mission 29:exposure,denunciation ~悪魔だって傷つく~
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
気分は蛇に睨まれた蛙。
爬虫類についてはそこまで苦手ではなかったディーヴァも、さすがに蛇を嫌いな生物の仲間に入れたくなった。
まだ食べるのはやめろという男の言葉を制止し、悪魔はディーヴァに口を近づける。
長い舌がべろり、ディーヴァの頬を大きく舐め上げた。
ゾワッ!
気持ち悪いからか、恐怖からか…全身に鳥肌が立つ。
「やっ…!!」
食われたくない思いで必死に手を突き出して悪魔を遮れば、手のひらには乳白色の光が集まる。
それはそのまま光の膜となって、ディーヴァの体を守るように包みこんだ。
そしてその背には神々しくはためく5枚の翼が…。
『結界……!』
それ以上近づけなくなって、忌々しそうに悪魔は離れて行く。
ある程度まで後退した悪魔は好機を伺うべく、ディーヴァを睨んだまま再びとぐろを巻いた。
…助かった。
間一髪、勝手に発動した天使の結界によって、ディーヴァは悪魔に食われるのを免れたようだ。
いつまで持つかはわからないが、これでしばらくは安全…、かもしれない。
「ふぅ~ん…本当に天使だったのか」
ディーヴァの背中に生えた翼をジロジロと見ながら答える男の手には、拘束具があった。
「でも、悪魔が触れない結界とは厄介だ。
君は大事な人質だからデビルハンターが来るまで逃げられないように拘束させてもらう」
結界があれど、相手は人間の大の男で自分は女…下手に抵抗しないほうがいい。
ディーヴァは一度冷静になって呼吸を整えると、カチャカチャと鎖の音を立てて両手首に拘束具を繋がれるのを大人しく見ていた。
鎖の先は、壁に固定されているのでそうそう逃げる事も考えない方が良さそうだ。
男の言うデビルハンターは、ダンテのことだろうと想像できる。
手首に巻かれた革製のベルト。
結合部で皮膚に当たる金属の冷たさを耐えながら、ディーヴァは男に聞いた。
「貴方…なんで悪魔と一緒にいるの?何が目的でこんなこと…」
「俺ね、昔から悪魔とか怪物が大好きだったんだ。
だからつまらない世界をそんな奴らに壊してもらおうと思ってさ」
中二病なのかと、そう思わせる答えが返ってきた。
確かに人間は、誰しも一度おかしな考えを持つことがあるかもしれない。
ディーヴァでさえ、初めての数学のテストでとんでもなく悪い点数を取った時には、世界ごと数学よなくなれ…そう思ったものだ。
違うのはそれを実行したいか否か…それだけだ。
「でも、どうやって悪魔を…」
普通の人間が悪魔を簡単に呼び出せる方法があるなら、ダンテに教えておかなければならない。
その対策も考えておかねばこれから先、悪魔と手を組んだ人間との戦いをしなくてはいけなった時に困るのはこちらだ。
「昔、流行ったウィジャボードだよ」
「ウィジャボードって…テーブル・ターニングのあれ?」
遊びではあるが、降霊術としても一時期、爆発的に流行ったもの。
ディーヴァは怖くてあまりやらなかったが、よく覚えている。
「そうだよ。あれで呼んだのさ。
これを媒体としてプランシェットに埋め込んで使って…ね」
「それは…!」
男がディーヴァに見せたのは、キラキラと妖しく輝く赤い欠片。
ダンテがレッドオーブと呼んでいた物で、よくダンテが悪魔を退治したあとに落ちている悪魔の血が結晶化したものだった。
爬虫類についてはそこまで苦手ではなかったディーヴァも、さすがに蛇を嫌いな生物の仲間に入れたくなった。
まだ食べるのはやめろという男の言葉を制止し、悪魔はディーヴァに口を近づける。
長い舌がべろり、ディーヴァの頬を大きく舐め上げた。
ゾワッ!
気持ち悪いからか、恐怖からか…全身に鳥肌が立つ。
「やっ…!!」
食われたくない思いで必死に手を突き出して悪魔を遮れば、手のひらには乳白色の光が集まる。
それはそのまま光の膜となって、ディーヴァの体を守るように包みこんだ。
そしてその背には神々しくはためく5枚の翼が…。
『結界……!』
それ以上近づけなくなって、忌々しそうに悪魔は離れて行く。
ある程度まで後退した悪魔は好機を伺うべく、ディーヴァを睨んだまま再びとぐろを巻いた。
…助かった。
間一髪、勝手に発動した天使の結界によって、ディーヴァは悪魔に食われるのを免れたようだ。
いつまで持つかはわからないが、これでしばらくは安全…、かもしれない。
「ふぅ~ん…本当に天使だったのか」
ディーヴァの背中に生えた翼をジロジロと見ながら答える男の手には、拘束具があった。
「でも、悪魔が触れない結界とは厄介だ。
君は大事な人質だからデビルハンターが来るまで逃げられないように拘束させてもらう」
結界があれど、相手は人間の大の男で自分は女…下手に抵抗しないほうがいい。
ディーヴァは一度冷静になって呼吸を整えると、カチャカチャと鎖の音を立てて両手首に拘束具を繋がれるのを大人しく見ていた。
鎖の先は、壁に固定されているのでそうそう逃げる事も考えない方が良さそうだ。
男の言うデビルハンターは、ダンテのことだろうと想像できる。
手首に巻かれた革製のベルト。
結合部で皮膚に当たる金属の冷たさを耐えながら、ディーヴァは男に聞いた。
「貴方…なんで悪魔と一緒にいるの?何が目的でこんなこと…」
「俺ね、昔から悪魔とか怪物が大好きだったんだ。
だからつまらない世界をそんな奴らに壊してもらおうと思ってさ」
中二病なのかと、そう思わせる答えが返ってきた。
確かに人間は、誰しも一度おかしな考えを持つことがあるかもしれない。
ディーヴァでさえ、初めての数学のテストでとんでもなく悪い点数を取った時には、世界ごと数学よなくなれ…そう思ったものだ。
違うのはそれを実行したいか否か…それだけだ。
「でも、どうやって悪魔を…」
普通の人間が悪魔を簡単に呼び出せる方法があるなら、ダンテに教えておかなければならない。
その対策も考えておかねばこれから先、悪魔と手を組んだ人間との戦いをしなくてはいけなった時に困るのはこちらだ。
「昔、流行ったウィジャボードだよ」
「ウィジャボードって…テーブル・ターニングのあれ?」
遊びではあるが、降霊術としても一時期、爆発的に流行ったもの。
ディーヴァは怖くてあまりやらなかったが、よく覚えている。
「そうだよ。あれで呼んだのさ。
これを媒体としてプランシェットに埋め込んで使って…ね」
「それは…!」
男がディーヴァに見せたのは、キラキラと妖しく輝く赤い欠片。
ダンテがレッドオーブと呼んでいた物で、よくダンテが悪魔を退治したあとに落ちている悪魔の血が結晶化したものだった。