mission 28:sleepy hollow ~都市伝説~
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カップケーキを食べながらダンテとディーヴァのテラス席に座ってくる、ダンディな男性。
「アンタ誰だ」
鋭い目で男を睨み付けると、ダンテは、ディーヴァを守るように片腕を広げ、もう片方で自分の愛銃に手をかける。
男はそれをやんわり止め、敵でないことをアピールした。
「怪しい者じゃないさ。昨日銀行強盗をこらしめたのは、君らだろ?」
「何故それを…」
「アンタ尾けてたのかよ」
大事にならぬようすぐ去ったというのにそれを知っているとは、初めから尾行していた可能性が大きい。
「いや、偶然見かけただけだ。気になって調べさせてもらったがな」
「へぇ、とんだ物好きもいたもんだ…。アンタ名前は?」
「オレは情報屋をしてるモリソンだ。
悪魔や天使が存在することも知ってるぞ、半分悪魔のダンテ、天使の血族のディーヴァちゃん」
「なっ!…おいおい、昨日の今日で情報が早すぎやしねぇか」
「なんでそんなことまで…」
ダンテが半分悪魔なことや、ディーヴァが天使の血をひいていることは一般市民にはトップシークレット、国の者すら知らない秘密だ。
なのに、一端の情報屋が知っているとは…。
「情報屋として有能だから、ということにしておいてもらおうかな」
怪しい。
が、ひとまず置いておこう。
「…で、有能な情報屋が何のようだ。
今はこの通り恋人と旅行中なんだが?」
「依頼を頼みたいんだ。『デビルハンター』のダンテ君」
デビルハンターを強調して言ったということは、ダンテが求めるそれ関係の依頼だろう。
今は正直嬉しくない。
「いきなり仕事の依頼かよ…悪魔か?どこにどのくらいいる?」
「先に言ったように悪魔かどうかはわからん。ニューヨークの都市伝説は知ってるかい?」
「え、ニューヨークで都市伝説っていうと…まさか……」
嫌な予感…。
ディーヴァの背筋には、夏場だというにヒヤリとしたものが伝わった。
マンハッタンの中心地ではないが、このニューヨーク市内にまことしなやかに流れる都市伝説がある。
ディーヴァも小さい頃に話を聞き、何度かちびりかけた経験があったそれ。
「スリーピーホロウ、首無し騎士だ」
「ひぇぇぇぇえ、やっぱりぃぃぃ!!」
ディーヴァは頬に手を当て、魂が抜けたように叫んだ。
ダンテはそれを無視して先に進めた。
「なんだ、スリーピーホロウって」
「知らないのか?首の無い騎士の有名な都市伝説なんだが…」
「知るか」
全く知らないというダンテのため、ディーヴァが言うのも恐ろしいという感じの表情をしながら説明する。
「えっとね、開拓時代にアメリカに来た残虐なドイツ人の騎士がいたの。
殺されて首を切られた騎士が、お化けになって生きてる人の首を狩りに来るとかなんだけど…。見ると死の予兆って言われてたりもするの、怖いよねぇ…」
「なんだ。よくある怖い話の一種じゃねぇか」
恐ろしや恐ろしや~と、身震いするディーヴァと、反対に鼻で笑い飛ばすダンテ。
さすが悪魔の血をひくだけあって、このくらいでは驚きもしないようだ。
というか、それによく似たデュラハンという悪魔をテメンニグルで相手したし、怖くもなんともない。
「その都市伝説のお化けがどうしたんですか?」
「いや、ね。死んだ人はいないんだが、最近目撃情報がおかしいくらい絶えなくてね。近辺の住民が怖がっているんだよ」
「ひぇぇ…」
「というわけで、悪魔やらそういったことに詳しい者にどうにかしてもらおうと思ったわけだ」
「ふーん…」
ぎゅ。
話を聞いてゾッとしたディーヴァが、ダンテの腕に抱きつく。
「こわい…。旅行来てまでそんなの…。
でもでも、困ってる人は見過ごせないよね!」
奮起するのはいいが、足がブルブル震えている。
武者震いにはとうてい見えぬそれ。
「おーい、足が震えてるぞ。大丈夫か」
「だだだだいじょうぶ」
そういうディーヴァは、唇も震えていた。
「アンタ誰だ」
鋭い目で男を睨み付けると、ダンテは、ディーヴァを守るように片腕を広げ、もう片方で自分の愛銃に手をかける。
男はそれをやんわり止め、敵でないことをアピールした。
「怪しい者じゃないさ。昨日銀行強盗をこらしめたのは、君らだろ?」
「何故それを…」
「アンタ尾けてたのかよ」
大事にならぬようすぐ去ったというのにそれを知っているとは、初めから尾行していた可能性が大きい。
「いや、偶然見かけただけだ。気になって調べさせてもらったがな」
「へぇ、とんだ物好きもいたもんだ…。アンタ名前は?」
「オレは情報屋をしてるモリソンだ。
悪魔や天使が存在することも知ってるぞ、半分悪魔のダンテ、天使の血族のディーヴァちゃん」
「なっ!…おいおい、昨日の今日で情報が早すぎやしねぇか」
「なんでそんなことまで…」
ダンテが半分悪魔なことや、ディーヴァが天使の血をひいていることは一般市民にはトップシークレット、国の者すら知らない秘密だ。
なのに、一端の情報屋が知っているとは…。
「情報屋として有能だから、ということにしておいてもらおうかな」
怪しい。
が、ひとまず置いておこう。
「…で、有能な情報屋が何のようだ。
今はこの通り恋人と旅行中なんだが?」
「依頼を頼みたいんだ。『デビルハンター』のダンテ君」
デビルハンターを強調して言ったということは、ダンテが求めるそれ関係の依頼だろう。
今は正直嬉しくない。
「いきなり仕事の依頼かよ…悪魔か?どこにどのくらいいる?」
「先に言ったように悪魔かどうかはわからん。ニューヨークの都市伝説は知ってるかい?」
「え、ニューヨークで都市伝説っていうと…まさか……」
嫌な予感…。
ディーヴァの背筋には、夏場だというにヒヤリとしたものが伝わった。
マンハッタンの中心地ではないが、このニューヨーク市内にまことしなやかに流れる都市伝説がある。
ディーヴァも小さい頃に話を聞き、何度かちびりかけた経験があったそれ。
「スリーピーホロウ、首無し騎士だ」
「ひぇぇぇぇえ、やっぱりぃぃぃ!!」
ディーヴァは頬に手を当て、魂が抜けたように叫んだ。
ダンテはそれを無視して先に進めた。
「なんだ、スリーピーホロウって」
「知らないのか?首の無い騎士の有名な都市伝説なんだが…」
「知るか」
全く知らないというダンテのため、ディーヴァが言うのも恐ろしいという感じの表情をしながら説明する。
「えっとね、開拓時代にアメリカに来た残虐なドイツ人の騎士がいたの。
殺されて首を切られた騎士が、お化けになって生きてる人の首を狩りに来るとかなんだけど…。見ると死の予兆って言われてたりもするの、怖いよねぇ…」
「なんだ。よくある怖い話の一種じゃねぇか」
恐ろしや恐ろしや~と、身震いするディーヴァと、反対に鼻で笑い飛ばすダンテ。
さすが悪魔の血をひくだけあって、このくらいでは驚きもしないようだ。
というか、それによく似たデュラハンという悪魔をテメンニグルで相手したし、怖くもなんともない。
「その都市伝説のお化けがどうしたんですか?」
「いや、ね。死んだ人はいないんだが、最近目撃情報がおかしいくらい絶えなくてね。近辺の住民が怖がっているんだよ」
「ひぇぇ…」
「というわけで、悪魔やらそういったことに詳しい者にどうにかしてもらおうと思ったわけだ」
「ふーん…」
ぎゅ。
話を聞いてゾッとしたディーヴァが、ダンテの腕に抱きつく。
「こわい…。旅行来てまでそんなの…。
でもでも、困ってる人は見過ごせないよね!」
奮起するのはいいが、足がブルブル震えている。
武者震いにはとうてい見えぬそれ。
「おーい、足が震えてるぞ。大丈夫か」
「だだだだいじょうぶ」
そういうディーヴァは、唇も震えていた。