mission 31:we love amusement park ~王道の遊園地デート~
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「あとで本物の遊園地行きたいなぁ……」
依頼が無事に終わって帰ったあと、事務所のソファでまったりとくつろぎ身を寄せ合っている時のこと。
流行っている当時はさも楽しかったであろう、廃墟と化した遊園地を思い出しながらディーヴァはぼそりと呟いた。
「シックスフラッグスとかか?」
「えーやだよ、あそこってほとんど絶叫マシンだもん」
そう……ある程度ご存知の方もいるかと思う。
シックスフラッグスとは絶叫マシン系等に、もンのすごく力を入れているアメリカの遊園地である。
ほぅら、ディーヴァも苦虫を噛み潰したような表情で、とってもいやそうだ。
「ばっか!遊園地行ったら絶叫マシン以外乗るもんなんてないだろ?」
だが、ダンテは反対に遊園地と言ったら絶叫マシンとでも思っているのか、すでに楽しそう。
きっと小さい頃に家族で行った経験があるのかもしれない。
スタンディングにフロアレス、サスペンデッドにフリーフォールのように急上昇から急降下……。
とにかくクレイジーな乗り物の種類を口に出していく。
「ほ、他にも乗る物あるよ!」
「はいはい、メリーゴーランドとかお子ちゃま向けのでちゅねー」
「む。ダンテなんかきらーい」
小馬鹿にしたような突然の赤ちゃん言葉にディーヴァはムッとする。
すぐさまダンテは謝りディーヴァの頭を軽くなで、そして遊園地という定番のデートスポットについて思い起こしてみる。
「悪かったって。
でも言われてみればディーヴァとそういうエキサイティングな場所に行ったことなかったな……」
もう少し暖かくなったら遊園地にデートしに行こうか。
そうダンテが提案すると、ディーヴァは快く肯定の返事を返すのだった。
***
約束通り暖かくなってきた頃。
列車をはしごしてやってきた都市部近郊のとある人気の遊園地。
その入場口付近にはわくわくした様子のダンテとディーヴァが、開園時刻を今か今かと待っていた。
「楽しみだな」
「うん、楽しみ~!」
楽しみすぎて狂っちまいそうだ、などとどこかで言ったことのあるようなないような言葉が頭に浮かぶ。
あれは『楽しみすぎて』ではなく、『楽しすぎて』か。
それでも楽しみなのには違いない。
現にその頭には既に駅前で購入した遊園地のキャラクターの耳付きカチューシャが装着され、年甲斐もなくはしゃいでいるのが丸わかりだ。
もちろん、隣のディーヴァも同様。
「しっかし……」
周りを見渡すダンテは渋い顔。
子どもを連れた家族がやたらと多い。
ダンテとディーヴァはお互い不規則な休みであり……というか、ダンテは個人経営であるためいつ休みをとっても平気だし、ディーヴァもシフトを調整すればいつでも休めるのだがそこは置いておこう。
とにかく、あまり混んでいなさそうな平日に遊びに来ているのだが、なぜかかなり混雑しているのだった。
「なんでこんなに混んでるんだよ」
「遊園地って子どもたちに夢を提供するところでもあるんだし、混んでてもしかたないんじゃない?」
苦笑してディーヴァが答えたそのあと、ちょうど開園時刻の放送が流れた。
ぞろぞろと大勢が入場していく中、ディーヴァは思い出したようにダンテを連れて端の方へと移動、折角やっと入れたというのに少々外れた場所に誘導されたダンテは何を勘違いしたか、朝からいちゃいちゃできるのかと唇を差し出した。
「端の方とはいえ往来の真ん中でキスしたいとは、大胆だなディーヴァ」
「違います」
「……なんだつまらねぇの」
「水以外の飲食物は持ち込み禁止なの。ダンテ、はい、ジャンプして」
ディーヴァはダンテのポケットがこんもりと膨らんでいるような気がしていたのである。
ダンテに限って遠足のようにおやつなど持ってきている……なんてことはないだろうけれど、念のためにチェックしておくのがいい。
言われるままその場でジャンプ。
ガッチャガッチャ……。
ダンテのポケットからは、重量感のあるようななんだかよくわからない音がしていた。
「……ぽっけの中、出して」
「言っとくが食いモンじゃねぇぞ」
「いいから早く」
渋ってはいたが、ダンテはため息と共にその中身を取り出してディーヴァにこっそりと見せる。
食べ物ではない。
明らかに食べ物ではないのだが、ディーヴァが怒らざるを得ないような恥ずかしい物。
シリコンのような素材でできた棒状の物体と、もう1つはまぁるいフォルムの先にコードと機械が付いたプラスチックの物体であった。
主に大人の男女が愛し合う時に使う事があるかもしれない物、といえばわかる人はわかる。
「なんでこんなの持ってきてるのよ!」
「え?なんでだろなアハハ」
「アハハじゃなーい!あたし、捨てなさいって言ったはずだけど?」
実は以前、ダンテがそれをディーヴァに使った時があるのだ。
心底嫌だったか嫌よ嫌よも好きの内なのかはわからないが、その時それを捨てるようディーヴァがダンテに言ったのは記憶に新しい。
「高かったんだぞ?捨てたらもったいないだろ」
「そんなもの買うお金の方がよっぽどもったいないよ!」
「ディーヴァのイイ顔見れるんだ、もったいなくなんてぬゎい!
ってか、ディーヴァ……結構コレ喜んでただろうが」
喜ばせたのはどこのどいつか聞きたい。
……が、もうその話題については触れないでおこう。
せっかくの遊園地デートが台無しになる。
「あー、はいはい。そうですねー」
軽く受け流し、ディーヴァはダンテの腕に手を絡ませレッツゴー。
ダンテもそれにならいデートを楽しむ事にしたのか、絡んできた手を一旦離して恋人つなぎへと変えた。
依頼が無事に終わって帰ったあと、事務所のソファでまったりとくつろぎ身を寄せ合っている時のこと。
流行っている当時はさも楽しかったであろう、廃墟と化した遊園地を思い出しながらディーヴァはぼそりと呟いた。
「シックスフラッグスとかか?」
「えーやだよ、あそこってほとんど絶叫マシンだもん」
そう……ある程度ご存知の方もいるかと思う。
シックスフラッグスとは絶叫マシン系等に、もンのすごく力を入れているアメリカの遊園地である。
ほぅら、ディーヴァも苦虫を噛み潰したような表情で、とってもいやそうだ。
「ばっか!遊園地行ったら絶叫マシン以外乗るもんなんてないだろ?」
だが、ダンテは反対に遊園地と言ったら絶叫マシンとでも思っているのか、すでに楽しそう。
きっと小さい頃に家族で行った経験があるのかもしれない。
スタンディングにフロアレス、サスペンデッドにフリーフォールのように急上昇から急降下……。
とにかくクレイジーな乗り物の種類を口に出していく。
「ほ、他にも乗る物あるよ!」
「はいはい、メリーゴーランドとかお子ちゃま向けのでちゅねー」
「む。ダンテなんかきらーい」
小馬鹿にしたような突然の赤ちゃん言葉にディーヴァはムッとする。
すぐさまダンテは謝りディーヴァの頭を軽くなで、そして遊園地という定番のデートスポットについて思い起こしてみる。
「悪かったって。
でも言われてみればディーヴァとそういうエキサイティングな場所に行ったことなかったな……」
もう少し暖かくなったら遊園地にデートしに行こうか。
そうダンテが提案すると、ディーヴァは快く肯定の返事を返すのだった。
***
約束通り暖かくなってきた頃。
列車をはしごしてやってきた都市部近郊のとある人気の遊園地。
その入場口付近にはわくわくした様子のダンテとディーヴァが、開園時刻を今か今かと待っていた。
「楽しみだな」
「うん、楽しみ~!」
楽しみすぎて狂っちまいそうだ、などとどこかで言ったことのあるようなないような言葉が頭に浮かぶ。
あれは『楽しみすぎて』ではなく、『楽しすぎて』か。
それでも楽しみなのには違いない。
現にその頭には既に駅前で購入した遊園地のキャラクターの耳付きカチューシャが装着され、年甲斐もなくはしゃいでいるのが丸わかりだ。
もちろん、隣のディーヴァも同様。
「しっかし……」
周りを見渡すダンテは渋い顔。
子どもを連れた家族がやたらと多い。
ダンテとディーヴァはお互い不規則な休みであり……というか、ダンテは個人経営であるためいつ休みをとっても平気だし、ディーヴァもシフトを調整すればいつでも休めるのだがそこは置いておこう。
とにかく、あまり混んでいなさそうな平日に遊びに来ているのだが、なぜかかなり混雑しているのだった。
「なんでこんなに混んでるんだよ」
「遊園地って子どもたちに夢を提供するところでもあるんだし、混んでてもしかたないんじゃない?」
苦笑してディーヴァが答えたそのあと、ちょうど開園時刻の放送が流れた。
ぞろぞろと大勢が入場していく中、ディーヴァは思い出したようにダンテを連れて端の方へと移動、折角やっと入れたというのに少々外れた場所に誘導されたダンテは何を勘違いしたか、朝からいちゃいちゃできるのかと唇を差し出した。
「端の方とはいえ往来の真ん中でキスしたいとは、大胆だなディーヴァ」
「違います」
「……なんだつまらねぇの」
「水以外の飲食物は持ち込み禁止なの。ダンテ、はい、ジャンプして」
ディーヴァはダンテのポケットがこんもりと膨らんでいるような気がしていたのである。
ダンテに限って遠足のようにおやつなど持ってきている……なんてことはないだろうけれど、念のためにチェックしておくのがいい。
言われるままその場でジャンプ。
ガッチャガッチャ……。
ダンテのポケットからは、重量感のあるようななんだかよくわからない音がしていた。
「……ぽっけの中、出して」
「言っとくが食いモンじゃねぇぞ」
「いいから早く」
渋ってはいたが、ダンテはため息と共にその中身を取り出してディーヴァにこっそりと見せる。
食べ物ではない。
明らかに食べ物ではないのだが、ディーヴァが怒らざるを得ないような恥ずかしい物。
シリコンのような素材でできた棒状の物体と、もう1つはまぁるいフォルムの先にコードと機械が付いたプラスチックの物体であった。
主に大人の男女が愛し合う時に使う事があるかもしれない物、といえばわかる人はわかる。
「なんでこんなの持ってきてるのよ!」
「え?なんでだろなアハハ」
「アハハじゃなーい!あたし、捨てなさいって言ったはずだけど?」
実は以前、ダンテがそれをディーヴァに使った時があるのだ。
心底嫌だったか嫌よ嫌よも好きの内なのかはわからないが、その時それを捨てるようディーヴァがダンテに言ったのは記憶に新しい。
「高かったんだぞ?捨てたらもったいないだろ」
「そんなもの買うお金の方がよっぽどもったいないよ!」
「ディーヴァのイイ顔見れるんだ、もったいなくなんてぬゎい!
ってか、ディーヴァ……結構コレ喜んでただろうが」
喜ばせたのはどこのどいつか聞きたい。
……が、もうその話題については触れないでおこう。
せっかくの遊園地デートが台無しになる。
「あー、はいはい。そうですねー」
軽く受け流し、ディーヴァはダンテの腕に手を絡ませレッツゴー。
ダンテもそれにならいデートを楽しむ事にしたのか、絡んできた手を一旦離して恋人つなぎへと変えた。