mission 31:we love amusement park ~王道の遊園地デート~
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「ぇっ……と、ダンテ?」
「ん?」
「あたしがすごく怖い思いしてたってのに……、ダンテはどこで何してたの?
あとこの子、だれ?」
自分はあんなに怖い目にあわされた相手だというのに、ダンテはまるで迷子の少年でも連れ歩いているかのように扱っている。
非難がましく聞いてしまうのには目を瞑っていただきたい。
「オレはディーヴァの横にいたぞ」
「嘘言わないで。ダンテったらどこにもいなかったじゃない。
ううう~、あたしすごく怖かったんだから……」
「ごめんな」
怖い目にあうと教えたはずだと説明しつつ、泣きついてきたディーヴァを撫でるダンテ。
「ディーヴァが表の世界にいたとしたら、オレがいたのが裏の世界の同じ場所。
だからお前の横にいたけどいなかった……って感じか。会えなかったのはそういうわけだ」
「パラレルワールドみたいなもの?」
「ま、似たようなもんかな」
イメージとしてはサ●レントヒルの世界観を思い浮かべるといいかもしれない。
「それでこの子は……?」
先ほどから一言も喋らない少年をそっと見下ろしてみる。
見た目はそのまま呪怨シリーズでお馴染みの●しおくんであり、かわいい中にとてつもない恐怖を感じてしまう、そんな少年だった。
「悪魔だが」
「悪魔!?」
が、完璧ゴーストの類だと思っていた●しおくん(仮)は、ダンテの一言でいつもの存在、悪魔へ。
とてもそうとは思えない。
「オレ、鏡に映った自分がいきなり死んでびっくりしてたんだ。
そしたらおっかねぇ顔した子供の幽霊みたいな悪魔のこいつが脅かしてきてな……。だから普通に首根っこ掴まえてディーヴァのところまで案内させたってわけだ」
「そ、そうだったんだぁ……」
うわぁ、さすがはダンテ。
ディーヴァと同じ恐怖体験をしたようだが、へでもなかったらしい。
逆に悪魔にとっては災難となったことだろう。
「とにかく、このちっせぇ悪魔の坊主が今回の元凶悪魔のようだ。早くも依頼が終わりそうでホッとしたぜ」
「じゃあ、あたしがここにいる意味もなくなったんだね!」
やったあ!これでこんな怖いところとサヨナラできる!!と喜ぶディーヴァ。
だが、その心情はダンテの一言で一気に叩き落とされる。
「ただし、こいつがおとなしく魔界に帰ってくれる場合の話ではある」
「え、違うの?」
「まだ帰らないよ」
その時、ようやく●しおくん(仮)が口を開く。
その声は先ほどディーヴァを驚かせた時の物ではなく、いたって普通のどこにでもいそうな少年の声であった。
あの恐ろしい声はディーヴァを怖がらせるためだった模様。
「ボクを楽しませてくれたら君たちをすぐに帰してあげるし、ボクもここからいなくなってあげてもいいよ」
「はぁ……こいつ、マジで人間を驚かせて遊んでただけらしいぜ。変わった悪魔だよな」
「わー…本当に『愉快犯』だったのねー…」
悪魔にしては随分と可愛らしいエンジェルスマイルでニコ、と微笑まれた。
と、思ったら。
『あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!』
「ぴゃーーー!」
一瞬にして先ほど驚かせられたあの恐ろしい顔になり、金切り声で叫ばれた。
驚かせる事に特化しているであろう悪魔にとっては、これだけ怖がるディーヴァは格好の獲物だろう。
人を怖がらせたあと、●しおくん(仮)もとい、悪魔はケラケラと楽しそうに笑っている。
…が、ディーヴァを怖がらせてこの男がおとなしく黙っているはずがなかった。
「オイコラ、ディーヴァはこっちが心底呆れるくらい怖がりなんだ。次怖がらせやがったら脳天に風穴開けるぞ」
「それは困るよ」
2丁拳銃の銃口を、悪魔の小さな眉間に突きつけるダンテ。
だがそれを恐ろしいとは思わなかったか、悪魔はひょいと肩をすくめてみせただけである。
あたし、ダンテが呆れるほど怖がりが酷いの?
そしてその瞬間、ディーヴァはダンテの方にツッコミを入れたかった。
「でも、つまんないなぁ。あと少しだけ付き合ってよ」
「坊主、オレ達にそんな時間はない。一応、鏡に住まう悪魔の類いなんだろ?なら、帰ろうと思えば鏡を通って魔界に帰れるはずだ。おうちに帰んな。
それに人間に被害が出ると、悪さをしてなくても狩らなきゃなんねぇ。……とはいえ、実害はないんだけどな」
被害らしい被害といえば、単なる取り壊し工事の着工が捗らないだけである。
「実害どころか、ボクは人間を驚かせる代わりに人間に良いことしてあげたんだけど」
「えっと、恋人とラブラブになれるっていうジンクスの事だよね」
驚かされたからか、オドオドしながらディーヴァが呟くように聞く。
「そうだよ」
「だとしてもダメだ。悪魔ならオレの職業知ってるよな?」
「反逆者スパーダの息子にして、天使を飼ってる変態半魔で、借金まみれのぐぅたら男って魔界では噂になってる。
ついでに言うと職業は悪魔イジメ」
「変態半魔。借金まみれのぐぅたら男。悪魔イジメ……。ぷ」
よくおわかりで。
当たっているがあまりにも酷い言いっぷりについ笑ってしまった。
一体誰がそんな噂を言い出したのか……すごくその人物(というか悪魔?)に会ってみたい気がする。
「ちげーわ!あとディーヴァも『ぷ』とか笑ってないで否定しろ!
ぐぅたらじゃねぇし職業はデビルハンター!悪魔狩りのスペシャリストだ!!悪魔をいじめてるわけじゃねぇっつの!」
「「わかってるよ」」
こんなところだけハモるディーヴァと悪魔。
そして、いくらなんでも狩られるのは御免だ、とばかりに悪魔はおとなしく魔界へ帰ると約束するのであった。
「はぁ~……みんな最後は喜んでくれたのにな。恋人さんと仲良くなれるー、って。
人間が嫌がらないオプションをつければ、人間界にいても怒られないと思ったのに」
とは言え、ブツブツと文句を垂れながら悪魔は鏡を磨くばかりでなかなか帰ろうとはしない。
「魔界に帰るのやだな……」
「どうして?」
悪魔だから人間を怖がらせたり、困らせたりするのに人間界に居たがるのはなんとなくわかる。
しかし、生まれ故郷の魔界に帰りたくないのはどうしてだろう。
「今の魔界はどんどん恐怖の世界になってきてる。だから弱い悪魔には居心地が良くないんだ」
「恐怖の世界……」
魔界という言葉だけで恐ろしくてたまらない響きだというのに、さらに恐怖の世界になっている……。
それは一体、どんな状態なのだろうか。
ダンテにもましてや天使であるディーヴァにも想像はつかない。
「そう。ボクの見せてた恐怖なんかより、ずっとずっと…恐怖で満たされた世界に、ね」
悪魔は決して詳しく明かさず、その度合いを軽~く示すことでディーヴァの恐怖を煽る。
「だからディーヴァを怖がらせるのはやめろっての……」
「へへへ、また今度機会があったら天使を怖がらせに来るよ。面白いし」
「え゛」
「もう来んな!!」
そんな傍迷惑な事を宣いながら、悪魔は鏡を通って自分のあるべき場所へと帰っていった。
「ん?」
「あたしがすごく怖い思いしてたってのに……、ダンテはどこで何してたの?
あとこの子、だれ?」
自分はあんなに怖い目にあわされた相手だというのに、ダンテはまるで迷子の少年でも連れ歩いているかのように扱っている。
非難がましく聞いてしまうのには目を瞑っていただきたい。
「オレはディーヴァの横にいたぞ」
「嘘言わないで。ダンテったらどこにもいなかったじゃない。
ううう~、あたしすごく怖かったんだから……」
「ごめんな」
怖い目にあうと教えたはずだと説明しつつ、泣きついてきたディーヴァを撫でるダンテ。
「ディーヴァが表の世界にいたとしたら、オレがいたのが裏の世界の同じ場所。
だからお前の横にいたけどいなかった……って感じか。会えなかったのはそういうわけだ」
「パラレルワールドみたいなもの?」
「ま、似たようなもんかな」
イメージとしてはサ●レントヒルの世界観を思い浮かべるといいかもしれない。
「それでこの子は……?」
先ほどから一言も喋らない少年をそっと見下ろしてみる。
見た目はそのまま呪怨シリーズでお馴染みの●しおくんであり、かわいい中にとてつもない恐怖を感じてしまう、そんな少年だった。
「悪魔だが」
「悪魔!?」
が、完璧ゴーストの類だと思っていた●しおくん(仮)は、ダンテの一言でいつもの存在、悪魔へ。
とてもそうとは思えない。
「オレ、鏡に映った自分がいきなり死んでびっくりしてたんだ。
そしたらおっかねぇ顔した子供の幽霊みたいな悪魔のこいつが脅かしてきてな……。だから普通に首根っこ掴まえてディーヴァのところまで案内させたってわけだ」
「そ、そうだったんだぁ……」
うわぁ、さすがはダンテ。
ディーヴァと同じ恐怖体験をしたようだが、へでもなかったらしい。
逆に悪魔にとっては災難となったことだろう。
「とにかく、このちっせぇ悪魔の坊主が今回の元凶悪魔のようだ。早くも依頼が終わりそうでホッとしたぜ」
「じゃあ、あたしがここにいる意味もなくなったんだね!」
やったあ!これでこんな怖いところとサヨナラできる!!と喜ぶディーヴァ。
だが、その心情はダンテの一言で一気に叩き落とされる。
「ただし、こいつがおとなしく魔界に帰ってくれる場合の話ではある」
「え、違うの?」
「まだ帰らないよ」
その時、ようやく●しおくん(仮)が口を開く。
その声は先ほどディーヴァを驚かせた時の物ではなく、いたって普通のどこにでもいそうな少年の声であった。
あの恐ろしい声はディーヴァを怖がらせるためだった模様。
「ボクを楽しませてくれたら君たちをすぐに帰してあげるし、ボクもここからいなくなってあげてもいいよ」
「はぁ……こいつ、マジで人間を驚かせて遊んでただけらしいぜ。変わった悪魔だよな」
「わー…本当に『愉快犯』だったのねー…」
悪魔にしては随分と可愛らしいエンジェルスマイルでニコ、と微笑まれた。
と、思ったら。
『あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!』
「ぴゃーーー!」
一瞬にして先ほど驚かせられたあの恐ろしい顔になり、金切り声で叫ばれた。
驚かせる事に特化しているであろう悪魔にとっては、これだけ怖がるディーヴァは格好の獲物だろう。
人を怖がらせたあと、●しおくん(仮)もとい、悪魔はケラケラと楽しそうに笑っている。
…が、ディーヴァを怖がらせてこの男がおとなしく黙っているはずがなかった。
「オイコラ、ディーヴァはこっちが心底呆れるくらい怖がりなんだ。次怖がらせやがったら脳天に風穴開けるぞ」
「それは困るよ」
2丁拳銃の銃口を、悪魔の小さな眉間に突きつけるダンテ。
だがそれを恐ろしいとは思わなかったか、悪魔はひょいと肩をすくめてみせただけである。
あたし、ダンテが呆れるほど怖がりが酷いの?
そしてその瞬間、ディーヴァはダンテの方にツッコミを入れたかった。
「でも、つまんないなぁ。あと少しだけ付き合ってよ」
「坊主、オレ達にそんな時間はない。一応、鏡に住まう悪魔の類いなんだろ?なら、帰ろうと思えば鏡を通って魔界に帰れるはずだ。おうちに帰んな。
それに人間に被害が出ると、悪さをしてなくても狩らなきゃなんねぇ。……とはいえ、実害はないんだけどな」
被害らしい被害といえば、単なる取り壊し工事の着工が捗らないだけである。
「実害どころか、ボクは人間を驚かせる代わりに人間に良いことしてあげたんだけど」
「えっと、恋人とラブラブになれるっていうジンクスの事だよね」
驚かされたからか、オドオドしながらディーヴァが呟くように聞く。
「そうだよ」
「だとしてもダメだ。悪魔ならオレの職業知ってるよな?」
「反逆者スパーダの息子にして、天使を飼ってる変態半魔で、借金まみれのぐぅたら男って魔界では噂になってる。
ついでに言うと職業は悪魔イジメ」
「変態半魔。借金まみれのぐぅたら男。悪魔イジメ……。ぷ」
よくおわかりで。
当たっているがあまりにも酷い言いっぷりについ笑ってしまった。
一体誰がそんな噂を言い出したのか……すごくその人物(というか悪魔?)に会ってみたい気がする。
「ちげーわ!あとディーヴァも『ぷ』とか笑ってないで否定しろ!
ぐぅたらじゃねぇし職業はデビルハンター!悪魔狩りのスペシャリストだ!!悪魔をいじめてるわけじゃねぇっつの!」
「「わかってるよ」」
こんなところだけハモるディーヴァと悪魔。
そして、いくらなんでも狩られるのは御免だ、とばかりに悪魔はおとなしく魔界へ帰ると約束するのであった。
「はぁ~……みんな最後は喜んでくれたのにな。恋人さんと仲良くなれるー、って。
人間が嫌がらないオプションをつければ、人間界にいても怒られないと思ったのに」
とは言え、ブツブツと文句を垂れながら悪魔は鏡を磨くばかりでなかなか帰ろうとはしない。
「魔界に帰るのやだな……」
「どうして?」
悪魔だから人間を怖がらせたり、困らせたりするのに人間界に居たがるのはなんとなくわかる。
しかし、生まれ故郷の魔界に帰りたくないのはどうしてだろう。
「今の魔界はどんどん恐怖の世界になってきてる。だから弱い悪魔には居心地が良くないんだ」
「恐怖の世界……」
魔界という言葉だけで恐ろしくてたまらない響きだというのに、さらに恐怖の世界になっている……。
それは一体、どんな状態なのだろうか。
ダンテにもましてや天使であるディーヴァにも想像はつかない。
「そう。ボクの見せてた恐怖なんかより、ずっとずっと…恐怖で満たされた世界に、ね」
悪魔は決して詳しく明かさず、その度合いを軽~く示すことでディーヴァの恐怖を煽る。
「だからディーヴァを怖がらせるのはやめろっての……」
「へへへ、また今度機会があったら天使を怖がらせに来るよ。面白いし」
「え゛」
「もう来んな!!」
そんな傍迷惑な事を宣いながら、悪魔は鏡を通って自分のあるべき場所へと帰っていった。