mission 28:sleepy hollow ~都市伝説~
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片や面倒だと思いつつ、片や怖がりながらも、ダンテとディーヴァは依頼を請けることにした。
昨晩はあんなに晴れていた夏の夜空が、今夜は嘘のように霧深く、ディーヴァには少し肌寒い。
依頼内容を感じさせるシチュエーションが、出来上がっていた。
恐怖でか涼しさでか、ブルと身震いしたディーヴァの肌をさすり、ダンテは顔を覗き込む。
「やっぱりホテルで待ってた方が良かったんじゃないか?」
「大丈夫だよ。ただ、もう少し上着を厚手の物にすれば良かったなって思ってるだけで、怖くなんかないよ」
「怖いかなんて聞いてないだろ」
ここは泊まっていたホテルからは程遠い、依頼先であるニューヨーク北部。
賑やかなマンハッタンを離れれば、閑散とした町並みと広大な森が広がる地域である。
そして、霧深い夜…何か得たいの知れない化け物が出現しそうな雰囲気で、ディーヴァが怖がりそうだ。
だが、そんな場所にも関わらず、ディーヴァはダンテと共に来ていた。
一度ホテルに戻り、夜を待つ間にダンテが待機するように言ったのをディーヴァは嫌がったのだ。
「え?あたしに慣れないホテルでひとり待てと?」
「だって相手は悪魔や幽霊かもしれないんだぜ。ホテルで待ってた方がディーヴァも安全だろ」
「わかってるよ…。
でも、あたしはダンテと一緒のがいい。せっかく旅行来たんだもん。一緒にいたい。
お願い、1人にしないで?」
「はぁ…、オレから離れんじゃねぇぞ」
ぎゅっとダンテの腕に抱きつき、ディーヴァは大きく頷いた。
「何があっても絶対離れないよ」
…と、こんな感じのお決まりの会話を経て、ディーヴァはダンテと共に依頼に来ているのだった。
「にしても、街にスリーピーホロウの名前までついてるとはなあ」
「それだけ有名な都市伝説なんだってば。あたしはダンテが知らなかったのに驚いたよ」
暗い森を、時おりディーヴァが木の根に躓きながら、2人で進んでいく。
「都市伝説よりすごい伝説を父親に持つもんでね。他の話は聞いた傍から霞んでくのさ」
「魔剣士スパーダさんが家族だもんねぇ…」
進めば進むほどに、霧が濃くなっていく気がする。
薄い生地のカーディガンから入り込む空気も、心なしか温度が低くなってきたように感じた。
「あれ…さっきより寒くなってきてない…?」
そう、それはまるで得体の知れぬ人外の者達が近くにいるかのような、肝がヒヤッとする感覚。
「寒く感じたりはしないが…お出ましのようだぜ」
右手に速い連射性に富むアイボリーを構え、もう片手でディーヴァをかばう。
暗くそして白い濃霧の中から、首の無い騎士がぬぅっと現れた。
錆びて黒い甲冑のような装束に、闇色のマント、腰に吊り下げた鈍く光る剣。
おどろおどろしい暗い空気をまといながら、首もないのにこちらへ真っ直ぐ歩いてきている。
テメンニグルに出てきた『デュラハン』とは全く違う姿。
悪魔という意味ではデュラハンの方が恐ろしいが、正直言って見た目的にはこちらのスリーピーホロウの方が、ディーヴァの恐怖をあおる。
「ぎゃーっ!ででで、出たーっ」
「何だこいつ…馬に乗ってないじゃねぇか」
たしか話では、光る目を持つ馬の亡霊に乗っていると聞いたのだが、目の前の奴は徒歩で森を徘徊しているようだった。
騎士を名乗るくせに馬がいなかった。
昨晩はあんなに晴れていた夏の夜空が、今夜は嘘のように霧深く、ディーヴァには少し肌寒い。
依頼内容を感じさせるシチュエーションが、出来上がっていた。
恐怖でか涼しさでか、ブルと身震いしたディーヴァの肌をさすり、ダンテは顔を覗き込む。
「やっぱりホテルで待ってた方が良かったんじゃないか?」
「大丈夫だよ。ただ、もう少し上着を厚手の物にすれば良かったなって思ってるだけで、怖くなんかないよ」
「怖いかなんて聞いてないだろ」
ここは泊まっていたホテルからは程遠い、依頼先であるニューヨーク北部。
賑やかなマンハッタンを離れれば、閑散とした町並みと広大な森が広がる地域である。
そして、霧深い夜…何か得たいの知れない化け物が出現しそうな雰囲気で、ディーヴァが怖がりそうだ。
だが、そんな場所にも関わらず、ディーヴァはダンテと共に来ていた。
一度ホテルに戻り、夜を待つ間にダンテが待機するように言ったのをディーヴァは嫌がったのだ。
「え?あたしに慣れないホテルでひとり待てと?」
「だって相手は悪魔や幽霊かもしれないんだぜ。ホテルで待ってた方がディーヴァも安全だろ」
「わかってるよ…。
でも、あたしはダンテと一緒のがいい。せっかく旅行来たんだもん。一緒にいたい。
お願い、1人にしないで?」
「はぁ…、オレから離れんじゃねぇぞ」
ぎゅっとダンテの腕に抱きつき、ディーヴァは大きく頷いた。
「何があっても絶対離れないよ」
…と、こんな感じのお決まりの会話を経て、ディーヴァはダンテと共に依頼に来ているのだった。
「にしても、街にスリーピーホロウの名前までついてるとはなあ」
「それだけ有名な都市伝説なんだってば。あたしはダンテが知らなかったのに驚いたよ」
暗い森を、時おりディーヴァが木の根に躓きながら、2人で進んでいく。
「都市伝説よりすごい伝説を父親に持つもんでね。他の話は聞いた傍から霞んでくのさ」
「魔剣士スパーダさんが家族だもんねぇ…」
進めば進むほどに、霧が濃くなっていく気がする。
薄い生地のカーディガンから入り込む空気も、心なしか温度が低くなってきたように感じた。
「あれ…さっきより寒くなってきてない…?」
そう、それはまるで得体の知れぬ人外の者達が近くにいるかのような、肝がヒヤッとする感覚。
「寒く感じたりはしないが…お出ましのようだぜ」
右手に速い連射性に富むアイボリーを構え、もう片手でディーヴァをかばう。
暗くそして白い濃霧の中から、首の無い騎士がぬぅっと現れた。
錆びて黒い甲冑のような装束に、闇色のマント、腰に吊り下げた鈍く光る剣。
おどろおどろしい暗い空気をまといながら、首もないのにこちらへ真っ直ぐ歩いてきている。
テメンニグルに出てきた『デュラハン』とは全く違う姿。
悪魔という意味ではデュラハンの方が恐ろしいが、正直言って見た目的にはこちらのスリーピーホロウの方が、ディーヴァの恐怖をあおる。
「ぎゃーっ!ででで、出たーっ」
「何だこいつ…馬に乗ってないじゃねぇか」
たしか話では、光る目を持つ馬の亡霊に乗っていると聞いたのだが、目の前の奴は徒歩で森を徘徊しているようだった。
騎士を名乗るくせに馬がいなかった。