頬を朱に染めたディーヴァを残してダンテはかけて行った。
ベンチに身を預け、目を閉じて深呼吸して休んでいると。
「ひゃ!」
ぴと、と冷たい物が、ディーヴァの頬に押し当てられた。
心臓が止まる思いでびっくりして目を開けると、ダンテが飲み物を手に、クスクス笑っているところだった。
「冷たいの飲んだら少しは気分スッキリするかと思って。ディーヴァの好きなアップルジュース」
「わざわざ買ってきてくれたの?ダンテ、ありがとう」
「いーえ。さて、オレも休憩だ」
そう言って隣にドサリと腰を下ろすと、ストローの刺さったそれを飲みだすダンテ。
ディーヴァもそれにならいストローを啜ると、叫び過ぎて喉も渇いていたのだろう、しっかり冷やされたアップルジュースが体に染み渡っていくのがわかる。
あんなに気持ち悪かったのに、飲んだ端から体調が良くなっていくような、そんな気がした。
飲み終えて5分ほど休んでいれば、だいぶ楽になった。
ディーヴァはぐーっと伸びをして立ち上がり、その手をダンテに差し出し誘う。
「ふぃ~、気分もすっかり落ち着いたし、アトラクションにもどろっか!」
「大丈夫なのか、無理すんなよ?まだ休んでてもいいんだぞ」
「だーいじょーぶ。あたし、ダンテとめいっぱい遊びたいの!さ、次はメリーゴーランドに行くよ!」
「ちょ、おいおい、引っ張るなって!」
ダンテの心配もつゆ知らず、ぐいぐいと引っ張って連れ出すと、向かった先はメリーゴーランド。
煌びやかかつファンシーな装飾と、楽しげな音楽、お姫様気分が味わえそうな馬車や白馬の乗り物がくるくる回っている。
が。
遊びに戻るのはいいが、メリーゴーランドとは……少々子供っぽい気がするのだが、そのあたりダンテのお隣の天使様はどう考えているのやら。
隣のディーヴァの表情をそっと確認すると、こりゃだめだ、完全にお子様と同じ表情をして楽しみにしている。
ディーヴァが乗りたいならいいが、一応聞いてみる。
「おいディーヴァ、子どもの乗り物だぞ?」
「何言ってるの。カップルもいるでしょ」
「まぁな……」
確かによく見れば、子どもの乗り物だと思っていたがそうでもなく、ちらほらとカップルもいる。
それに先ほどまでは散々絶叫マシンに付き合わせた手前、パスと言えるはずもなく。
「ま、いいか。ディーヴァも楽しそうだしな」
こうして2人仲良く隣り合わせの白馬に乗り込み、ダンテも『全力』で楽しんだのである。
気分は、お互い白馬に乗って散歩する王子と姫。
交互にゆらゆら揺れ動くゆったりさが優雅にもメルヘンチックにも見えて、そう思えてしまった。
時の流れがゆったりしていた夢のような世界が終わり、ダンテとディーヴァが仲良く手をつないで馬から降りると。
「メリーゴーランドと来たら、コーヒーカップも乗るのがセオリーだよな。
これもカップルが乗ることが多いんだろ?」
ちょうど隣にあったのは、大きなコーヒーカップがぐるぐる回るアトラクション。
メリーゴーランドの緩やかな回転とは違い、これは中心のハンドルの回転数に合わせて速度が変わるものだ。
乗客側の働きで楽しくもなりつまらなくもなる……とくれば、この男が張り切らないはずがない。
「確かに多い、かも……。乗ってもいいけど、頼むから回しすぎないでね。
あたし本気で吐くよ?さっきの状態戻ってきちゃうよ?」
「おっと、そりゃ困る!回すのはちょっとだけにしとくぜ」
しっかり言い聞かせておいて正解。
適度に回してキャーキャー言いながら、2人は周りの景色が回転し、お互いの顔だけが見えるという甘いひとときを楽しんだ。
うむ、実にデートらしい。
「酔わなかったか?」
「うん。ダンテが加減してくれたから大丈夫だったよ」
「そうか。なら良かった」
「ふふっ」
「………?どうした?」
「流れてく景色の中でダンテの顔だけが見えて、2人だけの世界になったみたいだったよね」
「ほー?大好きなオレの顔だけ見えて、大好きなオレと2人っきりの世界、嬉しかっただろ?」
「もっちろん!」
言いながらダンテにぎゅー、と抱きつくディーヴァ。
「お!?」
絶対「調子に乗らないで」と注意されると思ったが、返ってきた答えは予想外の幸福をダンテにもたらした。
「すげぇ嬉しい……!
よし、オレのハートを愛で満たしてくれたお礼に、そこのゲームコーナーでディーヴァの欲しいの取ってきてやるよ」
「わーい!!じゃああたし、うさぎのぬいぐるみがいいなー」
「おまかせくださいませ、お姫様」
すっかり機嫌がよくなったダンテが向かうのは、遊園地によくある子供騙しのような輪投げや投球、射的。
ディーヴァの前でかっこいいところを見せようと、それらを嬉々としてプレイしていくダンテ。
うーん、ライフル型の銃を構えるダンテの真剣な眼差し、野球選手のごとき投球のかっこいいフォームの素敵さと言ったら……!