mission 30:going to travel ~日本~
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
都内までついたなら、さあ後は空港までほど近い場所の観光だ。
少しばかり観光したら、ダンテとディーヴァは夜の便で帰る予定なのだ。
ちょっぴり、いや、かなりハードスケジュール…かもしれない。
「わぁ、おっきなちょーちん!」
観光客に有名な観光スポットである下町。
その中心にある、地名が書かれた大きな赤い提燈が垂れ下がった寺の門に、2人は立っていた。
「落ちてきたら潰れちまいそうだな。…ディーヴァが」
「ダンテ以外はみんなつぶれちゃうよ」
その前で写真を撮り、下町情緒あふれる町並みを買い物しながら巡る。
その際ダンテが、何故か新選組の羽織りを欲しがったが…まぁ、その話は置いておこう。
「ひといっぱい~」
「ショーガツだからじゃねぇか?着物の奴もいっぱいいるし、屋台もたくさん出てるだろ」
「お正月はいつもより屋台が多いってガイドブックにもあったもんね。
はぐれそ…」
はぐれそうだが、人でごった返しているが、ダンテは他の人より頭一個分抜きん出ているし、目立つ銀髪。
はぐれても大丈夫な気がした。
結局のところ、はぐれるのさえ許さないとばかりに、指をしっかり繋ぎ合わせているから大丈夫だが。
「まー、屋台がいっぱいの時に来れて、ある意味得した気分だと思えばいっか。
…ん、チーズの匂いがするぅ…」
「はいはい。食べ過ぎて一番食べたいものが食べられなくならないようにしろよ」
「はーい」
くんくん、鼻に届くのはディーヴァの大好きなチーズの香り。
そういった物に鋭いダンテよりも先に見つけてしまうとは…ディーヴァ、やるな。
好きな物をひとつずつ購入し半分に分け合って食べると、ようやくここで一番食べてみたかった物が置いてある店へ辿り着く。
甘味処、と書かれたのれんをくぐり、出された温かなお茶で一息。
頼んで出されたのは、あんみつが2つにお抹茶がひとつ。
行き交う和服姿の人々を眺めながら、和のスイーツを食していると、自分達が昔の日本にタイムスリップしたような気持ちになる。
ダンテはディーヴァに、ディーヴァはダンテに、この風情あふれる良き街並みを着物姿で歩かせたい、歩いて欲しい…などとぽへ~っと考えた。
あんみつを食べて、ようやくお抹茶へ。
まだ飲んだ事がなかったため、ひとつ頼んでみたのだが…?
……こくん。
緑茶を飲むのと同じような気持ちで軽く考えていた自分を呪う。
「その緑の液体…美味いのか?」
「うぅん…、お、美味しい…よ?」
「苦いんだろ。無理すんなって」
疑問系で発されたディーヴァの返答と、渋い顔。
あまり得意な部類ではなかったようで、正直自分も飲みたくはないが、ディーヴァの代わりにと受け取って飲み干す。
「あははばれちゃった。なんだろ、緑茶はへーきなのに…」
しばし休んだところで、ここで一番重要な場所へ。
ここは神仏のおられる神聖な場所、加えて年の始めなのだ。
お詣りをしなくては来た意味がない。
長蛇の列と化していた参拝客列に並び、その間も色々あったが(詳しくはコラボ作品『悪魔式開運御神籤』参照のこと)小一時間かけて参拝を行った。
賽銭箱の前に立ち2礼2拍手。
パンパンと手を合わせるディーヴァを真似て、ダンテも2礼。
ダンテとこれからもずっと一緒にいられますよーに。
ディーヴァとこれからもずっと一緒にいられますよーに。
お互いの今年一番の望みを唱えたのだった。
小さな呟きだとも、周りの喧騒にかき消されそうになろうともそれが耳に届いた。
まったくもって同じ内容だった事に驚き、そして笑い合う。
くすっ
にこっ
「同じだね」
「ああ」
***
時間的にはそんなに長く滞在したわけではないが、この数日間で色々な事を体験し、更にお互いへの愛情が高まった気がする。
困る事もたくさんあったが、もっとダンテを好きになったと自信を持って言える。
ダンテも同じように思っていてくれていたら嬉しい。
ディーヴァは飛行機の窓から見えた、少しずつ小さくなっていく日本に別れを告げると、隣の席で目を閉じているダンテを見た。
さすがのデビルハンターも、今ばかりはお疲れのようで休息の時。
疲れている、それでいて安心しきっているような表情でぐっすりと眠り込んでいる。
「お疲れ様ダンテ。ありがとう…大好きだよ」
少し照れくさいがダンテの頬にちゅ、と口付けを落とす。
その寝顔が幸せそうに笑った気がした。
嬉しそうに微笑むと、ディーヴァもダンテに寄り添い、しばらく眠る事にした。
⚫︎あとがき
日本への旅行となんやかんや色々ぶっこみました。
少しばかり観光したら、ダンテとディーヴァは夜の便で帰る予定なのだ。
ちょっぴり、いや、かなりハードスケジュール…かもしれない。
「わぁ、おっきなちょーちん!」
観光客に有名な観光スポットである下町。
その中心にある、地名が書かれた大きな赤い提燈が垂れ下がった寺の門に、2人は立っていた。
「落ちてきたら潰れちまいそうだな。…ディーヴァが」
「ダンテ以外はみんなつぶれちゃうよ」
その前で写真を撮り、下町情緒あふれる町並みを買い物しながら巡る。
その際ダンテが、何故か新選組の羽織りを欲しがったが…まぁ、その話は置いておこう。
「ひといっぱい~」
「ショーガツだからじゃねぇか?着物の奴もいっぱいいるし、屋台もたくさん出てるだろ」
「お正月はいつもより屋台が多いってガイドブックにもあったもんね。
はぐれそ…」
はぐれそうだが、人でごった返しているが、ダンテは他の人より頭一個分抜きん出ているし、目立つ銀髪。
はぐれても大丈夫な気がした。
結局のところ、はぐれるのさえ許さないとばかりに、指をしっかり繋ぎ合わせているから大丈夫だが。
「まー、屋台がいっぱいの時に来れて、ある意味得した気分だと思えばいっか。
…ん、チーズの匂いがするぅ…」
「はいはい。食べ過ぎて一番食べたいものが食べられなくならないようにしろよ」
「はーい」
くんくん、鼻に届くのはディーヴァの大好きなチーズの香り。
そういった物に鋭いダンテよりも先に見つけてしまうとは…ディーヴァ、やるな。
好きな物をひとつずつ購入し半分に分け合って食べると、ようやくここで一番食べてみたかった物が置いてある店へ辿り着く。
甘味処、と書かれたのれんをくぐり、出された温かなお茶で一息。
頼んで出されたのは、あんみつが2つにお抹茶がひとつ。
行き交う和服姿の人々を眺めながら、和のスイーツを食していると、自分達が昔の日本にタイムスリップしたような気持ちになる。
ダンテはディーヴァに、ディーヴァはダンテに、この風情あふれる良き街並みを着物姿で歩かせたい、歩いて欲しい…などとぽへ~っと考えた。
あんみつを食べて、ようやくお抹茶へ。
まだ飲んだ事がなかったため、ひとつ頼んでみたのだが…?
……こくん。
緑茶を飲むのと同じような気持ちで軽く考えていた自分を呪う。
「その緑の液体…美味いのか?」
「うぅん…、お、美味しい…よ?」
「苦いんだろ。無理すんなって」
疑問系で発されたディーヴァの返答と、渋い顔。
あまり得意な部類ではなかったようで、正直自分も飲みたくはないが、ディーヴァの代わりにと受け取って飲み干す。
「あははばれちゃった。なんだろ、緑茶はへーきなのに…」
しばし休んだところで、ここで一番重要な場所へ。
ここは神仏のおられる神聖な場所、加えて年の始めなのだ。
お詣りをしなくては来た意味がない。
長蛇の列と化していた参拝客列に並び、その間も色々あったが(詳しくはコラボ作品『悪魔式開運御神籤』参照のこと)小一時間かけて参拝を行った。
賽銭箱の前に立ち2礼2拍手。
パンパンと手を合わせるディーヴァを真似て、ダンテも2礼。
ダンテとこれからもずっと一緒にいられますよーに。
ディーヴァとこれからもずっと一緒にいられますよーに。
お互いの今年一番の望みを唱えたのだった。
小さな呟きだとも、周りの喧騒にかき消されそうになろうともそれが耳に届いた。
まったくもって同じ内容だった事に驚き、そして笑い合う。
くすっ
にこっ
「同じだね」
「ああ」
***
時間的にはそんなに長く滞在したわけではないが、この数日間で色々な事を体験し、更にお互いへの愛情が高まった気がする。
困る事もたくさんあったが、もっとダンテを好きになったと自信を持って言える。
ダンテも同じように思っていてくれていたら嬉しい。
ディーヴァは飛行機の窓から見えた、少しずつ小さくなっていく日本に別れを告げると、隣の席で目を閉じているダンテを見た。
さすがのデビルハンターも、今ばかりはお疲れのようで休息の時。
疲れている、それでいて安心しきっているような表情でぐっすりと眠り込んでいる。
「お疲れ様ダンテ。ありがとう…大好きだよ」
少し照れくさいがダンテの頬にちゅ、と口付けを落とす。
その寝顔が幸せそうに笑った気がした。
嬉しそうに微笑むと、ディーヴァもダンテに寄り添い、しばらく眠る事にした。
⚫︎あとがき
日本への旅行となんやかんや色々ぶっこみました。