mission 28:sleepy hollow ~都市伝説~
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「ふわぁぁ…」
大きな欠伸と共に起きたディーヴァが時計を仰ぎ見れば、長針と短針が共にちょうど右横に並んだところだった。
「もう3時過ぎかぁ」
昼寝にしては少々寝過ぎたようだ。
「いーかげん起きなくちゃね。ダンテは…よく寝てる」
傍らに横になったダンテは未だ目を閉じたままである。
ダンテを起こさぬよう気を付けながら、ディーヴァはそっと上体を起こしてみた。
腰に鈍痛が襲ってくると思ってビクビクしていたが、そんなこともなくすんなりと起き上がれた。
ダンテに丁寧に揉んでもらったからか、腰がずいぶん楽になっている。
むしろ前より軽く感じるほどに。
「ありがとう、ダンテ」
気持ち良さそうに眠るダンテの額に、ディーヴァは感謝の意味をこめて、ちゅっと口づけを落とした。
…と、その横でダンテの雑誌が開きっぱなしになっているのに気がついた。
そのページのまま折り目のクセがついては大変だ。
閉じようと手を伸ばすディーヴァだったが、そこには気になる情報が書いてあった。
「ん?これって…」
載っていたのは最近テレビで話題になっている、ニューヨークはマンハッタン島に位置する有名なカップケーキの店の情報だ。
特集が組まれているのか、メニューについても事細かに書かれていた。
前々から気になっていたディーヴァが、読んでしまうのは致し方ないと言えよう。
「やだ、なにこれかわいい…しかもおいしそう」
ほのかに色づいたパステルカラーのつやつやアイシングに、ふんわり乗ったバタークリームが、とてもかわいらしい。
どぎつい色合いのクリームの菓子が多いアメリカだが、これくらいの色合いならば許せる。
むしろ胸にキュンときた。
そして、ふっくらほかほか焼き立てカップケーキの写真まで載っていて、ディーヴァの食欲をそそる。
場所は、…やっぱりニューヨーク。
「ニューヨークかぁ。いいなぁ、行きたい…それからそれから、」
雑誌から目を離し、ちらっと隣で眠る恋人を見やる。
「おしゃれな通り沿いをダンテと一緒に歩いたりしたいな…」
カップケーキを食べるのはもちろん、色々なところにダンテと手を繋いで歩けたら、どんなにいいだろう。
と、思い馳せる。
ダンテとディーヴァの住む街もスラム近くとはいえ、都会の方だが、天下のニューヨークにはかなわないのである。
「まあ、ダンテとならニューヨークでなくても、どこにいても楽しいか。
…さてと、体が動くうちに、お夕飯のしたくとか全部やっちゃお!」
ディーヴァは雑誌を閉じると、挨拶代わりにダンテの頬にもうひとつ口づけを落とした。
部屋をせかせかとあとにしたディーヴァは、ダンテがディーヴァの願望に似た呟きを拾っていたことを知らない。
***
「へ、旅行?」
食後のお茶を飲んでいた折り、ダンテが旅行に行こうと誘ってきた。
「前行った時はろくに観光できなくて残念だったろ。
セントラルパークや自由の女神見たりしにニューヨークに行こうぜ」
オレの女神はディーヴァだし、…自由になんてしないしむしろ縛って傍に置いとくけどな。
思っても言わないでおく。
「あと、カップケーキの店に行きたいんだろ。しかと聞かせてもらったぜ、食いしん坊ディーヴァちゃん?」
「聞いてたの!?は、恥ずかしい…」
ディーヴァは、ティーカップに注がれたローズヒップティーのように顔を赤くして、ダンテの旅行の計画に賛同した。
大きな欠伸と共に起きたディーヴァが時計を仰ぎ見れば、長針と短針が共にちょうど右横に並んだところだった。
「もう3時過ぎかぁ」
昼寝にしては少々寝過ぎたようだ。
「いーかげん起きなくちゃね。ダンテは…よく寝てる」
傍らに横になったダンテは未だ目を閉じたままである。
ダンテを起こさぬよう気を付けながら、ディーヴァはそっと上体を起こしてみた。
腰に鈍痛が襲ってくると思ってビクビクしていたが、そんなこともなくすんなりと起き上がれた。
ダンテに丁寧に揉んでもらったからか、腰がずいぶん楽になっている。
むしろ前より軽く感じるほどに。
「ありがとう、ダンテ」
気持ち良さそうに眠るダンテの額に、ディーヴァは感謝の意味をこめて、ちゅっと口づけを落とした。
…と、その横でダンテの雑誌が開きっぱなしになっているのに気がついた。
そのページのまま折り目のクセがついては大変だ。
閉じようと手を伸ばすディーヴァだったが、そこには気になる情報が書いてあった。
「ん?これって…」
載っていたのは最近テレビで話題になっている、ニューヨークはマンハッタン島に位置する有名なカップケーキの店の情報だ。
特集が組まれているのか、メニューについても事細かに書かれていた。
前々から気になっていたディーヴァが、読んでしまうのは致し方ないと言えよう。
「やだ、なにこれかわいい…しかもおいしそう」
ほのかに色づいたパステルカラーのつやつやアイシングに、ふんわり乗ったバタークリームが、とてもかわいらしい。
どぎつい色合いのクリームの菓子が多いアメリカだが、これくらいの色合いならば許せる。
むしろ胸にキュンときた。
そして、ふっくらほかほか焼き立てカップケーキの写真まで載っていて、ディーヴァの食欲をそそる。
場所は、…やっぱりニューヨーク。
「ニューヨークかぁ。いいなぁ、行きたい…それからそれから、」
雑誌から目を離し、ちらっと隣で眠る恋人を見やる。
「おしゃれな通り沿いをダンテと一緒に歩いたりしたいな…」
カップケーキを食べるのはもちろん、色々なところにダンテと手を繋いで歩けたら、どんなにいいだろう。
と、思い馳せる。
ダンテとディーヴァの住む街もスラム近くとはいえ、都会の方だが、天下のニューヨークにはかなわないのである。
「まあ、ダンテとならニューヨークでなくても、どこにいても楽しいか。
…さてと、体が動くうちに、お夕飯のしたくとか全部やっちゃお!」
ディーヴァは雑誌を閉じると、挨拶代わりにダンテの頬にもうひとつ口づけを落とした。
部屋をせかせかとあとにしたディーヴァは、ダンテがディーヴァの願望に似た呟きを拾っていたことを知らない。
***
「へ、旅行?」
食後のお茶を飲んでいた折り、ダンテが旅行に行こうと誘ってきた。
「前行った時はろくに観光できなくて残念だったろ。
セントラルパークや自由の女神見たりしにニューヨークに行こうぜ」
オレの女神はディーヴァだし、…自由になんてしないしむしろ縛って傍に置いとくけどな。
思っても言わないでおく。
「あと、カップケーキの店に行きたいんだろ。しかと聞かせてもらったぜ、食いしん坊ディーヴァちゃん?」
「聞いてたの!?は、恥ずかしい…」
ディーヴァは、ティーカップに注がれたローズヒップティーのように顔を赤くして、ダンテの旅行の計画に賛同した。