mission 29:exposure,denunciation ~悪魔だって傷つく~
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「…行ったみたい……」
悪魔の分身とはいえ、アレはただの蛇とそう変わらない。
なんとか巻くことに成功したディーヴァは、今なら蛇もいないだろうと、ようやくウィジャボードを取りに行った。
シーン。
耳をそばだてても、目でそこかしこを確認しても、蛇の気配も何かが潜む物音も皆無。
安心してディーヴァは部屋へ入り、奥に落ちているそれを拾った。
「あとはこれを終わらせるだけ…」
血に濡れたプランシェットを定位置に置き、それに指を当てて進める。
震えの止まらぬ指先に、ダンテの役に立ちたい気持ちを念じながら…。
「悪魔さん、この世界から『good bye』してください…!!」
目をつぶって念じるディーヴァからは見えていなかったが、指先に天使の力が集まり光っている。
そのディーヴァの思いは通じていたようだ。
ダンテと戦っている悪魔の体がバチバチと電流が走っているかのように、動きが止まった。
『ぐっ!?体が動かぬ!!』
廃工場の中を這いまわる蛇達も同じく動かなくなったのか、楽々とそこから出て来られたディーヴァの目にも、それは映った。
「ダンテ…!」
「ディーヴァ、これはいったい…!?」
いきなり止まる悪魔を前にして、同じく行動を止めるダンテにかけよるディーヴァ。
そんなディーヴァを抱きしめてやりながら、ダンテは聞いた。
「もしかしてウィジャボードとやらを終わらせたのか?」
「うん、今ならきっと勝てる…」
悪魔の体がシュウシュウ音を立てている。
それは湯気のようなモヤのような白い霧となり、上空高くあがっていく。
『せっかくたっぷり人間を喰って蓄えた力が…!』
霧の正体こそ、喰われた人間が変換された悪魔の力。
体から力が逃げていくのを止めようと右往左往する悪魔はひどく動揺しており、ダンテとディーヴァなぞ気にも留めていない。
ダンテはこの隙に、とリベリオンの刃の先を悪魔にピタリと合わせた。
金属の鳴る音で気が付いたか、悪魔がこちらに目を向ける。
『ぬ…!天使…お前の持つそれは…!!』
ディーヴァが小脇に抱えるウィジャボードを見、いくつもの目の全てを丸くする悪魔。
力がなくなったことといい体が言うことを聞かなくなったことといい、その理由がウィジャボードを終わらせたことにあるとわかったのか、忌々しそうにディーヴァを睨んでいる。
『おのれ、天使め。余計な事を…!』
八つ裂きにしてやりたくなるが、その側にはさっきとはうって変わって貫通する攻撃を放ってくるであろうダンテの姿。
もう無敵でない悪魔にとっては、天使よりも自分の命。
ダンテに殺られる前に天使であるディーヴァを喰らうことができるならその限りではないが、それは勝てぬ賭けというもの。
『ぐぬぬ、今攻撃を受けるわけにいかぬ…』
やはりディーヴァの思った通りあの降霊の儀式を終わらせることで無敵でなくなるようで、悪魔はくるりと回れ右すると、そこから逃走した。
蛇の悪魔とは思えぬほど速い、その這う動き。
「あっ!逃げた!!」
「チィッ!逃がすかよっ!」
行く手を阻むように、銃弾を撃ち込むが、それをうまく避け悪魔は向こうへと消えていった。
「マズイ、あっちは確かマーケットがあったな…」
廃工場を抜ければ、向かえる場所は人通りが多いであろう、マーケット方面。
時間帯的にも人がいることは間違いないだろう。
ましてや今の奴は力が失われて焦っているのだ、一般市民を手当たり次第喰らおうとして被害が出る。
それに、仕留めなければ悪魔の存在が知られてしまうのも厄介だった。
「行くぞ、ディーヴァ!!」
「うんっ!」
ダンテはディーヴァの手を引き、悪魔を追った。
悪魔の分身とはいえ、アレはただの蛇とそう変わらない。
なんとか巻くことに成功したディーヴァは、今なら蛇もいないだろうと、ようやくウィジャボードを取りに行った。
シーン。
耳をそばだてても、目でそこかしこを確認しても、蛇の気配も何かが潜む物音も皆無。
安心してディーヴァは部屋へ入り、奥に落ちているそれを拾った。
「あとはこれを終わらせるだけ…」
血に濡れたプランシェットを定位置に置き、それに指を当てて進める。
震えの止まらぬ指先に、ダンテの役に立ちたい気持ちを念じながら…。
「悪魔さん、この世界から『good bye』してください…!!」
目をつぶって念じるディーヴァからは見えていなかったが、指先に天使の力が集まり光っている。
そのディーヴァの思いは通じていたようだ。
ダンテと戦っている悪魔の体がバチバチと電流が走っているかのように、動きが止まった。
『ぐっ!?体が動かぬ!!』
廃工場の中を這いまわる蛇達も同じく動かなくなったのか、楽々とそこから出て来られたディーヴァの目にも、それは映った。
「ダンテ…!」
「ディーヴァ、これはいったい…!?」
いきなり止まる悪魔を前にして、同じく行動を止めるダンテにかけよるディーヴァ。
そんなディーヴァを抱きしめてやりながら、ダンテは聞いた。
「もしかしてウィジャボードとやらを終わらせたのか?」
「うん、今ならきっと勝てる…」
悪魔の体がシュウシュウ音を立てている。
それは湯気のようなモヤのような白い霧となり、上空高くあがっていく。
『せっかくたっぷり人間を喰って蓄えた力が…!』
霧の正体こそ、喰われた人間が変換された悪魔の力。
体から力が逃げていくのを止めようと右往左往する悪魔はひどく動揺しており、ダンテとディーヴァなぞ気にも留めていない。
ダンテはこの隙に、とリベリオンの刃の先を悪魔にピタリと合わせた。
金属の鳴る音で気が付いたか、悪魔がこちらに目を向ける。
『ぬ…!天使…お前の持つそれは…!!』
ディーヴァが小脇に抱えるウィジャボードを見、いくつもの目の全てを丸くする悪魔。
力がなくなったことといい体が言うことを聞かなくなったことといい、その理由がウィジャボードを終わらせたことにあるとわかったのか、忌々しそうにディーヴァを睨んでいる。
『おのれ、天使め。余計な事を…!』
八つ裂きにしてやりたくなるが、その側にはさっきとはうって変わって貫通する攻撃を放ってくるであろうダンテの姿。
もう無敵でない悪魔にとっては、天使よりも自分の命。
ダンテに殺られる前に天使であるディーヴァを喰らうことができるならその限りではないが、それは勝てぬ賭けというもの。
『ぐぬぬ、今攻撃を受けるわけにいかぬ…』
やはりディーヴァの思った通りあの降霊の儀式を終わらせることで無敵でなくなるようで、悪魔はくるりと回れ右すると、そこから逃走した。
蛇の悪魔とは思えぬほど速い、その這う動き。
「あっ!逃げた!!」
「チィッ!逃がすかよっ!」
行く手を阻むように、銃弾を撃ち込むが、それをうまく避け悪魔は向こうへと消えていった。
「マズイ、あっちは確かマーケットがあったな…」
廃工場を抜ければ、向かえる場所は人通りが多いであろう、マーケット方面。
時間帯的にも人がいることは間違いないだろう。
ましてや今の奴は力が失われて焦っているのだ、一般市民を手当たり次第喰らおうとして被害が出る。
それに、仕留めなければ悪魔の存在が知られてしまうのも厄介だった。
「行くぞ、ディーヴァ!!」
「うんっ!」
ダンテはディーヴァの手を引き、悪魔を追った。