mission 28:sleepy hollow ~都市伝説~
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さすがに体を重ねることはしないが、口づけを交わすような甘い雰囲気が、お互いの間に漂う。
唇まであと数センチ。
ギシ、とキングサイズのベッドが軋む音に合わせ、ベッドサイドギリギリに置いてしまっていたガラスコップがグラッと傾ぐ。
床に落ちるその前に、ダンテは再びゲリュオンの能力を使って割れるのを防いだ。
「ふぅ、危ねぇ」
「中身入ってなくてよかったね」
「せっかくのキスのタイミングがなくなってよくなかったけどな」
「残念でした~」
ダンテからそれを受けとり、ディーヴァはテーブルの上に置き直した。
「今またゲリュオンの力使ったんでしょ?便利だよね」
「確かにな」
「そういえば、ゲリュオンって実体化できるの?」
クロみたいに、とは言わない。
かの黒ダンテの話を出せば、ダンテの機嫌が悪くなる。
「さぁな。出来たとしても、あいつ体でっかいから場所に困るだろ」
「ここ広いよ?」
あろうことか今ここで出せと、そう言っているようだ。
ダンテは小さくため息すると、ゲリュオンの姿形を思い出して指先をパチンと鳴らした。
広いフロアに浮かび上がる青い光。
待てば、青白く燃え盛る焔を身にまとい青い馬が形をなした。
戦闘中に引いていた馬車こそないが、その身はとても巨大で禍々しく感じる。
久々に舞い降りた人間界。
「ブルル…」
ゲリュオンは窓の外の景色をしばらく見、空気をいっぱいに吸い込んで、鼻から青い炎をだした。
「よう、ゲリュオン。久々のシャバの空気はどう…」
ダンテがゲリュオンの真後ろに立って、その尻付近を叩いてそう言った。
その瞬間、後ろ足による鋭い蹴りがダンテの顔に飛んできた。
パコーン!
「ぐふっ!」
「わぁ、いい音」
吹っ飛んだダンテだが、すぐに起き上がりツンとすましたゲリュオンに詰め寄る。
「てめっ何しやがるっ!!」
「ダンテ、お馬さんの真後ろに立っちゃダメなんだよ?警戒心強いし繊細なんだから」
「そうなのか?悪魔のクセに繊細ってガラかよ…」
痛めた顎付近をさするダンテに苦笑し、ディーヴァはお手本を見せるためゲリュオンに向き直る。
「こうやって近くで会話するのは初めてだよね。よろしくね、ゲリュオン。
……さわっていい?」
相手は馬といえど、頭のよい悪魔ということで、お伺いをたててみるディーヴァ。
「ちょっと待て、ディーヴァ。そいつ一応悪魔なのわかってるのか」
「わかってるよ」
だが、ダンテの不安に反して、ゲリュオンは青く光る目を閉じ、ディーヴァに許可を出した。
「ありがとう」
そっと出した手で、そのしなやかな身体を撫でる。
ふわふわと空気に遊ぶ炎のような形状の鬣にも触れてみた。
「鬣、きれいだね」
炎のようなとはいえまったく熱くない上に、ビロードの滑らかさをもつ鬣にうっとりする。
どうしてこう、悪魔とはダンテ然りネヴァン然り、美しい者が多いのだろう。
撫でていると気を良くしたのだろうか、生暖かい舌で頬をべろんと舐められた。
「ひゃわ!」
「ディーヴァ!」
その叫びに、ギョッとしたダンテが手を出そうとするも、杞憂だったようだ。
ディーヴァはダンテの心配をよそに、笑っている。
「ふふ、くすぐったい~!」
ディーヴァは、いい意味でも悪い意味でも悪魔に好かれるな…。
ダンテはそう思った。
唇まであと数センチ。
ギシ、とキングサイズのベッドが軋む音に合わせ、ベッドサイドギリギリに置いてしまっていたガラスコップがグラッと傾ぐ。
床に落ちるその前に、ダンテは再びゲリュオンの能力を使って割れるのを防いだ。
「ふぅ、危ねぇ」
「中身入ってなくてよかったね」
「せっかくのキスのタイミングがなくなってよくなかったけどな」
「残念でした~」
ダンテからそれを受けとり、ディーヴァはテーブルの上に置き直した。
「今またゲリュオンの力使ったんでしょ?便利だよね」
「確かにな」
「そういえば、ゲリュオンって実体化できるの?」
クロみたいに、とは言わない。
かの黒ダンテの話を出せば、ダンテの機嫌が悪くなる。
「さぁな。出来たとしても、あいつ体でっかいから場所に困るだろ」
「ここ広いよ?」
あろうことか今ここで出せと、そう言っているようだ。
ダンテは小さくため息すると、ゲリュオンの姿形を思い出して指先をパチンと鳴らした。
広いフロアに浮かび上がる青い光。
待てば、青白く燃え盛る焔を身にまとい青い馬が形をなした。
戦闘中に引いていた馬車こそないが、その身はとても巨大で禍々しく感じる。
久々に舞い降りた人間界。
「ブルル…」
ゲリュオンは窓の外の景色をしばらく見、空気をいっぱいに吸い込んで、鼻から青い炎をだした。
「よう、ゲリュオン。久々のシャバの空気はどう…」
ダンテがゲリュオンの真後ろに立って、その尻付近を叩いてそう言った。
その瞬間、後ろ足による鋭い蹴りがダンテの顔に飛んできた。
パコーン!
「ぐふっ!」
「わぁ、いい音」
吹っ飛んだダンテだが、すぐに起き上がりツンとすましたゲリュオンに詰め寄る。
「てめっ何しやがるっ!!」
「ダンテ、お馬さんの真後ろに立っちゃダメなんだよ?警戒心強いし繊細なんだから」
「そうなのか?悪魔のクセに繊細ってガラかよ…」
痛めた顎付近をさするダンテに苦笑し、ディーヴァはお手本を見せるためゲリュオンに向き直る。
「こうやって近くで会話するのは初めてだよね。よろしくね、ゲリュオン。
……さわっていい?」
相手は馬といえど、頭のよい悪魔ということで、お伺いをたててみるディーヴァ。
「ちょっと待て、ディーヴァ。そいつ一応悪魔なのわかってるのか」
「わかってるよ」
だが、ダンテの不安に反して、ゲリュオンは青く光る目を閉じ、ディーヴァに許可を出した。
「ありがとう」
そっと出した手で、そのしなやかな身体を撫でる。
ふわふわと空気に遊ぶ炎のような形状の鬣にも触れてみた。
「鬣、きれいだね」
炎のようなとはいえまったく熱くない上に、ビロードの滑らかさをもつ鬣にうっとりする。
どうしてこう、悪魔とはダンテ然りネヴァン然り、美しい者が多いのだろう。
撫でていると気を良くしたのだろうか、生暖かい舌で頬をべろんと舐められた。
「ひゃわ!」
「ディーヴァ!」
その叫びに、ギョッとしたダンテが手を出そうとするも、杞憂だったようだ。
ディーヴァはダンテの心配をよそに、笑っている。
「ふふ、くすぐったい~!」
ディーヴァは、いい意味でも悪い意味でも悪魔に好かれるな…。
ダンテはそう思った。